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2022-09

2022年5月連休のアクティビティ2--新緑の秩父で写真撮り

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イメージ。画像編集しています。詳細は本文参照

 2022年のゴールデンウィークはカレンダーの並びがよく,僕の勤める会社では10連休になりました。また,世間では2年ぶりの行動制限のないゴールデンウィークということで,行楽地は賑わったようです。わが家はこういう時期は混雑するし,費用も高いので出控えモードですが,10日間家から出なくては蒸れかえってしまうので,1日は秩父鉄道に鉄ちゃん(僕はこの言葉を狭義に使っていて鉄道写真を撮ること)に行ってきました。

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秩父鉄道・昭和ヒストリー記念乗車券(第二弾)タブレット型乗車券

 さる4月4日から秩父鉄道は昭和ヒストリー記念乗車券(第二弾)のタイトルで,タブレットを模した記念乗車券を売りました。このきっぷは昔の鉄道の安全のかなめのタブレット閉塞装置で使われたタマを模したもので,秩父鉄道いわく「亜鉛合金製で重厚感のあり,限りなく本物に近いように仕上げ(ママ)」たものです。なお,券種は秩父鉄道の旅客営業区間全線にあたる羽生~三峰口間の往復乗車券です。たまたまネットサーフィンしていて見つけて1こを買ったのですが,2,140円もする記念乗車券,使わないともったいないので今回の秩父行を決めました。

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秩父鉄道のフリーきっぷの品揃え

 秩父への足ですが,横浜からだと東急線西武線まるごときっぷ(東横線,副都心線経由の往復と西武線フリー乗降で横浜から1,850円)が使えるので,当初は西武線経由で計画しました。しかし,秩父鉄道も地方の中小鉄道事業者で,往復乗車券でカバーされない区間を行ったり来たりする費用が高いことが分かりました。結局,そんなことならJRの休日お出かけパスで寄居や熊谷からアクセスした方がよいとなりました。一方,現地に行ってみると,秩父鉄道はフリーきっぷの品揃えが充実しています。参考まで上に簡単にまとめましたが,次回はこれらを使うのがよさそうです。そもそも今回は記念乗車券の消化が目的ですが,この記念乗車券はネット通販限定商品で,実際の使用には消極的だったようです。

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今日の出発は磯子駅6:58の636B

 出かけたのは5月3日火曜日です。わが家最寄りの磯子駅6:58の列車に乗れば,東神奈川乗換えの横浜線で8:16に八王子に着きます。八王子からは8:31の八高線873Eで高麗川を目指します。3日前にも140円旅行で通った区間ですが,拝島から高麗川の何駅かは,天気がよければ富士山も見え,基地の縁を走ったかと思えば茶畑のなか,多摩川と荒川水系入間川の分水を越えたりと変化に富む区間です。

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箱根ヶ崎~金子の茶畑のなかを行く

 高い築堤から入間川を越えれば西武線をオーバークロスして東飯能,次はもう乗換えの高麗川です。僕の憶えでは通常は川越ゆき列車は高麗川で駅舎前の1番線に着きますが,今日の列車は3番線着です。高崎ゆき233Dは2分の接続で,短い乗換えの便が図られているようなホーム使用に好感です。ところが高崎ゆきの233Dは連休の行楽かひどい混雑で,立っている人が50人位の乗りです。これで高崎まで行くならやれやれですが,今日は寄居までなので我慢です。越生で多少の降り乗りがあり着席でき,高麗川から42分の乗車で10:02,寄居着です。

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高麗川では同一ホーム上乗換え

 寄居で降りれば先ずは今日のSL列車,パレオエクスプレスの席の確保です。ところが一般には連休の初日,上り,下りともSL列車は満席です。秩父鉄道のSL列車はマルスのような立派なSRS(座席予約システム)は持たず,パソコンの簡単なアプリで,全座席をこのシステムで販売します。ユーザ登録などが面倒で手を抜いたのが失敗でした。一方,SLに乗るといっても,SL初体験の子供連れとはわけが違うので,乗れなきゃ写真撮りに専念と頭を切り換えます。また,このあとレポートしますが,パレオエクスプレスはダイヤが寝ていて鈍行に抜かれるので,写真はたくさん撮れるのです。

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秩父鉄道の急行列車

 寄居からは今日の第1の撮影地,樋口~野上の緩カーブに向かいます。10:16の急行で野上まで行って戻るか,10:30の普通列車で樋口に出るかが選べます。10:30の列車のすぐ後に貨物があるので,なるべく早くに撮影地に着きたいです。この3月12日からPASMO導入記念と称して急行料金免除中です。面倒な急行料金収受の仕組みの開発投資をケチったのだろうと勘ぐってしまいますが,秩父鉄道の急行は短距離の利用も多そうで助かります。ありがたく100円得した気になり,10:16の急行を選択です。列車に乗れば,樋口の先は車窓に目を凝らしロケハンに励みます。今日はSLが走るのでここと思しき所には既に2,3人がカメラを構えています。

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露払いの貨物。僕にとっては準本命

 野上に着けば,国道沿いに今通ってきたルートを歩いて戻ります。せっせと歩いて小汗が滲むころ,先ほど確認した撮影地に着きます。途中で寄居発10:30の列車と行き会ったので,着く時間は大差なく,沿線をロケハンできた分よしとしましょう。列車から見たときより人数が増えて10数人の先客でいますが,ご挨拶して仲間に入れてもらいます。

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本命のSL,パレオエクスプレス

 この場所は以前は線路の反対側からアウトカーブの構図で撮るのが順光で王道だったのだと思います。「危険!線路に近付かないで」などの看板が建ったので,今は側面逆光ですがこちらから撮るのが主流のようです。背景の山もきれいで,ここでも文句はありません。黒いSLの露出は難しく,僕にはこんな程度が限界です。

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線路の反対,順光アウトカーブ側で。元都営6000系の5000系

 順光のアウトカーブ側にもカメラを構えている人がいるので近くの人に行き方を尋ねると,野上側でも樋口側でも少し歩けば踏切があり,意外と簡単に行けるそうです。警官が見張っているので線路を横断するのはNGで,先般も中学生が捕まって保護者が呼び出されたとの情報もいただきます。SL列車が行ってしまうと線路のこちら側の皆さんは引き揚げてしまいましたが,僕は貨物狙いなのでもう少し粘ります。せっかくなので少し樋口側に進んで踏切を渡り,順光アウトカーブ側に足を延ばします。先客の2人は縦位置で引っ張って看板をかわすそうですが,看板は意外と小さいので,強引に看板ごと王道のアングルに挑戦します。上の5000系がそのアングルで撮った写真ですが,個人で楽しむ分にはこれでも十分と思います。画角に入る位置に看板が建ったという情報は来る前から知っていましたが,野建ての広告看板でも建ったのかと思い,こんな注意の看板とは思いませんでした。このブログの写真はネット表示用に解像度を下げているので少々のアラはごまかせます。今日のとびらの黄色い機関車の写真はここで撮ったもので,レタッチソフトで邪魔な看板を消してしまいました。こんな所作は初めての挑戦でしたが,意外と簡単--5分もかからない--で,癖になりそうです。

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樋口駅へ帰る道々,踏切の近くで元東急8090系の7500系

 機関車がド派手な黄色なのが少し残念ですが,まずまずの成果が得られたので,この場所は引揚げにかかります。途中,上りの電車が来るので,先ほど渡った踏切の近くで軽く鉄ちゃんします。僕は1972年~86年頃東横線沿線に住んでいたので,秩父鉄道の電車は東急OBも多く,懐かしいです。

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ED500+ヲキ列車

 約2時間をこの界隈で過ごし,樋口12:38の下り列車でSL列車を追いかけます。羽生~樋口間を放棄した形になり勿体ないですが,この区間は記念乗車券の往路の位置づけです。列車を待っていると,反対の野上側から貨物列車がやってきて川側のホームのない線路に停車します。秩父鉄道の旅客列車は2両か3両ですが貨物列車は編成長が長く,各駅は長い貨物列車を収容するため独特な構内配線です。

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樋口~三峰口~白久は元東急8090系の7800系

 やってきた電車は元東急8090系の7800系です。先ほど駅への途中で見た7500系は8090系オリジナルのお顔をしていましたが,こちらは8590系似のブラックフェイス,貫通扉なしの改造先頭車です。この電車に小1時間の乗車で,13:29,終点の三峰口に着きます。家を出るときは帰りはSL列車の計画でしたが,今日は満席なので,帰りもSL列車の写真を撮りながらの行程です。電車賃の節約を考えると近くのほうがよいので,先ずは三峰口から1駅下った白久駅にします。

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SL発車前の三峰口駅の賑わい

 出札窓口はSL列車のきっぷを買う人で渋滞している--発券のシステムがしょぼいので,一人当たりの処理時間がかかるのです--ので,不本意ですが自動販売機で170円のペラ券を買い,三峰口滞在18分で上り列車に乗ります。改札口を入れば,隣のホームではSL列車が発車の準備を整えています。

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秩父鉄道のSL列車,パレオエクスプレス。白久駅構外の踏切で

