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2021-05

2月にちょっと避寒に家族で沖縄へ行ってきました・後編

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前編から
 (2020年)2月12日(水)~14日(金)に家族と出かけた沖縄への避寒の旅行,今日は後編をお届けします。沖縄へは10回近く行っているのに決まった所ばかり見ている感がありますが,そんな旅行もあるのか程度に見ていただければ幸甚です。
 旅行としてはなか日の2月13日(木),朝からゆいレールの写真を撮りに行き,8:20頃ホテルに戻れば家族はちょうど起きたところです。

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ホテルの部屋から見た牧志の街並み。2つのアーケードが見てとれる 2020.2.13(以降,特記あるまで同じ)

 食事が済んだら,朝の散歩に牧志の公設市場に出掛けます。那覇の中心部も戦争直後は焼け野原だったはずですが,区画整理ができなかったようで,アーケードの商店街を含め路地は勝手気ままに伸びています。牧志公設市場は現在,建替え中で,2階建てプレハブの仮店舗での営業です。沖縄は伊勢海老やマグロなども特産で,本土よりは随分安く売っています。2階には喫食エリアもあるので,新鮮な海産物を料理してもらって食べれば美味しそうです。今朝は食事をしたばかりなので,外のパン屋で揚げたてのサーアンダーギーをいくつか買って引上げます。

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市場風景。東京では見ないトロピカルな色合いの魚もある

 さて今日のアクティビティですが,沖縄に行ってどこに行くかと問うと平安座島に行く海中道路に行きたいと言います。また,元々美ら海(ちゅらうみ)水族館に行くつもり,今日のゴールは恩納村の冨着(ふちゃく)です。海中道路は明日の帰り道の想定でしたが,レンタカーのナビと相談すれば,今日寄っても行程は成立しそうです。ところで,それらの移動はレンタカーですが,今回は旅行2日目にホテルに配車(要配車料1,000円)してもらいました。空港から都心までの移動や首里城見学くらいなら,ゆいレールの方が便利です。

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道の駅「あやはし館」で。平安座島側を望む。横に写る橋は浜比嘉大橋

 市場から帰ってゆっくりした後,10:30頃牧志を出れば,1時間半ほどで海中道路を通って伊計島に着きます。島ではとくにすることもなく,来た道を戻り,海中道路の中間の道の駅「あやはし館」に寄ります。海中道路はうるま市の勝連(与勝)半島から平安座島,宮城島,伊計島,浜比嘉島方面を繋ぐ道路で,本土から平安座島までの5.2㎞は海の上のようです。実際は砂州のなかの土手道で,船舶航行と潮流確保のために3本の橋が架かっています。

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道の駅「あやはし館」から平安座島を望む。石油備蓄基地のタンクが見え隠れする

 展望台から平安座島を見ると,出光の石油備蓄基地のタンクが見え隠れします。海中道路は今ではリゾート道路ですが,元々は産業道路だったようです。海岸に出たりして30分位ゆっくりした後,美ら海水族館に向けて出発です。途中,名護の街外れで,ハンバーガーの昼食です。このハンバーガー店ですが,屋号はキャプテンカンガルー,ネットなどの評価も高く,平日の2時過ぎだというのに待っている人がいます。

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ハンバーガー専門店キャプテンカンガルーの店先と料理

 ハンバーガ店でも小1時間を過ごし,15:30頃,美ら海水族館のある海洋博記念公園に到着です。入館券を買おうとすると,16:00以降だと4時からチケットという3割引き券があることが分かりました。館外にあるマナティ館やウミガメ館を先に見て,時間をつぶしての入場で随分得をしました。イルカのショウは見れませんでしたが,名物のジンベイザメの餌付け(17:00~)や,大水槽のバックヤード見学などで十分に楽しむことができました。

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美ら海水族館の建物全景

 美ら海水族館は多分3回目の見学だと思いますが,大きな水槽を悠々と泳ぐ魚たちを見ていると,心が洗われます。また,ジンベイザメはあんな巨体ですが食べるのはアミのような小さな魚だそうで,他の魚と一緒にいても食べてしまうことはないそうです。また,この水槽のガラス(正確にはアクリルパネル)ですが,世界最大だそうでギネス認定書も展示されています。

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名物ジンベイザメ。2頭並ぶことはなかなかない...

 小さいものではファインディングニモのカクレクマノミなどが人気ですが,僕はマンタやサメなどの空力特性に優れた姿が格好良いなどと思います。

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水族館の人気者。マンタとカクレクマノミ

 水族館を一通り見学して,18:00前,退館します。2月の東京ではこの時間はもう真っ暗と思いますが,ようやく日が暮れるところです。今日もアクティビティ4つをこなしたので,あとはホテルに帰ってゆっくりです。ところがここはクルマ社会の沖縄,意外と時間がかかり,恩納村のホテルに着いたら19:30近くでした。いつもここ恩納村に来ると不思議に思います。たくさんのビーチリゾートがあって栄えていそうなのに,なんで村なのだろうと。ビーチリゾートからの税収で十分潤っているから,敢えて合併したり町や市に昇格しないと考えているように思えてなりません。

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2月14日(金)朝は虹で迎える 2020.2.14(以降同じ)

 翌2月14日は朝7:00過ぎに目覚めると,小さいですが眼前の海に虹がたっています。旅行も3日目の最終日,今日も沖縄の休暇を楽しむことにします。今日のホテル(カフーリゾート フチャク コンド・ホテル)は道路の山側で,うまくすれば海をバックに20系統のバスの写真が撮れそうです。と思って下の写真の場所に行きますが,なかなか思った具合に写真が撮れません。ここのバスは約20分間隔ですが3本をミスってしまいました。

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冨着ビーチを行く沖縄バス。うっかりしていたら電柱にかぶってしまった

 昨日のうちに海中道路にも行ってしまったので,今日は余裕の行程,極端に言えば恩納村から空港に帰るだけです。しかも帰りの便は20:55発ANA478便で最終便です。コンドミニアムの広い部屋でゆっくりして,11:00の最終チェックアウトに合わせての出発です。

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残波岬灯台

 ゆっくりを通り越して,どこで時間をつぶすかの感はありますが,先ずは恩納村の道の駅「なかゆくい市場」に立ち寄ります。ここで土産物などを物色し,次は残波岬に行きます。ここは沖縄本島の中南部,西側に突き出た岬ですが,立派な灯台がたっています。GPSが整備されたこのご時世に灯台はノスタルジーを誘います。沖行く船の標となって灯火をかざす姿はのりもの趣味者にとっては興味の対象です。燈光会のサイトで調べると全国に見学のできる灯台は16か所あるそうで,これを機会に完訪してみたくなりました。

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残波岬の巨大シーサー。なんでも県内最大らしい

 東シナ海に突き出した岬は釣り場としてもよいようで,灯台の麓の岩場では危険を顧みぬ人達が釣り糸を垂れています。また,駐車場の出口には巨大なシーサーが立っていて,これも不思議なシロモノです。残波岬の次は北谷のアメリカンビレッジのイオンのショッピングモールでまたまたお土産の物色です。結果からいえば,ショッピングモールは安い訳でもなく,空港でANAカードの割引きの方が有利なようでした。更には奥の希望で,おもろまちの免税店,DFS・Tギャラリアにも立ち寄ります。ここもきれいで品揃えもありますが,固定費が高そうで,レンタカーのおまけのチョコレートだけもらって(ハイエナのような家族だ!?)早々に引揚げです。

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与儀公園のSL,D51-222

 那覇市内まで帰ってきましたが飛行機には時間があるので,空港の南側の瀬長島に行ってみることにします。途中,与儀という町を走っているとジュニアがSLがあるというので,クルマを止めて見に行きます。1972年(昭和47年)といえばSL末期に当たりますが,その年に日本に復帰した沖縄県の小学生を,門司鉄道管理局の有志が福岡に招待した。初めて鉄道,機関車を見た子供たちがひどく感銘したのを目にして,海を越えての輸送には技術もお金もかかったけど,D51を贈ることができた。D51-222はその親愛の情の象徴として保存されている由です。

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与儀公園は桜祭りの準備中

 SLにひかれて寄った与儀公園ですが,2月15日から桜祭りで,公園内では準備が行われています。当地でも未だ咲いている桜は少ないですが,東京との気候の差を感じます。今日は時間と気持ちに余裕があるので,こんな予定外の発見も楽しいです。

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瀬長島の展望台から。35㎜換算378㎜(写真:ジュニア)

 さて瀬長島ですが,以前にも1度来たことがあり,「飛び(列車の「走り」の飛行機版)?」の写真が撮れます。クルマで行ける展望台に登れば那覇空港が一望できます。何便かねばっていると,僕にとっては珍客の自衛隊のP3Cも飛んできます。

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那覇基地のP3C(写真:ジュニア)

 近年は瀬長島にホテルや温泉,商業施設が整備され,フライト前に一風呂浴びることもできます。那覇空港は2本目滑走路の整備中で,これができると瀬長島温泉「龍神の湯」の露天風呂の真ん前から飛行機が離陸するようになります。なお,国土交通省のプレスによれば供用開始は3月26日だそうです。

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瀬長島から新管制塔を望む。こちらは1月15日から運用を始めている

 日帰り入浴1,360円は安くはないですが,今日の疲れを洗い流してゆっくりします。また,今日も昼食がはっきりしなかったので,ウミカジテラスなるマーケットプレイスでマグロ丼をいただきます。テレビで有名な大間のマグロ,わが家の近くの三崎のマグロなど,マグロは日本中の特産ですが,ここ沖縄のマグロも美味しいです。

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ウミカジテラス内のマグロ丼屋「親父のマグロ」と特価のマグロ丼

 さて今日1日はレンタカーで随分有効に過ごせましたが,今回はニッポンレンタカーです。この会社の那覇空港営業所は那覇の市街中心地に近く,国場川のトンネルを越えたところにあります。一旦,那覇空港の前を通り,レンタカーを返してから19時過ぎ空港に戻ってきます。空港では奥は免税店で買い物です。沖縄は国内ですが,免税店が利用でき,女性にとってはこれも楽しみです。僕は買い物には興味ないので,さっき食事をしたばかりですが,沖縄そばで旅行の食の〆にかかります。

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帰りの飛行機はA321。左はおまけにもらったチョコレート

 帰りのフライトANA478便は到着便遅れで5分くらい遅れ,21:00過ぎに那覇空港を後にします。今日はバレンタインデー,機内サービスにチョコレートが加わり,ほんの僅か得した気分で,やっぱりFSCはよいと思います。この便の15分前と10分前にはスカイマークとJALの羽田便が飛んでいますが,これらはいずれもB737,この便はAirbus A321です。時刻表上の所要時間はいずれも2時間10分ですが,どうもA321は足が遅いようで徐々に差が広がります。なんやかやで,羽田着は11分遅れの23:16でした。

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2月13~14日のGPS log

 コロナウィルス禍が始まる直前でしたが,寒い2月に沖縄旅行,大したことはしていませんが家族でゆる~く観光してきました。初めてでは欲が出てあれもこれもになりますが,リピーターゆえの余裕でとてもゆっくりできました。心身リフレッシュできたので,月曜日からまた頑張ることにします。(2020.3.8記)
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2月にちょっと避寒に家族で沖縄へ行ってきました・前編

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 (2020年)2月12日(水)~14日(金)は会社の悠々連休(年に1度,2日以上の連休をmustでとる制度)を奥と息子の休みにあわせて,家族で沖縄に行ってきました。世の中一般として28(にっぱち)は仕事の山が低く休みがとり易い,自分の誕生日が2月,ジュニアの勉強も一段落と,以前からこのブログでも2月の家族旅行の記事は多いです。今年はちょっと奮発して,沖縄に行くことになりました。会社では沖縄に行っても電車はないじゃんと言われますが,去年の10月に沖縄都市モノレール(ゆいレール)の首里~てだこ浦西間が延長開業したので,ここに行くのが楽しみです。

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京急のモーニングウィング号を初めて見る @上大岡 2020.2.12(以下,特記あるまで同じ)

 出発は2月12日(水),いつもと違い今日は京急利用で,屏風浦,上大岡から出発です。ホームに上れば朝の通勤ラッシュの遅めの時間,こんな日にのんびり旅行に行ける身に感謝です。何年か前から始まった京急の朝の着席制特急「モーニングウィング」号を見送り,蒲田に上ります。前回10月の運賃改定で空港線の加算運賃が安くなったので,羽田空港への運賃は100円以上安くなりました。
 
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今日のフライト実績。Flightradar24から

 今日のフライトはANA469便10:35羽田発の那覇ゆきです。年末の北海道の帰りのLCCはさんざんだったので,FSCのサービスは天国です。たまたまですが手荷物検査場からスポットも近く,機内で小腹を満たすおにぎりなどを買って,いざ搭乗です。飛行機はB777-300,レジはJA754A,ジャンボジェットのなくなった今ではトリプルセブンの安定感は抜群です。フライトは順調で,少し早いくらいに那覇に着きそうです。

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さっそく那覇空港で飛行機を何便か

 13:30頃,那覇空港に到着,家族はいきなり空港内のスタバでお茶をするそうです。飛行機の待ち時間のお茶はありですが,このタイミングでのお茶は僕の理解を越えています。軽く付き合った後は,展望デッキに出て何便か到着便の写真を撮ります。那覇空港は発着便も多く,写真を撮り易い空港です。上の写真の飛行機の脚もとにもF15が2機写っていますが,自衛隊の飛行機が見られるのもこの空港の楽しみです。

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ゆいレール那覇空港駅

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ゆいレールの1日乗車券。24時間券だ

 なんやかやで1時間を空港で過ごし,14:30頃ゆいレールの駅に行きます。そんなに使うか心もとありませんが,記念にもなるので1日券を買ってモノレールに乗ります。注意して見ていなかったのですが,ここの1日券は24時間券で,明日の14:32まで使えます。那覇は大都市で,モノレールの沿線はマンションも多く,人家が途切れることはありません。沖縄の大都市ぶりは33年前に初めて沖縄に来たときにはとても驚きました。那覇市の人口だけで見ると31万人と地方の中規模都市並みですが,沖縄中南部都市圏では120万人もあり,人口密度は3大都市圏並みです。

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今夜のお宿はこちら。ハイアットリージェンシー那覇 2019.2.13

 今日のホテルは那覇の中心ですが,一旦,チェックインしてから午後のアクティビティに出直します。午後のアクティビティ1は,去年秋のゆいレールの新規開業区間の乗りつぶしです。ホテル最寄りの牧志駅を15:45のてだこ浦西ゆきに乗れば,10分で首里に着きます。さてここからが初乗り区間ですが,景色はあまり変わらず那覇の市街地です。少しだけ高いマンションが減って,家の高さが低くなったような気がします。また,経塚あたりで線路が高くなったところでは,車窓右手の遠くに本島の東側の海が見えたような気がします。

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まだ発展途上のてだこ浦西駅前。左は新調のスタンプ

 てだこ浦西の手前にはゆいレールで唯一のトンネルもあって,多少郊外に来た感じがします。ホーム全体をガラス張りドームで覆う明るい駅が現れ,4駅の初乗り区間を完乗,てだこ浦西駅に到着です。改札を出ると,未だ駅前のバスターミナルは工事中,裏にはバイパス道路の高架橋があり,これから交通の結節点として整備されるようです。お店などもないので25分位をぶらぶら過ごして,元来た線路を首里に向かって引き返します。

