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2022-09

船の写真撮り・横浜港来港の船アラカルト

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 コロナ禍の今日この頃,家から出ずに仕事も在宅勤務の毎日です。わが家の仕事部屋から外を見ると根岸湾に面したENEOSの製油所に原油を運ぶVLCC(Very Large Clude Carrier)が見えます。VLCCとは30万トン(載貨重量トン)超のタンカーのことで,中東から日本へ原油を運ぶ船です。今日も来ているなと思いながら仕事をしているうち,いろいろな知識を得て,船を見たり写真を撮るのが以前にも増して楽しくなりました。今日はそんななかで撮った写真を中心にご紹介します。

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VLCC「高岡」 @ENEOS根岸・原油桟橋 2021.8.28

 上の2枚はENEOSの根岸製油所へ原油を運んできたVLCCです。以前はULCC(Ultra Large Clude Carrier)といってVLCCより大きく50万載貨重量トン級のタンカーもありましたが,大き過ぎて航路も限られ扱いづらいため,最近のタンカーはVLCCが主流のようです。とびらの1枚は大阪商船三井船舶(商船三井)の「みたけ」,直上の1枚は日本郵船の「高岡」です。商船三井の船の煙突は朱色,日本郵船の船の煙突は白地に赤の2本線と会社ごとに決まっていて,伝統を守っています。「高岡」は2011年IHIMU建造で,僕が呉にいたときに呉の造船所で建造した船です。この船は当時の新鋭で2本煙突が特徴の船でした。

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「氷川丸」 @山下公園 2017.11.3

 伝統の煙突(ファンネル)マークといえば横浜港のシンボルの「氷川丸」も日本郵船の船で白地に赤の2本線です。もう1つ日本郵船のフラッグシップを載せましょう。この船は「飛鳥II」,日本を代表する豪華客船です。「飛鳥II」と比べると1回り小ぶりですが,商船三井の客船「にっぽん丸」も載せておきます。

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「飛鳥II」 @横浜港 2021.9.20

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「にっぽん丸」 @横浜港大桟橋 2021.9.20

 この日はたまたま浦賀水道の大型船入航予定情報を見ていたら「飛鳥II」が来るというので,追いかけで撮ったものです。下の1枚は朝日を浴びて東京湾を上る「飛鳥II」のシルエットを横浜ベイサードマリーナで撮ったものです。その下はシルエットの写真を撮った後にクルマで先回りして,大黒ふ頭から撮ったものです。後ろ向きではありますが,ランドマークタワーにカマボコ形のインターコンチネンタルホテルの横浜らしい景色に富士山も入れることができました。

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「飛鳥II」 @横浜ベイサイドマリーナから 2021.9.20

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「飛鳥II」 @横浜港 2021.9.20

 横浜港の入り口には横浜ベイブリッジが架かりますが,「飛鳥II」の煙突は結構きわどい高さです。さすがに橋に引っ掛けるようなことはないと思いますが,乗組員は緊張することでしょう。

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「飛鳥II」 @横浜ベイブリッジ 2021.9.20

 次は家からも近い根岸湾での写真です。根岸湾には東京ガスのLNG桟橋もあり,最初に載せたVLCCのほかLNG船も定期的にやってきます。LNG(液化天然ガス)は超低温で輸送する必要があるため,LNG船は付加価値が高い船です。上の「ZEKREET」はいかにもガスタンクを載せている旧世代のLNGタンカー,「PUTERI FIRUS SATU」のほうはガスタンクを2つずつまとめてカバーを付けたさやえんどう船型です。

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LNG Carrier 「ZEKREET」 @根岸LNG桟橋 2020.7.23

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LNG Carrier 「PUTERI FIRUS SATU」 @根岸LNG桟橋 2017.11.3

