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2021-05

Bトレインショーティー--辰野~塩尻間のミニエコー・クモハ123を鉄コレからつくる

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 今日は約1年半振りにBトレインショーティーの話題をお送りします。Bトレインショーティーはショーティーサイズのかわいさと安価で集め易いことから1,000両以上を集めましたが,近年は1両1,000円以上するので1年くらい買っていません。先日,東京駅の地下通路で鉄コレを定価で開封販売していたので,ちょっとNゲージいじりの意欲が沸いてきました。以前,会社の仕事で辰野で過ごしたことがあるので,ミニエコーことクモハ123-1を2つ買ってしまいました。実車は1両しかないのですが,1つはNゲージとして,1つはBトレに改造です。外出がおっくうになる冬の日,一日がかりでの改造作業をレポートします。尤も,今回はかなり杜撰な作業なので,参考にはしても,真似はしないほうがよいかもしれません。

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クモハ123-1。ミニエコーの実車 @塩尻 2008.10.19

 クモハ123は輸送規模のごく小さいローカル線用に,荷物営業を止めたため比較的車齢が若いのに余剰になっていた荷物電車クモニ143を改造した1M式の電車です。この-1は1986年に国鉄長野工場で改造された電車で,JR東日本にはこの1両だけが在籍しました。JR他社でも,クモヤやクモユニなど出自は異なりますが,同趣旨の改造が施工され,全国で11両が改造されました。タネ車も施工工場も異なるため,同じクモハ123でもいろいろなタイプがあるのもこの形式を面白くしています。このクモハ123-1ですが,タネ車の鋼体の骨を避ける設計としたためか,幅の狭い窓がずらりと並んでいるのが外観上の特徴です。また,写真がないのが残念ですが,両端の扉間13mぐらいが長大ロングシートなのも壮観でした。

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当時の写真です(プリントからスキャン) @小野~塩尻 1995年ごろ

 この電車が塩嶺トンネルの開通でローカル然としてしまった中央本線の辰野~塩尻間の善知鳥峠をのんびり走るのが好きで,仕事のない休日にわけもなく松本に遊びに行きました。

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Bトレの115系。車端の窓などをかなりデフォルメしている

 フルサイズのNゲージ模型からBトレを作るとき,まずポイントになるのが車体の設計です。バンダイのBトレの商品は実車のイメージを壊さないよう,結構,デフォルメしています。ところがNゲージ車両から車体を切り出す場合,スケール通りの窓割りの一部分から作ることになります。以前,グリーンマックスのキットから3分割で側面を切り出したことがありますが,直線を出すのと強度を保つのに苦労しました。従って,今回も部品構成は2点で進めることにします。

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クモハ123-1のボデー。狭い窓がずらりと並ぶ

 インターネットでクモハ123を検索するといくつかの先人の作例がヒットします。どれも労作ではあるのですが,クモハ123の狭い窓がずらりと並んだ雰囲気が出せないようです。そこでここは一案,思い切ってドアを片面1か所として,なるべく窓の並ぶ面を多くとってみました。これでユニットサッシ3こ分,戸袋を入れて4窓が並ぶようにできました。ドアのない助手席側は,緑の塗分けにかからないようにATS標記の所で切ることにしました。

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まずは鉄コレを分解。部品一覧。意外とあるものです

 設計が決まればさっそく製作に着手です。最初の作業はタネ車の分解です。廉価版鉄道模型の鉄コレとはいえ,僕らが子供の頃のNゲージの通常製品と変わらない――それ以上かも?――の出来の完成品をバラしてしまうのは抵抗があります。しかし,今回は同じものをもう一つ買ったので,遠慮は要りません。昔から鉄道模型は接着剤止めは少なく,この製品も5分もかからず分解できます。

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最近の車体切継ぎはタミヤの精密のこぎりが活躍

 車体の切断ですが,最近はケガキをする代わりにセロテープを貼って切断の位置決めをしています。これは,手間を省ける,インクや鉛筆の跡が残らない,のこぎりの刃による傷つきを防げるの3つのメリットがあると思っています。また道具は,以前はカッターナイフを使っていましたが,今はプラモデルのタミヤの精密のこぎりを使っています。値段も高くなく,切断部の仕上がりがきれいなので,こんなサイズの模型いじりにはお薦めです。

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最後の切断部は現物合わせ

 車体はほぼ60㎜のショーティーサイズになるように上で設計した位置でのこぎりで切ります。今回は箱型に一体成型の鉄コレのボデーを使うので,上の写真のようにL字型の部品構成です。最後に残った赤枠部の切断線は,相手方と組んでぴったりの長さになるように現物合わせで位置を決めました。

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出来上がったシーティーサイズの車体

 最後は切断面のゆがみに合わせてやすりで整形して,接着面を整えます。新しく粘度の低いプラモデル用接着剤(セメント)をたっぷりと,かつ表面に出ないように浸み込ませて,2つの部品を接着すれば車体の完成です。

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下回りの基礎になる床板の短縮

 Nゲージ模型からの短縮の場合,車体だけではなく全ての部品を長手方向に切り詰める必要があります。先ずは床板の短縮です。車端のスカートやボルスターを活かしたいので両エンドとも30㎜弱の位置で切って,継いでいます。この車両は連結することは少なそうですが,レール方向の荷重に備えて,内装部品もそれなりの長さで切断し,たっぷり接着剤をつけて補強にしています。

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屋根板の短縮

 次は屋根板の短縮です。この電車はパンタを2台載せていますが意外と内側に引っ込んだ位置にあるため,パンタ周辺の機器を全て活かして,ショーティーサイズに収めるのは難しいです。このため両方の車端から7㎜程度を切り取って,パンタが実際より外側に来るように配置しました。このせいで屋根板にモールドされていたホイッスルや空気配管,高圧ケーブルは涙を呑のんで捨てました。扉を1こ捨てたくらいなので,その程度の小パーツは諦めです。中央側の切断位置は少しでも切継痕が隠れるよう,パンタ台の直後としています。いつもならパテ盛りで接合部を滑らかにして,再塗装するのですが今日は1日で完成を目指しているので,面倒な作業は省略です。また,ヒューズ箱はケーブル類は無視してパンタの脇に移設,別パーツの列車無線アンテナ,信号炎管もパンタの近くに取付けるよう,それぞれに合わせてピンバイスで孔をあけておきます。とびら写真のおでこ部分を見ても分かるように車端部の屋根はかなり賑やかになっています。反対の車体中央側は,これまた窮屈ですが避雷器とベンチレータを2個ずつ置けるよう,孔をあけておきます。これらは真円でなく長孔なので,2つのドリル孔をやすりでつないであけます。

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窓ガラス部品の短縮

 最後はガラス部品の短縮で,これは簡単にカッターナイフで切ることができます,出来上がった部品はなぜか同じではなく向きがあるので,マジックで向きを書いて間違わないようにしておきます。ガラス部品の下部には床板を受けるつめが付いていますが,幸い両側とも1個づつを残すことができたので,床板の固定には困りません。

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部品集結

 車体,床板,屋根板,ガラスの全ての短縮が終われば,部品は揃います。あとは元通り組立てれば完成です。なお,わが家のBトレはNゲージ化することは少なく,Bトレオリジナルの首を振らない台車を使うのですが,今回は特別にタネ車の台車を使っています。また,この電車はパンタを1こだけ上げて運用されていたので,パンタは1こは鉄コレのもの,もう1こはBトレのパーツ箱から出してきたPS23に似たものを使っています。鉄コレのパンタはどうも今イチなのですが,Nゲージ部品のパンタではバランスが悪く,どうしたものかです。このての改造車では下回りの固定に難儀することが多いのですが,ガラス部品の項に書いたとおり,今回は苦労なく取付けられました。

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クモハ123のショーティ出来上がり

 これらの部品を組立てて,出来上がったのが上の写真です。2月11日(日)のほぼ1日をかけて作りましたが,1日の模型いじりとしては手頃な作業でした。毎度書くとおり,せっかく出来上がっているNゲージ車両を敢えてチョン切るのはいかがなものですが,出来栄え云々よりは工作自体を楽しむものと思います。最初にも書いたように拙い作業ですが,こんなに簡単にできるなら一丁挑戦してみようというかたがいれば嬉しいです。(2018.2.17記)
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Bトレインショーティー--2016年秋,最近思うこと

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 最近このブログでBトレインショーティーを扱うことが減りましたが,久々にBトレをテーマに最近思うことを書きます。この10月4日発売のKIOSK特別編パート11は,僕の住む東京圏では最近発売のアソート版のBトレです。このBトレ発売のリリースを見たとき,僕は購買意欲が全然湧きませんでした。理由は簡単で,気に入った車種がない,値段が高いの2点です。KIOSK版は大抵,新規金型のものはなく,既発売のものの塗装違いです。それにしてもネタ切れ感は否定できませんでした。

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KIOSK特別編パート11のパッケージ

 そうは言ってもブラインドパッケージのワクワク感を楽しみたいので,発売初日に1個買ったら,ビバあいづのクハ481でした。これだけでは寂しいので,ネットオークションで探して,70系新潟色の4両編成を揃えました。ネットオークションにも異変が起きていて,通常だとプレミアがついて高くなる車種と不人気で安くなる車種がはっきりするのですが,今回は価格差が少なかったように思います。ところでこのクハ76ですが,3位側便所と4位側便所の2組のガラス部品が入っていて,結構芸が細かいです。

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Bトレの価格推移(E231-500を中心に近似の商品で比較)

 さて,値段が高くなったについてもう少し見てみます。最初のBトレの定価は400円+税,20%引き消費税込みの量販店での価格は336円程度でした。ところが,先のKIOSK11では定価800円(税込み)で,前回のKIOSK10のときの880円(税込み)より若干下がったものの,ほぼ2倍です。最初と最後だけでなく途中もプロットしてみると上のようになります。価格上昇の理由は多分,中国での生産コストの上昇だと思いますが,こんなに短期間に急激に上昇する例は少なく,バンダイさんの経営努力が望まれるところです。ちなみに,鉄子でもママ鉄でもないカミさんは,1こ300数十円の頃は新シリーズが出ると話のタネに1こ買ってきたりしましたが,今回は買いたくても手が出なかったと言っていました。

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京急新1000形1800番台。6次車とともに

 わが家は京急沿線なので,京急のBトレは殆ど全種類を買っていますが,最近,新1000形1800番台が新しく商品化されました。2両セット2000円かつ限定販売なので量販店で安く買うこともできませんが,2箱4両を買って組んでみました。基本的にはとくに新しいところはなく,いつものとおり美しい塗装と組み易いスナップキットですが,3点ばかり気になるところがありました。