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上の毛公園から儀保~朱里を行くゆいレールを望む

 今日の午後のアクティビティ2は首里城の見学です。首里城は琉球王国の王城だったところで,その跡は世界遺産にも登録されています。残念なことに去年10月末の火災で正殿を含む多くの建物が焼失し,現在は首里城復興モデルコースとして2つの見学コースが紹介されています。2月の16:30は東京では夕闇迫るイメージですが,経度で12度西なので小1時間は遅く,まだまだ明るいです。

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2,000円札でおなじみ守礼門(写真:ジュニア)

 首里駅から5分も歩けば首里城の外苑のような上の毛(うぃのもう)公園の入口に着きます。ここからは緑豊かな公園内で,那覇の住宅地を見ながらの散策です。公園内からは市街地を行くゆいレールも見ることができます。しばらく行くと,2,000円札のデザインになっている守礼門に至ります。ここは正殿から150m位離れているので,火災の被害はありません。

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広福門あたりから見た首里城中心部

 その先,歓会門をくぐるといよいよ首里城の中心部分ですが,ここは火災の惨禍の片付けもままならぬような風景です。現在は行ける範囲は無料開放,そこここにガードマンが立つ物々しい雰囲気です。どちらからともなくガードマンのかたと会話をすれば,火災の当夜のことなどを残念そうに聞かせていただくことができました。

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平日の夕方とあって人影も少ない首里城内

 少ししんみりとした気になって,城内の見学を続けます。今日は水曜日,夕方の城跡は人影もまばらになってきました。順番が逆ですが,総合案内所でおさらいをして首里城を後にします。総合案内所が見学の表玄関と思いますが,ゆいレールの駅に関してはとても不便で,儀保も首里も歩いて10数分かかります。

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首里城の帰りは首里・当蔵のタウンウォーキング。当蔵郵便局前で

 那覇に着いたら昼食の予定でしたが,空港,てだこ浦西,首里城と立て続けにこなしたため,昼食を食べていないことを思い出しました。バス通りのスーパーに立ち寄り,お菓子などを買って当座をしのぎます。首里からゆいレールに乗れば,10分で都心の牧志着,夕食をとってホテルに戻ります。

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朝の国際通り。沖縄の朝は遅い 2020.2.13(以下,特記以外同じ)

 翌2月13日(木)は旅行としては,なか日です。昨日買ったゆいレールのきっぷは24時間券で,今日の14:32まで使えます。予定にはありませんでしたが,ゆいレールの写真が消化不良気味なので,早起きをして鉄ちゃんに励みます。早起きといっても7:00過ぎホテル発なので僕にとってはふつうですが,沖縄の朝は遅く,那覇第一の目抜き通りの国際通りも車はまばらです。

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那覇市内のバス。富士重工7Eといすゞキュービック(7Eは2020.2.12撮)

 ところで那覇の市内バスですが,地方のバス会社のご多聞にもれず,車両の更新には苦労しているようです。東京や横浜では見なくなった富士重工7Eやいすゞキュービックバスがまだまだ現役で走っています。わが家のジュニアはバスにも造詣があって,譲渡元の事業者を当てたりしてバスを見るのを楽しんでいました。なお,沖縄のバスは全てが高年式かというとそうではなく,最新のニューエルガも結構あるようでした。

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ゆいレール1000形。てだこ浦西延伸に備えた2017年の増備車 @儀保

 牧志駅からゆいレールに乗り,昨日目星をつけておいた市民病院駅に向かいます。那覇の市街地の向こうに東シナ海の青い海のつもりでしたが,ゆいレールの駅はなかなかに写真を撮りづらい構造です。ホーム端面のガラス窓は金網入り,かつかなり汚れています。ここでは1本だけにして,海から離れてしまいますが,もう1駅進んで儀保で再チャレンジです。ここでやってきたのは1217番,ヘッドライトがLEDの増備車で塗装もオリジナルです。上の写真もデジタル編集でお化粧していますが,こんなところでよしとします。

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半位側に構成された進路を首里折返しの列車がやってくる @首里

 ゆいレールは2両編成ですが朝のラッシュ時は結構混んでいて,首里折返し列車も運転されます。あと1駅なので,首里まで行って折返し列車も見ることにします。モノレールの転轍機は,通常の鉄道のトングレールが10数センチ動くだけなのに比べると格段に大掛かりで,トン単位の質量のありそうなレールが動いて進路を構成します。首里からの帰りの列車では既に通勤ラッシュが始まっていて,都心が近づくと積残しが出そうなくらいの混雑です。

 8:20頃ホテルに戻れば家族はちょうど起きたところです。この先は暫く純粋に沖縄の観光旅行が続きます。以降は後編に続きます。(2020.3.8記)
後編へ

讃岐うどんと京急電車OBを求めて家族で冬の香川へ・後編

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(前編はこちら
 今年(2019年)2月に行った香川への家族旅行の後編をお届けします。旅行2日目,2月11日(月)午前は,香川旅行と言いながら徳島県鳴門市の大塚国際美術館を鑑賞しました。せっかく鳴門まで来たので,鳴門公園の散策を楽しみます。大塚国際美術館を大満足で後にしますが,どうも感性が疲れていて,どこか広々とした所でゆっくりしたい気分なのです。

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大鳴門橋。渦の中に観潮観光船がいます @お茶園展望台 2019.2.11(以降,特記あるまで同じ)

 美術館前の鳴門公園ゆきのバス停を見ると15:43便が行ったばかりのようです。携帯の地図で検索すると歩いてもたいした距離ではないようなので,雨上がりの道を歩きます。途中から上り坂になりますが,大鳴門橋架橋記念館エディが見えるので,とりあえずはそこを目指して行きます。エディからは渦の上まで観潮遊歩道も続いていますが,今日は時間が押しているのでパス,記念館周辺から橋と渦を見るだけとします。橋は鋼構造物・道路でのりものとはちょっと違いますが,公共交通という意味ではとても親しい存在で,幼稚園入園前の絵本「のりもの あいうえお」の「お・音戸大橋」以来興味があるのです。たまたま今日の渦の見ごろは16:30だそうで,ほぼぴったりです。見ていると観潮観光船が橋のたもとの渦の周辺を走っています。

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鳴門線975D。キハ47はJR四国でも数が減っていて,稀少な存在らしい @鳴門

 鳴門公園ではエディのほか橋の北側の千畳敷,南側のお茶園の展望台にも行き,16:35のバスで引上げます。バスはほどほどの時間で折返してしまうので,美術館から歩いたおかげでたっぷり観光できました。鳴門からは列車の旅に戻り,975Dで池谷を目指します。続いて池谷~引田は19.1㎞ですが,特急チョイ乗りで17:54に引田に着きます。引田では和三盆のお店,さぬき和三宝ばいこう堂の本店を訪れます。和三盆とは竹蔗(ちくしゃ)というサトウキビから作られる稀少な砂糖で,香川県,徳島県のごく一部でしか生産されません。これを使った落雁のような干菓子があり,ばいこう堂は「和三宝」という名前で商標登録したようです。わが家はなぜか和三盆が好きで,香川に行くなら是非ばいこう堂となったものです。本当は工場見学に行きたかったのですが,短い旅程からそこまではできず,今日も18:30までの営業時間に滑込みです。横浜からの来訪と告げ,たっぷり試食のお菓子もいただき,満足です。

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さぬき和三宝ばいこう堂本店。季節柄大きな雛段が飾ってあります

 約1時間の引田滞在,18:56の「うずしお26号」も28.8kmの特急チョイ乗りで,次は志度を目指します。この「うずしお26号」ですが,2017年登場の新型2600系での運転です。主機は450PS,最高速度120㎞/h,JR東日本の「あずさ」のE353系のような空気バネ式車体傾斜制御付ですが,急曲線が連続する土讃線ではエア供給が不足するため旧来の制御付振り子制御に戻した2700系に移行した...というのが2600系のトピックです。

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2600系「うずしお」。引田に着いたときに撮った23号

 「うずしお26号」は特急とはいっても10分に満たない間隔で,三本松,讃岐津田,オレンジタウン,志度と止まります。夜になってしまいましたが,ことでん志度線に乗るべく,志度で降ります。地図によれば琴電志度駅は,JRの志度駅から国道を渡ればすぐです。ところが,まだ夜7時過ぎだというのに,あたりは暗く人気(ひとけ)もなく,奥とジュニアはホントに駅なんてあるの?と訝ります。駅に着けば,そこは昭和レトロ漂う,温かみのある駅でした。改札口にはスタンプもあり,インクの状態もよく整備されています。ググると香川在住の鉄道写真家が年に数個づつスタンプを製作して寄贈しているうちの1つで,ありがたいことです。

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琴電志度駅のスタンプ。個人製作の寄贈品のよう

 志度からはガラガラのことでんでゆっくりしながら,高松の中心部を目指します。瓦町到着後は遅い夕食ですが,名物・骨付鳥で香川滞在を楽しみます。

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ことでん・JRぐるりーんきっぷと案内ちらし(拡大はこちら

 翌2月12日は帰りのフライトまでを高松近郊で過ごします。ジュニアは元京急の名車600形,ことでん1070形の写真を撮りに行きたいと言うので,朝はこれに付き合います。場所は一昨日の車窓やwebの情報から,仏生山駅の近くと決めます。1070形は2つ扉のため日中の運用には入らず,平日のラッシュ時のみの運用のため,早起きして7:35の電車で瓦町を出発です。

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京急ラッピングの元京急1000形の1083 @仏生山 2019.2.12(以下同じ)

 仏生山に着くと,これもお目当てだった京急ラッピングの1083がホームに止まっています。ラッキーとばかり写真を撮ります。仏生山からは複線化の意図があったのか広い軌道敷の区間がしばらく続き,足回りまできれいに入りそうです。ここという場所まで着いていませんが踏切が鳴るので構えると,先ほど準備をしていた1083が回送列車で走ってきました。この電車は京急1000形の車体に新1000形の窓回り白のラッピングをしたので,なにか印象が異なります。とくに方向幕の上のライトがヘンです。あまり評判がよくなかったとみえて,赤に白帯の1000形標準色のラッピングも「還暦の赤い電車」として3月6日から運転されています。こちらのラッピングはクラウドファウンディングによるそうで,京急の人気,ネットの時代を感じます。

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元京急600形の1074。遠くに讃岐富士も見えます @仏生山~空港通り

 さて本命の1070形ですが,現在は2本が在籍,一昨日の日曜日に琴平で1本を見,今朝は8:00過ぎに滝宮ゆきで1本が下って行ったので,うまくすれば2本が撮れそうです。期待して待つと,5分位の間にたて続けに1070形を先頭にした列車が上って来ます。今日のとびらの1枚の元京急1000形の1092も来て,上々の成果に満足して引揚げます。

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栗林公園の案内図

 今日もアクティビティは豊富で,僕は奥と栗林公園の散策に行きます。ジュニアは「花より電車」で,元京急の電車を求めて長尾線に行くと言います。長尾線用のことでん1300形は京急の1000形でも1251番以降の空気ばね,集中型クーラー搭載車を種車としており,こちらも乗りたいそうです。一旦,ホテルに戻り,遅い朝食の後の出発,栗林公園に着いたら11:00前になっていました。

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栗林公園内,香川県商工奨励館の周辺

 栗林公園は高松市中心部の紫雲山を借景とした16万平方mの都市公園で,国の特別名勝です。歴史的には1600年代初めの当地の領主だった生駒氏の家臣の作庭まで遡りますが,江戸時代を通じて高松藩松平家が整備し,国もとの下屋敷として使用されました。廃藩置県後は明治政府に官収されましたが,香川県に払下げられ,現在もその管理です。栗林公園はなぜか日本三名園に入りませんが,明治の頃から「木石の庭の美しさは日本三名園より優れる」と言われ,ミシュランガイドでも「わざわざ旅行する価値がある」3つ星(最高位)にランクされています。

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栗林公園内,桶樋滝。実はポンプで汲上げた水を流している

 さてどこから見るかな...と思っていると,観光ボランティアのかたが声をかけてくれます。日頃はこういうサービスはあてにせず自分で歩くのですが,今日は声のかけ方が上手だったのか,誘われるままに1時間コースで案内をお願いします。公園は南庭と北庭からなり,北庭は御殿が建っていた所を大正時代に整備したそうで,江戸時代の大名庭園の趣が残る南庭を中心に案内していただきます。1時間分の案内はここには書ききれないので省略しますが,一言でとてもきれい--庭園としての整備が行き届いている--で,高松に行ったら見学をお薦めします。

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栗林公園内,飛来峰から南湖を望む

 リクエストどおり1時間での見学を終え,ジュニアに連絡をとると,奥が薦めたせいもあり,彼も見学すると言います。僕は例によって園内スタンプラリーで1周し,つごう栗林公園を2時間半がかりで2周見学することになりました。だったら自分も長尾に行っておけばよかったとも思いますが,栗林公園のボランティアガイドの説明も良かったので,後悔はしません。昼も遅くなってから都心に戻り,またしても讃岐うどんの昼ごはんを食べます。

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丸亀城。石垣が見どころだそう

 うどん屋を出れば時刻は14:30前,帰りの飛行機まで4時間半位あります。朝の計画では,瀬戸大橋でも見に行こうと思っていました。時間もないし,朝の栗林公園の案内のかたが丸亀城が良いと言っていたのを思い出し,夕方のアクティビティはこれに決まりです。丸亀での滞在時間は1時間ですが,お城ぐらいは見ることができそうです。高松からJRの近郊電車で28分で丸亀駅です。城まではバス,タクシー,歩き...微妙な距離ですが,15分くらいで着きそうなので歩きます。

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丸亀城から瀬戸大橋を望む

 城址の公園に入り,確かにきれいな石垣を見て,二の丸まで登ります。今日は天気がよく,晴れ渡った空の下,瀬戸大橋が本州まできれいに見えています。2,3枚の写真を撮ったら,もう戻りです。

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丸亀駅構内風景。わたしの旅スタンプ台が残る

 駅に戻ると,2月とはいえ陽射しのなかを歩いて一汗かいたので,奥とジュニアはスイーツを買いに売店に駆込みます。僕はスタンプを押しに行きますが,ここは懐かしい「わたしの旅スタンプ台」が健在です。少々雑然とした印象はありますが,アンパンマンからICカードのチャージ機,ダイヤ改正のポスターなどと共に並んでいて,大切に使われているようです。ホームに上がると1本前の「南風18号」のアンパンマン特急が出てゆくところです。この列車を見送り,16:08のサンポートリレー号に乗れば30分もかからず,高松に着きます。僕はライフワークの旅客営業規則の解説記事の「特定の分岐区間の区間外乗車」用に宇多津の三角線の写真を撮りたくて,左側車窓にかじりつきますが,思うような写真は撮れませんでした。

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JR四国の目物?アンパンマン特急の「南風18号」 @丸亀

 今日は,ことでんのフリーきっぷを持っているので,空港への足はこれを最大限活用します。朝行った仏生山の隣の空港通りまで電車に乗れば,空港バスの空港通り一宮のバス停はすぐです。17:52高松空港着,3日の香川旅行も終わりです。最後に空港内のうどん屋で,旅行3杯目の讃岐うどんを楽しみます。

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高松~羽田のANA540便はSTAR WARS JETのJA604A @羽田空港