 この他,ENEOSの製油所には精製した石油製品を出荷するための桟橋もあり,こちらには内航用のプロダクトキャリアと呼ばれる小型のタンカーが来港します。また,隣の電源開発の石炭火力発電所へは石炭をピストン輸送する石炭運搬船も来港します。

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プロダクトキャリア「TORM ADVENTURER」@根岸製油所製品出荷桟橋 2021.8.28

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アンローダー付石炭運搬船「JP COSMOS」 2021.9.25

 根岸湾の近くでは南本牧ふ頭が整備され,今年4月にはMC4ターミナルが供用されました。この埠頭は横浜の新しいコンテナふ頭で,デンマークの世界一ののコンテナ海運会社MAERSKをはじめとする超大型のコンテナ船が来港します。MAERSKのコンテナ船は6隻くらいの船を1ロットとして建造し,ナントカクラスと呼ばれます。これを研究し始めたら面白くなり,各クラスの船の主要目を勉強してしまいました。コンテナ船の詳細はいつか日を改めてお届けしたいと思います。

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「GRED MAERSK」 @南本牧ふ頭 2021.11.27

 上の「GRED MAERSK」は91,560tで8,160TEU,下の「MSC LAUREN」は143,521tで13,050TEUです。90,000tでも相当大きく感じますが,140,000tクラスになると更に一回り大きく感じます。なお,コンテナ船のキャパシティは20フィートコンテナ換算の積載数,TEU(Twenty-foot Equivalent Units)で表すことが多いです。

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「MSC LAUREN」 @南本牧埠頭 2021.11.13

 太平洋航路などの外航船はとてつもなく大きな船ですが,国内の内航船にもコンテナ船はあります。下の写真はたまたま南本牧で見かけた,井本海運の「なとり」です。この船は548TEUと小ぶりですが,球形の居住区が船首にある近未来的な格好で,日本船舶工学会のSHIP OF THE YEAR・2015年小型貨物船部門賞を受賞しています。

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「なとり」 @南本牧ふ頭 2021.9.19

 その他,貨物船は積み荷によってそれぞれ専用の船型があり,自動車専用船,ばら積み船(バルクキャリア)などがあります。まだまだこれらの船を追いかけ回す程のキャリアではありませんが,コンテナ船を撮っている合間に撮った写真をいくつか載せます。横浜ベイサイドマリーナの裏側はトヨタ自動車の積卸しの基地になっていて,正式な名前か分からないのですがトヨタふ頭と呼ばれています。

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トヨタふ頭へ向かう自動車運搬船「きぬうら丸」 2021.11.27

 下の「南王丸」は横浜の外ですが,浦賀水道で撮ったものです。船の来航の情報は海上保安庁東京湾海上交通センターが提供している浦賀水道大型船入航予定情報を見ていますが,サイトを見ているうちに,実際の浦賀水道を見たくなり,先日訪れた時のものです。事前の下調べなしに来た船を撮ったものですが,「南王丸」は川崎近海汽船の定期航路の船で東京から南九州の油津,細島(日向市)を週に2往復します。客扱いもするフェリーなら乗ってみたいところですが,毎日運航ほどの需要はないようです。多分,積み荷は主にトレーラのシャーシなので,お客さんの乗るスペースはなく窓もありません。

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「南王丸」 @観音崎から浦賀水道を望む 2021.11.27

 浦賀水道の収穫のもう一つが,夕陽を浴びて東京湾からオーストラリアを目指すバルクキャリアの「CAPE BROLGA」です。空荷のため喫水が浅く腰が高いのであまり大きく見えませんが,108,605総トン,載貨重量では21万トンもある大きな船です。たまたま撮ったものですが,今年(2021年)の9月29日にJMU津で引渡されたばかりの新造船です。

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バルクキャリア「CAPE BROLGA」 @観音崎から浦賀水道を望む 2021.11.27