 先ほど乗ってきた元東急の懐かしい電車で1駅上り,白久で降ります。ホームに立てば今通ってきた線路が見渡せ,よい感じにカーブしていますが,残念ながら完全に逆光です。インターネットの情報では逆光なので曇りの日向きと書いてありましたが,そのとおりです。せっかくきっぷを買ったので,無人の改札を通り,ホームの後ろを回って駅横の踏切の近くで構えます。新緑の秩父の谷あいを行くSL列車はあいにくの逆光ですが,こればかりは何ともなりません。今日もたくさんの趣味者が繰り出していたようですが,皆なよく知っていて,こんな場所でも僕1人しかいません。

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白久~樋口も元東急8090系の7500系。こちらは白久駅のホーム撮り

 もう1本,自分の乗る列車を撮って,白久を後にします。この列車は長瀞でSL列車に追いつくので,その先,SL列車の終点の熊谷までのどこかで,もう1回SL列車を撮るチャンスがあります。どこでもよいのですが,持っているきっぷは途中下車前途無効なので駅から出ることができません。一方,早めの駅だと下りの貨物の期待もあります。少々安直とは思いますが,午前中に写真を撮った樋口なら野上方のホーム端から写真を撮ることはできそうです。

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秩父鉄道標準塗装のELの牽くホッパ列車 @樋口

 15:16頃,樋口着。ホームに降りてSL列車の写真を撮る準備をしていると,反対方向から貨物列車がやってきます。これはしめたで撮ったのが上の写真で,駅撮りにしては上出来です。続いて本命のSL列車は相変わらず逆光ですが,今来た貨物の機関車も入って秩父鉄道らしい写真になります。

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再び秩父鉄道のSL列車,パレオエクスプレス @樋口

 SL列車の後には急行列車も来るので,これも撮って,帰途に就きます。秩父鉄道の急行列車ですが元西武101系の6000系で運転されます。この電車は中央扉を埋め,シートはどこかの発生品のリクライニングシートがボックス(4人掛け),ロマンス(2人掛け)混在の固定配置に交換されています。外から見ると4連の2段窓の間に大きな固定窓が配され,キョーレツな改造車の印象です。

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6000系で運転される急行「秩父路」 @樋口

 急行に続き,上長瀞で急行に抜かれた普通の羽生ゆきが来るのでこの列車に乗ります。秩父鉄道の線路はほとんどの駅が交換や退避が可能で,樋口の写真でも分かるように,有効長の長い通過線は上下両方向に使え,融通がきく線路施設です。考えようによっては贅沢な設備でもあり,経営上は負担かもしれません。

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樋口~羽生は元都営6000系の5000系 @樋口

 寄居を過ぎると車窓は急に開けて,関東平野のただなかを走るようになります。深谷ネギの畑などを見ながら走り,貨物列車のヤードが広がれば武川です。武川ではEL達が夕方の陽を浴びて休んでいます。石原では今日の仕事を終えて引揚げてきたSL列車と交換,16:43に熊谷に到着です。ここから高崎線で帰れば早いのですが,手にしているきっぷは羽生ゆき,せっかくなのでこのまま羽生まで乗ります。

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武川に休む秩父鉄道のELたち

 熊谷を出ると列車は熊谷,行田,羽生の市街地を走り,郊外電車の風景です。めぼしい車窓風景がある訳でもないので,SL列車が熊谷止まりなのも分かる気がします。自分の記憶でも熊谷以西は何度か乗ったことがありますが,この区間は初めてかもしれません。左の車窓の遠くには赤城山も見えて,僕は3日前にも来たばかりですが,ふつうなら群馬が近いなと感じることでしょう。

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秩父鉄道の起点羽生で。元都営6000系の5000系

 17:07,列車は時刻表どおり終点の羽生に着きます。ふつうならきっぷに無効印をもらって出場ですが,今日のきっぷは金属製のタブレット,回収はあり得ないので,断ってそのままいただいて帰ります。羽生から510円払って熊谷に帰るのももったいないので,東武に乗換え久喜まわりで帰ることにします。東武伊勢崎線もこの辺まで来ると列車が減り,次の列車は19分の接続で久喜ゆきです。

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羽生からは久喜まわりで帰る。電車は東武10000系 @羽生

 久喜では10分の接続で,湘南新宿ライン回りの逗子ゆきに乗換えます。今日は1日たっぷり秩父鉄道で遊び,成果もあったので,帰りの列車では軽く晩酌です。この連休は行動制限なしらしいので,しばらく控えていた(?)車内の一杯も復活です。一杯飲んで,今日の反省をして,メモやお小遣い帳をまとめれば1時間半の乗車はあっという間で,19:22,横浜着です。根岸線に乗換えれば,15分の乗車で自宅最寄りの磯子に帰着です。

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帰りは湘南新宿ラインで久喜~横浜一直線。列車は2549Y @大宮

 タブレットのタマが欲しくて買った記念乗車券ですが,それを使いに三峰口まで行き,たっぷり秩父鉄道を楽しむことができました。記念乗車券以外の区間も何区間か秩父鉄道に乗り,少しは北埼玉地域にお金も落としました。まんまと秩父鉄道に乗せられたような気もしますが,楽しい1日でした。秩父鉄道は列車の頻度もそこそこあり,貨物列車も走っていて楽しめる鉄道と印象を新たにしました。

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今日のGPS log

 今年の夏はどこにも遠出の予定がないので,夏休みの間にまた秩父へ鉄分補給に行ってみたいと思います。(2022.5.28記)
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青春18きっぷで春の南東北へ小撮影行

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 今日は4月に行った南東北(東北本線金谷川~船岡)への小撮影行について書きます。コロナ禍はなかなか終息せず,不要不急の遠出は憚られますが,緊急事態宣言が出ている訳でもなく,取材のためなどと口実をつけての旅行です。そういえば,2021年7月に山陰から敦賀,10月に東海道徒歩き,2022年に入って1月に北海道とちょうど3か月ピッチで旅行に出ています。どうやら僕は3か月大人しくしていると鉄分の補給が必要なようです。

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今回の行程表

 旅行の計画を始めたのは2月頃,今回行く場所は以前から行きたいと思っていた撮影地2か所です。1日目の金谷川の高架橋はバックの吾妻連峰がきれいなところで,1年半前に行って,今度は山に残雪がある時期に来たいと思っていました。2日目の船岡の一目千本桜は超有名なお立ち台ですが,同時にお花見スポットでもあります。40年以上前の高校生の時から訪れたいと思っていましたが,桜の時期は学生にせよサラリーマンにせよ新年度が始まったばかりで休みがとりづらく実現していませんでした。最後の北白川は,船岡の桜が空振りだったので急遽押込んだのですが,4年前に列車に缶詰めにされた場所です。旅行計画時は東京~東北本線~岩沼~常磐線~日暮里の一筆書ききっぷで4/15(金)~16(土)で計画していたのですが,船岡の桜の中期開花予想を見ると4/10(日)が満開とのことなので,1週繰上げました。1週早い4/8(金)~9(土)だと青春18きっぷが使えるので,圧倒的にお財布に優しいのです。

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出発は我が家最寄りの磯子駅6:13の560A @磯子 2022.4.8(以下,特記あるまで同じ)

 出発は(2022年)4月8日金曜日です。新年度が始まったばかりですが,現在の会社の部署は年度初めだからといって繁忙になることはなく,お休みもとり易いので,金曜土曜の1泊2日の旅行です。出発は我が家最寄りの磯子駅を6:13の560Aです。朝一番の東北本線の快速ラビットで行程を組み始めましたが,宇都宮,黒磯での接続が悪く,1本後の1524Eでも金谷川着は変わらないのです。宇都宮からは今度のダイヤ改正で投入されたE131系使用のワンマン列車です。従来の205系の4両編成から3両編成に輸送力が減りましたが,なんとか座ることができます。左の車窓は残雪をいただいた日光~那須の山々がきれいです。

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宇都宮で並ぶ黒磯~新白河のE531系と宇都宮~黒磯のE131系

 黒磯では駅近くのヨークベニマルに行って,お昼ごパンとおやつなどを買います。黒磯のこのお店は僕の東北方面の鈍行旅行では定番の補給基地です。黒磯からの直交接続区間は,以前は閑散時間帯に気動車列車もありましたが,今はE531系電車に統一されています。2M3Tの5両編成は若干,輸送力過剰のきらいはありますが,ボックスシートの車両も選べてとても快適です。左の車窓は那須岳で,山としては那須塩原あたりから見えるのは前座で,この辺りから見るのが那須5岳の中心と思います。

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この辺から見えるのが那須5岳の中心 @黒田原~豊原

 新白河で交流電車に乗換え,お隣の白河ではお城が見えます。昔の白河の記憶にお城はなかったので調べると,現在の天守は1991年に木造で再建されたものです。正しくは白河小峰城といい,盛岡城,(会津)若松城とならび東北3名城の一つだそうです。駅から見える二の丸にはまだ時期が早いようですが桜もあり,花見の時期は賑わうのでしょう。

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白河小峰城は駅からも程近い @白河

 新白河からの2131Mは福島ゆきで,郡山での乗換えがないだけ楽ができます。須賀川から先は中通り地方の中心部になり,郡山,本宮,二本松と古くからの市が続きます。左手の車窓には安達太良山がきれいです。12:17,列車は時刻表どおり金谷川に着きます。