 高松発19:10のANA540便に乗れば1時間ちょっとのフライトで羽田着。羽田からも1時間ちょっとで22:00過ぎには自宅に戻ります。高松に行くことから始まった3日間の香川旅行ですが,たっぷりうどんを食べ,香川の観光スポットを堪能しました。会社の香川出身の同僚いわく,うどんを食べて栗林公園を見て,金比羅山に登るくらいしかやることないと言っていたので,大塚国際美術館も含めて多くのプラスのアクティビティをこなしました。僕としては船で小豆島に渡り,瀬戸内海におちる夕日でも眺めてゆっくりしたかったので,また次回にとっておくこととします。(2019.6.15記)

讃岐うどんと京急電車OBを求めて家族で冬の香川へ・前編

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 春のJRグループ全国ダイヤ改正など早いほうがよい記事を優先したので順序がアトサキですが,今日は2月に家族と行った香川旅行についてをお届けします。そもそもなんで2月に香川に行ったの?から物語は始まります。このブログでも既報のとおり僕の勤続30周年のご褒美の旅行は家族でアメリカ東海岸でした。この時のマイルが有効期限になるので,閑散期のLシーズン,6,000マイルで行ける範囲でどこに行こうか?と聞きました。するとジュニアが,地元の京急電車のOBが走ることでん(高松琴平電鉄)訪問で高松がよいと言います。ことでん訪問は1日と決め,行き先だけが先に決まり,旅行の目的やアクティビティは後から決まる,わが家特有のおかしな旅行になりました。

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羽田空港でのスナップ 2019.2.10(以降,特記あるまで同じ)
関東地方は晴れで富士山も見える
整備エリアの隅にはエンジンを取りおろされたB787が

 出発は(2019年)2月10日(日),自宅を7:30過ぎに出て,羽田空港に向かいます。家族のマイルを共有するファミリーマイルなどの制度を総動員して去年の大晦日に予約した便はANA533便高松ゆきです。ANAの羽田のターミナルは新しいのにもう手狭になって,サテライトからの出発です。サテライトゆきのバスはターミナルの北の端っこからの出発で,そんなことならエプロン直付けのバス便のほうがよほど便利な感じもします。飛行機はB767-300ですが,レジはJA8971とかなり古い機体です。高松までのフライトは飛んでいる時間は1時間ちょっとで,今日の計画を考えているうちに着いてしまいます。

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高松に着いたら先ずはうどんでしょう

 高松からは市内,駅ゆきの空港バスで先ずは市内中心部に出ます。11:30のバスに乗れば,12:15には高松駅前に着きます。今日の昼は讃岐うどんと決めていたので,繁華街にバスで戻り,ガイドブックお薦めの「さか枝うどん」でこの旅行1杯目の讃岐うどんをいただきます。最近は「はなまるうどん」や「丸亀製麺」などのうどん専門店(ちなみに「はなまる」は吉野家グループだが創業は香川,「丸亀」は兵庫の居酒屋チェーンの新業態として展開している)が関東近県にも増えましたが,昔からのセルフうどん形式のお店のようです。間口が広くだだっ広い店内に茹で釜の湯気と出汁の香りが漂うお店で,本場の讃岐うどんで満足です。

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琴電琴平ゆきは元京急700形の1203。左下の瓦町→琴電琴平のきっぷには地紋がない

 1日目午後は金比羅参りです。市内中心部の瓦町駅から琴電琴平まではことでんの電車が30分間隔で走り,所要時間はほぼ1時間です。瓦町13:35の電車は元京急700形の1200形です。京急時代にお世話になりましたが,4つ扉で座席定員が少なく,枕バネが1つのコイルバネ台車のピョンピョン跳ねる走りで,どちらかというと避けていました。電車に乗ると,モケットは緑色のものに張り直されていましたが,内張りや乗務員室の仕切りなどは京急時代そのままの感じです。たまたま先頭に乗ったところ,なんと座席にはことでんのキャラクターの「ことみちゃん」と「ことのちゃん」が座っています。

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「ことみちゃん」と「ことのちゃん」の乗る車内。右は1203の銘板--京急以来の車歴を語る

 後日の写真撮影の参考にかぶりついていると,連休の日曜日なのでレトロ電車の120号が走ってきます。ガラス越しすが,何とか写真に収められました。調べると大正12年製造のことでんオリジナル車両だそうです。これらの車両の維持にはお金もかかり,残念なことにこれらの車両は2021年限りで廃車する計画と5月9日付けでリリースされました。その記事によれば既に3両が公園などで保存されているそうですが,希望者がいればこれらの電車も譲渡に応じるそうです。

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レトロ電車120形

 14:32,琴電琴平着,これから金比羅山のお参りです。ここは一般に「こんぴらさん」と親しまれていますが,正しくは金刀比羅宮という神社です。象頭山という標高524mの山の中腹にあり,奥宮まで行くと1,385の石段があります。前回の金比羅参りは30年以上前ですが,30℃以上ある真夏の日で,神社詣では山を登って汗をかくことによりありがたみを感じるなどと思いました。今日は2月の晴天日,石段を上れば小汗は滲みますが,家族と気持ちのよいハイキングです。

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金比羅山の門前町で

 金比羅山の門前町は時代がかったお店も点在し,神社の歴史と伝統を感じます。こんぴら船々...の歌にもあるように,この神社は海上交通の神様でもあります。境内には近在の造船所が献納した船のプロペラや国鉄連絡船の絵など,のりもの趣味者にとっては興味深いものが点在します。

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今治造船奉納のプロペラと連絡船石狩丸奉納の絵

 今日は涼しいし時間も早いので,奥宮まで登ることにします。段々に参拝者も減ってきて,門前町は大賑わいでしたが,ここまで来る人は多くありません。展望台からは平地の独立峰の讃岐富士がちょうど目の高さに見え,どちらが高いのか比べたくなります。調べると奥宮421mに対し讃岐富士422mで,道理でほぼ同じに見えるわけです。

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展望台から讃岐富士を望む

 山登りで疲れた身体が糖分を要求し,門前町でアイスクリームを食べながら,ゆっくり駅に戻ります。往きはことでんだったので帰りはJRです。駅への道々で,両社の琴平駅を見ますが,どちらも金比羅山の参拝客を迎える趣のある建物です。

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ことでんの琴電琴平駅とJR四国の琴平駅

 今回の旅行は香川のはずでしたが,明日は徳島県の鳴門に行く予定で,琴平17:24の列車で高松を目指します。JRはスピードは速いものの,多少遠回りをするので,高松までの所要時間は変わらず約1時間です。高松では預けた荷物をピックアップし,列車の旅を続けます。

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琴平~高松間の1246Mは7200系電車。国鉄121系の更新車だが私鉄のような付番だ @琴平

 19:50引田着。高松から乗ってきた列車は,引田止まりです。ここから徳島までは鈍行でも50分かかりませんが,特急チョイ乗りで時間を節約します。四国では50kmまで520円,25kmまで320円とチョイ乗り用の料金設定があるので助かります。ちなみにこの30kmまでの料金は旅客営業規則に規定がなく,JR四国だけのローカルルールのようです。「うずしお27号」に乗って20:27に徳島着です。この「うずしお27号」ですが乗った気動車は2424でした。この2424ですが,N2000系の先行車で130km運転に対応した性能ながら車体の造作は1世代前の2000系と同じという希少車です。実車は2両しかないのにBトレインショーティでしつこく5両も出てきて,僕には妙になじみのある車両なのです。

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Bトレで失礼します。2424

 わが家の家族旅行は朝から晩まで有効に使うのが常ですが,今日もヘトヘト,食事が済めばお休みです。香川旅行2日目の2月11日(月)は,徳島県鳴門市の大塚国際美術館の見学です。朝8:00過ぎ,朝食を済ませ徳島駅に向かいます。駅に着くと県庁所在地駅は朝の賑わいタイムで,高松ゆきの「うずしお6号」と牟岐ゆきの「むろと1号」が並んでいます。

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徳島駅,朝の賑わい。「うずしお」は昨晩乗ってきた例の2424 2019.2.11(以降,特記あるまで同じ)

 隣接する徳島運転所ではキハ47が休んでいます。キハ47など全国どこにでもいて珍しくないと思っていましたが,最近はJR世代の気動車に押され,かなり数が減っているようです。葬式鉄とは言わないまでも,ありがたそうにキハ47の写真を撮っている人をこの旅行中に幾人も見ました。暫くを駅で過ごして,今日のスタートは徳島8:26発の鳴門ゆき普通列車です。約30分の乗車で鳴門着,ここらバスで15分で大塚国際美術館に着きます。

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新旧の気動車が並ぶ @徳島

 さて,このブログで大塚国際美術館をどこまで紹介するかが悩ましいですが,とにかく一見の価値のある美術館です。美術館自体は開館当時は日本一の大きさ(延床面積ベース,今は新国立美術館に次ぎ2位)で,収蔵品は世界25か国,190余の美術館の名画1,000点を大塚(製薬)グループの大塚オーミ陶業が開発した特殊技術で陶板に焼付けた原寸大の複製画です。

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大塚国際美術館の外観。美術館は裏の山のなかに本体部分(B1~B3)があり,上にある建物が1,2階

 館内の展示は古代,中世,ルネッサンス,バロック,近代,現代に区分され,基本的には古いものから順に見られるようになっています。ニューヨークのメトロポリタン美術館なども見学したことがありますが,どんなに一流の美術館でも所蔵する作品は限られており,複製画でもこれだけの作品を一堂に見られるのはすばらしいことです。作品によっては原画が修復作業で随分変わったものもあり,それらのbefore,afterが見られるのも複製画だからこそできることです。また,バチカンのシスティーナ礼拝堂などは,環境展示といって現地の礼拝堂内と同じような環境で鑑賞できるようになっています。

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大塚国際美術館の案内リーフレット(拡大はこちら

 また,複製画を作るのも簡単なことではなく,実際の制作工程のほかに権利者からの許諾から検品までの手続き面もあり,手のかかることです。パンフレットの案内にはピカソのご子息が検品をしている写真が載っていたりします。また,陶板に焼付けることで,2000年位の保存が可能になったことも価値があると思います。

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陶板名画ができるまで。案内パンフレットから抜粋(拡大はこちら

 当初は半日程度の見学を予定したのですが,お昼になっても半分くらいしか見れず,結局,退館したのは15:30過ぎです。見学コースだけでも約4kmあるそうですが,足腰の疲れ以上に,絵画鑑賞--それも一流の画家の一流の作品のオーラ--による感性の疲れでヘトヘトです。美術館を出ると,ちょうど雨が上がったところのようです。今日は元々は鳴門公園に行く計画で,時間が押していますが,気晴らしも兼ねて訪ねることにしました。区切りが少々よくないですが,鳴門公園散策以降は次回お届けします。(後編に続く)(2019.6.8記)

西武の新特急車Laviewに乗って家族でちょっと秩父・三峰へ

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 今年(2019年)の3月16日のJRグループ全国ダイヤ改正ではおおさか東線の開業や,第3セクターではありますが三陸鉄道の旧山田線部分の復旧・移管開業などのニュースがありました。わが家ではジュニアが西武線沿線の高校に通学していることもあり,西武の新特急車Laviewも興味のある話題です。ダイヤ改正の日にどこへ行こうか家族で相談の結果,近場のLaviewに決まりました。2か月近くも経っていささか古新聞ですが,その時の様子をご報告します。

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Laview運転開始のちらし(拡大はこちら

 運転初日のLaviewですが,開業1番列車の指定席は相当なプラチナチケットだったようです。指定席券発売の2月16日朝は,ジュニアは通学途中の高田馬場駅に並び--6:30頃着いたら7番目--,奥は携帯サイト,僕はパソコンサイトと10時打ちならぬ7時打ちをしましたが,全滅でした。ちなみに僕はサイトオープンのディレイを考慮し,ひと呼吸おいてアクセスしましたが,未だ日付切替え処理が終わる前でエラーになってしまいました。そこで5秒くらい損をしたら1番列車はもう満席でした。ジュニアの情報では,他にも7:00ちょうどにアクセスして,時間前エラーになり,席がとれなかった人がいたそうです。

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1番列車の指定席はあっという間に売り切れ。画面コピーは58秒ですが,実際15秒もかからなかったと思います

 その後も旅行当日まで,キャンセルの席があれば変更しようと何度も照会しましたが,結局1か月間で1席もとれませんでした。仕方なく先ずは帰りの最終便の席を確保,ゆっくり秩父観光をして帰りをLaviewで,という計画になりました。そうこうするうち,最初に2席,前日に1席,下り2番列車の席がとれたので,往復ともLaview利用になりました。

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運転初日のLaviewの特急券。記載事項は変わらないのに発券した機械で様式が違うのが面白い

 3月16日(土),1番列車の指定券がとれなかったので,出発はわが家最寄りの磯子駅を9:43と遅めの時間です。横浜からは東横線~副都心線が順路だと思いますが,定期券の関係もあり,湘南新宿ライン経由です。ホームに上がると湘南ライナーの回送か,185系電車がホームに止まっていました。この電車に思い入れはないのですが,1981年登場の国鉄時代の電車です。葬式鉄の人が集まって大騒ぎになる前に写真を撮っておきます。

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横浜駅で。廃車も秒読みの185系と置換えがアナウンスされたE217系 2019.3.16(以下,全て同じ)

 池袋でゆっくりしたいので,発車時刻の40分前の10:50に着きます。西武の秩父方面のお得なきっぷは2種類あり,秩父鉄道(野上以西)が2日間フリー乗車の「秩父フリーきっぷ」と温泉やグルメを楽しむ「秩父浪漫きっぷ」があります。浪漫きっぷのほうは,レンタカーが1人につき990円割引きや西武秩父~三峯神社直通バスの片道利用などにも使えますが,なにか中途半端な設定です。西武線のフリー乗降区間もフリーきっぷは高麗以西,浪漫きっぷは芦ヶ久保以西と微妙に違います。どちらも有効期間は2日ですが,値段は池袋発でフリーきっぷは2,320円,浪漫きっぷは2,190円とこれまた微妙に違います。あれこれ付けると発売価格が高くなってしまうし,西武の企画ご担当の苦労の痕が滲みます。今では西武の一人勝ちですが,僕が高校生の頃は東武にも三峰口直通の特急が走っており,競争上あまり高い値付けもできません。悩ましいところですが,わが家はフリー乗車という言葉に弱いので,ちょっと高い「秩父フリーきっぷ」を選びます。

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秩父フリーきっぷと秩父浪漫きっぷの案内。2つのちらしから編集しましたが,むしろ分かりづらくなったようです...(拡大はこちら

 常備券を期待して1枚は窓口で,他の2枚はふつうに券売機で「秩父フリーきっぷ」を買います。窓口で買っても差出されたきっぷは印刷発行機のペラ券ですが,上の指定席券と同じで,書いてあることは全く同じなのに,様式が違います。ソフトの違いと言ってしまえばそれまでですが,どうも気になります。

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秩父フリーきっぷ。こちらも発券した機械で様式が異なる

 そんなこんなで11:00頃に特急ホームに行きますが,既に列車は入っています。新型特急車の運転初日なので先頭車付近は黒山の人だかりです。人混みを避け,少し離れた位置から先頭部の写真を撮ります。Laviewの先頭はとても丸く,アルミの車体は光っているので,露出がとても難しいです。なお,この車体は特殊な塗装をしてあるそうで,アルミ地肌とは違うきれいな輝きをしています。

