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2023-12

Bトレインショーティー--E235系電車をつくる

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 Bトレインショーティーの組立てかたの4本目はJR東日本の最新の通勤電車E235系でお届けします。実車は先行量産車1編成だけですが,この形式で記事を起こしておけば当分,現役で使えるかもしれない期待含みです。僕の場合はBトレは純粋にBトレとして組立てますが,少々こだわりの組立てかたなので,Bトレ製作初心者のかたの参考になれば幸甚です。

 先ずは下回りの組立てです。SGシャーシになって下回りの組立てはとても楽になりました。シャーシ部品をバリのないようにカッターで切り取ってはめ合わせるだけです。最近の輪心部品はランナーから自分ではずさなければなりませんが,大した作業ではありません。もしバリが残るようなら,カッターで切り取りますが,台車のなかで見えないので,相当大きな時以外は気にすることはありません。輪心をシャーシにはめれば下回りは概ね完成です。

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下回りの組立て

 次は屋根部品の切り出しと加工です。クハはE234とE235でアンテナの付きかたが違うので1枚ずつ,モハE235は3種類が用意されているので,好みのものを使います。屋根部品もバリのないようにカッターで切り出すのはもちろんですが,屋上の配管部を切ってしまわないよう注意します。また,E235系では不要ですが,車種によっては前面の周囲をマジックで黒く塗っておくとよい場合があります。

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屋根部品の要注意部分。左:配管を切らないように,真ん中:ここを黒く塗る(E235系では不要)

 屋根部品を切り出せたら,今のうちに前面ガラス内に収められたライトと行き先表示器のシールを貼ります。シールを貼る時の位置決めが難しいですが,最初は軽く貼る(置く?)だけにして,前面部品を当て現物合わせで確認します。

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ライトと行き先表示器のシール貼り。ライトは前側と後ろ側がある

 屋根に取付けるクーラーは最近の製品では屋根板と別物の部品になりました。アンダーゲートというそうですが,うまく切り取れば部品本体にバリ取り跡が残らないようになっているので,塗装を傷つけないよう注意しながら切り取ります。クーラーを取付ける際はファンのある側ない側の向きがありますが,Bトレの場合は屋根への取付けボスが正しい向きでないと合わないので,はまる向きに取付ければおしまいです。また,パンタグラフも取付けますが,シングルアームの場合は取付ける向きに注意します(モハE235の場合,外側がとじる)。

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アンダーゲートの切り取りかたとクーラー部品

 車体の組立てに入る前に,ブロック部品のボスを受ける部分を薄くそいで,厚みを薄くしておきます。これは前面部品のはまりを確実にすることを狙っての小加工です。

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ブロック部品の小加工

 車体の組立ては,一旦側板,ガラス部品,妻板を組立てる向きに合わせて並べて,組立て時にまごつかないよう準備します。とくに妻板は銘板や配管の有無で似たようなものがあるので,組立て説明図を見ながら間違わないよう配します。

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車体組立て前の部品集結

 車体の組立ては,組立て説明では,先にガラス部品で箱に組んで後から側板をつけることになっています。僕の場合は順序が違って,先ず側板にガラス部品を組付けます。この嵌まりが固い場合があり,きっちり嵌めるためには,この状態のほうがやり易いからです。箱に組むやり方は,いろいろありますが,写真のように片方の側板+ガラス部品を屋根板に取付け後,ブロック部品をつけて,最後にもう一方の側板+ガラス部品をつけるのが一番楽にきれいに仕上がると思います。

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車体の組立て。後の側板はブロック部品を先に取付ける

 車体の最後は妻板と前面の取付けです。妻板は時によって接着剤を使ったりしますが,E235系の場合はしっくり付いたので,接着剤は使っていません。前面は,念のため,はみ出ないよう少量の接着剤で固着し,クランプで押さえます。このクランプ,百均商品ですが,結構重宝するので,Bトレモデラーにはお薦めです。