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郡山の先では安達太良山がきれい @本宮~杉田

 金谷川では43-10の改正に合わせて整備された上り線用の高架橋で写真を撮ります。2020年夏にも来たので勝手は分かっており,駅前の県道の坂道を松川方面に下り,ガソリンスタンドのある大きな信号から脇道に入って高架橋の右側の坂道を登ります。駅からの所要時間は15~20分です。坂道は保線作業などにも使われると思いますが,民有地なのか柵などはなく,20人位は収容できそうな撮影場所です。場所によっては叢が邪魔になることはありますが,足元が坂なので列車を拝むような高さから俯瞰のような高さまで,高さを調整することもできます。今日は僕一人なので自由に設定できますが,人気の臨時が走る日は混みあってそうはゆかないのでしょう。今は他に誰もいませんが,何日か先の場所取りでしょうか三脚がセットされていて,雨をかぶらないように雲台がしっかりビニール袋で覆われています。

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EH500+コンテナ列車,3050レ @金谷川~松川(以下5枚同じ)
(貨物列車の列車番号は貨物時刻表の付録のダイヤからの推定なので不正確です)

 以下ここでの成果です。今日は着いたのが12:30過ぎですが,この時間では少し遅く,お顔に陽があたりません。前回は6:00過ぎから8:00まででお顔はピーカンですが側面にはほとんど陽が回りませんでした。陽射しだけを考えれば10:00頃がよいのだと思いますが,この時間帯は列車が少なく,効率のよい撮影はできません。

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EH500+コンテナ貨車の回送

 上より少し低い位置で,僕はこのくらいの視線が好みです。

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EH500+タンカー列車,5090レ

 この時間にはお顔は完全に蔭です。

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EH500+コンテナ列車(トヨタロングパスエクスプレス?),4052レ

 前面窓下が黒の1次車が揃ったコンテナを牽いてきました。今日で一番の列車ですが後ろ半分は空車です。

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E721系電車,1136M

 狙いは力強い機関車に牽かれた貨物列車ですが,電車も来れば撮ります。そんなこんなで今日はこの場所で3時間以上ねばりました。その間で2,30分の間だけは近くに住むご夫婦連れが写真を撮り来ました。挨拶かたがた会話をすれば,EH500の全号機制覇を目指して撮りためているそう,また,明日はE655系「なごみ」が走るそうです。よい情報が得られたと同時に,場所取り三脚の謎も解けます。

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帰りの金谷川駅。列車は1139M

 往きと同じ道を登って金谷川駅に着けば,ちょうど大学の4限が終わった時間で福島大学の学生でごった返しています。福島までは2駅ですが12分かかり,郡山盆地から福島盆地に向けての坂をかけ下りてゆきます。金谷川を出た少し後,南福島への車窓はなかなかのものです。

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福島~仙台を結ぶ新幹線代行の臨時快速 @福島

 ところで,この旅行は計画より1週間繰上げたことは最初に書きましたが,青春18きっぷが使えてお財布に優しい他,もう一つこの週末に南東北に来たい理由があります。被災されたかたがたには迷惑な話ですが,3月16日の令和4年福島県沖地震で東北新幹線が不通になっていて,東北本線(在来線)に臨時の快速が走っているのです。この列車は初めは郡山~仙台の運転でしたが,新幹線の復旧により福島~仙台になり,4月14日には速度制限はあっても新幹線が走れるようになるので,その前日で運転終了です。僕は福島から仙台の近くへ移動しなければならず,こういう臨時列車には是非とも乗ってみたいです。

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臨時快速,先頭7号車近影と誰もいない6号車の車内

 車両は新潟車両センターの「いなほ」用のE653系で,1号車のクロは開放グリーンです。まだ発車の1時間近く前で,他の車両には1人もお客さんがいない状況ですが,クロだけは既に1人掛け席は埋まっています。仕方なく,2人掛け席の窓側に座り発車を待ちます。16:58に「やまびこ319号」が着くと一斉に乗継ぎのお客さんが来て,普通車もぼつぼつ席が埋まります。17:23,臨時快速は仙台に向け発車します。臨時快速は90km/hくらいのゆったりとした速度で夕方の東北本線を下ります。新幹線の代行なのだからもっと一生懸命走ればよいではないかと思いますが,在来線も地震の影響で速度制限をしているのか,軌道を傷めないよう速度を落としているのか,種別が「快速」だからなのかは分かりません。昔の「ひばり」が1時間かからずに走っていた79.0kmを1時間15分かけて走り,18:38,時刻表どおり仙台に着きます。

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塩釜往復の列車。東北本線1533M,仙石線2022S

 今夜のホテルは仙台の駅近くですが,夕食をどうするかです。青春18きっぷがあるし時間も早いので,少し足を延ばして漁港の街,塩釜に出掛けます。仙石線よりも東北本線の松島ゆきのほうが早そうなので,この列車に乗換えます。ところが仙台車両センターの横を走っているときに踏切障検が作動したとかで緊急停車,運悪くセクション内停車で車内は停電です。こんなことなら大人しく仙石線にしておけばよかったと後悔です。少し前の話ですが,僕が通勤で利用する根岸線でセクション内停車があり,停車後の処置が悪く,何時間も不通になったことがありました。今日は「確認」とやらで10分くらい止まりましたが,それ以上のトラブルはなくすんなり起動できました。交流と直流で違うのか,根岸線の事故の教訓で復旧手順の訓練を積んでいるのか分かりませんが,その程度で済んでよかったです。塩釜に着けば本線の塩釜は随分山側の寂れた所にあり,20分位かかって本塩釜に辿り着き,それからまた15分位かかって盛り場に着きます。漁港の近くで活きのよい青魚の刺身でもと思って塩釜に来ましたが,なかなか気に入った店が見つからず,結局,仙台牛タンの焼き肉になります。この焼き肉店ですが入ったものか迷っていたら,ちょうど幼稚園くらいの子供を連れた家族が出てきました。こういうお客さんが来る店ならOKで,おいしい和牛の焼き肉をいただけました。塩釜で2時間くらいを過ごし,22:00前に仙台に戻り,漸くホテル着です。

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船岡駅ホームの啄木歌碑 2022.4.9(以降,全て同じ)

 明くる9日土曜日は船岡の一目千本桜で写真撮りです。無料の朝食をいただき,仙台駅に行き,7:01の福島ゆきに乗ります。常磐線を分ける岩沼を出ると,列車は槻木,船岡,大河原とそこそこ大きな駅が続きますが,今日は真ん中の船岡で下車です。船岡は1956年(昭和31年)に槻木町と船岡町が合併してできた,郡と同じ名前の柴田町の中心です。江戸時代以前からの城下町でもあり,駅舎は人口38,000人の町の玄関以上に立派な印象です。またホームには啄木の歌碑もあり,今日のアクティビティに期待が高まります。

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船岡の駅前風景

 船岡城址は船岡駅のやや大河原寄りにあり,この城山が桜の名所です。また,城山に登って見渡すと,目の前を流れる白石川の両岸が桜並木です。中期予想では明日が満開の予報でしたが,前の週は寒気が入り全国的に寒い天気,結局,今日は「開花」にしかなりませんでした。一目千本桜と呼ばれる見事な桜を期待してきた僕としては残念な景色ですが,満開だったらさぞやきれいだろうと想像はできます。案内板に従い樅ノ木は残った展望デッキに行けば,眼下に桜のパノラマが開けます。遠くには残雪をいただいた蔵王がきれいです。

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EH500+コンテナ,4081レ @大河原~船岡(以下5枚同じ)

 今日はまだ新幹線代行の臨時快速が走っており,勝田の国鉄特急色の編成でやってきす。

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新幹線代行臨時快速

 約1時間粘った後は少し山を下りて,県道と線路を一跨ぎする「しばた千桜橋」に場所を変えます。

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EH500+コンテナ,3089レ

 通勤時間帯でもあるので,701系やE723系の旅客列車は頻繁に来ます。

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E721系の旅客列車,493M。朝の通勤通学輸送の時間なので6連です

 普段は陸羽東線の快速「ゆけむり号」で走っているキハ110系鉄道150年レトロラッピング車が先週と今週末は快速「花めぐり号」で仙台~郡山間を走ります。

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9570D快速「花めぐり号」

 元々はここで午前中一杯を過ごす予定でしたが,桜が残念なので,場所を変えることにします。前々から気になっていた蔵王がきれいなポイントで,それなりに有名な撮影ポイントの北白川~東白石を訪ねることにします。実はここは4年前に自分が乗っていた列車が人身事故になって1時間40分缶詰めにされた場所です。人身事故といっても飛込みではなく,不注意な老人が線路を横断して,列車に接触したという事故です。船岡を10:30の上り列車に乗れば,8分で北白川に着き,Google mapを見ながら歩いてゆきます。現地に着けばそこは第4種踏切はおろか,路盤と田んぼの間に水路があるような場所で,なんでこんなところの線路を渡っていたのか全く理解ができません。ちなみにそのおじいさんは大きな竹だか葦だかの束を担いでいて,自分は避けたけど持っていた植物が電車に接触したようでした。

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EH500+コンテナ,3085レ @東白石~北白川(以下4枚同じ)

 そんな場所なので,自分も自然と身が引き締まります。ちなみにその時の記事を見ると意識はあって,救急車で運ばれたとあるので,霊が出てくることはないと思います。直線区間からカーブの入口なので,直線で撮っても,カーブに入って少し首をかしげた所で撮っても,絵になります。ただ,ここはちょうどエアセクションでトランスを積んだ太い架線柱が少々目障りです。後ろの蔵王をたくさん入れようとするとその架線柱が入り込んでしまい,架線柱を避けると山が寂しくなってしまいます。上のコンテナ列車は架線柱は構わず,山たくさんのアングルです。