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発車を待つLaview2番列車の先頭付近。脚立に乗っている人がいますが西武の広報のかたです

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Laviewの写真は露出が難しい。開くとテカってしまうし,絞ると蔭が暗くなってしまう

 Laviewですが,エクステリアは球形の先頭部のほかは,大きな窓が特徴です。ひじ掛けよりずっと下,膝あたりの高さまで天地に長い窓が並んでいます。おかげで車内は明るく開放的な印象です。

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Laviewの先頭部と大きな窓 @西武秩父

 ホームから新しい電車を眺め回して,11:25過ぎにようやく自分の席に落ち着きます。席がバラバラなので,家族とは別の場所,隣は知らぬ人の通路側です。天気もいまいちなので,今度は車内を一渡り観察します。

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明るいLaviewの車内

 座席はこれまた明るい黄色いシートで,リクライニングすると座面と背ずりが連動して回転し,ゆりかごのようです。デッキ部分の車内はシートに似た黄色ですが,どぎつい黄色とは違った,爽やかなレモンイエローです。車号や製造所は単に書いてあるだけで,あっさりとした印象です。

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1号車の大きなトイレのあるデッキ部分の造作。左下は車内の車号標記(6号車)

 景色のレポートは次に回すとして,乗れば1時間18分で西武秩父です。西武秩父は駅舎寄りのホームに着きますが,隣のホームから編成の写真を撮ったりして暫く居残りです。この時間はちょうど晴れ間が出て,今日の扉の写真が撮れました。Laviewについてまとめると,さすが西武の自信作,内外ともによくできた電車です。

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西武秩父で。跨線橋の武甲山展望スペースから

 さて秩父には着きましたが,夜の帰りの列車まで何をするかです。調べればいろいろあるのでしょうが,家族が勝手に行きたいところを言い出すと収拾がつかなくなるので,こういう時は金魚の糞モードです。奥いわく,秩父に来たらまずは秩父神社でしょと言うので,秩父神社を目指して歩きます。1駅先の秩父駅のほうが近いですが,列車も行ったばかりなので,古い商店街を歩いてゆきます。秩父の商店街はよくある地方都市の商店街ですが,昭和レトロな店構えも多く,味わいのある街です。また,意外とシャッター商店街になっていない印象でした。

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秩父の商店街の様子。最近はやりのジビエ料理の店も

 10数分も歩けば秩父神社に着きます。天気のせいもありますが,境内は厳かで,自分は感じませんがパワーを感じる人にはパワースポットかもしれません。また,社殿は徳川家康による造営で,日光東照宮の彫刻でお馴染みの左甚五郎の作という彫刻もあります。梟(ふくろう)は学問の神様でもあるので,学問成就のお参りに来る人も多いようです。

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秩父神社の社殿と左甚五郎作「北辰の梟」

 秩父神社のお参りの後は三峰山の登山バスと三峯神社です。今は13:30過ぎですが,時刻表を見ると13:52に急行の三峰口ゆきがあります。とりあえず秩父駅に急ぎ,奥は隣接の地場産センターで当面のつなぎになるお饅頭などを買います。自分は急行券を買いますが,秩父鉄道の急行券はなんと手売りの硬券です。それならば自分は車内券をと,1人分は敢えて急行券を買わずに乗車しましす。

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秩父鉄道の急行券

 やってきた電車は西武の新101系改造の6000系電車です。20m3扉車のまん中の扉を埋め,転換クロスシート装備と結構手間のかかった改造を受けています。急行券は車内券を買おうと無札で乗りましたが,この列車は車内券どころか車掌の乗務もないワンマン列車でした。

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影森は武甲山産出の石灰石の積出し基地。ホッパー車が並ぶ

 西武のLaviewの運転初日ではありますが,車内は空いているので,用意の饅頭を食べてゆっくりします。途中,影森では7分止まりますが,広い構内に多くの2軸ホッパー車が並んでいます。秩父鉄道の急行列車は意味があるのかと前から思っていたのですが,影森を出た後は三峰口まで止まらず,少しだけ急行列車の気分です。途中の各駅に用事がある人や短距離の利用者には使いづらい設定で,窮余の増収策かと思います。

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もう1本の6000系は秩父鉄道オリジナルカラー @三峰口

 30分もかからず,14:18に終点・三峰口に着きます。急行券無札なので改札口で200円を払って出場しますが,こんなことなら硬券の急行券を買っておけばよかったと後悔です。次のアクティビティは三峯神社まで登山バスの旅+お参りです。西武観光バスの三峯神社ゆきは7分の接続で14:25発です。Laview運転初日で道路やバスの混雑を心配しましたが,遅れは3分程度で,乗った後もほぼ順調に走りました。ハイキングや紅葉のシーズンは大渋滞するそうなので,あっけない位です。

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三峰口駅前。昭和レトロを感じる雰囲気です

 家にあった古い地図によれば途中の大輪(おおわ)から山頂までロープウェイもありましたが,施設の老朽化(ほかに金属疲労も見つかった)のために2006年に運休ののち廃止になったようです。バスは直線距離では2kmちょっとのところを大遠回りしてつづら折の坂を登ってゆきます。いかにも登山バスの趣で,車窓を見ているだけでも十分楽しい路線バスです。

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三峰口駅から三峯神社周辺の地図(日地出版 登山・ハイキングシリーズ1奥武蔵 1984年刊から)

 15:20頃,三峯神社着。こういう所は朝から来るものですが,今日はスタートが遅かったので仕方ありません。標高は1,100mあり,今にも雨が降りそうな天気で,少々寒いです。最終の下山バスは16:30で1時間ちょっとしかありませんが,大急ぎで三峯山を楽しむことにします。

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神社の参道には苗木寄進の記念碑が立ち並ぶ

 先ずは三峯神社のお参りですが,参道を歩いて行くとたくさんの大きな碑が建っています。読めば,ナントカ講という信者団体がヒノキなどの苗木を何万本寄進したという碑です。当時は植林が国策で将来の神社の収入にもなり,碑を建てるほど意義深いことだったのでしょう。今では多くの人が花粉症に苦しむようになり,誰だよ?そんなことしたのは?と思います(苗木の寄進と花粉症の関連は分かりません)。

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三峯神社随身門

 暫く行くと随身門という大きな門をくぐり,10分も歩けば三峯神社の本殿に着きます。奥のようにパワースポット好きの人ならずとも,深い森に囲まれた神領は厳かで空気もおいしく感じます。

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三峯神社本殿

 ここは特段,三峰山の山頂という訳でもない所ですが,谷側が見渡せるところに見晴台(奥宮遥拝殿)があり,今来た秩父の街を見渡すことができます。天気がよければとてもよい展望台です。

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見晴台(奥宮遥拝殿)から秩父市街の方向を望む

 ところで,今日は観光優先で昼ご飯を食べていません。神社からバスターミナルまでの参道のお店で遅い昼食にします。わらじカツとは大きさだけは大きいけど薄っぺらな安いとんかつのイメージですが,所変われば...で秩父ではB級ご当地グルメとなっています。腹が減っているので,美味しくわらじカツ丼を平らげます。このお店のテラスは秩父市街とは反対側の谷が望め,景色もおいしいご馳走です。

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門前の食堂のテラスから雲取山の方向を望む

 ところで三峰山ですが,正しくは奥秩父山塊の妙法が岳(1,332m),白岩山(1,921m),雲取山(2,017m)の三つの山の総称だそうです。廃止になったロープウェイが神社の前庭のようなこの場所を山頂駅と称していたことから,ここが山頂と誤解されているようです。三峰の一つ雲取山は東京都最高地点でもあり,その標高から一昨年は人気でした。ここにきたら俄然,雲取山に登りたくなり,今年の夏休みのアクティビティはこれと決めた気になりました。

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三峰山の案内図。雲取山までは一つながり

 神社に参って,景色を眺めて,食事をして,おそろしく慌ただしかったですが1時間ちょっとでこなし,バス停に戻ります。旅行に出たらゆっくりしたい僕とは違って,時間を有効に使う家族との旅行はいつもこうです。混雑を予想し早めにバス停に行きましたが,16:30の最終便のバスは発車間際でも座れる程度の乗りでした。

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三峯神社ターミナルで。最終バスが登って来た

 バスは西武秩父駅ゆきですが,時刻表では三峰口駅に17:15に着きます。今日は秩父鉄道のフリーきっぷがあるので17:19の列車に乗れると好都合です。幸い渋滞もなく17:16過ぎには駅前のバス停着,走って19分の列車に乗ることができました。列車に乗れば,お腹もくちて,朝からの活動の疲れも出て,一同ひと寝入りです。僕はお花畑で目が覚めましたが,奥とジュニアはぐっすり寝入っています。帰りの列車まで時間はあるし,フリーきっぷも有効に使えていないので,そのまま起こさずに置きます。

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上長瀞駅。ここも昭和レトロな雰囲気。まだ18:00だというのに深閑としています

 次の列車と交換になる前の上長瀞で降り,すぐ来る18:05の下り列車でお花畑,西武秩父に戻ります。西武秩父の駅前は日帰り温泉併設の物産館が最近でき,施設が充実しました。奥は土産物を買いに,ジュニアと僕はひと風呂浴び,秩父滞在の最後を楽しみます。ジュニアは練馬区内の学校在学の生徒の割引を期待していたのですが,「平日限定」の4文字を見落としていて,がっかりです。

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夜のホームにLaviewの銀色の車体が浮かび上がる @西武秩父

 湯上り&晩酌のビールを買い込み慌ただしくLaviewに駆け込めば,あとは横浜へ帰途の旅です。後から考えると上長瀞往復は無駄だったようで,叩き起こしてでもお花畑で降りれば,西武秩父で買い物,温泉に食事でゆっくりできたと思います。もう一つ後から考えるとですが,今日の行程ではきっぷは「秩父浪漫きっぷ」利用で,西武秩父~三峯神社の鉄道+バス代片道分は別払いが経済的だったようです。19:25のLaviewに乗れば20:45池袋着で,晩酌の後はゆっくりしていればすぐに着いてしまいます。黄色系のとても明るい車内は行楽には明るくて気持ちよいですが,退勤時の通勤ライナーでゆっくり落ち着きたい気分のときはどうなのだろう...などと思います。

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おまけ。品川駅で。クモユニ74をかたどった郵便ポスト

 帰りもJRで帰浜ですが,途中品川駅の駅ナカで食事をします。以前から気になっていた,駅構内のクモユニ74をかたどったポストの写真が撮れたので上につけておきます。Laviewの運転開始が契機でしたが,朝から一日中,家族と秩父旅行を楽しみました。秩父はパレオエクスプレス乗車などで何度か行ったことがありましたが,三峯神社はじめ周辺をゆっくり観光したのは初めてです。見るものも多く,古いものはあっても寂れている訳でもなく,よい街でした。また,三峰口から登る関東山地のハイキングも楽しそうです。横浜からならFライナーもあるので,近いうちにまた行ってみたいです。(2019.5.6記)

2018年夏のアクティビティ4--家族で北近畿・城崎温泉へ

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 ご多聞にもれず我が家も子供の夏休みには家族で旅行に行きます。今年(2018年)はなぜか関西では有名な温泉地の城崎温泉に行くことになりました。お風呂でも読めるタオルカバー付の万城目学作「城崎裁判」が話題になったのと,海外からの観光客も含め最近人気ということです。東京人のわが家族にとって北近畿地方は縁がなく,泊りは城崎温泉と決めても,その他のアクテビティは何をしたらよいのか分かりません。ゆきあたりばったりの旅行ですが,日ごろは綿密な分単位の乗継ぎの旅行が多いので,たまにはこういう旅行もよいものです。

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はしだて3号 @福知山 2018.8.2

 8月2日(木)新横浜8:09の「のぞみ13号」を予約したので,出発はそれに合わせて自宅最寄りの磯子7:21の根岸線です。京都では,17分の接続の間にお弁当を買込み,10:25の「はしだて3号」に乗換えです。京都駅は新幹線改札の中に大きな弁当売り場があるほか,在来線エリアの新幹線乗換え口近くにも大きな駅弁売り場があります。今日は後者の存在を知らなかったので,新幹線改札内で立派なお弁当になりました。

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胡麻~下山の車窓 2018.8.3

 「はしだて3号」は真夏の陽射しの中を快適に走り,10:54発の園部から11:31着の綾部まで37分の無停車で特急らしいダイヤです。この間の胡麻~下山間に胡麻川と由良川の分水界がありますが,いまいちハッキリしない峠だと思っていると,谷中分水界といって珍しい地形だそうです。これはネットで調べたこと,車窓は京都とはいっても日本のふつうの里山の田んぼの景色が続きます。園部では4分止まって付属編成の「まいづる3号」を開放し,続く福知山でも9分止まって「こうのとり5号」と離合します。特急のくせにとんでもない長時間停車ですが,京都から来た「まいづる3号」と新大阪から来た「こうのとり5号」が同じホームに停車し,天橋立ゆきと城崎温泉ゆきのお客さんが相互に乗換えできます。特急券は乗換えがあっても通算され,制度面も含めてよく工夫されています。「まいづる」は「こうのとり」とは別の線路を走るのに,同時発車はできずに7分も後に発車します。信号設備の関係か,他の列車とのダイヤ上のとり合いで仕方ないのか分かりませんが,もう少し短縮が望まれます。

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京都丹後鉄道の気動車 @宮津 2018.8.2(以降,特記あるまで同じ)

 福知山からは京都丹後鉄道に入り,約30分で宮津です。福知山~宮津間は宮守線(のちに宮福線)という名で鉄道建設公団によって建設された路線です。1988年の開業直後に1度乗ったことがありますが,久々の訪問です。線路設備は格段に新しいですが,車窓自体は日本の里山風景で山陰本線とあまり変わりません。また,京都丹後鉄道は第3セクター鉄道で最大の赤字会社だった北近畿タンゴ鉄道を上下分離方式で再生し,高速バスのウィラーエクスプレスで知られるウィラーアライアンスグループが経営する異色の鉄道でもあります。いろいろ研究してみたいのですが,今日は家族旅行なので,写真もそこそこに駅レンタカーに急ぎます。

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天橋立の入口。手前は海水浴場になっている

 宮津でレンタカーを借り,鉄道で1駅先の天橋立駅近くの知恩寺の駐車場に駐車します。知恩寺にお参りし,今度はレンタサイクルを借りて,天橋立のなかを走ります。天橋立といっても,橋立の中はただの松林越しに海が見えるだけです。途中休み休み約30分で対岸の府中に着き,丹後の国一の宮の籠(こも)神社,眞名井神社に参ります。更に,笠松ケーブルで笠松公園に登ります。笠松公園からの眺めはまさに天橋立なのですが,どうしてこんな地形になったのか本当に不思議です。この他に駅や知恩寺のある側の天橋立ビューランドにも登るのが橋立観光の王道のようですが,今夜は早めに温泉に着きたいので割愛です。

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笠松公園からの天橋立の眺め。股覗きをして反対向きに眺めるらしい