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前面を接着し,クランプで固定

 最後に,台車と連結器を取付け,車体に下回りを取付けて完成です。この台車ですが,今回のE235系から濃いグレーの艶を控えたモールドになり,実車の色に近づいたようです。以前は塗装仕上げだったので,バリ部分が目立ったのですが,この台車部品では以前ほど目立たなくなったようです。Bトレは車号から優先席マークまできれいなステッカーが付属していますが,僕の場合は,オーバースケールなのと老眼で見えないため,これらのシールは貼りません。

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E235系4両編成完成

 今回は2,3蛇足です。このBトレの前面ですが,緑の水玉のグラデーションがとても美しく印刷されています。これを自分でやれと言われても,到底,真似できるものではありません。中国生産のコスト上昇の影響をもろにかぶり,昔は1両400円が今では2.5倍以上ですが,この前面を見ると納得?です。

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美しい前面のグラデーション

 Bトレの連結ですが,僕は中間は棒連結器のような形のドローバーを使っています。ところが最近のドローバーはなぜか長く,連結面間隔が開いてしまいます。昔ストックしておいたドローバーを使うと,連結面間隔を縮めることができるので,もし手許にあるかたにはお薦めです。

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連結面間隔の比較。E235系:SGシャーシ付属のもの,103系:新HGシャーシ付属のもの

 最後にマイやまのてヒストリーの写真を載せて本スレッドを終わります。(2016.5.7記)

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E235系と73系の一部以外は以前から買い揃えてきたもの

お断り:記事の内容は1160両の実績をもとに書いていますが,この方法によって部品を破損されても補償は致しかねますのでご了承ください。
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Bトレインショーティー--E233系電車をつくる(SGシャーシ対応)

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 Bトレインショーティーの作り方についての記事は今までにも185系E233系近郊タイプで既に2回書いたけど,後のほうの記事からでも2年以上が経過し,BトレのほうもSGシャーシが出るなど進化しているので,改めて3回目の記事を書いてみよう。今回の題材は,8月に発売されたE233系の横浜線仕様の6000番台の4両編成だ。組立てかたとは関係ないが,この横浜線仕様のBトレは好評だったようで,うっかりしていて発売後半月くらい経ったら,ヨドバシカメラの実店舗でもネットショップでも売切れになっていた。僕はフルサイズのNゲージ模型もHOゲージ模型もやるので,BトレはBトレと割り切って,台車やパンタグラフを換装したりはせず,Bトレのまま組立てるので,このような楽しみ方をするかたの参考になればと思う。

1.下回りの組立て
 Bトレを組立てるとき,僕の場合は,下回りから始める。とくに理由はないが昔からそうしている。この(2014年)夏からのSGシャーシでは下回りは部品点数も減って,組立ては楽ちんだ。部品をランナーから切り離し,バリをとって,2つを合体させ,輪軸をはめるだけだ。このE233系では台車の枕梁の下からシャーシ部品が見えてしまうので,バリをきれいにとることはきれいな仕上げの一助になる。

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SGシャーシの下回りの組立て

 下回り部品とカッターナイフを持ったついでに,車体ブロックに小加工をする。ブロックの丸穴を少し削ぎ取って厚さを薄くしておくのだ。Bトレの前面部品の合わせ部分の精度が悪い場合に側板と前面の間に隙間ができてしまう対策だ。こうすることで,少々精度が悪くても,前面をピッタリ付けることができる。やりすぎると,前面が前のめりなってしまうこともあり要注意なのだが,昔からの習慣で先頭車ではこの小加工は欠かさずやっている。最近はBトレの部品の精度も上がったので,今回のE233系6000番台も多分普通に組んでも問題なかったようだ。