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EH500+コンテナ,4051レ(トヨタ・ロングパスエクスプレス)

 こちらは同じ場所ですが,架線柱を避けるようトリミングしています。この場所での写真も着くのが遅く,お顔が陰になってしまいました。

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E721系電車,445M

 仙台都市圏なので旅客列車は多く,1時間に2本ピッチでやってきます。また,新幹線代行の臨時快速も走って彩を添えます。この列車のときは準備ができていなくて,慌ててサブカメラで撮ったので,トーンが違います。

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新幹線代行の臨時快速。勝田の波動用E653系使用列車

 ここでの撮影も満足したので引上げにかかりますが,今日は大きなカメラを持った趣味者が目につきます。そういえば,昨日,「なごみ」が走ると聞いたので,挨拶かたがた「なごみ」の撮影ですかと声を掛けます。すると,もうすぐ来ますよとの返事です。帰りの乗継ぎを考えたうえでの引上げでしたが,「なごみ」が来ると聞くと気になります。速攻でネットを調べると仙台着13:20頃だそうです。逆算するとここの通過は12:50頃で本当に直ぐです。慌てて土手を登り,先ほどのかたの邪魔にならないか確認しながら撮ったのが下の写真です。左の草がちょっと邪魔ですが,予定していた訳ではないので,大収穫です。

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E655系「なごみ」

 大きなおまけの収穫に大満足で帰途に着きます。往きは北白川から来たので,帰りは東白石に抜けることにして,来たときとは逆方向に歩いて行きます。東白石側に少し歩くと踏切があり,県道は線路と川の間に出ます。線路はトンネルでショートカットしますが県道は川沿いに進み,内親堰という堰のところに来ます。雪解け水をたたえた川と残雪をいただく蔵王のパノラマが広がります。

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白石川内親堰で

 再度,踏切を渡って暫く行くと東白石駅で,「なごみ」を撮ったところからゆっくり歩いて20分ちょっとです。東白石は滔々と流れる川以外何もない駅で,川を眺めながら30分位列車を待ちます。ちょうど下り列車が来たので列車を入れて川沿いのホームの写真を撮ったり,通過する貨物列車を撮ったりで時間を過ごします。

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東白石駅での4景

 13:43の442Mに乗れば,あとは帰途の旅です。まっすぐ帰るのではつまらないので,今日は郡山から水郡線経由で帰る計画です。白石で仙台の近郊電車から福島の近郊電車に乗換え,福島,郡山を目指します。

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白石では新幹線代行臨時快速とすれ違う

 越河~貝田間で県境を越え福島県に入ります。槻木~白石間の東北本線が沿う白石川は阿武隈川の支流,福島県側は阿武隈川の本流の拓いた土地で,県境は小さな分水になっていますが,不思議な地形です。分水からしばらく走ると福島盆地が一望できる景色になります。福島盆地一望は板谷~庭坂間に軍配が上がりますが,ここからの車窓もなかなかです。
 
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福島盆地を望む車窓 @貝田~藤田

 福島では13分の接続,14:39の1136Mで南を目指し,15:26,郡山に着きます。今日のこれからの行程は乗継ぎが結構よいので,郡山で食事にします。食事といっても乗換え込みで29分しかないので,駅そばかファーストフードか,選択は限られます。結局,駅近のマクドナルドになり,イートインでゆっくりする時間はなし,車内でパクつくのはこのご時勢憚られるので,駅裏のベンチで速攻でお腹に流し込みます。今日は既にふた仕事したので,夕酌のビールと肴も買って水郡線の気動車に乗り込みます。

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今日の帰りは水郡線。330D @郡山

 水郡線は一昨年の3月にも乗っており,再度の訪問です。というのも一昨年は2019年の台風19号の被害で常陸大子~西金間がバス代行だったので,復旧成った新しい線路で再乗車の目的もあります。15:55,時間になれば列車は発車し,最初の1駅は東北本線を上ります。安積永盛で左に折れ,阿武隈川の本流を渡り,しばらくは谷田川に沿って走ります。

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水郡線は安積永盛~磐城守山間で阿武隈川本流を渡る

 谷田川の先で大きく右に曲がると今度は川東のあたりで阿武隈川に大接近します。その先は暫く阿武隈川に沿って進み,福島空港に近い泉郷に着きます。ここは市区町村でいえば玉川村で,なんでこんな所に空港を作ったのだろうと思います。この辺りは阿武隈川が拓いた土地で,意外と平らで広々としています。

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泉郷駅の玉川村の案内板

 野木沢の近くからは阿武隈川の支流の社川に沿うようになり,16:39,磐城石川に達します。その先も時刻表の索引地図から想像するよりは開けた所を走り,磐城棚倉に達します。この磐城浅川~磐城棚倉間に実は分水があり,仙台湾にそそぐ阿武隈川水系から水戸,大洗の方へ流れる久慈川水系に変わります。駅名はどちらも磐城がつき,もちろんまだ福島県内で,大きな分水の割に峠を越えた感じがしません。

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磐城棚倉からは久慈川水系を下り,駅名標にも奥久慈清流ラインの文字が入る

 不思議な分水だと思って調べると,この辺りでは急な流れの川が緩い流れの川をもぎ取ってしまう河川争奪という現象が起きたそうです。ここでは奪った急な流れが久慈川,奪われた緩い流れが阿武隈川です。磐城棚倉からは概ね上菅谷まで久慈川に沿った清流下りの旅です。

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磐城塙では下り列車と交換

 17:09発の磐城塙では下り列車と交換,その先の矢祭山~下野宮間でやっと県境を越えます。17:39,列車は水郡線の車両や乗務員の基地の水郡線統括センター(2022年のダイヤ改正から水郡線営業所を改称)のある常陸大子に着きます。

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常陸大子駅前のSL C12

 常陸大子では9分止まるので,車外に出て背を伸ばします。僕の場合は車外どころか,駅の外の駅前広場まで足を延ばします。ここはSL時代からの鉄道運行の拠点でSL C12が保存されています。JRの拠点がある町の玄関だけに手入れも行き届き,看板の主は大子町なので,行政の支援もあるようです。常陸大子を出ると2年前は代行バスで通った区間で,一部の線路はある面初乗りになります。水害でいくつかの橋が流されるような場所だけに,川面の近くを走りとても景色のよいところです。

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常陸大子~袋田の車窓

 水郡線には奥久慈清流ラインの愛称がついていますが,山方宿あたりまではその名のとおりの清流沿いを下ります。この辺りで山の間に陽はおちて景色も見づらくなってきます。また,夕酌のお酒も回ってきて,朝からの疲れも加わり,うとうとします。19:06,列車は時刻表どおり水戸に着き,水郡線の旅は終わりです。水郡線は乗る用事もなく全線完乗で乗って以来ずっとご無沙汰だったのですが,ここ5年で3回も乗ってしまいました。長くて退屈な面もありますが,地形や川の流れを見ていると面白く,好きになりました。

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帰りの列車4本まとめて。常磐線588M @石岡,常磐線1246M @土浦,東海道線1945E @上野,根岸線2021A @磯子

 水戸では4分の接続で常磐線の上り588M土浦ゆきがあり,買い物をする余裕はありません。588Mはエメラルドグリーンの帯の少数派E501系ですが,オールロングシートの車内見付けはE531系と比べると見劣りします。土浦でも8分で品川ゆき1246Mに接続とよい具合に列車があります。続いて,上野,横浜で乗換え,22:31にわが家最寄りの磯子駅に帰着です。

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この2日の行程。青春18きっぷ2人日分で約840kmの道のり。意外と水郡線は南北に近い向きです

 前から行きたかった東北本線の撮影地3か所を制覇し,新幹線の代行臨時快速にも乗れた1泊2日の旅でした。お天気にも恵まれましたが,顔にはマスクの跡,そして髪の毛が減って薄くなった脳天は真っ赤になりました。1週間後くらいには皮がむけることでしょう。2日間たっぷり楽しめたので,今日もお天気と旅の神様に感謝です。一方,一目千本桜は交通費をケチったばかりに残念な結果でした。来年こそは,満開の桜の傍らを行くEH500+フレートライナーを撮りに行きたいと思います。(2022.5.13記) 

東海道徒歩き(かちあるき)のおまけで三岐鉄道の写真撮り

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 2014年夏に始めた東海道徒歩きは2020年秋に三重県に達したことは紹介済ですが,その帰りに訪れた三岐鉄道がとても気に入りました。2021年の徒歩きの際,スタート地点の関への道中で寄り道して写真を撮る計画をたてました。僕は列車の旅は客車党でしたが,客車を使った旅客列車がなくなってしまった今,興味の対象は貨物列車で,三岐鉄道は日本で数少ない貨物列車が走る私鉄です。前回訪問時は雨で写真が撮れなかったので,今回は貨物列車の写真を撮ることを主眼に計画をたてました。

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手製の簡易ダイヤ。行違いの待合わせなどは気にせずに引いている