 いろいろな種類の貨物船を眺めましたが,最後に官庁船を3つほどあげます。貨物船はたくさんの荷物を経済的に運ぶのが使命なので,船足はほどほどですが,巡視船や護衛艦はスピードが大事です。このため舳先は切り立って,幅も細く格好よい船型をしています。下の巡視船「いず」は少し前にブログにあげたものですが,舳先から船体が流れるようなカーブでいかにも速そうです。

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巡視船「いず」 @第3管区海上保安本部 2021.3.27

 下の護衛艦は磯子の海づり桟橋に行った際に対岸のJMU横浜工場に検査で来ていた護衛艦「たかなみ」です。「たかなみ」は2000年から建造されたたかなみ型汎用護衛艦の1番艦だそうです。護衛艦はねずみ色1色でお世辞にもきれいとは言えませんが,巡視船同様に舳先から船体,艫(とも)への流れは美しいです。

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護衛艦「たかなみ」 @磯子海づり桟橋から 2021.11.27

 この日はJMU横浜工場には「海王丸(2代目)」もドック入りで来ていて,優美な姿を見ることができました。この船は1989年住友重機械浦賀工場製で,姉妹船の「日本丸」ともどもドック入りのときはJMU横浜に入渠するようです。以前,造船所のかたに聞いた話では,あちこちに手作業の残る作りで走る工芸品のようだそうです。

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帆船「海王丸」 @磯子海づり桟橋から 2021.11.27

 今日は最近撮りためた船の写真にお付き合いいただきました。写真の日付を見れば分かるように遠出はしていませんが,人との接触が少なければ,多少の外出はできる環境になってきました。大手を振って遠くへの旅行ができるようになるのもそろそろかと思いきや,今度はオミクロン株なる新しい変異型の感染が心配されます。いつまで続くことやらですが,船や飛行機も取り混ぜ,旬刊のブログは頑張ります。(2021.12.5記)
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「海の女王」クイーンエリザベス横浜寄港

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 このブログは最近は鉄道に特化していますが,もともとは「のりもの大好き」でエアラインや船も扱っていました。今日は久々に船の話題をアップします。このゴールデンウィーク,横浜港は客船の寄港ラッシュになっています。昨日は4隻,今日(2019年)4月28日(日)はクイーンエリザベスがやってきます(今回のクルーズでは4/17に1度寄港済ですが,その前からすると3年ぶり)。大黒ふ頭ではスカイウォークの臨時公開や船内見学会も開催されるそうです。鉄道写真で「走り」を狙うのと同様に僕は船も航行中の写真が撮りたくなります。

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横浜市港湾局製作のちらし(拡大はこちら

 調べると入港は朝6:00,今日の日の出は4:52,日が出ていれば写真が撮れると思い,30分前の4:20の早起きです。起きたらさっそく船の現在位置を調べます。今はAIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)の情報がインターネットで調べられるので,便利になったものです。見るとちょうど浦賀水道あたりを航行しているので,これから写真を撮りに行けば間に合いそうです。

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朝4:30のAIS情報
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今朝の日の出の情報。CASIOのサイトですが意外と便利です

 僕の家はJR磯子駅が最寄りですが,磯子駅に行く途中で根岸湾とその向こうには東京湾が見えます。朝の通勤時に東京ガスのLNG船桟橋に着岸する船を定点観察するのがひそかな楽しみです。今日はいつもの坂道からクイーンエリザベスを撮ることにします。

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東京湾を航行するクイーンエリザベス。後ろは多分,富津の発電所 2019.4.28(以降も同じ)

 せっかく早起きしたのでこれだけでは飽き足らなくなり,もう少し北でもう1回写真を撮ることにします。この船は今日は大黒ふ頭に着くので,大黒側のほうが光線の加減はよさそうですが,早く着くこと優先で勝手をよく知った本牧の横浜港シンボルタワーを目指します。シンボルタワーに着くと鉄ちゃんならぬ船マニアというかたもいるようで,50人位の先客がいます。