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ブロック部品の丸穴を削ぎ取る小加工

2.前面周辺の色差しとシール貼り
 E233系のBトレはなぜか前面部品が他の製品と違って2点構成になっている。このうちガラス部品は,ワイパーの周りの実車では黒染めになっている部分が透明なのでここを黒く塗らなければならない。ここはうっかりすると気づかないポイントで,なぜこういう構成になっているのか分からない。どうせだったらこの部分まで前面の車体の側にすれば,余計な作業をしないですむのにと思う。本来ならつや消し黒のプラカラーで塗ればよいのだろうが,面倒なので,細書きのマジックペンで塗るだけにしている。また,マジックペンを持ったついでに,前面部品の上側の裏側も黒く塗っておくとよい。前回の近郊タイプでは写真を撮るときに気付いたが,この部分は組立て後に外から白く見えて違和感があるのだ。

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色差ししたガラス部品と前面部品

 また,このE233系をはじめいくつかのBトレ製品は方向幕のシールを屋根部品の先端に貼り,ガラス部品の内側から見えるような作りになっている。組立て前の準備として,好きな行き先のシールを貼っておく。今回は地元ということで快速磯子行きとしたが,気になって調べたら,2014年3月改正の現行ダイヤでは快速磯子行きの設定は1本もなかった。シールは位置決めが難しいが,前面部品を合わせてライトの位置等がぴったり合うよう現物合わせで微調整する。

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端部にシールを貼った屋根板。E233系の場合ヘッドライト点灯の先頭用とテールライト点灯の後尾用がある

3.車体の組立て準備
 このE233系6000番台の場合,車体の帯に書かれたロゴはシールでの表現となっている。このシール貼り作業に順序関係はないが,シールを押し付ける作業がやり易いので,側板を箱に組む前にロゴのシールは貼ってしまった。次に僕の場合は,側板にガラス部品を取り付けてしまう。Bトレの組立て説明とは随分違うが,なかには穴とボスのはまりが固い製品もあるので,箱に組む前のほうが押し込み易いのだ。また,話が前後するが,このように複数のBトレを一気に組立てるときは,部品の向きなどを間違わないよう事前に部品を並べておくのがよいと思う。パンタ寄り妻面の高圧配管などは一目で分かるが,貫通扉や妻面の機器箱などは分からないので,組立て説明を見ながら正しい向きに並べる。E233系では機器箱のあるほうの妻板が,ラジオアンテナ(実車にはないらしい)のないほうの側というような要領だ。なお,このあたりでパンタグラフは屋根板につけておく。

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部品集結。向きも含めて正しく並べ,組立てのときまごつかないようにする

4.車体の組立て
 準備ができたら,車体を箱に組立てる。僕の場合は,屋根板に片方の側板をはめ,ブロック部品を付けた後に,もう一方の側板をはめるようにしている。Bトレの組立て説明ではガラス部品だけで箱にしてから,皮のごとく側板部品を取り付けることになっているが,ガラス部品をしっかりはめるには3.の手順のほうがよいと思う。箱に組む際にはガラス部品のボスがしっかり屋根板に入って隙間がなく,両方の側板が垂直になっていないといけない。HGシャーシ以前は箱に組んだ車体を上からキコキコ押せばしっかり押し込むことができたが,SHGシャーシからは車体ブロックと一体の連結器の胴受けが邪魔になってこれができなくなってしまった。家にあった蒲鉾の板の幅がちょうどBトレの車体の長さにぴったりで,今はこれを治具としている。側板がついたら,前面以外の妻板をはめれば,中間車の車体は出来上がりだ。なお,蛇足の感もあるが,少量のプラモデル用接着剤を使って,妻面に隙間ができないようにしている。

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車体の組立て。いろいろやってみたが,この手順が一番簡単かつきれいに組めるようだ

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蒲鉾板を治具にしての圧着

 最後に前面部品に裏側からスカートを取付け,これを車体前部につければ車体は完成だ。1に書いたように,僅かだが車体ブロックを薄くしてあるので,隙間なく組むことができる。ここも念のため少量の接着剤をつけて,接合部の強度を持たせている。また,接着剤が乾くまでの間,百均商品のクランプで固定するようにしている。この手の模型工具も百円ショップで安価に手に入るので便利なった。