 最近では「貨物時刻表」に三岐鉄道の列車が収録されているので,便利になったものです。今回は旅行の準備の時間がたっぷりあったので,手製のダイヤを作ってみました。午後の遅い時間は前回の徒歩きで端折ってしまった関宿を見ることにすると,有効時間帯には上り2本,下り1本の貨物列車があります。これらの準備をする時間がまた楽しいのです。

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自宅最寄りの磯子を401Aで出発 2021.10.21(以下全て同じ)

 出発は(2021年)10月21日木曜日です。今回も2泊3日の行程ですが,2日のお休みをいただき木金土の3日を使い,日曜日は休養日の計画です。Covid-19禍も少し感染数が減ってきてはいますが,こんな時期に出歩いてよいものか,今度も人目をはばかりながらの旅行です。出発は自宅最寄りの磯子駅を6:03の大船ゆきです。なぜか東海道徒歩きの移動では新横浜に出るのを嫌って,大船から小田原に出るルートをとります。今回も新幹線特急券代節約のため静岡まで在来線利用です。

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小田原で。323M(右)は727M(左)に追いつかれる

 大船では5分の待合せで,JR東海直通の沼津ゆき323Mに乗換えです。この列車は面白いダイヤで,小田原で11分停車し,品川を14分遅く出た後続の727Mを待ちます。当初は磯子発をもう1本遅い6:12の列車で計画していましたが,目が醒めてしまったので,安全サイドの乗継ぎを選択です。朝の東海道線は下り列車でも結構混んでいて,323Mは大船から乗って空席を探すのに苦労する程度の入りです。

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左手の正面には房総半島の島影が

 小田原を過ぎると列車は相模湾沿いを走るようになり,左手の車窓には青い海の遠くに房総半島がうっすら望めます。小田原から湯河原にかけてのこの区間は東海道線随一の絶景区間と思います。車内のほうは小田原を過ぎると多少空席がありますが,熱海からは静岡県内の通学の高校生も大勢乗ってきます。沼津では静岡ゆき2745Mに5分で乗継ぐ予定ですが,三島~沼津間で踏切安全確認のための緊急停止があり,沼津には6分遅れての到着です。

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今日のきっぷ。当初は熱海から新幹線で計画していたので新富士経由。また,新富士で切れている蘊蓄はこちらを参照

 2745Mは,発車時刻を過ぎていますが323Mから乗換えのお客さんを待っての発車で,6分遅れて8:15に沼津を発車です。この先,終点,静岡での乗継ぎもよく,5分の接続で静岡停車の「ひかり503号」に乗換える計画です。ところが静岡まで乗る2745Mは始発駅を出た時点で6分の遅れを抱えており,朝のラッシュ時間帯の列車なので遅れの挽回は難しそうです。通勤通学のお客さんを乗せた2745Mですが,運転士さん車掌さんは挽回する気があるのかないのか,駅々での停車,客扱い,発車の動作は自分が焦っているせいかひどく緩慢に見えます。それでも2分30秒くらいを回復し,静岡には3分30秒遅れの9:05 30"位に到着します。幸い階段も近く,新幹線改札は敢えて有人改札を走り抜けて,何とか9:07の「ひかり503号」に滑り込みます。階段下には駅員さんが白旗を持って立ち,積残しのないようウォッチしているようで,僕のほかにも何人かこの列車に駆け込んだ人がいたようでした。

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ひかり503号 @浜松

 さて,今日は朝から沼津と静岡で5分の乗継ぎで,リスキーな旅程でした。仮にこの「ひかり503号」に乗れなかった場合,後続の「こだま」で追いかけて,名古屋着は36分遅れ,4分で近鉄電車に駆け込めれば,以降の予定に影響はなし。この近鉄電車に乗れないと,予定していた撮影地まで辿り着けずに,上り下り各1本の貨物はどこか別の場所で撮影ということになります。そんな訳でバックアップがあるような,ないようなの行程でしたが,予定の行程に間に合って一段落です。沼津といい,静岡といい,なかなかJR東海もやるもんだと見直しました。

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名古屋ではお約束のきしめんで腹ごしらえ

 10:01,「ひかり503号」は時刻表どおり名古屋に着きます。次に乗るのは10:21の近鉄の急行列車です。名古屋の近鉄線ホームはJRの在来線ホームの直下あたりで乗換えは便利なので,その間にホームのスタンドで軽くきしめんをいただくことにします。この後は撮影行になるので,あまり食事の時間はとれそうにありません。今日の目的地は三岐線の三里(みさと)ですが,一つ手前の大安(だいあん)までなら連絡きっぷが売れるというので,これを買って入場します。

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近鉄の急行列車はL/Cカー5800系 @近鉄富田

 近鉄のホームに行けばほどなく10:21の松坂ゆき急行は出発します。近鉄の電車はあまり縁がありませんが,5800系というのかロング/クロス転換式の座席を備えたL/Cカーです。最近は首都圏で,西武40000系などロング/クロス転換式の座席の電車が急に増えましたが,この仕組みは近鉄の採用が早く(試用ベースでは国鉄・JRに複数の先行例がある),1990年代末からの運用されているそうです。

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近鉄富田で。たまたま来たアーバンライナー

 快適なL/Cカーで29分の乗車で三岐線乗換えの近鉄富田に着きます。次の西藤原ゆきまで24分あるので,三岐線の情報収集をするつもりでしたが,近鉄富田駅の名古屋方の線路がいい感じにカーブしているので,ここでいくつか写真を撮ります。

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手作り感あふれる三岐線のご案内

 続いて三岐線のホームに行けば,手作り感あふれる写真付のご案内が目を引きます。今日は藤原岳をバックにした写真を撮りに行くつもりですが,藤原岳登山もしてみたくなります。11:14の西藤原ゆきは元西武新101系の751系で,2009年入線のこの編成は三岐線で一番新しい電車だそうです。

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三岐線で一番新しい751系 @近鉄富田

 時刻表どおり出発した列車は途中,保々で車両の交換をして,三里には11:39に着きます。今日の撮影地はインターネット等で情報収集した三里と丹生川のほぼ中間地点です。適当にGoogle Mapで目的地設定をし,途中ロケハンしながら歩きますが,結局は誰もが撮るような場所での撮影になります。今日はよい天気の予報でしたが,段々に雲が出てきて,青空の部分が少なくなってしまい,鉄ちゃん(鉄道写真撮影)には少々残念な天気です。以降はこの周辺で撮った三岐線の列車達です。

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撮影地へ向かう途中で撮った1枚。電車は801系 @三里~丹生川(以下,5枚同じ)

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お目当ての空車返送のセメント列車1。この場所は見通しがよく2カット撮れました

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お目当ての空車返送のセメント列車2

 その次が今日のとびらの1枚に使った本命の藤原岳バックのセメント列車です。ここには線路をまたぐ陸橋があり,多少俯瞰気味に撮った写真を多く見かけますが,僕は地平から撮ったアングルのほうが好きです。

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陸橋から三里側を見て撮った101系の復刻塗装車

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線路の反対から撮った751系は先ほど乗ってきた列車の折返し

 もう1本の貨物列車は三岐名物のフライアッシュ/炭酸カルシウム用貨車ですが,編成両数が短くなることを失念していて,少々バランスの悪い構図です。

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フライアッシュ列車は2両の貨車を重連で牽く

 そんなこんなで2時間半の鉄ちゃんを楽しみ帰途に着きます。地図を見ると丹生川への道のほうが真っ直ぐで分かり易いのと,丹生川には貨物列車博物館があるのとで,帰りは丹生川駅に出ることにします。帰り道は線路伝いなので,最後に1本上り列車を撮ります。三岐線の今日運用中の電車が一巡したようで,また復刻塗装の101系です。

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最後は再度101系復刻塗装車

 丹生川駅に着けば,駅に併設の貨物列車博物館を見学します。博物館といっても古い機関車や貨車を展示しているだけですが,これらを解体せずに客寄せの資源に活用しているのを好感します。

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貨物列車博物館の保存車両たち。もと東武39号ほか

 上の39のナンバープレートを掲げたSLは1898年(明治31年)英国のシャープ・スチュアート社製,日本鉄道(東北本線の前身)~官営鉄道(国有化による,5650形)~東武(39号)~昭和鉄道高校(保存機)を経て2002年に三岐に来たそうです。一応,屋根付の場所にある一連の展示物のほか,駅に近い側線にもう一群の展示貨車があります。三菱瓦斯化学の銘のある1両は形式タム8000の8000番,もしかするとトップナンバーかもしれません。

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貨物列車博物館の保存車両たち。こちらは主に二軸のタンク貨車

 貨物列車博物館も見学し,たっぷり三岐鉄道を楽しみ,14:25に丹生川を後にします。やってきた電車は801系の801番,懐かしい西武の湘南顔の電車です。丹生川ではたくさんの通学の小学生が降りてきましたが,彼らのいなくなった車両はなんと僕一人,ちょっとびっくりです。この電車に乗ること32分,14:57に近鉄富田に着きます。

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丹生川~近鉄富田の電車。この車両には他に誰もいない

 これで三岐鉄道の撮影行は終了ですが,この度の旅行は東海道徒歩きの旅,今回のスタートの関宿へ移動です。まずは近鉄富田からJRの富田へ歩きます。この界隈は去年歩いたので大体様子は分かるつもりです。名古屋のきしめん以来何も食べていないので,コンビニでパンでも買いたいですが,両富田の駅の間には古い商店街はありますが,コンビニは見当たりません。JRの富田駅の向こうには大きなイオンのショッピングモールがありますが,そこまで行っている時間はなさそうです。やむなく,少々ジャンクではありますが,手近なたこ焼き屋でとりあえずの空腹をしのぎます。電車の中での食事ははばかられるご時勢ゆえ,富田駅のホームのはずれで速攻でお腹に転がし込みます。