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タグボートの支援を受けて大黒ふ頭に到着

 ここで少しこの船のおさらいをしておきます。英国の女王陛下のお名前をいただいたこの船はアメリカのカーニバル社の所有,バミューダに籍を置く豪華客船です。建造はイタリアのフィンカンティエリ社で2010年,総トン数90,901t,全長294m,客室数1,029,旅客定員2,092名だそうです(Wikipediaによる)。

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横浜ベイブリッジと共に

 私ごとで恐縮ですが,50年くらい前にケロッグのシリアルのおまけで客船のシリーズがあり,その一つがクイーンエリザベスII,それがこの船との出会いでした。この船は代がわりして3代目ですがクイーンエリザベスという船名には思い入れがあり,他の船が来ると聞いても反応しないのですが,どうもこの船は特別のようです。「海の女王」という愛称がついているので,こういう人は世界にも多いのでしょう。

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今日はクイーンエリザベスに続きウエステルダムも来航

 本牧ふ頭に行くとクイーンエリザベスに続きもう1隻豪華客船がやってきます。こちらはホーランドアメリカラインのウエステルダムという船で285m,82,862tはクイーンエリザベスと遜色ありません。ウエステルダムはベイブリッジをくぐり,横浜港大桟橋に着く予定です。

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ベイブリッジの下を行くウエステルダム。橋桁のクリアランスは結構ギリギリ

 家への帰り道に道草をしていると,クイーンエリザベスの乗船客用のシャトルバスの回送を見かけました。今日は天気もよく横浜から富士山も見えました。上陸したクルーズの船客もよい横浜滞在が楽しめるでしょう。

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船客用シャトル。後ろには富士山も見える

 最後におまけです。根岸線の瞬間絶景です。山手トンネルを抜け本牧通りを跨ぐガードから富士山が見えるのですが,今日はあいにく道路が工事資材置き場になっていて,ちょっと残念です。

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根岸線根岸~山手
(2019.4.28記)

2017年夏のアクティビティ2--新造船のフェリーで北海道へ

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 2017年の夏休みは,ジュニアは高校生になって手が離れたので,1人で旅行に出られそうです。さてどこに行くか...朝の駅への通勤時に入り江の向こうの造船所で気になっていた赤い煙突の船は大洗と苫小牧を結ぶ「さんふらわあ」の新造船でこの5月に就航しました。一人旅ならこれに決定,帰りは日本海の新日本海フェリーでなどと計画したのでした。

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新「さんふらわあ」の中吊り広告 @京急線車内 2017.4.16

 7月31日(月),出発はちょうどお昼の12:04,いつもは駅までは徒歩ですが,今日は暑いのでバスで出発です。磯子駅は予定より1本遅い12:23の1266A,横浜駅で降りて,駅のそば屋で腹ごしらえをします。横浜から乗った12:52発の1586E黒磯ゆきは,僕の独自の集計(興味のあるかたはこちら)で日本第4位の長距離鈍行です。今日は何かと話題ののりものにあたるようです。

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上野東京ライン1586E。熱海~黒磯間268.1kmを走る長距離鈍行 @東京 2017.7.31(以降同じ)

 13:18東京駅着,ここで八重洲北口の三省堂に寄り,道内版の時刻表514円ナリを買います。リュック1つの身軽な旅装のため,いつもの大判時刻表は持ち歩かず,軽い道内版に期待です。昔は弘済出版社(現商号は交通新聞社)の道内時刻表には,全国版の時刻表には載っていない臨時乗降場が網羅され,バスも占冠村営バスなどまで詳細に載っていたものでした。時間もなかったので中は改めずに買ったところ,今はJTBの全国版時刻表にも収録されている占冠村営バス,日高町営バスはおろか,JR北海道本体の新得~東鹿越間の代行バスも載っていませんでした。そもそもJR北海道の路線網も3分の2になったので,情報量としては随分減ったはずなのに,値段は上がって...などと憤懣やるかたなしです。尤も,札幌近郊の列車が増えたので,列車キロでは大差ないのかもしれません。ちなみに帰宅後に比べたら,前回買った2005年のほうが厚さは2割厚く,値段はわずかに安かった(500円)です。ジュニアいわくは,今は駅で無料配布の時刻表でも全列車が出ているので,これでいいんじゃない(全駅掲載ではない)との意見でした。