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クランプで固定して乾燥中の車体

5.総組立て
 総組立といってもたいした話ではなく,組みあがった下回りを車体にはめるだけのことだ。あとは台車のモールドと連結器の取り付けが残作業だ。台車のモールドはM車用とT車用の違いや,向きの違いに注意しながら取り付ける。国鉄特急/急行電車の標準だったDT32とTR69などはブレーキが踏面ブレーキかディスクブレーキかで一目見て分かったが,最近の台車は速度検出器の有無とか微細な違いしかない場合もあり苦労する。ランナーについているときの向きを変えないようにしたり,パッケージのイラストを見たり,ときにはインターネットで実車の写真にあたるなどしているが,組んでしまえばあまり目につくものでもなく自己満足ではある。
 連結器はお好みで付ければよいが,僕の場合は先頭は自動連結器タイプ,中間はドローバーを使っている。ジュニアが小さかった頃は,Bトレを手押しで走らせて遊んでいたが,編成単位に解結するときに自動連結器タイプが一番使い易かった。今ではそういう遊び方をしなくなったし,蜜連タイプでもロックできるようになったので,蜜連タイプでもよいのだが,互換性にひきずられて実車とは違うのは分かっているがこうなっている。また,ドローバーは最近の製品についているものは腕が長いので,連結面間隔を短く見せるため,ストックにある新HGシャーシのものを使っている。そういえば,最近はBトレ名物?の磁石の連結器が付かなくなった。たくさんいるとも思えないが,昔から全車にこれを使っている人は困っていないだろうか。

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完成したE233系電車

 まだ車号や号車札,優先席マークなどのシールが残っているが,僕はこれらは貼らない。とくに車号はオーバースケールなのと面倒なのが理由だ。そんなこんなで4両編成を組むのに2時間くらいかかるが,まずまずこだわりの出来の4両編成一丁上がりである。E233系は東京近郊で最もポピュラーな電車になったし,Bトレでも最近,各色の商品が発売,再生産されて量販店の店頭に大量に並んでいる。これから製作する人も多いので,なにがしかの参考になればよいと思う。(2014.11.15記)

 お断り:記事の内容は1100両の実績をもとに書いていますが,この方法によって部品を破損されても補償は致しかねますのでご了承ください。

Bトレインショーティー E233系電車の作り方

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 去年(2011年)の10月に185系電車の組立てというスレッドを公開したけど,時間も経ってしまったので,今度はE233系でもう一度Bトレインショーティーの組立て方をアップしよう。わが家のBトレは鉄道模型部品を使って走行可能にしたり,ディティールアップしたりする訳ではないが,念入りにつくっているのでBトレ製作の指南書になればいいと思う。
 今回の題材は手許で余っていたKIOSK PART6の3両に最近発売された2両セット単品販売を追加してE233系3000番台(近郊タイプ)にした。実車のほうは,田町の211系を駆逐し,高崎線方面にも進出するなど躍進目覚しいので,これからBトレを組立てるかたも多いのではないだろうか。

1.下回りの組立て
 床板,台車部品2セット,連結器の各パーツを丁寧にランナーから切り取る。台車部品はバリが残っていると台車のレリーフがきれいにつかないので,よくバリ取りをしたい。台車に車輪をセットし,--写真左下のように上側の部品に車輪を載せて,下側の部品をかぶせたほうが組み易い(と思う)--組みあがった台車を床板につけて完成だ。NewHGフレームでは連結器は後からつけられるので,最後に場所に応じて,自動連結器,密着連結器,ドローバーを使い分ける。わが家では,ジュニアが先頭車同士を連結して遊ぶので,先頭車には密連がつくべき電車でも自連をつけ,固定編成の中間はドローバーとしている。