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富田駅の旧三岐線ホーム。電車が来なくなって久しい様子

 たこ焼きを食べながら周囲を見ると,かつて三岐鉄道が乗入れていたときのホームが残っています。歴史を紐解くと三岐鉄道の富田は元々こちらで,1970年に近鉄富田との連絡線が開業したそうです。連絡線の開業後も暫くは国鉄・JR駅にも旅客列車が残りましたが,旅客輸送としては近鉄のほうが優勢なので1985年に近鉄富田発着に統一したそうです。歩いて両富田駅間を行き来する人がなくなるので商店街が反対したというのはWikipedia日本語版の記事(2022.1.10閲覧)です。

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四日市で見かけたワイドビュー南紀

 富田から15:24の四日市ゆきに乗れば7分で四日市着,続いて15:41の亀山ゆきに乗継ぎます。四日市では10分の接続で,地方の緩急接続としてはまあまあと思いますが,この間が結構忙しいです。上りのホームに名古屋ゆきの「ワイドビュー南紀」が来たので,まずはこの写真を撮ります。キハ85はカミンズの350PSエンジンを備えたJR世代気動車と思っていましたが,世代交代がアナウンスされました。この非貫通のほうの先頭車は眺望もよくなかなかの傑作と思います。

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四日市で見かけたDD200

 反対側の貨物の側線を見ればJR貨物の新しい入替機DD200が午後の日差しを浴びて,写真撮って~と言っています。標識灯が点いていますが申し分ない光線状態で,新しいディーゼル機関車の写真を撮ります。短いほうのボンネットは実は後ろ向きで,公式の写真は長いほうのボンネット側から撮るもののような気もするので,反対(1エンド)側の写真も載せておきます。DD200はDE10似の前後非対称の車体と,ほぼ同じ出力の1,217PSの主機を持ちますが,メカ的には全く違う電気式ディーゼル機関車です。2017年から量産が始まり,現在20両(JR他社,臨海鉄道含む,2021.6現在)が全国で活躍しています。ふと伊勢鉄道のホームを見ると,滅多に見ない伊勢鉄道の気動車がいるので,こちらも写真を撮りに行きます(ただのNDCなので掲載省略)。
 
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亀山~関はJR西日本の気動車

 四日市から亀山は所要27分,前回の徒歩きを思い出しながら,ゆっくり過ごします。亀山でも接続はよく,3分で16:11発の加茂ゆきがあります。亀山から関は1駅ですが5.7kmあり,JR西日本のディーゼルカーで7分もかかります。関は東海道の宿場町で,かつては関町でしたが平成の大合併で亀山市に吸収され,今は亀山市の一部です。関町は東海道関宿の街並み保存に熱心で,電線の地中化など徹底した策が奏功し,今では大きな観光資源になっているようです。

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関の街並み。志ら玉屋前田製菓前で

 さて,僕の徒歩きですが,前回(2020年11月2日)は雨が降ってきたのと関西本線の列車の都合で,関まで辿り着きましたが,東の追分にあたる伊勢街道分岐の一里塚までしか来ていません。その時の情報から関の街並みは見ておきたいと思ったので,今日は夕方ですが,ゆっくり街並みを見学することにします。関駅を出て,駅前の道をまっすぐ進めば旧街道まで5分もかかりません。日本橋からここまで46の旧宿場を見てきましたが,確かにここの街並みは見事です。

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関の街並み。御食事処山石前で

 僕の興味は街並みの保存状態とか街並み自体で,そこにある名所旧跡などをつぶさに見学する趣味はありません。全く興味がない訳ではありませんが,徒歩きの途次ではそんな時間はとれないことが多いので,それが習慣づいてしまったのでしょう。関の街並みをゆっくり見ながら西へと進みます。今日は平日,夕方でもあるので,地方の町家の店じまいは早く,夕食の支度にかかっているようです。そんななか街道の茶屋のような前田屋さんが開いていたので,ちょっと覗いて名物の志ら玉餅と饅頭をいただきます。片付けを始めようとしていた女将さんも手を休め,二三街道歩きの世間話などをして,休憩させていただきます。

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関宿の夜。少しカメラの向きが違いますが上の山石前とほぼ同じ場所で

 陽も傾いてきたので引揚げにかかりますが,夕食をどうするかです。亀山の駅前には大したお店がないことは分かっているので,レトロな雰囲気の関で食べたいですが,開いているお店が少ないです。駅近くの山石なるお店に入って3桁の値段のとんかつ定食をいただきましたが,ソースやサラダのドレッシングは自家製のようで満足です。お腹もくちて駅に戻れば満月がきれいで,まだ18:00過ぎだというのに人っ子一人いません。

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関駅で。人っ子一人いない構内に満月が光る

 18:26,時刻表どおり亀山ゆきの気動車がやってきます。気動車に乗ると入口にはイコカの端末が設置されて,入場記録のタッチをするよう促されます。いつからこのような方式になっているのか知りませんが,自分の周りの京浜地区では見かけない方式です。以前から無人駅の多い線区では,車両の側にICカード端末を置いたらよいと思っていたので,その実現にちょっと嬉しい気がします。

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関西本線の気動車は車載型イコカ端末を設置

 18:32,列車は亀山に着きますが,ホテルに帰って寝るにはまだ少し早いです。亀山といえば,昔はローソクでしたが,ちょっと前は液晶ディスプレイで世界の亀山でした。鴻海の傘下に入って往時の輝きはありませんが,そのシャープの亀山工場を見に行こうと思います。半導体や液晶デバイスの工場は生産設備がマル秘なので当然中には入れませんが,世界の...と自分で言う位なので,どんなものかと思います。

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亀山からはちょっとシャープの工場へ

 亀山駅からシャープ亀山工場に行くバスは三重交通の91系統,1日10本の運転は亀山駅発着便で最多の本数ですが,通勤バスなので休日は運休です。亀山の駅前から19:13のバスに乗れば,東名阪自動車道の亀山IC,亀山工業団地内を巡って12分で終点,シャープ亀山工場に着きます。高速道路のインターチェンジから近く物流の便もよい場所で,ここに工業団地をつくりシャープやほかの企業を誘致した行政も慧眼ではあります。バスは駅からの所要時間よりも長い18分で折返しますが,僕もここで18分を過ごします。ちょっと歩けばすぐによそ様の工場の敷地になってしまうので,工業団地内の基幹道路周辺を歩くくらいしかやることはありません。

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「世界の亀山モデル」を作るシャープ亀山工場

 19:43の戻り便で工場を後にしますが,帰りは亀山IC近くの朝明山という停留所でバスを降ります。今日のホテルはインターチェンジと工業団地の間にあるシティホテルです。目の前にコンビニもあるので夜食と明日の朝食を買って準備は万端です。フロントの担当に聞けば,シャープの工場関係のビジネス客も多いそうです。未だ21:00前ですが屋上の大浴場にゆっくり浸かり,明日からの徒歩きに備えて早寝します。1年前から楽しみにしていた三岐鉄道が曇りだったのが残念ですが,東海道徒歩きの前哨戦としてはまずまずの成果ある1日でした。(2022.1.10記)

晩秋の八高線,川越線に鉄分補給に行ってきました・前編

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 外出が制限されるこの時期に...というのが枕詞になっていて,嫌なご時勢です。ちょっと古新聞ですが,去年の秋の終わりに八高線,川越線界隈に鉄分補給に行ってきました。写真撮り,乗り鉄,クイズラリーイベントに博物館見学と盛りだくさんな1日でした。少々慌ただしいですが,以下にレポートします。

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川越線80周年のパンプレットの表紙

 埼玉県中央部を東西に走る川越線は去年(2020年)の7月22日に開業80周年を迎えました。たまたま記念パンフレットが自宅の近くの磯子駅にも来ていたのですが,ページをめくると秀逸な出来で,川越線に行ってみたくなりました。周年誌なので開業から現在までの歴史に見開き2ページ,沿線案内も見開き2ページ,記念イベントやクイズラリーの案内などで2ページのパランスがよく,沿線のJR社員の手作り感もあって,僕としては評価が高かったです。

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川越線80周年の歴史のページ(拡大はこちら

 クイズラリーで各駅で乗り降りしたとしても,30.6㎞11駅しかないので半日もかかりません。周辺で気になることを探してみると,かなり気が早いですが八高線のキハ110がそろそろ更新,その他にブログ記事の関係で鉄道博物館で写真を撮りたいものがあったな...ということで,これら3つをまとめて消化となりました。

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11月中旬の朝6:00前。今日は良い天気になりそうだ 2020.11.14(以下全て同じ)

 出掛けたのは11月14日土曜日,出発は自宅近くの磯子駅を5:57の根岸線上り526Bです。東神奈川では6:18の横浜線,八王子では7:18の八高線に乗換えます。八高線は高麗川を境に,南は電化され川越線と一体化された運転系統で4両編成の電車,北は非電化のままでキハ110系気動車での運転です。東京近郊区間の140円旅行で気動車に乗れるのはここだけで,ときどき訪れているので大体勝手は分かっています。