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北海道時刻表。北海道旅行には便利(?)な1冊

 さて,ここからフェリーの出る大洗港までどうやって行くかです。予定では関東鉄道(関鉄グリーンバス)の高速バスで鉾田に出て,鹿島臨海鉄道で大洗に出るルートでした。このバスですが3時間弱もかかるので,歳をとって最近トイレが近くなった僕としてはトイレなしバスはちょっと心配です。調べると,常磐線の鈍行で水戸回りでも1時間くらい早く着けそうです。運賃の差は8円なので,これは決め手になりません。かなり心は揺らぎましたが,バスを見たらトイレ付きだったので,予定どおり高速バスで行くことにしました。この高速バス,全くのサーベイ不足でしたが,高速は佐原でおりて,一部のバス停では乗車も扱いながら香取,佐原,麻生,行方などの街を回りながら鉾田に行きます。今回の旅行は,日常を離れ,ゆるりとした時間の流れを楽しむのが目的なので,想定外ではありますが,日本水郷路線バスの旅も悪くありません。

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関鉄グリーンバス鉾田~東京線のガーラ

 東京駅のターミナルはなぜか消防車も来ていて騒然としていますが,バスは7割がたの乗客をのせて定刻13:40に出発です。車両はトイレはあるものの,かなりくたびれたガーラです。冷房の効きが悪く,降りる時まで車内の温度計の針は30度近くにはりついたままでした。今日は月末日,高速道路に車は多く,ちょっとでも何かあったら大渋滞になりそうな一触即発の状態でした。バスは一番右の追越し車線を流れに乗って走ります。東関東自動車道に入り車が減ると,高速バスのペースで淡々と走ります。そして15:00佐原駅着,さすがプロの腕前,ピッタリ定時着でした。佐原からは,潮来,麻生,行方といくつもの橋を渡り,小まめに町の中心部を縫いながら走ります。16:20過ぎ新鉾田駅着,案内には佐原駅,潮来駅,麻生庁舎で乗車の扱いもすると書いてありましたが,結局,途中の乗りは一人もありませんでした。

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古い水郷の街並みにあう構えの佐原駅

 新鉾田~大洗間は鹿島臨海鉄道の気動車で繋ぎます。学校のある時期なら通学の高校生で混雑する時間帯ですが,夏休みの今日はがらがらです。ラムサール条約で守られる涸沼などを見ながら25分の乗車で17:24大洗に到着です。なお,鹿島臨海鉄道は鹿島灘の海がきれいに見えそうですが,鉄道建設公団製で新幹線のように一直線に延びた線路からは海はほとんど見えません(海が見えるのは水戸付近の限られた区間だけ)。

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新鉾田で見た鹿島臨海鉄道の新型気動車

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後ろには北浦の端っこが見える。@新鉾田

 大洗では長い船旅に備え夕食を摂って,朝食を仕入れる予定でしたが,勘違いと船の門限があり,街中を1時間近くさまよい歩いたのにどちらも収穫なしです。船の門限は徒歩乗船でも出港の1時間前の18:45,遅くとも19:00には来てほしいとのことでした。仕方なくターミナルでビール2本だけを買い船上の人となります。部屋は下から2番目のコンフォート,運賃19,500円の雑居室です。昔の青函連絡船の桟敷のようなゴロ寝でよいと思っていたのですが,1番安いツーリストも今はサンライズ出雲・瀬戸のノビノビ座席のような仕切りのあるタイプで,今日の便は団体もあって満席でした。1つ上のコンフォートの寝台ですが,昔のB寝台より広め,結局1分も見ませんでしたが寝台ごとにテレビもついていました。