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下回りの組立て

2.車体の組立て準備
 車体のほうも,屋根板,妻板,透明のガラス部品をランナーから切り取り,バリを取って下準備をする。部品取りの作業のうち屋根板は,断面が妻面から見えてしまうので,慎重にカッターで切り取る。バリが残っていると屋根がきれいにつかないガラス部品上面や妻板の側板との接合部などは丁寧にバリを取って平らにしておく。
 また,このE233系では前面部品が鋼体部分とガラス部分で別れており,ガラス部分の下部は実車では黒く塗装されている。このためガラス部品をはめる前に,下のほうをマジックペンで色差しする。僕はこれで組んでしまったが,あとから見ると方向幕の上が白く見える場合があるので,鋼体部分の内側上部も黒く塗っておくことをお薦めする。また,ついでに屋根の黒色塗装部のバリ取り跡も,黒マジックで補修しておく。

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色差ししたガラス部品と屋根部品(それぞれ右が色差し前,左が色差し後)

 Bトレの組立て説明では透明のガラス部品とブロックを組んで,後から側板を付けることになっているが,僕の場合は先に側板にガラス部品を組付ける。側板とガラス部品は大抵5つのボスをはめ込んで組付けるが,これをきちんと奥まではめるには,箱に組む前のほうがやり易いのだ。箱に組む前に屋根板にはパンタグラフを,前面(かお)にはスカートをつけておく。方向幕が前面ガラスと一体になっているこのE233系では組む前によく位置合わせをして屋根のおでこに方向幕のシールを貼る。

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組立て前にガラス内側にくるシールを屋根板に貼る(E233系では前用と後ろ用がある)

 一度に多くのBトレを組む場合は写真のように組む位置を決めて部品を並べ,組むときに混乱しないようにしておく。Bトレには大体,組む方向があるので注意する。まず一つは屋根板の向きで,ガラス部品のボスとそれを受ける屋根板の穴には向きがあるので,それらを合わせる。もう一つは妻だが,パンタグラフまわりの配管など一目見て分かるものもあるが,楕円形の製造銘板や貫通扉などの違いは簡単には分からないので,説明書と合わせながら配置する。

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向きを確認しながら部品を配置する

 また,車体・妻を支持するブロック部品は,僕の場合は先頭車の場合だけ僅かに穴の部分をそいで薄くしておく。これは先頭部の側面と前面の合わせをよくするためだ。ただし,やりすぎると,前面が垂直に付かず,前のめりになってしまうので注意(最近はBトレも精度が上がってきたので,この作業は不要のものも多いようだ)。

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厚みを薄くしたブロック部品

3.車体の組立て
 必要な部品の準備ができたら,1両ずつ箱に組上げていく。組立て説明とずいぶん違うが,先ず屋根に片側の側板を組付け,その側板にブロック部品も組付ける。ブロック部品は上下に注意が必要で,でっぱりのあるほうが下だ。下の写真のような状態にした後,残りの側板をブロック部品にはめ,最後に側板を屋根に組付ける。狭い空間での作業にはなるが,きれいに組立てるにはこれが一番やり易いようだ。

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車体の組立て方

 この方法だと部品を壊すリスクがあるので,公式な組立て説明は,2.に書いたような組立て方を推奨するのかもしれない。なお,2階建てグリーン車は部品の構成が違うので,この方法は通用せず,一旦組んだ側板とガラス部品を少し外さないと組めなかった。
 最後に妻と前面を取付けて,車体の完成だ。ちょっとやり過ぎの感はあるが,僕の場合は,妻と前面は少量のプラモデル用接着剤で固定するようにしている。また,きちんと固着させるために,模型用ピンチとクランプでしばらく固定する。これらの治具は100円ショップで簡単に手に入る。

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固定中の車体

4.台車の組立て
 台車(レリーフ)も丁寧にランナーから切離して,バリ取りをする。なぜか,Bトレの部品では台車の部品はとくにバリが残り易いようだ。台車を台車枠に差込むが,この時向きを間違えないようにする。E231系の台車などでは,軸箱の模様がちょっと違うだけで見分けがつきにくいので,要注意だ。ランナーから外す時に位置を変えないようにしたり,パッケージのイラストやインターネットで実車写真にあたるなどして正しい向きを確認する。また,わが家では少量の接着剤で,気休め程度ではあるが,接着もしている。E233系のはくDT71/TR255など台車中央部分の高さが低い台車でははみ出て見えてしまうので,接着剤をつけすぎないよう注意が必要だ。