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京急新1000形のステッカー。左:6次車,右:1800番台

 1つ目はステッカーで,台座ステッカーの上に種別と行き先を貼り重ねる仕様になりました。これだと組合せの自由度が増えるのは良いのですが,僕のような老眼の者にはその加工がつらいです。また,なぜか列車番号が省略されてしまったのも寂しいです。仕方がないので,8年前に買った新1000形6次車のステッカーを出してきて,これを加工して貼りました。

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新1000形6次車と1800番台の前面
(6次車のほうは撮影のため完成車両から外したのでステッカー,スカートと少々のホコリがついていますが,悪しからず。1800番台のほうは白帯のところに汚れ(キズ)があります)

 もう一つは細部の色差しです。先の6次車の前面は急行灯とテールライトに色差ししてありましたが,今回の1800は無塗装の透け透けです。僕の場合は,裏側から赤マジックで色差ししたので,リアリティでは甲乙つけ難いですが,手を抜いたなと思わずにいられません。最後は細部の汚れ(キズ)です。今回買った2箱のひとつは先頭車前面の白帯部分にキズがあって,1両1000円もするのにこれですかと思いました。写真をつけておきますが,皆さまだったら,交換請求のクレームをしますか。僕は諦めで,「1000」のロゴのシールで何とかゴマかしたというところです。

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E351系スーパーあずさ。@新宿駅

 今回はバンダイのご担当者さまには耳の痛い話ばかりになってしまいましたが,僕は基本的にはBトレのファンです。制御付振り子を使い中央線を130㎞/hで疾走するE351系がB級なトレインか疑問ではあります。後継車両も登場し,置換えもまじかなので,今度はE351系やE257系などのBトレは製品化できないものでしょうか。また,値段が高くなって買う側も無駄なものを買う余裕がなくなりニーズは減っているのかもしれませんが,Bトレの原点である通常アソート版--新パート2(2008年5月発売)以来になる--も期待したいところです。まだまだ期待していますとエールを送って,本稿を終わります。
参考文献:BトレWiki
(2016.11.26記)

Bトレインショーティー--157系お召し編成・クモハ157ほかをつくる

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 国鉄に157系という電車がありました。もともとは東武と競っていた日光への行楽列車用に開発された電車ですが,特急並みのアコモデーションを買われて東京~大阪間の人気ビジネス特急の「こだま」の補完として,「ひびき」の名で同区間を走ったりもしました。後年は関東近圏の行楽列車の,伊豆特急「あまぎ」,万座特急「白根」として活躍しました。このほか貴賓用電車クロ157の牽引車,供奉車として編成を組み,お召し列車用の車両としても活躍しました。

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157系で運転されたお召し列車(1978.9筆者撮影)

 僕はこの157系が好きで,数少ないHOゲージとNゲージ模型を持ち,Bトレの製品化リクエストにも1票を投じたくらいです。Bトレでも157系が欲しいが嵩じて,ある日会社の研修の帰り,グリーンマックス系列のNゲージ専門店クロスポイントに寄ったのでした。目的はグリーンマックスがNゲージで157系のキットを発売していたのでこれを買うためですが,この商品は絶版品切れになっていました。代わりにKATO製の完成車バラシのボデー単品販売があったので,これ幸いと買って帰りました。

 2015年の夏休み前半は泊りがけでの旅行ができず,1年半くらいホコリをかぶっていたこのボデーをひっぱり出し,Bトレ製作にチャレンジしました。Bトレ改造といっても,予算がふんだんにある訳ではないので,クモハ157のボデーからクモハ157とモハ156を1両ずつ作るという強引な改造です。後述するように,これが幸いした面もありました。それではその製作の顛末を書きましょう。

 Bトレ車両を改造で作るとき,先ず最初の作業は各車両の全体の設計です。改造タネ車と全長6cmの制約のなかで,目的の車両のイメージにあう窓割りを考えるのがひと苦労です。クモハ157は結局ドア間の客席窓が1こになってしまいましたが,1こは何かさびしく,1こ半にできないか随分迷いました。Bトレでもクハ183やクハネ581は窓1こなので,これでよいことにしました。モハ156は車端にある売店コーナーが特徴ですが,これと扉間の客席窓2こを両立しようとすると普通にやったのでは収まりません。僕の作例ではモハ156のボデーは一切使っていないので,車端部の造作はある意味フリーです。これを活かして,客席窓2つをとった残りは便洗面所+デッキと売店+デッキで適当にデフォルメしてそれらしく配置しました。本来のBトレでは,設計者のこだわりとして戸袋の配置できない窓割りは原則しないそうですが,この形式では敢えて禁を犯すことにしました。また,同じ窓配置でも部品をどうとるかで幾つかのパターンがあり,今回は2パターンでどちらにするか悩みました。1つはクモハは両エンドともプラボデー,モハは両エンドともペーパー製車端ブロック,もう1つはクモハ,モハ共に片エンドはプラボデー,ペーパー製車端ブロック1つずつという構成です。これらは甲乙つけ難く,結局,1セットずつを作ることにしました。なお,プラ製ボデーを使ったモハ156ですが,全体バランスの関係からボデー本来の便洗面所部分の窓を拡大して売店とし,ペーパー製車端を便洗面所にしています。

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車体部品。せっかくの完成ボデーを切ってしまうのは勿体ない。妻は縦配管あり3枚,なし1枚を用意

 全体計画が決まったらさっそく製作にかかり,最初の作業はボデーの切断です。1年半くらい前から模型工作用の精密ノコギリを使うようになり,プラ製ボデーの切断作業は格段に楽になりました。精密なケガキはせず,切断時の塗装面保護を兼ねて切断線に合わせてセロテープを貼り,あとはフリーハンドで切るだけです。写真のように屋根板とボデー本体を切断しました。塗装のマスキングで楽をするため雨樋部分を残したままにしてあり,この部分の剛性で車端をペーパー製としても強度が保てていると思います。

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切断後のボデーと屋根板

 次の作業はペーパーで作る車端ブロックの設計です。切断の済んだ車体の実寸を測りながら,現物合わせで車端部を設計してゆきます。実作業は4または5ピクセルを1mmとし,Excelのセルを方眼に見立てて簡易CADとして設計します。試し刷り用紙で現物合わせで寸法を確認し,最後はいさみやロコワークスの車体製作用方眼紙に印刷して,設計+ケガキ完了です。いさみやロコワークスで思い出しましたが,この店では各種の車両のHOゲージサイズの形式図を売っていて,今回は随分参考にさせていただきました。店主いわく,若い時分に寝る時間を削ってトレースしたものだそうで,最近のJR形式が網羅されているかは分かりません。

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いさみや製形式図

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簡易CADでケガキの済んだ車端部

 次の作業は屋根の製作です。クモハの屋根はタネ車の屋根を車体の長さに合わせて切断すればよいですが,問題はモハです。分散クーラーに2こパンタの屋根を探せばよいのですが,数百枚はあるBトレの余剰部品を見てもこれだという物がありません。仕方がないので,モハの屋根はクモハの屋根の残りから切りだすことにしました。Bトレにすると全体バランスが変わるので,クーラーの取付け座やモールド表現のベンチレーターは一旦全部削り取ります。削り取った跡は穴があいてしまうので,これらをパテで埋めて,先ずは何も載っていないのっぺらぼうの屋根板にします。次いでパンタ脇のランボード,クーラーの取付け座をペーパーで自作し取付けます。ランボードは5月に作った旧型国電のキットの余りや,グリーンマックスの既製品なども考えましたが,ペーパーで作るのが一番適切な大きさ,厚さになるようでした。パンタ付き車両では空気配管,電気の引通しなどがありますが,これらは0.3mmのリン青銅線でそれらしく引回してあります。模型は上から見る機会が多いので,ここは念の入れ所とばかりに細かい金物細工をすることになりました。最後にパンタ,避雷器,クーラー,ベンチレータの取付け穴をあけて完成です。

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屋根板製作の様子

 続いては車端ブロックの製作です。いさみやペーパーに印刷したとおりに穴あけ,カットし,Bトレの余剰部品から出してきた妻板に接着し,コの字に組みます。妻板は,車端ダンパの有無などの違いはありますが,113,115系と思われるものを使っています。また,側面は強度の観点から2枚重ね,端部のみ雨樋を表現した3枚重ねとしました。少々厚すぎたようで,タネ車のボデーを活かした中央部よりも車端のほうが若干太くなってしまいました。

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車端ブロック製作の様子

 ここで毎度書く,僕の嫌いな塗装作業になります。塗装ブースを用意したついでに,屋根のグレー,台車の黒,車端ブロックのクリーム色をまとめて吹いてしまいました。これだけならマスキングも不要なので楽なものです。屋根は古い特急形式らしく銀色にしたのですが,クーラー等を取付けると違和感があり,銀色の上にグレーを吹くことになりました。緑色っぽいヘンな色になりましたが,愚息いわくいい色だと言うので満足しています。

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塗装の済んだ各部品

 クリーム色に塗り終わった車端ブロックはこのままボデー本体に取付けます。紙とプラスチックの接着になりますが,僕はこういう接着には木工用の通称白ボンドを使っています。固着するまでに時間がかかるのが難点ですが,瞬間接着剤と違って,合わせの調整をゆっくりできるのがメリットです。車端ブロックがついたら,ボデー本体部と一直線になるように現物合わせでマスキングして,窓回りと裾部の赤を吹きます。KATO製のボデーにGMの調色スプレーで塗装した車端ブロックをつけることになりますが,黄色の強いKATOと肌色に近いGMで接合部がくっきりと残ってしまいました。こんなことなら全体を再塗装してもよかったのですが,クモハの機械室部分の塗り分けやJNRマークも捨てがたく,遠くで見れば分からないと割り切りました。また,このタイミングでマスキングの乱れや,便所から売店に変えるために拡大した窓の肉部分などを筆塗りで補正しました。

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車端ブロックを接合

 ここから先は車体関係のこまごまとした部品の取付けです。僕の買ったボデーにはガラス部品はセットされていたのですが,うっかり気づかずにいたのですがライトレンズの類がついていませんでした。それに気付くや,ホビーセンターKATOまでわざわざ出かけたのですが,あいにくライトレンズだけの部品は入手できませんでした。幸い帰りに寄った横浜の井門で,タバサホビーハウスのテールライトレンズとクモユニ74用らしい大きな前照灯が入手できて,画龍点睛を欠くという事態は避けることができました。しかし,これらのライトレンズだけで1,000円は高い買い物でした。