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往路の列車一括。根岸線~京浜東北線526B@磯子,横浜線637K@東神奈川,八高線761E(右)と231D(左)@高麗川

 八王子からの761Eは土曜日の朝なので,通学や部活の高校生,ちょっとした用務客に通勤客といった具合で座席定員より少し多いくらいの入りです。北八王子,小宮で列車行違いの後,小宮~拝島間で多摩川を渡ります。あまり人の手の入っていない川のかなたには奥多摩の山々が朝日を浴びていまです。拝島を過ぎると八高線は米軍横田基地の脇をかすめて走り,東福生~箱根ヶ崎では基地の中のようなところを走ります。

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小宮~拝島で多摩川を渡る

 西多摩郡瑞穂町にある箱根ヶ崎まで途中の5駅すべてで上り列車と交換し,ローカル線としては列車が多い印象です。分水嶺を越えた感じはしませんが多摩川水系から荒川水系に入り,台地上の金子は初めて交換なしですぐの発車です。

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茶畑の向こうに富士山がきれい @箱根ヶ崎~金子

 金子からは下り勾配になり,入間川の鉄橋近くからは秩父の山並みがきれいに望めます。一度跨いだ西武線の線路が近づいてきて東飯能に停車,次は川越線と接する高麗川です。列車は川越方面に直通しますが,午前中は八高線で鉄ちゃん(鉄道写真を撮ること)の予定なので,僕は高崎ゆきの気動車に乗換えです。

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入間川の鉄橋近くから @金子~東飯能

 今日の午前中は八高線のキハ110の写真撮りまでは決めていますが,どこで撮るかです。寄居までは東武東上線も走るので更に北,用土とか松久で最初は検討しました。ところが八高線の非電化区間は意外と列車が少なく,小川町以南の方が区間運転の列車があり有利なことが分かりました。あまりお立ち台(列車の写真を撮る名所)などの情報はありませんが,とりあえず明覚駅の近くで見繕うことにしました。

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八高線226D。典型的な晩秋の里山をゆく @明覚~越生

 越生~明覚間はじっくり車窓を見てロケハンします。右手の車窓は刈入れの済んだ田んぼで,障害物もなくなかなかよさそうな印象です。8:37明覚着,ここで3時間ほど滞在し,上下2本ずつの列車を撮ることにします。

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下り列車は少々逆光です。263D @越生~明覚

 ここと思った場所に行くと,何と呼ぶのか知らないのですが,刈りとった稲を束にして干してあり,いかにも秋らしい景色です。また,線路端には1本の柿の木があって,色づいた柿がまた秋の色です。埼玉県の真ん中あたりですが,晩秋の里山の典型のような景色です。そう思っていると,今日は土曜日,兼業農家は土曜日も仕事をするのか田んぼの主が軽トラで現れて,干していた稲穂を荷台に積み始めます。せっかくの借景が...片付け終わる前に最後の上り列車が来ましたが,列車と共に稲の束を片付ける農家のかたも写って,それはそれで田舎らしい写真になりました。

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八高線228D @明覚~越生

 八高線は2両編成主体でいろいろなアングルが楽しめそうですが,最後の1本は欲を張って,遠景(上)と近景(下)で2カット撮ってみました。

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八高線228D @明覚~越生

 僕はゴルフはしませんが,この辺りはゴルフ場銀座で,この近くにも越生,日本カントリー,武蔵の杜カントリーと3つのコースがあります。そのせいかは分かりませんが,線路沿いの道路には「丘の上パン工房」なる,ベーカリーがあって焼きたてのパンを売っています。列車は概ね1時間に片道1本ずつくらいしか来ないので,時間を見つけて早昼食のパンをいただいてゆっくりします。

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丘の上パン工房,周囲の景色と商品

 撮れた写真は上の4枚程度ですが,お昼前,十分満足して明覚駅に引上げます。明覚駅はときがわ町にありますが,その町を僕は知りませんでした。位置的には東武東上線と西武秩父線の間ですが,どちらもときがわ町内はかすってもいません。八高線だけが町内を通る鉄道路線で,駅は明覚だけです。2006年に玉川村と都幾川(ときがわ)村が合併してときがわ町になり,人口は10,500人(2021年2月)だそうです。

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明覚駅前にあるときがわ町の案内板(拡大はこちら

 駅は無人ですが,街の代表駅だけあってとんがり屋根の意匠がおしゃれです。

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明覚の駅前風景

 改札をとおり跨線橋を上ると,高崎側はちょっとした林の中を通り抜けるようになっているので,これから乗る列車を橋の上から1枚撮ります。反対側はとんがり屋根の駅舎の向こうに秩父の山々が望め,こちらもまたよい景色です。

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八高線2266D。緑濃い林のなかを進む @明覚駅

 ところで,今日,用意したきっぷは「休日おでかけパス」です。140円旅行ではこう自由な乗り降りはできないので,やはり途中下車のできるきっぷがあるっていいなと実感します。

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明覚駅での離合。遠くには秩父の山々が見える

 ときがわ町は東京から程近いのにとてものどかな所で気に入りました。今日は後の予定が盛り沢山なので,11:49の列車で高麗川に戻りますが,また訪れたいところです。今日のスレッドは川越線のクイズラリーと鉄道博物館まで3つまとめて1本のつもりで書き始めましたが,八高線でつっかかってしまい,残りは次回にまわします。取材のための外出が制約されるので,ネタは大事に使いたい意図も少しありますが,悪しからずです。(2021.3.28記)

後編につづく

盛徳寺跨線人道橋再び--185系「踊り子」号の写真を撮りに,ほか

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 富士山をバックに185系の「湘南ライナー」の写真を撮りに年末に辻堂に行ったことは既に書きました。未だ撮り足りない気がしていたので,1月の週末,戸塚駅の近くに写真を撮りに行ってきました。行った場所は盛徳寺跨線人道橋,6年前に記事を載せましたが,それなりに有名なお立ち台です。今日はその時の成果と多少のおまけをご報告します。この日のこの場所にいた同好の士は3~4人,そこそこ落ち着いて写真撮りができました。ここはお昼過ぎからが順光ですが,湘南ゼミナールの看板が邪魔だと思うのは僕だけでしょうか。

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「踊り子9号」 @戸塚~大船 2021.1.30

 (2021年)1月30日土曜日,朝起きてカーテンを開けるとバッチリ富士山が見えます。今日は鉄ちゃん日和だとばかり,急遽,置換え間近の185系「踊り子」号の写真を撮りに行こうと思い立ちます。自宅を10:00過ぎに出発,戸塚駅には10:40過ぎに着きます。戸塚から線路沿いに10分ぐらい大船方向に下ると盛徳寺跨線人道橋に着きます。最初にやってきた列車は東京駅を10:30に出た「踊り子9号」です。この列車は185系7+5両の12両編成,まだ若干時間が早く,側面まで陽があたっていません。

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桃太郎牽引の貨物列車。1068レ @大船~戸塚 2021.1.30

 次に来たのは桃太郎牽引のフレートライナーです。逆光ではありますが上りの「踊り子2号」を撮ろうと構えていたら,たまたまやってきた貨物列車,ありがたい拾いものをしました。

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EF210の貨物,もう1本はトヨタロングパスエクスプレス @大船~戸塚 2021.1.30

 貨物の時刻なので詳細は分かりませんが,この日は東海道線の上り列車が多少遅れていたようで,1068レの行った後,5分もしないうちにもう1本貨物列車がやってきました。水色の揃いのコンテナがきれいなトヨタロングパスエクスプレスです。

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ようやく来ました「踊り子2号」 @大船~戸塚 2021.1.30

 2本の貨物を追うようにようやく「踊り子2号」がやってきました。どうやら7分くらいの遅れのようですが,おかげで貨物2本が撮れたので遅れに感謝です。土曜日の朝1番の上り列車とあって,身軽な7両編成です。

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「サフィール踊り子1号」 @戸塚~大船 2021.1.30

 次の写材は「サフィール踊り子1号」です。E261系は2020年3月登場の全車グリーン車のリゾート用電車で,自分にはあまり縁がないのですが,せっかくの機会なのでしっかり写真に収めます。この写真のときは思い切り引っ張って湘ゼミの看板を排除してみました。

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5075レは大かぶり @戸塚~大船 2021.1.30

 次に来たのは貨物の5075レです。今日は「踊り子」号狙いなのであまり気にしませんが,貨物列車狙いだったらがっかりの1枚です。

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「踊り子11号」は携帯で動画(こちら)を撮ってみました @戸塚~大船 2021.1.30

 この後は185系の「踊り子」号が続くので,1本は携帯で動画を撮ってみます。この11号は運転日の少ない臨時で,短い7両編成での運転です。185系が引退となるとMT54モーターの音を聞く機会はいよいよ減り,JR西日本やしなの鉄道の115系くらいです。その次がド本命の「踊り子13号」で堂々の15両編成,今日のとびらの写真です。

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西濃運輸のカンガルーエクスプレス @戸塚~大船 2021.1.30

 今日の予定は大体完了と落ち着いていたらEF66の牽く西濃カンガルーエクスプレスがやってきました。EF66はEF210よりも出力が大きく好きな機関車ですが,JR貨物になってからの増備車の100番台はサメなどと呼ばれ,どうも間の抜けた顔立ちです。