5.総組立てとシール貼り
 総組立てといっても,Bトレではそれぞれ組みあがった車体と下まわりを組合わせるだけだ。もちろん,M車とT車など車種と台車が一致するようにしなければならない。最後に,先頭車の連結器をスカートの外側からはめ込む。
 わが家では,面倒なのと,オーバースケールで気に入らないのと2つの理由で車号のシールを貼っていない。このため,シールはグリーン車マークなど限られたものになってしまうが,これらを所定の位置に貼れば完成だ。

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完成したE233系電車(撮影時のみ密連装着)

 以前は4両セットを1時間で組めたが,最近では余計な手間暇をかけるため,4両で1時間半以上かかるときもある。手をかけただけ,納得のいく仕上がりのBトレになること請け合いだ。家にあるもので作るBトレ製作の指南ページになれば望外の喜びだ。

 お断り:記事の内容は950両以上の実績をもとに書いていますが,この方法によって部品を破損されても補償は致しかねますので,ご了承ください。

Bトレインショーティー 185系電車の組立て

 今日は,わが家流のBトレの組立て方を書いてみたい。わが家のBトレは,鉄道模型部品を使って,走行可能にしたり,ディティールアップしたりする訳ではない。かといって,単に組立てるだけでなく,ちょっとこだわりの作りをしている。せっかくの機会なので,作り方の基本も含めて説明し,Bトレ組立ての参考となればよいと思う。写真は,ちょうど手許にあったKIOSKパート6の185系の製作写真としている。

1.下回りの組立て
 床板,台車部品2セット,連結器の各パーツを丁寧にランナーから切り取る。台車部品はバリが残っていると台車のレリーフがきれいにつかないので,よくバリ取りをしたい。台車に車輪をセットし,--上側の部品に車輪を載せて,下側の部品をかぶせたほうが組み易い--組みあがった台車を床板につけて完成だ。NewHGフレームでは連結器は後からつけられので,最後に場所に応じて,自動連結器,密着連結器,ドローバーを使い分ける。わが家では,チビが先頭車同士を連結して遊ぶので,先頭車には密連がつくべき国鉄/JR系の電車でも自連をつけ,固定編成の中間はドローバーとしている。

2.車体の組立て準備
 車体のほうも,屋根板,妻板,透明のガラス部品をランナーから切り取り,バリを取って下準備をする。部品取りの作業のうち屋根板は,断面が妻面から見えてしまうので,慎重にカッターで切り取る。バリが残っていると屋根がきれいにつかないガラス部品上面や妻板の側板の接合部などは丁寧にバリを取って平らにしておく。
 Bトレの組立て説明では透明のガラス部品とブロックを組んで,後から側板を付けることになっているが,僕の場合は先に側板にガラス部品を組付ける。側板とガラス部品は大抵5つのボスをはめ込んで組付けるが,これをきちんと奥まではめるには,箱に組む前のほうがやり易いのだ。箱に組む前に屋根板にはパンタグラフを,前面(かお)にはスカートをつけておく。方向幕が前面ガラスと一体になっている一部の電車やこの185系では,組んだ後では方向幕や愛称幕のシールが貼れないので,組む前によく位置合わせをしてシールを貼る。

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愛称幕を内側に貼ったもの(左)と外側から貼ったもの(右)(完成後に撮影)

 一度に多くのBトレを組む場合は写真のように,組む位置を決めて部品を並べ,組むときに混乱しないようにしておく。Bトレには大体,組む方向があるので注意する。まず一つは屋根板の向きで,ガラス部品のボスとそれを受ける屋根板の穴には向きがあるので,それらを合わせる。もう一つは妻だが,パンタグラフまわりの配管など一目見て分かるものもあるが,楕円形の製造銘板や貫通扉などの違いは組立て説明書を見ないと分からないので,説明書と合わせながら配置する。