 本当はレンタカーで丹後半島や伊根の舟屋などに行こうと思っていたのですが,どうもわが家の家族はドライブ観光が嫌いのようです。レンタカーは宮津から豊岡までの移動だけです。知恩寺を出たところで豊岡駅をナビにセットしたところ,府道651号線大内峠を指示されます。対向車との行違いにも難儀するような峠道を走らされ,心の内でナビ子のバカ!と叫びます。記事を書きながら復習したところ,野田川大宮道路・与謝天橋立~京丹後大宮間の開通は2016年10月末だったのでナビの地図に収録されていなかったのでしょう。野田川大宮道路は緩いカーブを描きながらトンネルで一直線で,短縮メリットも大きいことから山陰近畿自動車道の一部を先行開業したようです。

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大内峠周辺の地図。不鮮明ですみません

 大内峠以外は快適なドライブで,17:10過ぎ豊岡着です。クルマを返して駅に着くと,次の下り列車は17:30の城崎温泉(以降,城崎)ゆきで程よい待ち時間です。広い構内には除雪車がたたずみ,発車待ちのローカル列車は113系,懐かしい鉄道風景を楽しみます。ただ,この地域のローカル電車は濃い緑の一色塗装,湘南色の黄柑色がなくなったともいえそうですが,どうもぞっとしません。

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豊岡駅構内。DE15,キヤ143が憩う

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山陰本線439M。オリジナルのボックス座席,短編成化改造の先頭車の113系(電車の写真:ジュニア)

 豊岡から城崎は間に玄武洞を挟み,2駅11分の行程,円山川の景色が続きます。17:41,時刻表どおり城崎着,今夜の泊りは西村屋なる老舗旅館です。ここはミシュランガイドの4つ星プラス,JR西日本の「瑞風」のツアーでも利用する旅館です。わが家の旅行で使う宿としては破格ですが,今年は旅行期間が短いこと,下手にケチって後悔するよりは最高の選択をとの考えです。今日は木曜日なので,宿直販のWeb限定,平日限定のプランですが,中居さんたちの上質な対応,料理もお湯もおいしく最上の滞在でした。

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城崎温泉外湯めぐりスタンプ帳

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土産はお風呂でも読めるタオルカバー付の万城目学作「城崎裁判」

 城崎温泉は地域が一体となって町興しをしていて,景観維持にも取組み,外湯めぐりや花火大会などのイベントも盛んです。有名な温泉地というと団体旅行頼みの大規模ホテルが建ち並び,今は寂れたイメージを想起しますが,ここはそんなことはありません。ゆっくりご馳走の後は,15分と短いながらも花火を見て,いくつか外湯(そとゆ)にも浸かって温泉地滞在を楽しみます。スタンプ帳を見るとモクモクと完押意欲が湧いてくるのですが,外湯は1軒行くと20分はかかるので,翌朝の分も含め4つどまりでした。

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城崎駅前の街並み。木質材料の茶色が多く落着いている 2018.8.3(以降全て同じ)

 翌8月3日(金)は,昨日行けなかった御所の湯で一風呂浴びたり,旅館のなかの展示室で明治の文豪を偲んだりでゆっくりします。せっかく丹後地方に行ったのだからこの界隈を観光したかったのですが,家族いわく見る所がないので午後は京都で過ごすことにします。昼前11:33の「こうのとり14号」新大阪ゆきで城崎を後にし,福知山では城崎まで来ない?「きのさき14号」に乗換えます。

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こうのとり14号。特急はやはり非貫通のほうがよい @城崎

 14:07京都着。さて,京都で何をするかですが,夏なので涼を求めて鞍馬,貴船に行くことになりました。京都中心部のホテルに一旦チェックイン後,出町柳に赴き,16:20の叡電で出発です。来た電車はちょうど900系「きらら」です。この電車は1997年製の20年選手ですが,肩の窓が明るい観光向けの車両です。今日は夏の陽射しが強く暑いくらいでしたが,クロスシートでもありよい電車です。28分の乗車で貴船口着,ここから貴船神社まではバスに乗換えです。夏の期間,神社では七夕飾りのライトアップがあり,バスも臨時便が運行されます。

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叡電900系「きらら」 @貴船口

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貴船神社の七夕飾り

 お目当ての貴船神社を詣で,17:36のバスで帰途につきます。貴船口の駅で時間があったので下り電車の写真を撮ろうとすると下の光景に出会いました。貴船は京都でも山深い地域ですが,鹿にお目にかかるとは思いませんでした。土地柄から餌付けでもしているのでしょうか。

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電車の写真を撮ろうと構えていたら鹿が。急な出来事に本番は失敗作です @貴船口

 北近畿と京都・貴船観光とあまり脈絡はありませんが,とりあえず満足して旅行2日目も終わりです。ちなみに今夜の宿は京都中心部のスーパーホテルで3人で1万円,昨晩との落差が大きいです。同一フロア確約,家族連れ向け2部屋プランですが,この値段なら諦めもつきます。翌日は奥は昼から東京に所用があり,ジュニアは京都で行きたいところがあり,僕はちょっと近江鉄道に行ってみたくなり,ホテルをチェックアウトしたところで解散です。高校生にもなると親と旅行になど行かなくなるのかもしれませんが,今年は家族3人で短かくも楽しい京都stay(厳密には城崎は兵庫県ですが)を楽しみました。

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レール&レンタカーきっぷのチラシ

 ところで今回の旅行ですが,使ったきっぷは「レール&レンタカーきっぷ」です。この商品はJRグループ各社で使えて,細かい条件は省略しますが,駅レンタカーを使うことにより同行者全員の列車の運賃が2割引き,料金が1割引きになるものです。6,150円のレンタカーを付けることにより,家族全員がこのメリットを受けられるので,ふつうにJRのきっぷを手配するより安いのです。ただし,「レール&レンタカーきっぷ」では新幹線の「のぞみ」は割引きにならないので,新幹線特急券はEX-IC予約のe特急券を使いました。JR東海は「レール&レンタカー」や「フルムーングリーンパス」などのJRグループ共通商品で「のぞみ」利用を認めませんが,大いに異議ありです。運転を始めた当初は「のぞみ」は特別な列車だったと思いますが,現在の10-2-2ダイヤでは「ひかり」を探して乗るほうがよほど難しく,利用者を馬鹿にした時代錯誤も甚だしいです(参考はこちら)。e特急券を使うと今度は「はしだて」や「きのさき」の乗継ぎ割引が使えない,「レール&レンタカーきっぷ」で行程どおりとすると乗車券が往復割引にならないと,あっちをたてればこっちがたたずで悩ましいです。

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レール&レンタカーきっぷ。この他往路の京都~宮津(福知山)の自由席特急券も割引きを受けた

 このほか城崎の旅館は有名旅館なのでどの旅行会社もJR+旅館のパッケージの取扱いがあり,京都市内ゆきのパッケージにはみだし分を付けることも考えられます。検討した限りでは,足は「レール&レンタカーきっぷ」,宿はWebで予約が最も経済的だったようです。僕にとっては,このきっぷや宿の検討や手配から旅行は始まっており,ここも結構楽しいのです。(2018.9.16記)
 

2017年夏のアクティビティ7--家族で中国地方へ・その2 SL「やまぐち号」ほか

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その1から

 2017年夏休みの中国旅行のその2は旅行の後半,旅行のメインイベントであるSL「やまぐち号」を中心に,「山口DCオープニング1号」,SL「やまぐち号」,「奥出雲おろち号」の3連発でご報告します。
 この夏休みは9月の第1の週末に中国地方に行くことはかなり前から決めていましたが,6月ごろのリリースで9月2日からSL「やまぐち号」の客車が更新されることを知りました。運転開始初日に乗れるのはとても嬉しいのですが,きっぷが取れるかが心配になります。また,7月中旬には,同じ日に「山口DCオープニング号」がEF65+12系で走ることがリリースされました。客車列車好きの僕としてはこの列車も乗りたくなり,「山口DCオープニング1号」~「やまぐち号」のハシゴで行程を組みました。「やまぐち号」の指定席券ですが,発売開始日が夏休み中だったためジュニアが4時半に起きて,10時打ちの予約を朝一から受付ける大駅に1番で申込んでゲットしたものです。8月2日は僕も帯広駅で10時打ちをお願いしましたが,満席でとれませんでした。帯広はネットワークが遠いからダメだったという訳ではなく,1秒を争う大事な時に自分が余計なリクエストをしたのが敗因でした。端末を見ていると,どんどん○印が減ってゆくのが分かり,20秒とかからず売り切れるとはこんなものかと,良い体験をしました。また,旅行全体のパッケージを手配した日本旅行にも予約を置きましたが,これもダメ,JR西日本グループの旅行会社なのに情けない結果です。結局は,腕のよいマルスのオペレータのいる,大駅での10時打ちが正解だったことになります。

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ホテルはトレインビュー。今日もよい天気になりそうです

 9月2日(土)目覚めると快晴,「やまぐち号」の新製客車の門出を祝うようなよい天気です。8時前にチェックアウトを済ませ,広島駅に向かいます。既にホームは「山口DCオープニング1号」の写真を撮る人であふれかえっています。「はまなす」を最後にJR線から客車の定期列車がなくなってしまったので,EF65PF+12系でも貴重な列車なのでしょう。僕もその人波に参加しましたが,逆光のためよい写真は撮れませんでした。列車の名前は「山口DCオープニング1号」でデスティネーションキャンペーンの始まりを祝うものですが,お客さんは西日本の各地から集まった乗り鉄の人が殆どを占めているようでした。また,高校の鉄道研究会の仲間と車内でばったり会ったのも驚きです。モーターやエンジンの音なしにレールを刻む音だけの客車の乗り心地を本当は楽しみたかったのですが,この列車の2時間20分は濃い鉄道マニアの人たちのワイワイガヤガヤで終わった感じです。試みに数えたら,奥のような女性は急行型5両で400人の定員のうち20人もいないようでした。

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9521レ「山口DCオープニング1号」。EF65は波動用できれいに手入れされている。客車は大阪の宮原(大ミハ)から借りてきたもの @広島 2017.9.2(以下,特記以外同じ)

 「山口DCオープニング1号」は10:37,時刻表どおりに新山口に到着です。「やまぐち号」の新しい客車の運転初日なので盛大なお祭りムードですが,行政の首長なども来ているし,家族連れも多いので,大賑わいといっても,先の車中とは違い心地よい雰囲気です。乗継ぎの時間が13分しかないので,発車式のセレモニーなどをゆっくり見る間もなく,ここでなければ撮れない写真を撮って,慌ただしく列車に乗込みます。
 
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隣の線路には新たに整備された予備機のD51-200が並んでいます

 「やまぐち号」は10:50定刻に長い汽笛とともに新山口を発車します。隣の線路では僚機のD51が並走し,新製客車の運転開始に彩を添えます。ところで,この文章では新しい客車のことを新型客車ではなく新製客車と書いています。というのもこの客車,形式はオハ35-4000番台,昭和初期から終戦直後の長い期間に1309両が製作されたオハ35の一党を名乗るので,新型とは言えないという考えです。C57の製作時期ともほぼ重なり,JR西日本も気合いを入れて客車を作り直したものです。実際の車両は現代の構造設計で図面が起こされ,LED照明,自動扉,空調完備,台車はボルスタレス,ブレーキは電気指令式,トイレは温水洗浄と最新鋭の性能と設備を有しています。なぜか重量がまちまちで,体験スペースなど空きスペースが多くナ級のナハ35,電源装置を備えス級のスハ35と,基本のオ級のオハ35の上下1ランクに分かれています。

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「やまぐち号」の編成

 僕らの席は5号車10番席で,機関車から2つ目のボックスです。煙を避けるため,前側のデッキは締切られていますが,機関車のドラフト音もよく聞こえて,駅任せではありましたがよい席です。ただ,このスハテ35はスハ31を模して造られているので,背ずりのモケットがなく,少々背中が痛いのが難点です。21分の乗車で山口着,ここでは地元の学校のブラスバンドが迎えてくれます。今日は新製の客車ですが,新線の開通や新しい列車の運転開始の日には,日頃は鉄道を使わない人たちも総出で祝ってくれます。このお祭りの雰囲気は,何度乗っても楽しいものです。

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最初の長時間停車の仁保で(写真:ジュニア,以降Jr)

 山口を過ぎると線路の登りは急になり,11:30前,仁保に着きます。ここでは蒸気の気圧を上げるため暫く止まります。新山口はとにかく人が多かったですが,ここではほぼ列車のお客さんに限られるので,多くの人がホームに出て写真を撮ったり,客車を外から眺めたりします。

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篠目では「ありがとうレトロ客車号」と交換

 仁保から15分くらい登った篠目では,これも今日だけのイベントで,先週まで「やまぐち号」で使われていた12系改造のレトロ客車を使った「ありがとうレトロ客車号」と交換します。この列車はSL,C56とDD51の重連で,「やまぐち号」より先に着いています。ここでも新旧の客車が並ぶイベントがあるようで,テレビ局のカメラも入り,大変な賑わいです。列車は何分か止まり,今日の「やまぐち号」は以降の駅で時刻変更が行われています。車内のお客さんにもレトロ客車号で戻る人が結構いて,7割くらいの乗りになりました。

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地福では上り列車との交換での長時間停車

 篠目から更に20分ぐらい登ると,地福に着きます。地福はもともと記念撮影タイムとして長時間停車するダイヤ設定の駅ですが,今日は篠目で長く止まったため,多少短い停車です。それでも記念撮影には十分な時間で,機関車の前,キャブ横などここかしこで記念撮影をしています。また,この駅はホームも広く,お客さんも減ったので,かなりのんびりしたムードになってきました。

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新製客車の車内外。SL運転シミュレータ,SL「やまぐち号」の展示コーナー,国鉄風の検査標記,昔のオハ35とそっくりな窓の金具(前の2枚:Jr)

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「やまぐち号」車内の案内。液晶ディスプレイの本物の停車駅案内と昭和の時代の鉄道線路略図(右:Jr)

 ここで僕は大チョンボをしてしまいました。新しい客車のデビューだというのに車内の各施設を見て回るのを忘れてしまいました。3号車にはSL運転シミュレータ,投炭シミュレータ,沿線や列車に関する展示などがあるのですが,これらをすっかり見逃してしまいました。ジュニアはしっかり見てきたので,写真だけ拝借しておきます。それだけ,SL列車の旅が魅力あふれるものだったということにしておきましょう。

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沿線も写真を撮る人でいっぱい @徳佐あたり(Jr)

 山口線は中央部の長門峡あたりで峡谷らしい景色になりますが,それを抜けるとまた比較的開けた里山の風景になります。このあたりは稲刈りシーズンで,田んぼにより黄金色だったり,刈田だったりの景色です。今日は新製客車の営業運転初日ということで,沿線は新山口からずっとカメラの放列が敷かれています。僕らも何千の写真に写しこまれたことでしょう。撮り鉄以外にもふつうの沿線のかたが列車に向かって手を振ってくれるので,こちらも手を振り返して応えます。

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SL復活運行初年の「やまぐち号」 @船平山~津和野 1979.8.9
当サイト「20世紀の鉄道写真(5)--1979年(昭和54年)の写真その2/山陰・四国」から

 船平山の峠を越えると終点,津和野で,13:07定刻の到着です。新山口から2時間20分弱の行程ですが,途中駅でのアクテビティも盛りだくさんで,あっという間でした。このくらいの行程なら一般の旅行者でも満足感も得られ,かつ飽きることもない時間です。国鉄時代にSLの保存運転を行う線区に山口線を選定した理由の一つにほどほどの旅行時間もあったようですが,慧眼と思います。