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ライトレンズがないとどうも締まらない(左:あり,右:なし)
クモハの妻面を利用したモハには真鍮線で縦配管を取付け

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マスキングして車体の塗装を完成

 もう1つの車体小部品が,窓ガラスです。タネ車の部品が使えるところはそのまま使い,不足する売店,便洗面所,デッキの窓は菓子の容れ物の透明プラ板から自分で切り出しました。やすりでやすってすりガラスにするのは毎度の作業ですが,便所の窓は上1/3を透明なまま内側に曲げて,昭和30,40年代の便所窓を表現してみました。これらの部品も接着は全て白ボンドです。

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切り出した窓ガラス部品とその取付け

 更に屋根上の各部品を取付けます。ペーパーで作った台座にタネ車のAU12形クーラーを,またベンチレータと避雷器はTOMIXの補修用部品を取付けます。パンタグラフはBトレの部品箱から銀色のPS16を4基探してきて取付けました。モハ156は2個パンタのうえに分散クーラーのため,クーラーが2個しかつけられませんでしたが,それでもかなり賑やかです。また,パンタ回りの配管は上に書いたとおりリン青銅線ですが,こうして見るとほぼ満足の出来になりました。

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屋根部品の取付けの様子

 今回の製作記では下回りついて言及していませんでした。157系は台車はDT24を履いていますが,Bトレでいうと153系が同じ台車を履いています。本来であればこのDT24の入手に難儀するところでしたが,去年お召し列車の1号編成用にTR65を作った際,レジンモールド(そのときの記事はこちら)で余計に作っておいたので,台車には困りませんでした。また,シャーシもDT24の型取り用にオークションで調達した153系4両分をそのまま転用しました。下回りではもう1つ,スカートがポイントです。クモハ157のスカートは他に類のない形をしていますが,ライトレンズを買いにホビーセンターKATOに行った際に入手することができ,大変助かりました。Bトレではスカートは普通,車体側に付きますが,適切な支持物がなく,仕方ないのでシャーシ側に付けてあります。そうすると今度は台車があたってしまうので,クモハの前位台車だけスカートに合わせて斜めに切って押込みました。ちょっと強引ではありますが,ボンネットのクハ481もこの様な処理になっていたと思います。

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完成した下回り

 最後は車体内側に床板受け用のアングル-実際はただの3mm角棒-を取付け,車体と下回りを合体して完成です。なお,この接着も白ボンドですが,後日何かの事情で取外すこともあるので,4隅を点でつけてあるのみです。

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完成した2種のクモハ157+モハ156

 これで今回の工作は完成ですが,タイトルに書いたお召し列車を完成させるには貴賓車クロ157が必要です。クロ157は昭和35年,ときの昭和天皇のご静養など近場でのご利用のために作られた車両で,御料車ではなく貴賓車とされています。実車は1両で,牽引車の役は形式の由来となった157系,183系,185系と代々田町の電車が担ってきました。Bトレでは2008年に東京銀座の鉄道模型の老舗の天賞堂ブランドで発売されました。幸い僕はこのクロ157を持っていたので,ちょっとオーバースケールではありますが,御料車用の菊の紋章をつけて整備したのみです。

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157系お召し編成完成

 会社の夏休みと盆休みを中心にのべ9日にもわたる大仕事でしたが,これで念願の157系お召し編成の完成です。あちこち現物合わせを多用して,とても褒められた作り方でもありませんが,諸所にちりばめられた技法がBトレ改造にチャレンジしてみたいかたのご参考になれば幸いです。自分としては,せっかくここまで作ったのだから,サロ,サハを増備して,あまぎ編成も再現してみたいと思います。(2015.8.20記)

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たまたま手許にあった和菓子(大阪駿河屋とある)のケースに入れてみました

Bトレインショーティー--最近の作品から2014~2015

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 Bトレインショーティーについての雑多な紹介記事「Bトレインショーティー--新製品ラッシュの師走/北斗星セット他」を書いてから約1年半が経ちます。この間にいくつか紹介したくなるBトレを買ったり作ったりしたので,今日はそのいくつかをご紹介したいと思います。

1.14系座席車
 2014年の年明けに「栄光の特急つばめ」セットとして発売されたものです。この頃僕はお召し列車の新1号編成を作ったところだったので,お召し機のEF58-61も欲しかったのですが,とても地味な存在でBトレになるとは思っていなかった14系座席車がBトレの製品化されたので大喜びでした。14系は僕にとっては青春そのもので,つい多くを語りたくなってしまいます。14系は転換式リクライニングシートを備え,当時の特急電車の183系と遜色ないアコモデーションでしたが,波動用ということもあり,定期の特急運用についたことは一度もありませんでした(編成単位で。1両単位で寝台特急に組込まれたことはある)。EF71,ED78を追いかけて板谷峠に通っていた頃,結構頻繁に走る予定臨の「つばさ51号」が数少ない14系で恒常的に運用される特急でした。これまた予定臨の「銀河51,52号」,「十和田1,6号」,「おが3,4号」,比較的早くになくなってしまいましたが九州夜行の「雲仙・西海」,「くにさき・阿蘇」は14系で運用される乗り得な急行列車でした。とくに「十和田6号」は青森を夜9時半ごろ出て,平(現・いわき)に朝6時半ごろ着くダイヤで,東北ワイド周遊券1枚を持っての東北旅行で何度活用したか分かりません。時代はくだると14系は北海道に進出し,「すずらん」,「まりも」,「大雪」,「利尻」として,北海道じゅうの夜行列車が14系の時期もありました。簡易リクライニングの座席6人分を占拠して寝たり,バタンと音をたてないように注意しながら座ったり,懐かしい思い出です。14系の列車なしには僕の国鉄線全線完乗はなかったです。

 キットのほうは,実際はスケールどおりなのかもしれませんが,幕板部が少々広いのと,窓のRが小さいのが印象と異なる点です。兄弟形式の12系も14系寝台車も製品化されているので,大体はソツなくできている感じでした。上に書いたような趣味なので,日頃はED75を牽引機にして楽しんでおり,サシ14に至ってはユーロライナーに下回りを供出して組んでもいません。あと1点残念な点は「急行」のトレインマークが収録されていないことで,次回の再販のとき期待です。

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14系座席車,6両編成ED75と共に

2.885系
 2014年夏に発売されたものですが,JR九州の車両のBトレ製品化は珍しく,実車の白いヨーロッパ調のスタイルもよいので2箱を買いました。買ってから時日をおかず,組立てはしたのですが,シールを貼るのが面倒な気がして,箱に入れたまま放置してありました。この記事を書くために2014年の発売一覧を見ていてそのことを思い出し,先週末に慌ててシール貼りをしました。車体の塗装は,真っ白で裾部のみ黒く塗装され,アクセントに青の線が入っている至ってシンプルなものです。塗装はシンプルですが,いたるところにロゴやエンブレムがマーキングされて賑やかで,実車のほうは水戸岡流の雰囲気を出しています。Bトレになると,それらは全部シールになるため,ものすごい量のシール貼り作業が必要です。更に僕の場合は老眼のため明るい日中でないと作業ができず,出かける用事のない週末に4時間くらいを費やしてしまいました。近映の写真もつけておきますが,先頭車ではその数38枚もありました。

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885系2次車

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シール38枚のクロハ883,先頭2両を前面から

3.キハ52
 2014年秋に背の低い特装?パッケージで発売されたものです。キハ52も山田線や木次線など各地の山間ローカル線でたくさんお世話になった気動車ですが,どうも2色塗装のイメージが好きでしばらくは買わずにいました。比較的お財布に余裕があるときビックカメラを見ていて,色が気に入らないけど仕方ないとばかりに衝動買いしたものです。こんな形式でえらく高いな~とは思いましたが,出来のほうはまずまずで,新潟色の細い線や屋根にまで及んだ斜めストライプなどの印刷がきれいです。また,2両が同じ作りでなく,便所の窓が2種類に作り分けられているあたりは,Bトレ開発者のかたのこだわりを感じます。

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キハ52(飯山線,新潟地区)

4.KIOSKパート9/701系5500番台
 2014年秋に久々のブラインドパッケージで発売されたものです。ブラインドパッケージの場合,過半が気に入った形式の場合は大人買い(12や24個入りをまとめて買うこと。編成をそろえるため大抵は2箱買う)をしますが,今回はほとんどが既発売の色違いでした。こういうときは,ブラインドパッケージの何が出るのか分からないワクワク感を楽しむため,バラで何個か買うのがわが家流です。家族3人で3個買って出てきたのが,南武線の先頭車,宇都宮線の中間車,701系5500番台という結果でした。そのうちで一番気に入ったのが,好きな奥羽本線福米間を走り,2両で編成になる701系5500番台です。ネットオークションでもう1両買って,2両編成を組ませています。このBトレのクモハは屋上に機器箱を載せていますが,実車にはないそうなので,ちょっとした軽工作で実車同様の屋根にしました。部品は手許に残っているので,クーラーの付け根のところで切って,クハの屋根と入れ替えるだけの簡単な作業です。今回は切断面の修整に失敗して,切れ目が目立ってしまいましたが,写真のとおりです。
 南武線は2006年発売のKIOSKパート3の先頭車が1両だけあり,ドア窓の形が違うのですが,これと編成を組むことにして中間車2両をオークションで入手することにしました。ところが,酔っ払って入札したため,間違って日光線色を落札してしまい。未だに死蔵品になっています。もう一つの205系,湘南色の宇都宮線は色合いもよいので,オークションで4両セットを入手し,計5両の陣容になりました。1両750円ともなると,おちおちつまみ買いもできないのですが,バンダイさんを儲けさせながらも,楽しんでいます。

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701系5500番台(クモハの屋上の機器箱は切り継ぎ改造でなくした)

5.近鉄50000系しまかぜ
 2014年秋にBトレでは珍しい3両セットで発売されたものです。実車は6両編成でダブルデッカーを含めいろいろな車種がありますが,2箱買うと実車どおりの6両ができるようになっています。近鉄の看板列車のうえ,その年の夏休みに乗ったばかり(旅行記はこちら)なので,さっそく2箱を買いました。下回りはSGシャーシ,各部品の嵌りもよく,気持ちよく組めました。塗装も金色を使った贅沢な塗り分けもきれいに再現され,このスレッドに載せた製品のなかでも特に秀逸です。これらの車両を作って思うのは,実車の車内で売ったら,よく売れるの請け合いなのにということです。北斗星や小田急のロマンスカーなどでもそうですが,車内の売店でBトレを売っているのは見かけません。