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新造船だけにいろいろな案内のサイネージも充実

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コンフォート寝台の造作

 腹も減ったので食堂に行くと,カフェテリア方式で夕朝セット2,400円(夕食だけなら1,900円)とのこと,選択の余地はありません。昔のフェリーの船内では逃げ場がないので高い不味いが相場でしたが,この船ではそんなことはありません。夕食1,900円は安くはありませんが,和洋のおかずから,サラダ,デザート,飲み物までついて,料理も温かく,満足のゆくものでした。秀逸だったのはアイスクリームのようなピンクの半球,何かと思えばマグロのスキ身で,ネギトロ丼にしたら大層おいしかったです。朝食は1,050円ですが,そこらの安いシティホテルの朝食にひけはとっていませんでした。

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一部が吹抜けになった明るいロビー周辺

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お風呂は長距離フェリーの楽しみの一つ 2017.8.1

 食事をしている間の19:45,定時に船は動きだし,大洗港を後にします。食後は陸から離れないうちにFacebookの投稿や家族へのLineの報告を済ませ,一段落したらお風呂です。船内の浴場は他の船と大差ない広さでしたが,この船には90度のドライサウナもついています。近海航路とはいえ洋上の船で火災予防上は大丈夫なのでしょうか。船内の設備でこれはよいなと思ったものにコイン返却式のセキュリティボックスがあります。僕は四六時中船内をうろつきまわるので,貴重品を無料で預けられるのは大変重宝します。

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船のきれいな写真がないので,絵葉書をいれておきます

 前回,家族でこの航路に乗ったときは台風の中での航海で,家族は3人ともヘロヘロ,以来2度と長距離フェリーには乗ってくれません。今日は海も穏やかで,揺れも少ないです。ところがなぜか興奮して24時まで寝付けなかったばかりか,2:14,4:49と何度も目が覚めてしまいました。その度にGPSの電波を拾い,下の航跡を作りましたが意外と陸地の近くを走っているようです。

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GPSトラッカーで見た航跡。夜中はほんの一部しかない

 朝は海霧の濃い曇天でしたが,昼前になると天気は快晴,苫小牧到着までいっときの太平洋の船旅を楽しみます。ところで,この「さんふらわあ ふらの」ですが,新しい船なのに13,000tと総トン数では小さめです。たまたま通りかかった事務関係の乗組員のかたに伺ったら,太平洋側の各港には全長200mの長さ制限があって,日本海側のような大きな船は就航できないそうです。また,港の入港料も何倍も違い,これらの経営環境が違うので,新日本海フェリーと運賃だけを単純に比較されても困るそうです。

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快晴の太平洋上を行く 2017.8.1(以降同じ)

 13:10頃には苫小牧港に到着,新しい船なので慎重に着岸です。バウスラスター,スタンスラスター--この船は2つずつある--を使って静かに接岸し,ボーディングブリッジが開いたのは,定刻の13:30をだいぶ過ぎてからでした。13:56の札幌ゆきバスに乗継ぐお客さんは十数人いたようですが,列車に乗るため駅に行く人は僕一人のようでした。できればタクシーは相乗りで節約したかったのですが,列車の時間も迫っているので,早々に車を出してもらいます。走り始めれば渋滞等の不確定要素はないので,船内で聞いた情報のとおり,10分1,510円の乗車でした。

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行きかうフェリー。苫小牧~八戸を結ぶ川崎近海郵船の「シルバーエイト」

 最後の3時間くらいは天気にも恵まれ穏やかな太平洋の船旅で,念願の「さんふらわあ ふらの」にも乗船し,北海道旅行初日はまずまず満足の1日になりました。14:00前に苫小牧駅に着いたので,今日午後からは久々の北海道列車の旅です。続きをお楽しみに。(2017.8.13記)
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実は船も好きです~世界最大のコンテナ船と豪華客船