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乗車記念品。木製の入場券は今日限定のよう

 津和野に着くと,ここもお祭りムード一色で,地元観光協会の人たちによる鉄道唱歌山口線バージョンの斉唱です。それを聞きながらホームを歩くと,いろいろな記念品を配布しており,日付入りの木製の入場券のレプリカなども頂戴しました。

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オハ35系の編成。素人目には旧型客車そっくりの作り @津和野 帰路,15:00過ぎに撮影(Jr)

 駅から出ると,今度は駅前の広場で地元の古典芸能の鷺舞の演舞を披露しています。山口の節でも書きましたが,これらのお祭りは今日だけなので,初日の乗車は大変貴重な経験で,一度やったらやめられません。

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山陰の小京都,津和野の街並み

 今日の津和野は駅前はお祭りですが,もともと山陰の小京都で,見どころも多い町です。「やまぐち号」到着後は2時間以上,下り列車がないので,僕らも急ぎ足で観光です。駅から町中心部へ下り,うどん屋に入ると先ほどの列車で案内をしていたJR西日本のスタッフも復路への備えに腹ごしらえをしていました。次には山口線の車窓でもひときわ目立つ,太鼓谷稲荷神社に参ります。ここは日本5大稲荷神社の一つ,狐の神様に油揚げを供えます。町の反対側には船平山に向けて登る山口線の線路が見下ろせます。ここから多少長めのレンズで下り列車をねらえば,よい写真が撮れそうです。

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太鼓谷稲荷神社

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太鼓谷稲荷神社から山口線の線路を望む

 帰りは多少遠回りですが町の中心部を通って,おやつのソフトクリームを舐めながら駅に戻ります。道路脇の水路には鯉が泳いでいて,水のきれいさを感じます。40年近く前にも高校の友人とレンタサイクルで観光しましたが,このときと比べると鯉が巨大になったようで,密度が高くてちょっとかわいそうな感じです。駅前にはD51-194号機--インターネットの情報では,山口線のSLさよなら列車をけん引した所縁の機関車だそう--が静態保存されていますが,朝,動態保存機を見た目にはやはり少々の寂しさが漂います。

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駅前に展示されるD51-194

 15:00過ぎに駅に戻り,津和野15:17の普通列車で益田を目指します。今回の旅行は現地の足は青春18きっぷなので,時間がかかりますが仕方ありません。益田はJR西日本の広島と米子の支社の境界駅で,支社にまたがる乗換えのためか接続が悪く,下校時間帯だというのにまる1時間,列車がありません。益田は市街地が海寄りにあるようで,駅の周囲には何もなく,折返しの下り列車の写真を撮る以外は時間を持て余してしまいます。

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アクアライナー。石見神楽のラッピングのキハ126-2 @益田

 益田から乗ったアクアライナーは軽快で,大田市までは各駅停車とはいうものの駅間が広いので本線を実感する走りです。夕暮れの日本海を見ながら今夜の宿泊地,出雲市を目指します。益田から出雲市までは2:38の行程ですが,旅行の資料の整理をしたり,ゆっくりして過ごします。

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益田の隣の石見津田ではスーパーおき5号と交換

 翌9月3日(日)は,早いものでこの旅行も最終日です。昨晩泊まったドーミーインは,最近増えてきた大風呂つきのシティホテルで,朝から一風呂浴びて気分爽快です。また,大風呂付のホテルの効用は家族で泊まった時に3人同時に風呂に入れることで,寝る前の時短効果もあります。ここもややトレインビューの部屋で,食事をしながら見ていると,既に「奥出雲おろち号」は入線しているようです。今日は「奥出雲おろち号」に木次まで乗った後,安来の足立美術館を見学して,横浜に帰る行程です。ところで,この「奥出雲おろち号」ですが,指定席券の売り方と周辺のアクセスに若干異議ありです。この列車は元々指定席車が1両しかなく全車指定席の設定です。発売初日にちょっと躊躇していたら木次以南の席が売切れてしまい,出雲市~木次の臨時の延長部分の指定券しか入手できませんでした。その後,30回以上照会しましたが空きは出ず,結局,木次以南の乗車は諦め,宍道に戻って先の経路での帰りを計画しました。ところが,当日車内で聞いた話では,出雲市の駅確保分があり,昨日の時点で7席ぐらい残っていたとのことでした。昔は時刻表で,当該列車を運転する区間の周辺でのみ指定席券を売る列車という指定席を四角で囲んだマークがありましたが,どうもそれに近い枠があったようです。仮に席がとれて備後落合に行ったとしても,今度は接続の列車がなく,備後落合で2時間待つことになります。芸備線の三次方面には「奥出雲おろち号」にピッタリ接続する時間に臨時列車がありますが,これは土曜日の通学列車のようで,今日は運転はなく,全く残念なことになっています。JRの米子と広島の支社間で連繋がなく,広島方面から「奥出雲おろち号」に乗る人のことは全く考慮されていないようです。

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「奥出雲おろち号」,機関車を先頭に @直江 2017.9.3(以下同じ)

 8:30過ぎ,出雲市駅のホームに上り,指定の席につきます。列車はトロッコのスハフ13+屋根のあるスハフ12+DE15の3両編成ですが,スハフ12は雨などでトロッコにいられない場合の控え車で定員外です。スハフ12の座席は簡易リクライニングシートに換装されスハフ14のよう,スハフ13のほうはトロッコ改造で隙間だらけになったのになんでス級なの?--タネ車がスハフ12だそうなので発電用エンジンを撤去していないのだろう--と興味のつきない客車たちです。機関車も冬にはラッセルとして活躍するDE15が使われています。8:45,定刻になり,出発です。車内は名古屋のほうの大学の鉄道研究会の合宿か,若い人たちの一団,三江線と掛け持ちの乗り鉄の人たち,ふつうの家族連れで7割がたの乗りです。最初の停車駅の直江では,さっそく特急との待ち合わせがあり,12分止まります。それで撮ったのが上の写真で,下草が邪魔で残念ですが,駅を出てあそこまで足を運ぶジュニアに感心の一コマでした。トロッコ列車といえども山陰本線ではそれなりにスピードが出ていて,開け放たれた窓からの風はかなり強いです。

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「奥出雲おろち号」,運転台付スハフを先頭に @木次

 9:17,宍道着。ここからは進行方向が変わり,スハフの車掌室につけた運転台が先頭になり,推進運転となります。線路規格の低い線区のトロッコ列車なので,制限45km/hでもあまり苦にはなりません。この客車は運転席横の車端まで旅客スペースなので,木次までの短い乗車を楽しもうと家族3人でかぶりつきです。この列車の発車合図は昔ながらの無線方式で,3mも離れてないので直接声をかけても聞こえそうですが,「(車掌)8421列車聞こえますか」,「(機関士)はい,こちら8421列車機関士」,「(車掌)8421列車発車」と懐かしいやり取りを聞くことができました。

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木次駅。雲南市はトロッコ列車を観光の目玉にしているよう

 38分の乗車で10:06木次着。名残惜しくはありますが,ここで「奥出雲おろち号」を降り,10:20発の上り列車で宍道に戻ります。

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木次線のキハ120。1448Dは2両編成だが後ろの車は回送扱い @木次

 宍道は今回の旅行のスタートに降り立った駅で,この旅行3回目です。ぼつぼつの乗継ぎで来る上り列車に乗って安来に向かいます。安来は米子(鳥取)-安来(島根)で一つの都市圏を構成する商都と思いますが,日本画で有名な足立美術館があります。どうしてここに?という感覚はありますが,当地出身の実業家の故足立全康氏のコレクションを展示する美術館で,近代を代表する日本画家の作品を多く収蔵しています。また,美術館の周囲の日本庭園が美しく,庭園の景色を一幅の絵と見立てた展示もあり,絵画と庭園のコラボレーションも楽しめるようになっています。海外でも有名なようで,観覧者には外国人も多いようでした。奥は再度訪問したいと言って,2年間の会員パスを買いました。

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館内の絵画は撮影禁なので,日本庭園のみ @足立美術館

 たまの美術鑑賞で心を洗い,約2時間の滞在で引上げです。お昼時だったので昼食も食べましたが,2時間ではちょっと忙しい印象でした。なお,ここは安来駅から車で20分くらいの距離にありますが,日中30分間隔で送迎バスが出ているので,時間さえ余裕があれば足の心配はありません。

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今回の旅行で1回の特急乗車。やくも22号 @安来

 安来に戻ればあとは横浜の家に帰るだけです。鈍行で岡山に出ると伯備線の接続が悪く最終の新幹線になってしまうので,安来~新見間のみ「やくも」を使います。さすがに特急は速く1時間20分で新見着,ここからは普通列車に乗換え岡山を目指します。伯備線=勾配線区=115系と思っていましたが,来た電車は113系の4両編成でちょっとびっくりです。下校時間帯の輸送力列車なのでしょうが,今日は日曜日でお客さんも少なくゆったりした車内です。

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伯備線860M。伯備線に113系の運用があるのは知らなかった @新見

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備中川面ではEF64牽引の貨物列車と交換

 岡山ではパッケージのおまけで弁当をもらい,各所への土産と晩酌の酒肴を買って,「のぞみ54号」に乗ります。一家3人での団らんと旅行の反省をするうち21:54新横浜着,23:00前には家に帰着です。今年の夏休みは,あき亀山に行かなければいけない僕の希望と三江線と「やまぐち号」の新製客車に乗りたいジュニアの希望がちょうど一致し,楽しい家族旅行になりました。高校生ともなれば自立心も強くなり,家族との旅行など行かなくなる子供が多いようですが,いつまでこんな旅行ができるでしょうか。かなり鉄分高めですが,付合ってくれた奥にも感謝して筆をおきます。なお,今回も旅行のベース部分はパッケージ使用です。この紹介に別スレッドを起こしましたので,興味のあるかたはご覧ください。(2017.9.24記)

2017年夏のアクティビティ6--家族で中国地方へ・その1 三江線,可部線

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 秋の彼岸というのに夏のアクティビティもなんではありますが,わが家にとっての夏休みの旅行は8月30日から出かけた中国地方への旅行です。今年の夏休みは春のダイヤ改正で延伸した可部線に乗りに行くと決めていたのでした。ジュニアは高校生になりましたが,幸い夏休みが長く,9月の最初の週末もまだ夏休みです。この時期になると暑さもやわらぐし,人出も減って,宿やパッケージの値段も安くなるので,旅行は行き頃です。中国地方に行く前提で旅程を考えたら,ジュニアは来春の廃止が決定した三江線に行きたいと言い,SLやまぐち号には新製の客車が投入されるということでこれらも取り込んだ行程になりました。それではその旅行の様子をご報告しましょう。

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サンライズ出雲 @岡山駅 2017.8.31(以降同じ)

 出発は8月30日(水)夜の「サンライズ出雲」です。平日なので17:30まで仕事をし,帰宅後に支度をしての出発です。退勤後そのまま東京駅から乗ることも考えれますが,一旦家に帰れば荷物の取り回しが楽だし,風呂にも浸かって後は寝るだけモードで乗車できます。サンライズの寝台は家族3人でシングル3席です。ツイン+シングルも考えましたが,ツインは室数が少なくとれない可能性があり,今回の旅行ではこの列車はキーなので,そこが狂っては困るため次善の選択です。案の定,「サンライズ出雲」は満席で,3席バラバラにとれたので,旅行会社も苦労したようでした。夜行列車の凋落が言われて久しいですが,この列車は時間帯と設備がよいせいか,いつも人気があるようです。横浜からこの列車に乗ると,車内改札は普通の制服姿の東京車掌区の女性の車掌さんでした。聞けば,熱海までの乗務だそうで,最近は車掌業務も会社境界で分断されていることが驚きでした。昔の寝台特急の車掌さんといえば,この時期なら白のダブルの制服に「乗客専務」か「車掌長」の腕章がかっこよく,始発から終点までの乗務がふつうでした。最近の働き方改革の流れからすれば12時間近い連続勤務はとんでもない...のかもしれないですが,旅客の僕らから見ると列車を預かっている安心感がありました。

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山陰本線から宍道湖を見る @玉造温泉付近

 一夜明けて8月31日(木)朝,岡山駅のおはよう放送で目覚めます。岡山では「サンライズ瀬戸」を分けるため,7分の停車です。隣のホームまで足を運んだわりには逆光でたいした写真が撮れなかったのは残念ですが,今日は良い天気になりそうです。伯備線は3日後にもまた来るのでさらりと流して,9:45着の宍道で降ります。宍道はシジミの産地として有名な街ですが,朝の街をちょっと歩いた感じでは,昭和の商店街の残る街の印象でした。今日午後乗る三江線は,朝5:53の後は15:15まで列車がない(途中の浜原止まりは間に1本あり)ので,午前中は奥の希望を採り入れ,松江の八重垣神社に行くことにします。

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八重垣神社

 松江では2分の乗継ぎでバスがあるので,あわよくばこのバスに乗るつもりでしたが,バス停が見つからずあえなく諦めです。少し詳細に書くと,列車の到着時刻は10:34,バスの北口ターミナルの発時刻は10:36,駅南口の発時刻は10:38でした。南口という方は多少離れていても2分稼げるのでこちらから乗ることにしましたが,これが失敗でした。近くにいたJRの駅員さんに聞いても,南口?バスターミナルは北口です...と南口バス停は認知されていないようでした。JRの駅員さんは複数名の年配のかたで大変親切に探してくれましたが,お礼もそこそこに立ち去ってしまい,申し訳ないことをしてしまいました。このバスは北口ターミナル始発ではなく,一畑電車の松江しんじ湖温泉駅から来るので多少遅れていたようで,最初から北口ターミナルに行っていれば,10:36便に乗れたようでした。代わりに乗ったタクシーは女性の運転手さんで,神社への道中は観光情報を聞くことができ,1,000円で観光タクシーに乗ったと思えば決して高い出費ではありませんでした。

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八重垣神社ゆきの松江市営バス。シート地から横浜市営バスが出自と分かる @八重垣神社

 八重垣神社はスサノオの尊(みこと)がヤマタの大蛇(おろち)を退治したという伝説の伝わる神社で,縁結びのご利益があるそうです。名物の鏡の池の占いなどで楽しんで,帰りはバスで駅に戻ります。このバスは今では珍しくなった富士重工製で,ジュニアがぜひ乗りたいと言ったものですが,乗ってびっくりで横浜市営の鶴見営業所から来たものでした。松江では出雲そばで腹ごしらえして,午後の三江線に備えます。

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松江の駅前風景。高架化により必要なものがコンパクトにまとまっている印象

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松江で見かけた伯備線の115系。うしろのクモハは中間車改造ですが,まっ平らな前面です

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3455Dアクアライナーのキハ126 @松江

 松江から江津までは山陰本線中央部を結ぶ快速アクアライナーで1時間45分の行程です。アクアライナーはキハ126という僕には馴染みのない気動車ですが,特急用のキハ187の弟分のような軽快な走りを見せてくれます。実際,どちらも製造初年2001年,機関はSA6D140H・450PS,安来-益田間高速化事業向けと緒元も開発経緯も似通っており,アコモデーションと振り子制御の有無が違いとみました。この旅行では随分アクアライナーに乗りましたが,明るく軽快で好感の持てる気動車です。山陰本線の中西部は初めてではありませんが,昼間の景色の記憶が乏しく,今日は明るい夏の陽を受けて日本海がきれいです。1時間45分の乗車で15:05,定時に江津着,きれいな日本海の海岸線が若干名残惜しくもあります。