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近鉄50000系しまかぜ6両編成

6.近鉄21000系アーバンライナーnext
 これは2014年の年末に近所の京急百貨店の鉄道フェアで買ったもの。Bトレとしては2010年発売だそうなので売れ残りですが,定価で買ったのはよいお客さまという感じです。薄いアイボリーの外観ですっきりとした印象です。残念なのは前面の接合部で,なかなか思ったように固定できませんでした。

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近鉄21000系アーバンライナーnext

7.名鉄キハ8000準急/急行色
 2014年の年末に日車夢工房ブランドで発売されたものです。実車は名鉄の神宮前を出発し,鵜沼から国鉄高山本線,一時は富山地鉄まで乗り入れていた特急「北アルプス」に使われていた気動車です。登場時は「たかやま」を名乗り準急扱いでしたが,時を経て特急にまでのぼりつめました。パノラマカー譲りの連窓と回転式のロマンスシートは準急/急行としては破格の設備でしたが,裾絞りのない狭幅車体にコイルばね台車では,特急としてはイマ一だったと思います。1976年の特急格上げの際に名鉄が記念乗車券(急行券)を売ったのですが,当時中学生だった僕が通信販売で買った初めてかつ唯一の記念きっぷです。まったく個人的な話ですがそんな思い出もあり,年末年始の休暇中に覗いた秋葉原のポポンデッタで衝動買いしてしまいました。名鉄のトレードマークの連窓や大き目の切り抜きナンバーなどよい仕上がりです。国鉄のキハ82の運転席の窓は流麗なパノラミックウィンドウですが,この車両は名鉄がケチったのか平面ガラスで構成されていて,その角張ったところが強調されすぎの印象なのが残念なところです。今はピカピカの新車のような感じですが,気動車特有の油煙と砂埃のウェザリングをしてやると引き立つと思います。

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名鉄キハ8000系

8.DE10
 これも2014年の年末に出た製品で,発売早々に1両買ったものです。DE10はB+AAAの5軸の軸配置,前後非対称の車体構成の,どちらかというと目立たないディーゼル機です。しかし,この形式の後は,北海道のDF200を除いては,大量に製作されたディーゼル機がないため,幸運にも各地の非電化線区で貨物列車,工臨の先頭にたって活躍を続けています。僕にとっては五能線や釧網本線のローカルの混合列車を牽引していたのが思い出です。さてこのDE10のBトレですが,背の低い化粧箱に入って1両1,200円+税は,記憶する限りでは最も高い製品ではないでしょうか。いきおい,出来栄えにも期待してしまいますが,値段ほどではない感じです。最近は中国の物価上昇で模型の生産コストも高騰しているのでしょう。DD51はキャブとボンネットのバランスが悪く,実車と違った印象でしたが,このDE10は長さの違うボンネットも含めバランスよいと思います。DD51の時もそうでしたが,デッキの手すり類がBトレではどうしても太目になってしまう点とキャブの屋根とガラスの取り付きが惜しい点でした。

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今までで最も高価格?のDE10

8.横浜高速鉄道Y500系(車体のグラデーションが特殊印刷の再生産品)
 2015年5月発売の再生産品をヨドバシカメラで衝動買いしたもの。もともとは2005年2月に発売されたもので,この時は側面のグラデーションが上級者向けのデカールと一般?向けのシールの両方が封入され随分贅沢な部品構成でした。上級者向けのデカールで作りましたが,保管が悪いので,デカールがはがれて無残な姿になっていました。ヨドバシ特価でも2両で2,000円を超えるのは高いとは思いましたが,今回は特殊印刷仕上げと聞いて,2箱買ってしまいました(よく調べたら,この前の2013年バージョンから印刷仕上げになったようです)。それぞれ別スレッドで既報ですが,熊本電鉄のケロロ軍曹や,肥薩おれんじ鉄道のくまモンなど最近のBトレの特殊印刷仕上げはとても美しく,今回のY500系のグラデーションも値段にたがわぬきれいな仕上がりでした。この出来を見たら,久々にBトレの製品紹介記事を書いてみようという気になったくらいです。この製品の残念な点はステッカー周りで,E233系など最近の製品は屋根板の端部,ガラスの内側にステッカーを貼るタイプになっていますが,元の金型が2005年製のため,ステッカーは前面部品に外側から貼るタイプです。それと細かい点ですが,運行番号が全く収録されていない点です。

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横浜高速鉄道Y500系(印刷仕上げのグラデーションがとても美しい)

 今日は久々にBトレインショーティーについてたくさん書きましたが,前回はフルサイズのNゲージについてを書いたように,最近では鉄道模型は両方を楽しむようになっています。きれいさや数を楽しむならBトレ,模型製作や列車運転を楽しむならNゲージといったところでしょうか。わが家のジュニアは中学2年生になりますが,まさにBトレと共に成長してきました。バンダイと関水金属の思惑--プラレール卒業以上の電車好きの子を鉄道模型に導く--そのままに,今はNゲージを楽しむようになりました。そんなことで以前よりペースは落ちていますが,これからも1,200両,1,500両を目指して,Bトレ蒐集を続けてゆきたいと思います。(2015.7.4記)

Bトレインショーティー--飾りケースとくまモンDC

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 ダイヤ改正の前後で新ダイヤの研究やあちこちに旅行が続いたのと,会社での異動があったりで,模型いじりをする暇がありませんでしたが,久しぶりにBトレインショーティー関係の話題をお届けします。とは言っても,時間のないなかなので写真のような簡単なものです。

 お彼岸のある日,和菓子屋さんをのぞいたら,イチゴ大福が個包装のケース入りで売っていました。これを見た瞬間,このケースにBトレを入れて飾りたい!と思ったのでした。車両のほうはこの2月に発売された,肥薩おれんじ鉄道のくまモンのラッピング車です。これだけのものですが,やりだしたら止まらなくなって,結果的には随分手間暇のかかったものになってしまいました。ざっと作り方をご紹介します。

 先ずは材料です。要は大したものは買ってないということです。
・ケース:イチゴ大福のいれもの(廃物利用)
・フレキシブルレールの切れ端(KATO製。ジャンク箱から)
・粘土(百均商品。以前のあまり)
・ポスターカラー(茶色,黒)
・ライケン(ごく少量。KATO製。以前のあまり)
・L版プリント用紙(1枚)
・はがき版ラベル用紙(1枚)
・砂
(道具として)
・だしあげ(百均商品)
・かすあげ(百均商品)

 先ず台座ですが,お菓子の入っていたプラ容器のままでは窪んでいるし,車両が安定しません。せめて線路は敷きたいところです。最近の鉄道模型店の店頭ではユニトラック,ファイントラックなどの完成線路が主流ですが,やっぱり基本はフレキシブルレールです。8cm位しか使わないので,家にあった何かのあまりのレールです。それでも何かさびしいので余っていた粘土で地面まで作ることにしました。ちょうど緑に着色済の粘土があったので,これを充填することにしました。作ってみると着色済粘土の緑ではどうも実感がわかないので,手許に余っていたポスターカラーでこげ茶に塗って地面らしくしてあります。

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粘土を充填,塗装後(横は使ったポスターカラー)

 やりだしたら止まらなくなり,線路にはバラスト,手前には線路際の雑草のようなライケンを置いてみました。このバラストですが実は結構手の込んだものです。高校生の頃のシーナリー技法で,砂場の砂をふるいにかけてバラストを作るというものがありました。必要なのは8cm分とごく少量なので,上のふるいを「だしあげ」,下のふるいを「かすあげ」として,砂場の砂を通したところ,概ね均一のサイズのバラストを作ることができました。だしあげとかすあげはどちらも百均で買える調理用具で,目の細かさでいろいろな名前の商品があります。料理の知識はないので,実物を見てこんなもんだろうというものを選びましたが,若干オーバースケールだったようです。この使い方ですが,粗いほうを上,細かいほうを下にして,2枚重ねて砂を通すと,その間の大きさの砂だけが下のふるいに残るという単純なものです。大きさの整った砂粒はビーカーのようないれものに入れて,水が澄むまでよく洗ったあと,天日で干してよく乾燥します。バラストなどKATOやTOMIXの商品が数百円で売っているので買った方がよほど早いのですが,この過程が模型いじりの楽しみです。

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砂をふるい分ける作業,水が澄むまで洗う

 バラストやライケンは水で薄めた木工用ボンド(白ボンド)をスポイトで垂らして固定します。肥薩おれんじ鉄道線なので架線柱があってもよいのですが,小さなスペースなのでゴチャゴチャ感を避けようと,それ以外のものは置いていません。また車両のほうも,白ボンドで線路に接着しています。あまりそういうことはしないのですが,今回はふたを開ける機会も少ないので,脱線するよりはマシとの考えです。後ろについている背景は適当な山の写真をプリントし,現物合わせで切り取ったものです。現物合わせといっても写真用ペーパーは硬くて曲げづらいので,普通紙で型紙を作って,それに合わせて写真を切りました。なお,実際の場所は晩秋の蓼科なので,肥薩おれんじ鉄道線とは関係ありません。

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バラスト,ライケンの固着,台の乾燥中

 くまモンのラッピングのディーゼルカーはこの2月にBトレインショーティーで製品化されたもの,肥薩おれんじ鉄道のHSOR100形です。くまモンは昨今のご当地ゆるキャラブームのはしりで,熊本に新幹線が開業した2011年頃にはいましたが,この手のキャラクターの中では気に入っています。最近のBトレインショーティーはネタ切れなのか,地方私鉄の稀少な車両まで製品化されるようになりました。到底自分では塗れないようなラッピングもきれいに印刷されているのが嬉しいです。その分値段も高くなって定価2,000円もしますが,このセットは2箱も買ってしまいました。

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ふたを閉める前の状態

 最後に銘版とでもいうか「肥薩おれんじ鉄道HSOR100形」と印字したシールを貼って出来上がりです。会社では仕事に関係ないものを机の上に置かないのは常識ですが,まあ1人1個までは制限内かなと勝手に決めて,会社の机上に飾っています。(2015.4.12記)

夏休みのアクティビティー④Bトレインショーティー2題・119系と東急5000系ファミリー

 お彼岸にもなって夏休みもないけれど,この夏休みに作ったBトレインショーティーについて書いてみよう。実際のところは,去年の夏休みに作ったお召し列車のBトレの台車のレジンキャスティング(記事はこちら)が大きなトピックスだが,その他にも119系電車と東急5000系ファミリーの2つを手掛けることができた。例によって,最小限のコストで既製品にちょっと手を入れる類の改造だが,以下にご紹介したい。