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向きを確認しながら部品を配置する

 また,車体・妻を支持するブロック部品は,僕の場合は先頭車の場合だけ僅かに穴の部分をそいで薄くしておく。これは先頭部の側面と前面の合わせをよくするためだ。ただし,やりすぎると,前面が垂直に付かず,前のめりになってしまうので注意(最近はBトレも精度が上がってきたので,この作業は不要ものも多いようだ)。最後に,トイレなどの窓は好みの方法で色入れしておく。すりガラス風ならヤスリでやすっておく,白色なら修正液のホワイトを裏,表好きなほうから塗っておくなど。

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洗面所窓にホワイトを入れた側板と厚みを薄くしたブロック部品

3.車体の組立て
 必要な部品の準備ができたら,1両ずつ箱に組上げていく。このときのやり方は2通りがあるが,好きなほうでよい。①屋根に両方の側板を付け,後からブロック部品をそっと差込む。ブロック部品を差込む際,側板,正確にはガラス部品のボスがバキッと折れそうな嫌な感じがするが,今までに1両もそういう失敗はない。
追:①②ともブロック部品の上下に注意。でっぱりのあるほうが下だ。

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①先に屋根に側板を組付ける方法

②ブロック部品に両方の側板を付け,四角く組んでから,屋根板を組付ける。この場合は,屋根板が気持ちよくはまれば問題ないが,ずれがあるときちんとはめるのに難儀する。屋根板をキコキコしながらきつくはめるため,大きな力がかかり,グシャッといきそうな嫌な感じがする。

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②先に箱に組む方法

どちらにしても,失敗すると部品を壊すリスクがあるので,公式な組立て説明は,2.に記したような組立て方を推奨するのかもしれない。
 最後に妻と前面を取付けて,車体の完成だ。ちょっとやり過ぎの感はあるが,僕の場合は,妻と前面は少量のプラモデル用接着剤で固定するようにしている。また,きちんと固着させるために,模型用ピンチとクランプ(いずれも百均商品)でしばらく固定する。

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固定中の車体

4.台車の組立て
 台車も丁寧にランナーから切離して,バリ取りをする。なぜか,Bトレの部品では台車の部品はとくにバリが残り易いようだ。チビが作った場合はバリ取りをしないので,わが家ではツノの付いた台車と言って一目で分かるのだ。ともかく,バリ取りをするとこの部分の塗装がはげてしまうので,最近は黒マジックで色さしして,塗装のはげたところを隠している。

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台車の補修のようす

 最後に台車(レリーフ)を台車枠に差込むが,この時向きを間違えないようにする。E231系の台車などでは軸箱の模様がちょっと違うのような見分けがつきにくいものもあるので,要注意だ。ランナーから外す時の位置を変えないようにしたり,パッケージのイラストやときにはインターネットで実車写真にあたるなどしながら正しい向きを確認する。また,わが家では少量の接着剤で,気休め程度ではあるが,接着もしている。なお,TR69など台車中央部分の高さが低い台車では,はみ出て見えてしまうので接着剤をつけすぎないよう注意が必要だ。

5.総組立てとシール貼り
 総組立てと言っても,Bトレではそれぞれ組みあがった車体と下まわりを組合わせるだけだ。もちろん,M車とT車など車種と台車が一致するようにしなければならない。最後に,先頭車の連結器をスカートの外側からはめ込む。
 わが家では,面倒なのと,オーバースケールで気に入らないのと2つの理由で車号のシールを貼っていない。このため,シールはグリーン車マークなど限られたものになってしまうが,これらを所定の位置に貼れば完成だ。

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完成した185系電車

 以前は4両セットを1時間で組めたが,最近では余計な手間暇をかけるため,4両で1時間半以上かかるときもあるが,それなりに納得のいく仕上がりのBトレ達になっている。Bトレを組むと言ってもそれなりにうんちくはあるものだ。家にあるもので作るBトレ製作の指南ページになれば望外の喜びだ。

 お断り:記事の内容は800両以上の実績をもとに書いていますが,この方法によって部品を破損されても保障は致しかねますので,ご了承ください。

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