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西出雲の出雲支所ではトワイライト瑞風がお昼寝中(写真:ジュニア)

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山陰本線から見る日本海 @田儀あたりか

 三江線は,江津から中国山地の山中,芸備線の三次まで108.1km,全線が江の川に沿う川の景色のきれいな路線です。もともとは陽陰連絡線の1ルートとして計画されたのでしょうが,鉄道では伯備線が電化してメインルートとなり,道路では広浜線,雲芸線ルートが整備され,大きな都市とも離れたこのルートはローカルルートになってしまいました。途中には秘境駅もあるほどの過疎路線で,JR西日本は来年3月末で事業の廃止を届け出ました。全線開通が1975年と陽陰連絡線では一番新しいのに,最初に廃止になるとは皮肉な話です。今の2017年ダイヤでは通しで乗れる列車は1日3本(途中乗継ぎ含む)で,キョーレツに乗りづらい線区でもあります。また,朝の上りの422D~379Dは江津から山陰本線に乗入れ浜田までの運転で,運転時間4:58分の長時間鈍行になっています。

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三江線429D @江津

 さて,今日の15:15発の429Dは軽快気動車タイプのキハ120の2両編成です。普段なら下校の高校生で賑わう列車だと思いますが,今日は青春18きっぷシーズンとあって乗り鉄風のお客さんで2両の気動車の座席はほぼ埋まっています。江津駅は江の川の鉄橋を渡った西岸にありますが,三江線はここから江の川の流れに忠実に遡ってゆきます。最後に開業した浜原~口羽間だけは鉄道建設公団製で川など関係なしのルートですが,それ以外は殆どが下り列車で左側が川側になります。

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三江線から見る江の川の流れ1 @千金あたり

 通学列車であれば徐々にお客さんは減ってゆきますが,鉄ちゃん列車なので人の動きは少なく,淡々と列車は走ります。どこまで行っても江の川の流れは美しく,車窓の楽しみは続きますが,それ以外はあまり見るところはありません。沿線の活性化のため各駅の駅名標には神楽の愛称が添えられていますが,数が多いので覚えきれるわけもなく,深い印象は残りません。また,廃止が決まってから保線の手が入らなくなったのか,妙に30km/hの速度制限区間が多いようです。ちなみに,三江線は108.1kmですが,この列車は3時間44分もかかり,表定速度は28.9km/hです。

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線路は真っ直ぐなのに1550mも制限30が続く @明塚あたり

 江の川は徐々に川幅を狭め,ときにはダムも見えるようになり,2時間弱の乗車で浜原に着きます。浜原から口羽までの29.6kmは1975年に開業した区間で,線路は曲線も少なく路線自体の最高速度も20km/h上がって85km/hになります。途中の宇都井は高さ70mの高架上にあり天空の駅として有名ですが,列車内から前を見ているとそれほどの高さは感じません。

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口羽駅風景。乗り鉄の人々が思い思いに過ごす。右は三江線全通記念碑

 新線区間を走り終え,17:45口羽着。ここでは交換のため16分の停車です。429Dはあまり長時間停車のない列車で--そもそも交換すべき列車もない--,2時間半の乗車に飽きた乗客は思い思いに過ごします。駅を出て川のほうへ少し行くと,三江線全通記念碑が立っていました。ここではジュニアと共に過ごしましたが,多分われわれが一番遠くまで足を延ばしたと思われ,ジュニアもなかなかやるもんです。

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三江線から見る江の川の流れ2 @石見簗瀬あたり

 線路は相変わらず江の川に沿っていますが,いつしか県境を越え広島県に入ります。この列車は長谷は通過ですが,あたりには何もない秘境駅の雰囲気で,列車が止まらないのもうなずけます。18:59,時刻表どおり三次着。ここからは消化試合モードで,今夜の宿泊地の広島へ芸備線で下ります。

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可部線757M @あき亀山 2017.9.1(以降同じ)

 翌9月1日(金)は旅行中の安息日で,家族それぞれ広島界隈でゆっくりします。僕は1人で今回の旅行の主な目的の一つである可部線の延伸区間のあき亀山に行きます。可部線の可部~あき亀山間は今年3月4日に延伸開業した区間ですが,国鉄~JR全線完乗の僕としては乗らない訳にゆかない区間でもあります。もちろん可部線が三段峡まで行っていた時代に旧・安芸亀山は行っているのですが,タテマエ上,復活というよりは新規の延伸開業と見るほうが適切でしょう。なお,途中の河戸帆待川,終点のあき亀山共,旧河戸,安芸亀山とは異なる場所に設置されたようです。

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あき亀山駅風景。電留線や保線基地も整備されているが無人駅

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あき亀山往復のきっぷ

 朝は広島8:01の757Mでスタートです。広島地区には専用の新形式227系が増備の途次にあり,できればこれに乗りたかったのですが,朝のラッシュ時ということもあり113系4両編成です。可部線は太田川の左岸に沿って遡る路線ですが,川の景色というよりは広島のベッドタウンで,とくにどうという景色でもありません。広島乗車時は座席がないほどでしたが,徐々に空いてきて,可部以北はガラガラになってしまいました。あき亀山ではJR全線完乗のタイトル防衛ですが,無人駅でもあり12分の折返し時間を所在なく過ごします。あき亀山はこの度の延伸に際して整備されたようで,構内は広く,数本の留置線があるほか,一番南には保線の作業場所があって,保線の方々がレール交換の準備作業をしていました。

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広島ピースパス。広電の電車線全線のほか市内中心部のバスがフリー乗降できる

 折返しの766Mを横川で捨て,山陽本線で西広島に下ります。今日の午前中ですが,なぜかジュニアは宮島が好きで,奥とジュニアは鹿と戯れに宮島に行っています。僕も大事な用事が済んだので,40分遅れで後を追います。今日のきっぷはピースパスです。このきっぷは,700円で広電の電車線全線のほか市内中心部の各社のバスがフリー乗降でき,広電の電車の一日乗車券より使いでがあります。あまり宣伝されていないようなので,このサイトの訪問者さまにはお薦めです。パス活用のため,西広島から広電に乗換えです。

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宮島風景。僕が宮島に行くとなぜか干潮どきが多い

 宮島で家族に追いつくと,ここではお約束の厳島神社に詣でます。久しぶりの宮島ですが,鹿が減ったような気がします。30年前はカバンのポケットに入れていた文庫本を食べられてしまった友人もいましたが,鹿もだいぶ大人しくなったようです。宮島フェリーは往路は松大汽船でしたが,帰りはJRの宮島航路を利用,船は2016年建造の「ななうら丸」です。この船はヤンマー製の主機だそうですが,電気推進船かと勘違いするような,静かな船室でした。

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「ななうら丸」 @宮島口桟橋

 昼は広島中心部に戻り,アンデルセンの本店で昼食です。アンデルセンは今や全国区となったパン屋さんですが広島発祥で,ここの本店はミラノのペックを思わせる,良質な食材のお店でもあります(かなり大げさ)。ともかく,わが家のお気に入りで,宮島から呉の移動の途中にわざわざ寄ったのでした。今は店舗建替えのための仮店舗なので,今度は新装なった本店に行ってみたいと思います。夜は呉のお好み焼き屋と決めているのですが,それまで僕はすることがありません。呉には数年前に2年間住んだことがあるので,奥もジュニアもその当時のお友達と会うそうです。こちらは普通のサラリーマンなので,平日の昼日中にかつての職場に行っても迷惑でしょうし,とくに親しかった数人はいずれも京浜地区に異動になってしまいました。

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原爆ドーム前を行く広電の電車。今回の口絵写真もほぼ同じ場所

 家族と別れた後のアクティビティですが,7月の日経新聞の私の履歴書欄でとりあげていた,吉島にある市の清掃工場に行ってみることにします。せっかくの広島市内の自由時間になにもゴミ焼き場に行かなくても...と,もう一人の自分が言いますが,メカ好きの僕としてはちょうどよい時間つぶしでもありました。それにしてもまだ多少時間がありそうなので,原爆ドーム前電停の近くに行き,ドームを背景に何本か電車の写真を撮ってみます。ここは市内の目抜き通りで車の往来も多く,信号の接続の関係で行き交う車がカブってしまうことが多かったです。

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広島市 中工場,エコリアム内にある清掃車のカットモデル

 広島市の中工場は広島バスの24号線(系統),南吉島バス停から5分のところのあります。このバスは本数の少ない時間でも10分間隔の頻繁運転で,広島の都心から南吉島までは20分ちょっとの行程です。写真のとおり建物のまんなかは筒抜けになっていて,その両側がガラス張りで工場のごみ焼却プラントの設備を見ることができます。実際にごみを落とし込むピットなどは見えず,主に見えるのはピカピカのプラント設備なので,メカの美しさはありますが,ごみ処理の苦労はあまり見学できない印象でした。

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広電の新しい電車たち。グリーンムーバーMAX(5車体連接)とLEX(3車体連接) @広電本社前

 中工場の見学の後は呉への移動ですが,今日は青春18きっぷを使わない日なので,またまた船での移動にします。市内中心部に戻って中電前から宇品港に行く電車を拾います。バスの接続がよかったこともあり,まだ多少時間があるので,広電本社前で列車を捨て,1サイクルの電車を鉄ちゃんします。陽も傾き,ぼつぼつの時間になったので宇品港に行き,17:15の松山ゆきフェリーで呉を目指します。呉に住んで知ったことですが,広島(宇品)~呉~松山は高速船なら1時間ちょっとの行程で,瀬戸内海を挟みつつも,愛媛県は意外と近くです。

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フェリー四万十 @宇品桟橋

 こちらは船の旅を楽しみたいので,宇品から呉に45分かかる遅いフェリー便を選び,ビールと肴を買って船上の人となります。会社は悠遊連休,家族からも解放され,しばしののんびりした時間を過ごします。呉に着くと,見慣れた造船所を海側から眺め,呉の新市街ともいえる大和ミュージアム,鉄のくじら館そばの呉中央桟橋に着きます。家族との待合せの19:30にはまだ間があるので,呉駅前の大和温泉物語でひと風呂浴び,またまたゆっくりします。

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呉の造船所風景。日本郵船のコンテナ船を連続建造中。手前の小さい船は松山ゆきの高速船。フェリーの半分の23分で宇品~呉を走り,見る間に抜かれてしまった

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呉中央桟橋周辺。後ろには灰が峰が見え,呉らしい景色

 呉では,これまた横浜を出る前から決めていたお好み焼きを食し,満足して引上げです。ジュニアは小学校の4,5年生を呉で過ごしましたが,彼の記憶の中に呉はどう残ってゆくのでしょうか。呉21:38の687Mで戻り,広島着は22:26,明日も早いので,早々に就寝です。その2につづく。(2017.9.17記)

2016年夏のアクティビティ2--家族で京都に行ってきました-その2・京都鉄道博物館

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 この夏休みに,4月に開館した京都鉄道博物館に家族で行ってきました。このスレッドでは京都旅行のうち,鉄道博物館の見学についてを詳述します。旅行で使用したパッケージ商品,その他の訪問地などは「その1」をご覧ください。

 僕は「のりもの大好き」のブログを書くくらいなので,京都鉄道博物館は開館時から興味があり,訪問前の下調べから熱が入ります。用意したのは「京都鉄道博物館を攻略~展示車両搬入大作戦の記録」(鉄道ジャーナル社,2016年)です。書店に行くと京都鉄道博物館に関する本は多数ありますが,僕は1978年から「鉄道ジャーナル」誌を読んでいるので,あまり迷わずにこの本にしました。使っての感想は,かなり趣味者向けで,鉄道好きのかたが事前によく読んで収蔵車輌の経歴や搬入の経緯を勉強してから実際に訪問すると,見学がより深いものになると思います。例えば,トワイライト塗装のEF81が敦賀での整備を終えて博物館入りするのに際し,乗務員室に花束が置かれていたそうで,愛娘を嫁にやるような涙を誘うエピソードです。タイトルにつられて「るるぶ」のような攻略本だと思って買うと失敗で,館内のみどころについては最後のほうの8分の1くらいで言及するのみです。

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事前勉強の参考書「京都鉄道博物館を攻略~展示車両搬入大作戦の記録」

 さて,僕が京都鉄道博物館を訪れたのは8月6日(土)です。夏休みの土曜日とあって,京都駅のバス乗り場からそれと分かる家族連れが幾組かいます。京都駅は表側のバスターミナルのB3のりばから,103系統鉄道博物館ゆきがほぼ9時から15時台まで平日は15分間隔,土休日は15分に2本の間隔で出ています。また,同じ乗り場から出るバスに乗り,梅小路公園の停留所から歩いても大差ありません。僕は8:44の103系統の初便に乗り,9時少し前に博物館に着きましたが,博物館のエントランス前,アーリーインの入場口付近共に10数名の列ができていました。アーリーインの入場口ですが,これから1時間並ぶお客さまに申し訳ないので,山陰本線の高架脇の梅小路運転区の入口近くにひっそりとあります。

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京都鉄道博物館のエントランス。開館1時間前なので人影まばら

 9時ちょうど,アーリーインの受付を済ませ,いよいよ見学です。受付でこの機会にシミュレーターをお楽しみくださいと案内されたので,途中の展示物は全てパスしてシミュレーターを目指します。シミュレータは抽選制で10時から整理券配布と聞いており,当たればめっけものと思っていたので,大変得した気分です。ここのシミュレーターは,在来線タイプと新幹線タイプが合計8台と,本物の乗務員訓練用のプロ仕様が1台あります。今日は訓練の指導役が不在との由でプロ仕様はお休みです。ATCで制御される新幹線より,駅あり曲線あり踏切ありの在来線のほうが楽しいので,僕は迷わず在来線のほうにチャレンジです。鉄道シミュレーター自体はWindows版の電車でGo!でもある程度の体験できますが,博物館のものは機器がホンモノ仕様なので,その違いを楽しみます。京都と限らず他の博物館でもホンモノ仕様のシミュレーターの機器は,ノッチ操作が重いのが特徴で,慣れないと扱いづらいです。鉄道車両の運転装置は,たくさんのお客さまの命を預かっているので,そのようにできているものと解しています。シミュレーターは家族3人とも複数回を体験することができ,極端に言えば,これだけでもパッケージ利用の大メリットと評価しています。

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シミュレーター(在来線版)。ここも三菱プレシジョン製

 シミュレーターの後は,観覧者の少ないうちに館内の展示車両の写真を撮ってしまおうと,写真を撮りながら館内を足早に一回りします。

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本館入口付近の京都鉄道博物館お約束?の583系と489系

 この2両は43-10(ヨンサントオ)のダイヤ改正の前後から活躍を始めた国鉄の特急の代表形式で,僕も子供のころから慣れ親しんだ車両です。先日,仙台に残っていた最後の485系が現役を退き,583系も秋田に1本残るだけで,これからは博物館でしか会えないのは寂しい限りです。昨年末に九州でもクハネ581を見ましたが,この車両は715系に格下げ改造されたものを581系っぽく戻したものですが,京都のは寝台用途で最後まで残っていたものです。

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かさ上げ展示のDD51。僕はこの機関車のデラックスデゴイチという愛称が好きです

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おなじくEF66。元々はコンテナ特急の牽引機でしたが,東京口の寝台特急牽引で一躍花形になりました