1.119系電車
 119系は国鉄末期の昭和57年(1982年)に,最後の活躍をしていた飯田線の旧型国電を一掃するために製作された電車で,結果的には飯田線専用形式になってしまった。当時の国鉄の財政状況は逼迫しており,大体は新車だがクハの台車や補機類は101系や485系からの廃車発生品を利用している。このためキットの内容も,便所付きのクハには大きな踏面ブレーキが張り出したDT21Tが,便所なしのクモハには片面踏面ブレーキのDT33がついていて,一般の新性能電車(電動車が大,付随車が小)の構成とは逆になっている。僕は仕事の都合で1994年頃と2008年頃の2回,約1年ずつ辰野に長期出張したことがあるので,119系には大変お世話になった。本来,旧型国電を追い出した仇のはずだが,秘境駅を縫いながら健気に走るローカル電車には好感を覚える。いつか119系のBトレを作りたいと思っていたので,ほぼ同時期の設計で119系とよく似た顔の105系を収録したグリーンマックスの国鉄型電車前面のパーツセットも買って持っていた。

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119系電車(2008.5.3)

 そんな折り,119系のBトレが去年(2013年)日車夢工房ブランドで発売された。調べるとクモハは片運と両運の側面と屋根が付くそうなので,手持ちの前面を使えば3両を作ることができる。という訳で2月頃に1箱を買ったのだが,よく考えたら,2箱買えばおまけパーツだけで両運のクモハが1両と,側面と屋根はおまけパーツにグリーンマックスの105系の前面でもう1両のクモハが造れることに気づいた。4月の増税後にもう1箱を買ったのだが,日車夢工房ブランドの製品は家電量販店などでは手に入らないので,送料も含めて随分高い買い物になってしまった。

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クハ+クモハの2連。1箱で編成になるので使い易いキットではある

 通常のクモハ+クハの2連×2本はオーソドックスに組む。問題はおまけパーツから組む両運のクモハ2両で,関連の部品は以下のように集めた。このキットは片運のクモハ119と両運のクモハ119-100番台を作り分けられる部品構成のため,豊橋向きのジャンパの栓受けのある前面が1つと辰野向きのそれのない前面が2つが入っている。おまけパーツだけで両運車を組むと両エンドとも栓受けなしとなってしまうが,そこは無視することにした。もう1両分は先述のグリーンマックス製の前面部品だ。厳密にいうとどこか違うのかもしれないが,大体の感じは同じなのでこれで満足している。また,下回りのうちシャーシは適当にありあわせのものを使うとして,台車はDT33が2両分必要になる。1両バラで買った103系から召し上げるのももったいないので,ちょっと複雑なやりくりをした。119系とは関係の深いクモユニ147も以前天賞堂ブランドのBトレを買って1両あるのだが,実車は種車の101系のDT21を履いていたのだが,このキットのクモユニはセットのクモユニ143に合わせたのだろうDT21Cを履いていた。これらの違いは一般のDT21は両抱きの踏面ブレーキなのに対し,DT21Cは内側のみの片面の踏面ブレーキであることで,この片面のブレーキの感じがDT33と似ているのだ。そこで組立てずに部品とりとなっていた福知山線色の113系中間車の台車(DT21)をクモユニ147に履かせ,捻出したDT21Cを今回のクモハ119-100(1両目)に履かせた。更にもう1両余剰?の113系中間車からDT21を捻出し,外側のブレーキを切り取ってDT21Cモドキとして2両目のクモハ119に用意した。パンタグラフも2こ不足するが,一般の国鉄直流電車用のパンタグラフならいくらでも在庫があるので,難なく入手できた。

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帯の塗装をはがした側面とグリーンマックス製未塗装の前面

 部品さえ揃えば1両は簡単に組めるが2両目は前面が全く違うもののため簡単にはゆかない。折角なので2両目は水色に白帯の119系オリジナルカラーに塗ることにした。まずは下地処理だが,僕の場合,塗装の剥離はイソプロピルアルコールなんぞは使わず単にうすめ液に漬けるか,うすめ液を浸み込ませたティッシュで拭き取るかだ。うすめ液を使うとプラの素材を侵し,脆くなるので,側面は全部ははがさず,帯部分を拭き取るだけにした。毎度書くとおり塗装は嫌いだが,今回は箱に組む前に京浜東北線と同じ青22号を吹いておしまいなので,楽だった。119系のBトレのキットは前面が乗務員室扉の前まで回り込む構成になっているが,今回使うグリーンマックスの前面は隅のR部までしかなく,素直に組むと2.5mm程度の隙間ができてしまう。ED77の項でも書いたが,パテで隙間を埋めるとなるとこの程度が限界だ。パテで埋めるにしてもその部分が凹んで平滑でなくなるので,今回は車体製作用ペーパーでスペーサーを作ってはめることにした。つなぎ目が気になるのは仕方ないが,遠くから見れば分からないと割り切り,つなぎ目を埋めるためのパテ盛りも省略した。

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塗装と組立てが済んだ車体。乗務員室扉と車端の間のつくりがイマイチ

 車体に巻かれた白帯--国鉄の色では灰色--だが,これをきちんと塗り分けるには高度なマスキングの技が必要で,僕にはできない。実車もそうだったがテープを貼ることで白帯を表現するようにした。余談だが,実車のテープはいたずらで端部が剥がされているものも多く,あまり見た目はよろしくなかった。テープとはいっても,それなりに頑丈で粘着力があり,薄くて,端部のRにも追随するものというと,簡単には見つからない。結局はパソコンサプライのラベル印刷用タックシートを使ったが,R部への追随がいまいちで満足はしていない。最初は100円ショップで売っている粘着白ラベルを使ったが,いかにも紙の質感で,これは2回目のものである。

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完成したクモハ119-100 2両

 車体が完成したら前面の窓周りの黒,ヘッドライトとテールライトなどの細部を色差しして完成だ。ところで,この電車の屋根板は1両に2つのクーラーを載せたタイプだが,塗色の変更と冷房改造は前者のほうが先で,実際には水色でクーラーを載せた車両は存在しなかったらしい(リバイバル塗色で水色になった編成はあったが,2両編成1本なので片運だったようだ)。作り終えた後でゆっくり調べて分かったのだが,僕の印象では最初の辰野出張の1994年ごろは水色で冷房化されていたと思ったが,これは迂闊だった。

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クモユニ147を従えて119系ファミリー

 いろいろと苦労もあったが119系3連×2+クモユニ147も完成だ。夏休みといっても毎週出掛けるわけでもなく,家でのアクティビティーにちょうどよい工作だった。

2.東急5000系ファミリー
 東急5000系というと,今は東横線,田園都市線の主力として走る電車だが,実は先代の5000系があった。昭和29年(1954年)に登場し,その風貌から青ガエルと親しまれた電車で,モノコックの車体構造,直角カルダンの駆動方式など最新技術を取り入れた東急電鉄および東急車輌の意欲作だった。しかしながら僕との接点は,晩年になって東横線で最後の活躍をしていた頃で,ステンレス20m4扉の8000系から見ると見劣りがした。当時,東横線の車両運用ダイヤは18m車の01~06?運用と20m車の07?~14運用が分かれていて,僕が使う時間帯には頻繁に青ガエルが来て,またか...と思ったものだ。尤も,8000系でも本当にクーラーのついたのは数編成で大きなカバーのみの空ラー車が闊歩していた時代だった。

 Bトレの5000系は例によって先頭+中間の2両セットだが,もともとこの電車はMc+T+Mcの3両編成を基本としていた。僕が乗っていた頃もこの3両を2編成併結した6両で運用されていた。また,この5000系は吊り掛け駆動,シルヘッダー付きの車体ではないので,年式は古いが新性能?の電車の嚆矢とされ,長野電鉄,松本電鉄,岳南鉄道...と多くの地方の中小民鉄の譲渡されていった。熊本電鉄の5000形もその一つで,ケロロ軍曹ラッピングの電車が東急5000系を追うようにBトレで発売された。いろいろ調べると,このケロロ軍曹セットのうちの1両はオリジナルの5000系と近い形態のようで,これを使えば2セットで東急5000系の3連が組めそうだった。前に書いたように,標準の3連はT車を挟んだ編成(妻面は配管なしが4枚が必要)で,東急5000系の2両セットにつく妻板は中間電動車用の配管あり1枚と配管なし3枚で,前面と側面を熊本電鉄の5100から動員したとしても,配管なしの妻板が不足してしまう。配管ありの妻板から配管を削り取る小加工をするか,標準とは違うがオールM編成の3連で我慢するかすれば,何とかなるようだ。インターネットでいろいろ調べると,目蒲線でわずかな期間だけオールMの3連が走っていたようで,3両編成で3つのパンタを上げて走っている写真もあった。標準の編成ではないのが難点だが,小加工はやめて,僕の5000系はこの編成にすることにした。なお,東急5000系2両セットにはヘッドライトがシールドビーム(小)と白熱灯(大)の2種の前面がついているので,編成の両端で顔が違うのだが,そこは気にしないことにした。また,熊本電鉄の5000形は改造した側の乗務員室にもちゃんとドアが付いているが,このキットではそれが省略されているのが幸いした。なお,オールM編成とすると,このキット2箱に入っているパンタグラフ3つを使ってしまうので,1こ足りない。5000系にセットされているパンタグラフは大型のようで他と違うのだが,比べて見るわけでもないので,熊本電鉄のケロロ電車は適当に見つけてきた私鉄用のひし形パンタグラフを載せている。

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組立て前の部品集結

 ところで,このBトレは開封してびっくりした点がある。それは下回りで,5月に買った京急デトと同じタイプの床板台車一体型の下回りになったことだ。部品点数削減,組立て易さの面では有効と思うが,台車を組んで,床板に嵌めて,という組みあげていく楽しみを感じられず,どうも馴染めない。Nゲージ化したときのために通常の床板も入っているので,僕のような改造を楽しむ者にはここだけは朗報である。以前の部品構成だと,Bトレの下回りでも,Nゲージ化しても,床板だけは共通に使うので,部品供給上のネックだったので。

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新しいシャーシ

 最初に書いたように部品のやりくりはしたが,組立ては通常どおりに組んでおしまいだ。また,ケロロ軍曹のほうはラッピングの塗装もきれいで,こういうかわいい電車が手軽に作れるのがうれしい。また,119系の項もそうだったが,Bトレはおまけパーツのやりくりでいろいろ改造や組換えができる。僕はもったいながり屋なので,この辺のやりくりを考え,実行するのがとても楽しいと思っているのだ。最後に東急の3連とケロロ電車の並んでいる写真を載せて終わりとしよう。(2014.9.20記)

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東急5000系と熊本電鉄5000形ケロロ電車 

Bトレインショーティー--お召し列車/その後・レジンキャスティング

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先頭と最後尾の供奉車の台車を3軸台車に変えたのだが,この写真ではよく分からない...