 のりもの大好きというタイトルではあるが,船に関する記事は少なく,旅行の時に乗ったり見たりした程度の記事しかない。そんななか今日は珍しく船に関する記事なのだ。
 (2014年)5月23日(金)の朝,自宅から駅に歩いてゆくと根岸湾の入り江の向こうにとてつもなく大きな船が見える。上が航空母艦の飛行甲板のように平らに見えるのだが,艦橋の形がちょっと違う。写真を撮ると船体が青いので,いよいよもって軍艦らしくない。コンテナ船のような気もしなくもないが,それにしては居住区がヘンな形をしている。

 その時は通勤途上なので写真を撮るだけだったが,帰宅後,ネットで調べたらいろいろなことが分かった。横浜港入港情報のサイトによれば,この船は「MARSTAL MAERSK」という名で,デンマークの海運大手のMAERSK LINEのコンテナ船だそうだ。総トン数19万4,800トン,全長399mもあるらしい。僕が目にする船で最大級の船は米第7艦隊の空母「ジョージワシントン」,10万4,000トン,333mだが,それよりもかなり大きい。

 さらに船名で検索したら,海事の情報サイトに記事があり,この船は韓国の大宇の造船所で今年建造されたばかりらしい。以前,呉にいたとき,将来の省エネコンテナ船のコンセプトデザインで船首に船橋のある船を見たことがあるが,完全ではないまでも船橋の位置を前に寄せたスタイルの船が実用化されたらしい。また,いくつかのブログ記事を見たら,この船は現時点で世界最大のコンテナ船で,昨日の来浜はアジア~欧州の航路に投入される前に記念寄港で横浜の南本牧に来たとのこと。これは珍しいものを見ることができ,得をした。

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世界最大のコンテナ船「MARSTAL MAERSK」(不鮮明だがあしからず)

念のため,情報源となったサイトのリンクをつけておきます。
http://www.shipspotting.com/gallery/photo.php?lid=2039043

 そんなことを調べていたら,今日5/24(土)はイギリスの豪華客船「DIAMOND PRINCESS」,11万5,800トンが横浜の大桟橋に来るらしい。用事の合間に1時間くらいを作って大桟橋に行ってみた。今日は6:00入港,18:00出港の予定で,着岸していない洋上の姿を撮ることができず残念だ。列車でもホームで撮るよりは「走り」をと思う発想だが,船の写真ではどうなのだろうか。大桟橋でまじかに見ると「DIAMOND PRINCESS」は大きく美しい。僕のカメラでは広角側は28mm相当なので画角のなかには入るが,どうもしっくりこない。港内の観光船に乗れば海側からの写真が撮れそうだが,限られた時間でそんなうまく便があるかどうか。山下公園~横浜駅東口間のシーバスの時刻表を検索しながら歩いていたら,海龍なるあやしげな観光船(海上バスと称していた)が大桟橋の付け根のピア象の鼻をまさに出るところだった。ルートは下の図のとおりで歩いても15分かからず,交通機関としての価値はないからお客さんは少なく,中国語を話すアベック+お邪魔虫と土地不案内そうな母娘の2人連れと僕の6人しかいなかった。しかしながら,下の写真が撮れたので600円の運賃も撮影のための場所代と経費と思えば安いものだった。

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「DIAMOND PRINCESS」横浜港大桟橋 2014.5.24

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「DIAMOND PRINCESS」横浜マリンタワー,氷川丸を背景に

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海上バス「海龍」のルートと船。今回乗った14:25便は2から4に直行で約17分

 なお,この船は日本の三菱重工長崎造船所で建造された船だが,最近は日本の造船所でのクルーズ船や長距離フェリーの建造の話はあまり聞かず寂しい。(2014.5.24記)

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