 博物館の構造から,この2両の機関車はかさ上げ展示という手法で展示されています。下から見上げるので力強く見え,また,車両下面からモーターや変速機などの機器を見ることもできます。僕の場合は,柱が少々邪魔ですが,形式写真に近い角度からの写真にしてみました。

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博物館入口に並ぶ各時代の代表車輌たち。C62,クハ86,新幹線0系21形式

 ホテルでゆっくりしてきた家族の迎えかたがた,プロムナードに並ぶ車両群の写真を撮ります。C62は僕の好きな蒸気機関車ですが,この博物館には1,2,26号機の3両がおり,贅沢なことではあります。このプロムナードにも売店としても使われているナシ20など12両の車両展示があります。

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館外の「トワイライトプラザ」に並ぶEF58とEF81。これがその敦賀からやってきた機関車

 もう一つの館外の展示として,「トワイライトプラザ」に,トワイライトエクスプレスで活躍していた車両を主体に6両が展示されています。ところで,本館内には昭和の駅や様々な鉄道を取り巻く技術の展示物があります。例えば,鉄道技術の基本中の基本である鉄車輪と鉄軌道の摩擦係数は小さいを学べる展示として,D51の先輪を引っぱる体験装置があります。鉄道とは,鉄道車両のようなハードウェアから,列車ダイヤのようなソフトウェアまで,比較的身近にある技術を組合わせて成立つ巨大で精緻なシステムであることが魅力と思っています。この辺の魅力が感じられる技術の展示もふんだんにあるのですが,今日は時間もなく,さらりと流す程度にしか見ることができませんでした。

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新幹線のCTCセンターのミミックパネル

 本館の屋上に上ると,大宮の鉄道博物館同様に本物の鉄道線路を見渡すことができる展望台になっています。ここには,CTCの情報でやってくる列車が分かる掲示板もあり,列車写真も楽しめそうですが,時間もおしているので,ものの5分くらいで通り過ぎます。

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屋上展望台から。東寺の五重塔をバックに走る新幹線。京都の代表的風景です

 続いては,連絡デッキを通り,SL第2検修庫を見学します。ここは,博物館で動態保存する機関車を含め,蒸気機関車の検査・修繕を行う所です。この日はD51の全般検査の最中で,蒸気機関車の検査の様子を上方のガラス窓から見学することができます。

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SL第2検修庫の様子。D51の検査が終わり,組立て工程の途中のようです

 また,この連絡デッキからは,扇形車庫に集う蒸気機関車を見渡すことができます。扇形車庫には20両以上の蒸気機関車が展示され,世界の鉄道博物館とも比肩しうる規模だと思います。ここの蒸気機関車については僕は梅小路蒸気機関車館時代に1度訪れており,ジュニアは蒸気機関車という世代でもないため,あっさりパスです。博物館開館にあたって整備されたはずなので,本当はもう一度じっくり見たかったのですが,時間切れで,再度の訪問時の楽しみに残しておくことにします。

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扇形車庫の様子。転車台を取り巻くラウンドハウス(ここでは扇形車庫と呼んでいる)に多数の蒸気機関車が集う

 連絡デッキを降りると本館裏のちょっと開けた「SLひろば」に出ます。裏では展示物なのか,入換機なのかDE10が1両休んでいます。機関車の奥に見えるのが博物館の本館で,シャッターを越えて線路が館内に続いています。実はこれもこの博物館の目玉で,本館奥の展示引込線はJR西日本の営業線から直接,車両の出し入れができるようになっています。営業線の一部なので,建築基準から信号設備まで博物館の飾り物とは違った基準が適用されているそうです。

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展示引込線に続く線路。奥にデッキだけ見えるオハ46は本来は館内の展示物だが,今日は臨時の展示のため待避中

 この日は夏休み期間中で,「わくわく京都鉄博たんけんたい」なるスタンプラリーのイベントが開催されており,見学の傍らこれにも参加です。館内5か所のスタンプを押して回るものですが,これにより見学モレもなくなり,子供向けには良い企画です。スタンプに並ぶ時間がもったいないきらいはありますが,しっかり完押して記念品ももらってきました。

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スタンプラリー台紙と記念品(開館時の記念券)

 出口の旧二条駅駅舎はミュージアムショップになっていて,おもちゃから食べ物まで多数の土産物を扱っています。見始めると目移りして時間がかかるので,ここでは博物館見学のお約束として図録だけ買って,早々に引揚げです。

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土産はお約束?の図録
 
 文を見るだけでも慌ただしそうな見学記ですが,ざっと3時間弱の見学時間でした。一部に自分一人と家族とで2回見たダブりや,スタンプの押印待ちのロスタイムもありますが,ほぼ3時間動きっぱなしでした。見学の密度は個人差も大きいとは思いますが,自分一人でゆっくり見るなら,4時間は欲しいと思いました。新しいのと,遠方から行くので期待が大きかったせいもありますが,僕としては大宮,名古屋よりも展示も充実しているし,よかった印象です。途中でも書いたとおり,蒸気機関車は殆ど見ていないので,今度は蒸気機関車と細かい展示を中心に再度見学したいと思います。(2016.9.25記)

参考:リニア鉄道館に関する記事(2011年8月)

2016年夏のアクティビティ2--家族で京都に行ってきました-その1

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 2016年,今年の夏休み,わが家は遠出はしないことにしていましたが,全くどこにも行かないのも寂しいので,家族で1泊2日の京都旅行に行ってきました。この春にオープンした京都鉄道博物館を中心に,強いて言うなら受験生向けの旅程です。最近のこのサイトの旅行記はパッケージ利用の勧めの観もありますが,この旅行のご報告をしたいと思います。

 今回もパッケージ利用で,使ったのは日本旅行の「JR限定列車で行く!京都」という商品です。100円単位でギリギリと価格比較をした訳ではありませんが,オプションがとてもわが家のニーズに合っていたからの採用でした。値段は,新横浜~京都の新幹線のぞみ指定席往復+京都のホテル1泊(三井ガーデンホテル京都三条)+早期申込み特典の市バス一日乗車券(500円)にオプションの京都鉄道博物館入館券500円をつけて,25,600円/人(3人1室)でした。新幹線の正規運賃・料金だけで26,500円なので,ホテル1泊タダでつけてもまだ安い勘定になります。

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パッケージのパンフレット。拡大はこちら

 この商品は値段はそこそこ安いと思いますが,使える列車と乗遅れポリシーが厳しいのが難点です。往路は新横浜発基準で6:00~7:22と10:06~11:32,復路は京都発基準で14:05~16:26と20:02~21:25しか使えません。また,月曜の下り早朝便と金曜の上り20:00以降便も使えないので,要はふつうの人の利用しやすい時間帯の列車は使えないということです。また,乗遅れポリシーは一番厳しいタイプで,指定の列車以外は全く変更がききません。乗遅れたらきっぷはただの紙切れなので,時間に余裕を持って行動する必要があります。

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このパッケージの契約乗車票。乗車変更に関する注記に注意

 決め手となったオプションですが,京都鉄道博物館の入館券1,200円がワンコイン500円で追加できるものですが,とくに混雑の予想される日に限りアーリーインの特典がついていました。具体的には8/1,2,4~9,18~23に限り,通常の開館時間より1時間早く,9時から入館できるというものです。このような特典がいつまで続くか分かりませんが,遠方から見学する人にはお薦めです。もう一つは,大徳寺聚光院(じゅこういん)という塔頭の創建450年記念特別公開の入場整理券が組込まれていました。こちらは通常料金2,000円のところ,満員もしくは辞退の場合1,500円が返金される設定でした。三つ目のオプションは上述の市バスの一日乗車券で,21日前までの予約で,1人1枚ついてきました。パッケージ旅行も差別化が難しい商品なので,旅行会社もいろいろ考えているのでしょう。また,京都鉄道博物館の入館券やアーリーイン特典はJR西日本グループの日本旅行の独自商品という訳ではなく,JTBやKNTなど他社でも似たような商品があるようでした。

 さて,この旅行の出発は8月5日(金)です。僕の勤める会社はこの週まるまるお休みなので,金土では短いのですが,前述のように遠出はしない年なので,せいぜい有意義に楽しむことにします。朝の有効時間帯が使えないパッケージなので,出発は利用可能時間帯で最早の新横浜10:06発の「のぞみ315号」です。この列車で行っても京都着は12:05で昼前です。さて京都ですが,2日目のアクティビティは比較的すんなり決まったのですが,1日目はなかなか決まらず,新幹線の中で検討する始末です。ジュニアはなぜか奈良に行きたいと主張するのですが,そもそも1.5日しか京都に滞在しないのに,わざわざ市外に行くことはないと説得し,結局,奈良方面の京都府内ということで宇治,伏見に行くことにしました。

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奈良線の電車。まだ103系が多数活躍しています

 京都に着いたら,先ず日本旅行の窓口に行き,市バスの一日乗車券を引換えます。パッケージでは,一日乗車券の本券は渡されず,現地の窓口でバウチャーと交換で本券をもらうことは多いですが,この辺のひと手間かかるところがパッケージを敬遠する由来とも思えます。ともかく14分の間に窓口を探して券を引換え,また新幹線ホーム下に戻って,奈良線の電車に飛び乗りました。何とも慌ただしい京都滞在スタートです。奈良線の631Mは東京圏では見なくなって久しいウグイス色の103系で,中学生のジュニアにとっては嬉しい乗車体験のようでした。

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平等院鳳凰堂-左側の正面からだと端正な左右対称の姿です

 宇治では,いつも十円玉で目にしている鳳凰堂のある平等院を訪ねます。天気も良く真夏の陽ざしの中を15分ほど歩くと着きますが,思ったより小さい,というのが印象でした。一とおりのコースを見学の後,お腹も空いてきたので,遅い昼食にします。宇治の駅近くに戻って,元々製茶工場だったという古風な店で茶そばを食べます。平等院への行きがけに待ちリストに記入し,見学時間も含め約2時間も待ったので,それは美味しくいただけました。

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中村藤吉本店の構えと名物の茶そばのセット

 宇治を後に京都の中心に戻りますが,まだ陽もあるので,ちょっと伏見で途中下車,伏見のお稲荷さんを訪ねます。その名も稲荷の駅で降りれば,目の前が伏見稲荷です。ここは全国のお稲荷さんの総本社で,正月の初詣シーズンは関西圏で1位,全国でも5位の人出の人気スポットです。また,海外からの旅行者の人気も高く,門前町も含めて,外国人向けの看板が多いのが目につきました。また,本堂のあるあたりは序の口で,裏にそびえる稲荷山全体が神域で,千本鳥居などの名所もあり,ひと山を巡るとそれなりの時間もかかります。僕らは事前勉強なしに,神社の裏山程度のつもりで登り始めましたが,簡単にはひと廻りできそうになく,夕方になったので途中で引返すことになりました。

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伏見稲荷大社

 伏見からは一日乗車券もあるので,バスで京都の中心部へ戻り,三条のホテルに投宿します。今夜のホテルは三井ガーデンホテル京都三条ですが,このホテルは大風呂があるのが選択のポイントでした。たった1晩の旅行なので温泉にゆっくり浸かりたいところですが,京都ではそうもゆかず,せめてもの大風呂でした。また,通常のホテルの風呂では家族3人が使うとシークエンス処理になり,湯を張り替えたりしようものなら1時間半仕事ですが,大風呂なら同時に3人入れるので時間が3分の1にできるのもメリットです。

 翌6日(土)は朝から,この4月末に開館した京都鉄道博物館を見学します。鉄道博物館については「その2」で別スレッドを起こしたので,こちらをご覧ください。

 鉄道博物館から京都駅に戻り,次はバスで鈴虫寺を訪ねます。ここは妙徳山華厳寺という臨済宗のお寺ですが,一年中,鈴虫を飼っていることから鈴虫寺と呼ばれ,願い事が何でも一つだけ叶うということで,とくに女性に人気があるそうです。また,500円の拝観料を納めてお茶とお菓子をいただきながら聞くご住職の講話が楽しく,かみさんがリピーターになっているのです。ジュニアが受験生ということもあり,願いが叶う黄色いお守りを買って帰りました。

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鈴虫寺の門前風景--京都の西のはずれにあるので,ここからの景色もよい

 次はパッケージのおまけの大徳寺聚光院の特別公開の見学です。パッケージのバウチャーは14:20の時間指定でしたが,時間が押してしまい,大徳寺着が15:00頃でした。遅刻のお詫びをし,特にゴネることもなく,15:20,15:40,16:00の回に1人ずつ入れてもらい,国宝の狩野松栄・永徳父子の襖絵(障壁画というらしい)を見学します。大徳寺も臨済宗の大本山でたくさんの塔頭からなり,その一つである聚光院は侘茶の祖の千利休の菩提寺で,侘茶の聖地だそうです。また,その48枚の襖絵が日本画の最高峰とも言われるもので,国宝になっています。とくに古い日本画に興味がある訳ではありませんが,普段は京都国立博物館で展示されている襖絵が元々あった場所に戻されての特別公開です。襖絵を構成する題材の一つ一つが部屋の配置を前提に考案されているので,現地で部屋にしつらえてこそ本当の画趣が鑑賞できるというのが説明員のかたの説でした。

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大徳寺聚光院の入り口風景

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国宝の襖絵。撮影禁止なので京都駅の新幹線ホームのポスターから。この夏~秋の京都観光の目玉らしい

 昨晩の風呂の逆で,今日は絵画鑑賞がシークエンス処理になってしまい,大徳寺の周辺で時間つぶしをします。この2日間,京都の市営バスには随分お世話になったので,通りに出てバスの写真を撮ってみます。なかなか思ったような写真は撮れませんでしたが,セーフティーウィンドウつきの西工ボデーの車の写真1枚を下にあげておきます。東京では西工ボデーは大抵日産ディーゼルのシャーシですが,ここではいすゞや三菱でも西工ボデーの車があるようです。また,大徳寺あたりまで来ると外国人の観光客も減って,静かな門前町の風情です。暑くて喉が渇くのでふらりと寄った昆布屋さんは,昆布の専門店で,北海道の4種の昆布をそれぞれのブランドで売っていました。北海道好きの僕はなぜか気に入り,店の女将としゃべりながら,試食に塩昆布をたっぷりいただいてきました。

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京都市営バス。調べるとこの車はいすゞ-西工の組合せらしい

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一休こんぶの松田老舗のショウウィンドウ

 16:30前,ちょっと厳かな気分になって聚光院を出ると外は夕立ですが,大徳寺前のバス停で家族で集合です。まだ新幹線にはちょっと早いので,どこに行こうか思案すると,学問の神様の北野天満宮がほぼ通り道にありました。夕方になり人影もまばらになった天満宮に参り,またまた学業成就を祈念します。三条のホテルに寄って荷物をピックアップし,バスでは時間がもったいないので,地下鉄で京都駅に向かいます。ここで旨い京料理でもといいたいところですが,駅直結のデパ地下でたくさんの食料,お酒と肴を買込み,20:05の「のぞみ254号」で帰浜です。

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北野天満宮-夕立の後で人影もまばら

 1泊2日のかなり慌ただしい旅行でしたが,お目当ての京都鉄道博物館を見学し,5か所の寺社を巡ることができました。最初にも書いたように受験生向けの観光である以外は何の脈絡もないコースですが,こんな旅行もあるもんかと参考になればよいと思います。(2016.9.22記)

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