 以前,Bトレインショーティーでお召し列車の新1号編成客車を作ったことはご報告した。このなかで台車が一番の難点だったことは本文に書いたとおりだけど,この5月の連休から夏休みにかけて,思い切って,レジンキャスティングにチャレンジした。結果からいえば,たとえ車体その他大部分が無駄になっても部品とり用に必要なショーティーをオークションか何かで買うのが一番のようではある。しかし,案ずるより産むが易しで,お金とヒマの両方があれば,レジンキャスティングも悪くはない。もったいながり屋の僕のレジンキャスティング初挑戦の顛末を書いてみよう。

 まず,レジンキャスティングとは何か。化学変化で硬化する石油系の樹脂(レジン)をシリコン型に流して整形するプラスチック加工技術だ。いわゆるガンプラ(ガンダムのプラモデル)のマニアなどはこの技術を使って,いろいろな自分だけのモデルを作っているらしい。僕の場合は,単に台車のコピーが作れればよいだけだから,それに比べればやさしいものだ。会社の仕事でも鋳物関係の生産管理をかじったことがあるが,鋳物というのは奥が深いということを身をもって体験した。

 必要な材料,器具は以下のとおりだ。(概ね使用順)
・粘土(A)(B)
・型取りブロック(A)
・鋳型とり用シリコン(添加剤付)(A)
・シリコン計量用カップ(500cc)(B)
・混ぜ棒(マドラー)(B)
・離型剤(A)
・彫刻刀(5本組)(B)
・レジン(主剤,硬化剤で1セット)(A)
・輪ゴム(太いもの,折り径100mmくらい)(B)
・紙コップ(B)
・絵筆(普通に模型の筆塗りに使っているもの)
・歯ブラシ(使用済みのゴミ)
・小型はかり(カミさんの菓子製作用を借用)
・時計
これらのうちAと印したものは大きめの量販店やモデルショップで手に入り,Bと印したものは百円ショップで入手可能だ。予算としては大物のAの合計にBを足しても1万円でちょっとお釣りがくる程度だった。

 レジンキャスティングの手順の詳細に入る前に,手順の概略を書くと以下のとおりだ。
①型枠製作
②A面の型取り
③B面の型取り
④鋳型の調整
⑤鋳込み

①型枠製作
 それでは①の型枠製作から説明を進めよう。先人のブログ記事によればレジンキャスティングの技術のうちで最も大事なのは設計だそうだ。確かにお湯(レジン)のまわりを予測して型を作るのは難しく奥が深い。この記事を見ても,レジンキャスティングがどんなもので,どのような手順でやるかはお分かりいただけると思うが,それ以上の奥義をお伝えすることはできない。僕自身がレジンキャスティングについては初心者なので書きようがないのだ。鋳る目的物とその周囲の湯の通り道を想定してこのくらいと思う大きさに型取りブロックの枠を組む。参考まで台車1両分なら6.4cm×8cmくらいか。高さは4cmくらいとした。

②A面の型取り
 次にその半分くらいの高さまで粘土をびっしりかつ平らに敷く。先に粘土を置いて,型枠をのせてサイズを現物合わせで決めるやり方もあるが,ブロックに食い込んだ粘土をとるのが面倒なので,僕はこの方法は採らない。このとき粘土の表面を平らにすることが大事だそうだ。平らな粘土面に鋳る目的物,今回の場合は台車を配置する。このとき台車を粘土に食い込ませる深さが大事なのだが,これも経験がないので,深すぎず浅すぎず適当に埋めてみた。そして湯の通り道(湯道)を確保するために,通常はプラモデルのランナーを配置するそうだが,湯道ならば後からでも作れるので,今回は台車だけしか置かなかった。また,このときに型のA面とB面を合わせるためのダボ穴をあけるのだが,作例のときは忘れてしまい,これもB面の型を作るときに対応した。

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半面に粘土を充填した型枠に台車を置いたところ

 型を作ること自体は簡単で,シリコンを必要量だけ計量カップにとり,流し込むだけだ。必要量は,小学生でも分かる算数で,たて×横×高さから容積を計算し,ちょうどその量を計量カップに注ぎ込む。また,シリコンには硬化用の添加剤が添付されているので,容量に見合うだけの量を滴下してよく混ぜて,全体にゆき渡るようにする。あとは目的物のまわりに空気が残らないように注意して最初はゆっくり,あとはどっとシリコンを流し込んでおしまいだ。気泡ができるとその部分はオシャカなので,気泡を作らないよう十分注意するのがテクニックらしいが,あまり気にしないでもうまくいった。

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型取り中の様子

 シリコンは乾燥して硬化するのに半日かかるが,初心者なのでどうなっているか見たい気を抑え,半日以上ほっておく。作業に時間がかかるというのがレジンキャスティングの難点ではある。シリコンが十分に硬化したら,一旦,型枠から外して,粘土を丁寧にとる。このとき,台車は型のほうに包まれた状態であるべきで,粘土と一緒に外してしまわないように注意する。万一,粘土と一緒に外れてしまうと,A面の型のグリップが弱くなって,B面の型がうまく取れなくなることが多い。僕が見た指南のサイトでは,間違っても外してはいけないと書いてあった。最後に残った粘土を古歯ブラシを使ってきれいに洗い流して,A面の型は完成だ。

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ひとまずA面ができる

③B面の型取り
 この時点でA面の型は目的物以外は何もないのっぺらぼうの状態だが,B面の型取りの前に3つの作業をする。1つは湯の通り道のランナーの代わりに,ランナーを置いたのと同じ効果を期待して,彫刻刀で湯道を彫る。どのように彫るのが良いのか書きたいところだが,それができないので,プラモデル,あるいはショーティーの製品を想像して,部品とランナーの関係を再現するような感じにする。太ければ湯のまわりはよくなるが,切った後の修整が大変だし,ディティールの面でも難がある。かといって細いと湯がまわらず,失敗作になってしまう。このバランスは,何べんもやって経験で身につけるしかないと思う。次は,本当はA面の型をとるときにやっておくべきダボ穴だ。これはあまり考えることはなく,作例の場合は直径5mmくらいのを6こ作った。最後に,型の離れをよくするために,離型剤という塗料みたいなものを塗る。2~3分で乾くので,造作のない作業だ。プラの目的物自体は塗っても塗らなくてもよいようだが,塗り残しがあってはいけないそうなので,とりあえず全面に塗ってしまった。

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B面の型取り前のA面

 湯道の確保と離型剤塗布が終われば準備は完了で,型枠に戻してから,A面のときと同様に適切な量を計算してシリコンを流し込み,半日寝かせる。

④鋳型の調整
 B面のシリコン型が固まったら,いよいよ鋳型の最終調整だ。まず湯道だが,ランナーを置く代わりにA面を彫刻刀で削っただけなので,B面はその分が盛り上がっている。その盛り上がり部分を目安にして,逆に彫刻刀で削り取り,B面側の湯道を彫る。また,A面,B面両面で最初に湯をためる漏斗をつくる。僕は煙突と呼んでいるが,全体に湯がまわったことを確認するために,上に向く湯道を彫る。大気圧を等しく受けるので,鋳型のなかの湯道に完全に充填されていれば,漏斗部と同じ高さまで湯が上がってくるから,気休め程度ではあるが湯のまわり具合を確認できるのだ。最初にも書いたように,この「湯のまわり」をいかに正しく設計できるかがレジンキャスティングの成否を決めるのだが,こちらは素人なので,とりあえず先の工程に進む。湯道の調整は彫刻刀(またはカッター)でちょっと彫るだけで時間はかからないので,あとは得意の(?)現物合わせで調整するしかない。最後に念のため離型剤を再度塗って準備は完了だ。

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湯道を作り終わった型の両面

⑤鋳込み
 最後は鋳型にレジンを流し込む,レジンキャスティングそのものの工程だ。レジンはA液(主剤)とB液(硬化剤)を混ぜることにより化学反応でプラスチックを生成するものだが,両液を混ぜると2分くらいで固まり始め,15分もすれば完全に固まってしまう。このため手早く作業を進めることと,混合比1:1を確保することが肝要だ。量が多ければ計量カップなどを使って混合比1:1を確保するのは容易だが,今回のBトレ用台車のように少量ではカップの壁面の残りみたいな量でも数%の誤差になってしまう。また,混ぜると硬化を始めるので,予め大量の混合液を作り小出しに使うことができない。このため,A液計量用のカップとB液計量用のカップを用意し,両者からC(A+B)のカップに流し込み(これでカップに残る誤差は大体同じになる),Cのカップから鋳型に流し込むという方法をとった。

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鋳込み作業場のようす

 まず,鋳型を太めの輪ゴム3本くらいでガタつきがないようにきっちりあわせてとめておく。A液B液同量を正確に量り,C(A+B)のカップに流し込んだら手早く混ぜて,鋳型の漏斗部に流し込む。数秒たって煙突側から液が上ってくれば第一関門は通過だ。十分にレジンを送り込んだら,15分間そっとして硬化を待つ。順序が前後するがこのとき使うかきまぜ棒は,割り箸などでは水分があって気泡がたつのでダメだそうで,僕は百均の金属製マドラーを使った。
 15分経ったら,大事な作品や型を壊さないように,そっと型を外し,鋳物を取り出す。この,型をはがす瞬間が合格発表を見るがごとくドキドキする瞬間だ。僕の場合は型の設計が悪く,思ったようにすんなりとはいかなかったが,それでも1回の鋳込みで1つか2つは使い物になる製品を作ることができた。今回は2両分8こあればよいので,上手くゆけば2回で済む計算だったが,5,6回やってようやく所要の量を揃えることができた。

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型を割って鋳物の出来を確認する。全体に湯が回っておらずがっくり...

 さてこの後は通常と同じ手順だ。ランナーから丁寧に切り取って,つや消し黒で塗装した後,台車に取り付ける。実は取り付け足に湯が回っていないものが多いのだが,少しでもでっぱりがあれば位置は決まるので,接着剤で固定してしまえば問題はない。

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ようやく出来上がったTR73(左)とコピー元のTR73(右)

 ところでこのレジンキャスティングでコピーした台車だが,これは供奉車460号と461号用の3軸台車をマイテ49についていたTR73からコピーしたものだ。また,340号もTR65の代わりにTR59を履いていたが,オークションでモハ153を入手できたので,DT23(TR65代用)に振り替えて330号と揃えることができた。そんなわけで僕の皇室用客車新1号編成は1年がかりでようやく完成だ。

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台車を振り替えた供奉車たち
(2014.8.14記)

Bトレインショーティー--ユーロライナー

 国鉄~JRの車両にジョイフルトレインという一群があるが,僕はどうもこれらが好きではない。理由ははっきりしていて,普通に切符を買って旅行したのでは乗ることができないからだ。そんななかで名古屋のユーロライナーは白とブルーの涼しげな色と,寝台車のような深い屋根の天窓つきのコンパートメントで,唯一よいと思っている編成だ。この編成だけは妙に気に入っていて,乗ったこともないのに,フルサイズのNゲージ模型の7両セットも持っている。今日はそのユーロライナーのショーティー製作記を書いてみたい。

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ED75,同色の14系座席車と共に

 昨年秋,グリーンマックスのあるキットが買いたくて,グリーンマックスの系列のクロスポイント下北沢店に行った。探していたものはなかったが,この店はいろいろな形式のNゲージ車両のボデーのみの半製品を多数取り揃えていた。フルサイズのNゲージ模型をわざわざカットしてショーティーにするのは邪道だと思うので,今までに1両しかそんな勿体ないことはしたことがない。が,キットなら何両も実績があるし,ボデー部品を見ていると製作意欲が湧いてくる。店の人に尋ねたら,ここで売っているボデー部品は,製品が発売されると幾セットかをバラして,ボデー部品,下回り部品として販売するそうで,完成品の発売とリンクしている。どんな形式でも揃うというよりは,時期もので,その時あるもの限りとのことだった。せっかく世田谷くんだりまで出掛けて行ったので何か買って帰ろうといろいろ見ているうち,ユーロライナーが目にとまった。そのとき既に14系座席車ユーロライナー色の発売がアナウンスされていたので,これと連結すれば最低限の投資で済むので,先頭のスロフと中間のオロ各1個を買って帰ってきた。ちなみに値段はスロフが1800円,オロが1400円(いずれも税抜き)だ。このての大掛かりな改造は,普通の週末では時間が足らないので,半年近く寝かせたこの5月の連休にやっと着手できた。

 さて製作の本題に入ろう。Nゲージ製品からショーティーへの短縮改造のなかで,ユーロライナーのように窓割りに特徴のある車両はどう切り継ぎすれば最小限の加工で車両の雰囲気を壊さずショーティーにできるかがポイントだ。スロフの場合,側窓を2つとするか3つとするかでずいぶん迷った。EUROLINERのロゴを残すと側窓は2つ,スタイルを優先して側窓を3つとろうとすると展望窓の直後での切り継ぎが必要でロゴは活かせず,切り継ぎの箇所も増えてしまう。ここは加工性とロゴを優先して,側窓2つで設計することにした。設計が決まれば簡単で,車体長が合計で6cmになるよう車体をカットする。

 今までは車体をカットするときはカッターを使って切っていたが,今回はモデラー用精密ノコギリというツールを知り,これを使ってみた。星2つのマークの田宮模型((株)タミヤ)の製品で,ステンレスのエッチング製の刃先を精密カッターの軸の先につけて使うものだ。カッターの場合,力ずくで切断するので切断面のめくれがあり,やすりで整形して平らにしても,修整塗装が必要になってしまう。このノコギリの場合,木工用のノコギリと同様に切り代は必要だが,切断面がきれいなので,うまく加工すればそのまま接着できるのがメリットだ。下の写真のように,ちょっとした知恵で,切断位置の指示と塗装の保護の1石2鳥を狙って,罫書き線を書く代わりにセロテープを貼ってみた。切断の作業自体は難しくなく,このような作業にはお薦めのツールだ。スロフのほうは,ロゴとの関係で窓から1.5mmぐらいのところで切断したが別段歪むこともなかった。切断が済んだら,新しくて粘度の低い接着剤をたっぷりしみこませて,車体を接合する。

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カット中の車体。右にあるのが精密ノコギリの刃先部分

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スロフの車体構成。こんな3分割も難なくできる

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接合後,接着剤を乾燥中の車体。クランプはこのブログではおなじみの百均商品

 オロのほうは車端部のクーラーを活かしながらの2部品構成とした。接合面がなるべく少なくなるよう窓の辺を延長する形で切断し,代わりにクランク形の切断線になっている。スロフもオロも切り継ぎ箇所をパテで補正すればきれいにつながるのだろうが,あとの修整塗装が面倒なので,切って接着しただけの切り継ぎ加工になっている。車体を切り継ぎした後は,補強と床板の受けを兼ねた三角の棒材を車体内側に貼りつける。以前に買ったアクリルの棒材が余っていたのでこれを使ったが,普通のプラ製のアングル材のほうが使い易かったようだ。

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オロの車体の切り継ぎの様子

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車体内側に棒材を貼る

 車体の加工の大きな部分は以上だが,細かいところで手がかかった。スロフのほうは屋根にユニットクーラーがのるが,カットした車体のままでは配置のバランスが悪いので,一旦クーラーとベンチレータの台座を削りおとし,こんなもんだろうという位置にペーパーで作った台座をつけた。また,取り付け穴を埋めたついでに接合部もパテ盛りして,関係の部分だけをグレーで筆塗りした。そのあと新しい位置にクーラーとベンチレーターの取付け用の穴をあけ,それぞれを所定の位置に取り付ければ完成だ。オロのほうは屋根はほとんど手を入れたところはなく,ノコギリで切った切断面のほんのわずかの隙間をペーパーでふさいだのと周辺をグレーで筆塗りした程度だ。

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屋根上の加工が済んだところ

 下回りのほうは,国鉄新系列客車の標準ともいえるTR217を探せばよいので,難はない。この1月に発売された「栄光の特急つばめ」セットは14系座席車もEF58-61もとても欲しい車両だったが,オシ14は全然興味がないので,2セット分2両がちょうど捻出できた。しかし,この下回りはSHGシャーシのため連結器のたてつけがよくない。SHGシャーシではレール方向の荷重を車体で受けることになるが,切り継ぎをした車体で荷重を受けるのは難があるし,そもそもBトレの車体ブロックを受ける穴もない。仕方がないので,古い青茶のスハフ42を2両出してきて,これらの下回りを今回のユーロライナーに使い,新しいオシ14の下回りをスハフ42に供出する振替えを行った。最近組んだBトレは妻面に接着剤を塗ったりしているが,パート8の頃はそんな面倒なことはしていないので,バラして車体ブロックを付け替えるのもすぐにできた。

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部品とりになったスハフ42(多分パート8のもの)

 作成済の車体に下回りをつければ完成だ。接着は車体内側につけた補強材に白ボンドを4か所,イモ付けのような感じでおとしてとめてあるだけだ。

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完成したスロフ12

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完成したオロ12

 改造で作ったのは2両だが,Bトレの14系ユーロライナー色も1箱買ったので,2両はこれを組んで4両編成とした。実はオロのほうは切り継ぎをした残りの車体が窓6個分あり,ショーティーでは窓3つで1両なので,あと2両分ある。屋根はオシ14のが2つあるので,デッキ部分と洗面所部分を24系のショーティーからとってきて付ければあと2両のコンパートメントのオロ12ができるのだが,思ったより改造が難儀そうで着手できず,この編成は4両で打ち止めになりそうだ。以上,今回は精密ノコギリのお試しという感じの改造作業だった。(2014.5.17記)

Bトレインショーティー--赤い電気機関車 その後(その2)ED79-50とED75-1000

 僕は赤い電気機関車(交流電気機関車)が好きで,2013年6月にBトレインショーティーで北海道のED76-500を作った記事をアップしました。早いものでそれから1年近くたってしまいましたが,昨年の記事で予告したとおり,ED79-50番台を作りましたのでご報告します。

 ED79-50は青森と函館を結ぶ海峡線用の機関車,ED79の一党ですが,オリジナルのED79は1~,100共にED75-700からの改造だったのに対し,JR貨物として新製した機関車です。民営化,青函トンネル開通等で北海道~本州間の貨物の輸送需要が伸び,貨物列車用の機関車が不足するので1989年に10両が製作されました。塗色がJR貨物カラーなのと,なぜか前面の窓がわずかに前傾しているのが見た目でのポイントになっています。さて,この前傾した前面ですが,BトレのED75/ED77セットの初回限定おまけパーツのED77-901の前面がそっくりです。ED77-901は元のサイリスタ制御の試作機ED93で,もともと非貫通だったものに量産化改造で貫通扉をつけたものでした。ED79-50のほうは新しい設計で製作されたこともあり,車体幅が2900mmの広幅車体で,よく見ると他の交流機より横長の顔をしているようです。細かいことは言わず,僕はED77-901の顔のパーツを見た瞬間から,ED79-50の製作意欲がフツフツと湧いたのでした。

 さてED79を作るとして問題は屋上機器です。とくに,EF81似の回生ブレーキの機器箱はしっかり作りたいところです。最初は種車のED77-1~の屋上器具を一部を残して取り払って,蒲鉾板か割り箸から機器箱は削り出そうと考え,その準備も始めました。僕が最初に作ったED79はEF81の屋根板を使ったので,正直,昨年末に出た北斗星セットのED79よりよい出来だと思っています。実はEF81はKIOSK特別編パート6のシークレットの81号機が手許にあるのですが,これを部品とりにする訳にもゆきません。ある日,ショーティー箱を眺めていたら,衝動買いで2箱買ったさよなら富士セットのEF81-300が部品不良で印刷が歪んでいることを思い出し,これを部品とりにすることに決めました。印刷の歪みは組んだ時から気づいていたのですが,たまたま同じものを持っていたので,クレームするのも面倒くさく,我慢して使っていたものです。下の写真がそのEF81-300ですが,皆さまだったら,クレームしますか。また,前作では屋根板の需給が厳しく,ED75の車体にEF81の屋根板をあてると両側に2~3mmの隙間ができてしまい,これを苦労して埋めました。今回は種車のキットは完成車2両に対して屋根板が4枚入っており,余裕があるので,EF81の屋根板とED75の屋根板を切り継ぎして,屋上機器~屋根を作りました。このとき,パンタの台をED75の屋根板(外側)に合わせたので,EF81の側(内側)とは位置が違ってしまい,一旦削り落として,ペーパーから1.5mm角のパンタ台を切り出して貼りつけてあります。すると今度は高圧配線のモールドが邪魔になるので,これらを少し削り取りました。パンタグラフの取り付け位置が内側に寄ったため,おでこの上の列車無線のアンテナの周りが前作より落ち着いた感じにできました。なお,アンテナ自体は,KATOのパーツを塗装後に接着しました。

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印刷がずれてお顔が歪んだEF81-300

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屋根板の切り継ぎ

 さて,ED79-50の本体側の製作ですが,最初のステップは塗装の剥離です。Bトレの部品の塗装を剥離するのに,イソプロピルアルコール(IPA)の液に何時間も漬け込む人もいるようですが,僕はIPAなど持ってないし時間もないので,プラ系塗料のうすめ液を使います。陶器製の皿にうすめ液をなみなみ注ぎ,そこに対象の部品を入れます。15分も浸すとティッシュペーパーで簡単に落ちるぐらいになるので,手早く拭き取っておしまいです。完全に塗料がおちる訳ではありませんが,写真程度にはなるので,これで十分です。なお,プラ系のうすめ液といえども,プラの部品を侵すようで,部品がもろくなるので,細かい部分は取扱いに注意が必要です。

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塗装の剥離が済んだ車体の部品

 元々の塗装が剥離できたら,さっそく塗装に入ります。塗装は苦手な工程のうえにこの機関車では5色も使うので,本当にしんどい作業です。それが面倒で,本機の製作が1年も延びてしまった感じです。作業自体は粛々と塗り分けてゆくだけなので,ひとつ一つ説明するまでもないですが,白,濃い青,薄い青,黒,赤の順に塗りました。JR貨物の濃淡の青は,知る限りではプラ系の調色塗料がないので,一般色の青に白やグレーを混ぜてそれらしい色を作りました。なかなか思ったような色にならず,調色スプレーのありがたみが分かりました。我が家にはスプレーガンはないので,青の部分は両方とも筆塗りです。Hゴム等の黒は面倒なのでマジックペンで書いて済ませようと思ったのですが,前面の貫通扉の横の部分は細くてペン先が入らなかったので,ここだけはプラカラーで塗装しています。JR貨物の機関車の乗務員室扉は直流機は黄色,交流・交直流機は赤に塗られてアクセントになっています。本物の機関車では扉だけ別の場所で塗装できるので,随分合理化に寄与しているはずですが,Bトレではそうはゆきません。一旦扉の周辺部も含めてテープを貼り,扉部分だけをカッターで切り抜いてテープをはがすという難しいマスキングをしたうえで,赤2号をスプレーしました。また,塗装の途中で,側面の明り取りの窓部分を黒のマジック,その周りのHゴム部分をグレーの水性ペンで書いてアクセントとしています。ところで前照灯ですが,もともと透明のプラ部品を筆塗りをしているので,敢えてなにも塗装せず,裏側に銀を塗ってみました。銀に塗るより実感的,のつもりです。

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塗装①先ずは白をスプレーで吹く

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塗装②窓周辺の濃い青を筆塗り。上は完成した屋根~屋上器具。
    内側のパンタ台はペーパーで再作成したもの

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塗装③上側の淡い青を筆塗り。前照灯は塗らずにおく

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塗装④前面窓周りの黒。側面の明り取りの窓はマジックで書くのみ(グレーの水性ペンと,黒のマジック)

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塗装⑤扉の赤をスプレー。塗装が済んだらさっそく箱に組む

 屋上は,50番台では特徴ある回生ブレーキの機器箱も含めてグレーなので,マスキングは不要で,下回りとまとめてグレーを吹いておしまいです。ただし,電気笛の箱と空気笛のカバーは車体と同じ色に塗ってあるようなので,車体と同時に筆塗りしておきました。あとは普通に組立て,塗装の乱れたところを修整して完成です。

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完成したED79-50。残念ながら,特徴である前傾した前面はなかなかそう見えない

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前作のED79-1~と共に

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重連でフレートライナーを牽かせてみました

 さて,全部で3箱買ったこのキットの残りの1両ですが,結局時間がなくなり,複雑な改造はやめて,普通にED75-1000を組むことにしました。インターネットは便利なもので,マニアのかたが1両1両の写真をアップされているので,それらを丹念に見たら,ED75-1023はユニットサッシに改造されていることが分かりました。この機関車ということで,ユニットサッシの側板に通風口あり,ヒサシなしの前面,ED75-1~の屋根で普通に組んで出来上がりです。1月に買った14系座席車と組んで,かつての「十和田1,6号」として楽しんだりしています。

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ED75-1000+14系座席車

 これで僕の赤い電機シリーズは一旦打ち止めとなりそうですが,くの字型をした前面が特徴的なED72やそのSGなし版のED73なども好きな機関車なのでいつかコレクションに加えたいです。これらは改造で作るのは難しそうなので,バンダイさんよろしくお願いしますというところです。(2014.5.10記)

Bトレインショーティー--お召し列車/その後ほか

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 去年の夏休みにBトレの新1号編成客車を作ったことはこのブログにアップしたけど,その後をご報告しよう。

 先ず,新1号御料車に貼ったゴールドミラーフィニッシュによる金色の帯。粘着シートなので耐久性が不安だったが4か月経ったら,片面は下のようになってしまった。これには理由がある。シートのパッケージに伸びると書いてあったので,引っ張ると伸びるし,若干ではあるが細くなる。もともと細く貼りたかったので,2つ目の面は調子に乗って引っ張りながら貼ったので,やりすぎで縮んだようだ。最初に貼った方の面は大丈夫なので,伸ばしながらの使用は避けた方がよいようだ。記事を書くついでに,シートを貼り直して補修も済ませた。

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シートが縮んでしまった帯(左,デッキのない側の車端),反対側はとくに問題なし(右)

 次に台車。台車は当時手許にあるもので何とか作ったが,実は改善したいと思っていたところだ。以下2つにチャレンジしたが,どちらも結果はNGで,製作時点の台車を履いている。一つは,インターネットでガンダムプラモデルの製作代行なる商売を見つけたので,レジンモールドのだけの代行はできないか問合せてみたが,ナシのつぶてだった。
 もう一つは,最近の技術で3Dプリンターによるコピーはできないかチャレンジしてみた。3Dプリンターとは即乾性の樹脂を0.1mm位の厚さに噴射し,何層も塗り重ねてゆくことで造形する機械だ。3Dプリントするためには,造形する対象物の3Dデータが必要だが,これは3Dスキャナで計測して作ることができる。都内で3Dスキャナと3Dプリンターをペアで時間貸しで使えるラボを見つけ,師走の繁多な中,3時間近くかかってチャレンジした。残念ながら,そのラボにある機械では3Dスキャンの精度は0.2mmで,この精度ではBトレの部品としては使い物にはならなかった。3Dプリンターの時間貸しという商売もまだ試行段階なので,お店の人も親切に対応してくれ,結局,使い物にならなかったこともあり費用も受け取らなかった。大事な僕の時間は無駄になったが,僕もいろいろ勉強になった。多分,スキャナもプリンターも0.05mm程度の精度が出るようにならないと,このような用途には使えないと思う。

 新1号編成の情報収集をしていて,供奉車340で気になった点がある。どうも車端に列車無線のアンテナが取り付けられたようなのだ。実車の写真では見づらいが,模型の製品写真を見る限り,東急や西武の電車についているようなアンテナが車端についているようだ。1月最後の日曜日,暇を見つけて,横浜の鉄道模型専門店-井門-に部品を仕入れに行った。時間もないので自分では探さずに,Nゲージの補修用パーツか何かで東急や西武の電車についている列車無線アンテナと注文する。TOMIXのパーツで該当のものがあるが,最近は作っていないとのこと。申し訳なさそうに出してくれたのが,TOMIXの東急5000系用のアンテナだ。たった3つで余計な配線の部品もあるけど,168円は高くはないのでこれを買って帰った。供奉車のアンテナはどうも妻面に取り付けた台座の上に取り付けられているようなので,面倒とは思ったが,いさみやペーパーを台形に切り出して台座らしきものを作り,これを介して取り付けた。Nゲージ模型の写真をよく見ると,供奉車340号の屋根上にもアンテナへの配線があるようで,これが余計と思っていた東急5000系用の配線とよく似ている。折角なので,オーバースペックとは思いつつ,配線パーツもわがBトレの340号につけることにした。お店のサジェッションの東急5000系用部品は大正解だった。

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両車端の列車無線アンテナと配線を追加した供奉車340号

 そして牽引機。前回記事の最後に書いたとおり,EF58-61+14系客車のBトレの商品が1/16発売になった。ヨドバシ.comで予約しておいたものが1/17には届いたので,早速その週末に組立てる。昔買ったNゲージ用のPS14があったので他のEF58から召し上げてパンタを換装した他は,ほぼ素組みに近い。ところでこのEF58-61号機はずっと以前,KIOSK特別編パート2のシークレットで製品化されたことがある。こんなシロモノなので手に入ることはないと思って諦めていたのだが,今回の製品化はタイミングもぴったりで,バンダイさんに感謝なのだ。因みに前回のシークレットの時はデッキの手すりは黒だったようだが,今回の製品では銀色に塗装してある。こんな違いを出す念のいれようが,僕をBトレのとりこにしているのである。

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EF58-61

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EF58-61+新1号編成--やっぱりお召し列車といったらこれだ

 ところで,EF58-61と一緒に14系座席車が4両ついてきた。そんなもん要らんと言う人も多いと思うが,14系は僕にとっては青春そのもので,蛇足と分かっていても,触れない訳にゆかない。14系は転換式リクライニングシートを備え,当時の特急電車の183系と遜色ないアコモデーションだったが,波動用ということもあり,多分,定期の特急の運用についたことは一度もなかったのではないか。EF71,ED78を追いかけて僕が板谷峠に通っていた頃,結構頻繁に走る予定臨の「つばさ51号」が数少ない,14系で恒常的に運用される特急だった。これまた予定臨の「銀河51,52号」,「十和田1,6号」,「おが」,比較的早くになくなってしまったが九州夜行の「雲仙・西海」,「くにさき・阿蘇」は14系で運用される乗り得な急行列車だった。とくに「十和田6号」は青森を夜9時半ごろ出て,平(現・いわき)に朝6時半ごろ着くダイヤで,東北ワイド周遊券1枚を持っての東北旅行で何度活用したか分からない。時代はくだると14系は北海道に進出し,「すずらん」,「まりも」,「大雪」,「利尻」の夜行列車も14系だった。これらの列車なしには僕の国鉄線全線完乗はなかった。そんな僕にとって,今回の14系セットで「急行」のトレインマークが収録されないのはとても残念だ。バンダイさん,次回2両セットでの再販のときは是非ご検討ください。蛇足が本文並に長くなってしまったので,今日はこのくらいでやめ,いつか14系や客車列車について語りたいと思う。(2014.2.1記)

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