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今日の最後は横須賀線のE217系 @戸塚~大船 2021.1.30

 横須賀線~総武快速線にはE235系の投入が始まり,E217系にも廃車が出始めました。最後になると葬式鉄という人達が繰り出してきて大騒ぎになるので,そうなる前に数枚の写真を撮っておきます。

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今日もベストのポジション近くにはライン引きの作業車が 2021.2.28

 上の写真を撮ってからほぼ1か月後の2月28日(日),この日も絶好の鉄ちゃん日和だったので,懲りずに185系の写真撮りに出掛けてきました。こうなると僕も完全に葬式鉄です。1月30日の経験から盛徳寺はあまり早く行っても側面に陽があたらないと分かったので,昼前は辻堂に行き「踊り子2号」1本を富士山バックで撮ることにします。前回,年末に辻堂に行ったときは沿線火災に巻込まれ,ベストと思わる場所で写真を撮ることができませんでした。今日,その場所に行くと,今度は道路のライン引きの作業車が止まっていて,よくよくこのポイントには縁がないようです。

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「踊り子2号」 @茅ヶ崎~辻堂 2021.2.28

 この時間だと陽が側面に回り込んで,お顔にはわずかにしか当たっていませんが,まずまずの出来で満足です。

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EF210+フレートライナー1068レ @茅ヶ崎~辻堂 2021.2.28

 この日は「踊り子」号の他に貨物1本を撮ることができました。もう少し粘れば貨物があと2本来るのですが,今日は盛徳寺へハシゴする予定なので泣く泣く辻堂を引き上げます。

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辻堂駅の入口で。架線柱がちょっと邪魔です 2021.2.28

 ところで東海道線と富士山のコンビネーションならあまり歩き回ることもなく,辻堂駅西口を出たところでも写真は撮れます。僕はあまり俯瞰は好まないのですが,この程度なら世話要らずです。写真を撮ったその列車に乗って,戸塚を目指します。

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堂々の15両フル編成の「踊り子13号」 @戸塚~大船 2021.2.28

 ダイヤ改正まであと2週間,盛徳寺のポイントは30人位の先客がいてごった返しています。ところが,なんとなく雰囲気が重く,期待を込めて列車を待つ風でありません。近くの人に声をかけると,しばらく前に警察官が来て通行の妨げにならぬよう,指導があったそうです。道理で歩道橋に陣取る人や三脚を立てる人がいません。歩道橋の袂のちょっと広くなった所で手持無沙汰に待機していて,列車の来る2,3分前になると蜘蛛の子を散らす如く思い思いのポジションに散って,カメラは手持ちで撮るというあまり見ないお立ち台風景です。

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ついでに撮ったE257系の「踊り子15号」 @戸塚~大船 2021.2.28

 3月13日のダイヤ改正からはふつうの「踊り子号」は全てE257系になりましたが,自分としてはE257系は辰野で仕事をしていた1年間,毎週お世話になった電車です。天下の東海道本線の特急が他線区からのセコハンでよいのか...というのが僕の新「踊り子」号感です。183系が老朽・陳腐化していたので早々に置き換えたかったのでしょうが,そもそもなんで中央本線に振り子なしのE257系なんか入れたのかと思います。こうしてみると特急用車両と言えども儲からない列車にはお金をかけない,JR東日本も厳しい経営をするものです。

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戸塚駅北側で撮った「踊り子17号」 @東戸塚~戸塚 2021.2.28

 ここは混雑が激しいうえに雰囲気も重く気づまりなので,今日はこの辺で引上げることにします。戸塚まで歩いてきたら,次の17号がもうすぐ来そうなので,バスターミナル脇で場所を見繕って撮ってみます。光線の加減だけはバッチリの写真が撮れました。

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おまけ1:185系使用のライナー列車「おはようライナー新宿22号」 @大船 2021.3.4

 このほか3月4日(木)も在宅勤務の始業前に辻堂に行ってみました。この頃は朝6時ではまだ暗く,富士山が見えるのかよく分かりません。ままよと家を出てはみたもののあいにくの曇り空,2本だけを大船駅で駅撮りしました。

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おまけ2:富士山バックの貨物列車 @茅ヶ崎~辻堂 2021.3.14

 ダイヤ改正翌日の3月14日(日)は良い天気で,うちから富士山がバッチリ見えます。せっかくのお天気なのでこの日も辻堂に出掛けますが,密を避ける意味もあって足はプリ子(うちのプリウス)です。コロナ禍で人出も少なかろうと,春先の行楽日和の湘南を甘く見ていました。11時前後に幾本かある上りの貨物を狙って出かけましたが,道路が混んでいて大遅刻,撮れたのはこの1本だけでした。往復3時間がかりで収穫はこれだけ,やっぱり週末の湘南はクルマで行くものではありません。(2021.4.17記)

富士山をバックに185系湘南ライナーを撮りに行く

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 少し前の話になりますが年末の(2020年)12月24日(木)はお休みをもらえたので,今度の全国ダイヤ改正で置換えがアナウンスされた185系の湘南ライナーの写真を撮りに行ってきました。今度もコロナ禍の折からマスクによる防護と人との接触を避けることを徹底しての外出です。冬の朝,狙いは富士山バックで,以前,藤沢~辻堂間の踏切(多分,鵠沼第二踏切)に行ったことがありますが,ここはスペースが狭く複数人が押し掛けると落ち着いて撮れそうにありません。今回は線路沿いのスペースが広そうな辻堂~茅ヶ崎で撮る計画です。

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E217系トップナンバー(付属編成ですが)とE235系の後ろ姿 @大船駅 2020.12.24(以下,同じ)

 今日も5:00の早起きですが,ライナー狙いなので仕方ありません。富士山バックが狙いなので起きたら先ず天気を確認しますが,真っ暗で景色は見えません。西の空にも星が見えるので,予定どおり決行と決め,自宅最寄りの磯子駅5:50の根岸線下り列車に乗ります。大船では6:23の沼津ゆきまで17分あるので駅構内をブラブラします。そういえば3日前の12月21日から横須賀線のE235系の運用が始まったななどと思ってふと見ると,E217系のトップナンバーが止まっています。更には当のE235系も入換えでホームに顔を出していて,どちらもまともな写真は撮れませんでしたが,幸先のよいスタートです。

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acureの自販機に掲出されたメモリアル185 @大船駅

 この時間は上り貨物列車のラッシュで,これらの列車の写真を撮りたいのですが,夜が明けておらず光量が足りません。ホームの飲み物,acureの自販機に目をやれば,メモリアル185なる宣伝が貼ってあります。階段の降り口には横浜支社版の特急踊り子のポスターもあり,今日のアクティビティのやる気が湧いてきます。

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特急 踊り子のポスター @大船駅

 沼津ゆき321Mに乗れば,10分もかからず辻堂に着きます。もたもたしているとライナー2号が来てしまうので,ともかく海側の線路沿いの道を茅ヶ崎方面に歩きます。駅前の商店街を抜けると,胸の高さ位のコンクリート柵が道路と線路を隔てているだけで,どこでも写真は撮り放題です。ここなら100人来ても大丈夫だななどと思いますが,駅の近くは線路の位置が若干高めで,少し見上げるような構図になります。

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そうこうするうちライナー2号が来る

 線路沿いに続く道をロケハンしながら進むうち,向こうから電灯色のシールドビームの電車がやってきます。あのライトは185系でしょう。まず貨物線を新宿に上るおはようライナー新宿22号が来ますが,これは失敗。続いて3分後,ゆっくり構図を決める間もなく撮ったのが上のライナー2号の写真です。富士山は見えていますが,パンタグラフの陰です。

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練習列車は頻繁に来る。列車は辻堂6:54の1830E

 今ここを通る列車の東京着は8:00前,そろそろラッシュアワーで,上り列車は頻繁に来ます。富士山とのバランスなど,こんなものかなと準備を進めます。下のライナー4号は富士山とのバランスはそこそこですが,尻切れでこれも失敗です。

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貨物線を走るライナー4号。カメラの水平がボロボロでかなり回転の編集してます。下がきびしいのはそのせい

 あれこれ迷いながら歩くうちに線路と道路が並走する茅ヶ崎方の終点まで来てしまいました。さて,どこが一番よかったかななど考えながら元来た道を引返します。すると左手の線路端から何か煙のようなものがたっています。おや?と思いながら進むと,煙は見る間に激しくなり,通りがかりのお嬢さんが携帯を手に立っています。煙の元を見ると,線路端の枯れ草と踏切障検のセンサー(受光器と書いてある)の配線箱から火が出ているよう,沿線火災です。

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ちょうど現場に来た1834E

 お嬢さんに通報を頼み,自分は列車に知らせるべく線路を見ると,辻堂駅に進入する上り列車が来るところです。150mくらい先に踏切があるのでそこの非常ボタンを押せば列車は止まるでしょうが,そこまで行っている時間がありません。持っている荷物--踏み台を入れた白い大きなビニール袋--を慌てて振ると,運転士さんも気づいたようで現場の30m位手前で止まりました。反対を見ると貨物列車が走ってくるので,これも袋を振って合図します。

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こちらは下りの貨物列車。西濃カンガルーライナーのよう

 その間にも通勤途上の男性が線路端にあった木っ端--なぜか近くに落ちていた用地標のような赤杭--で火元をたたいて消火を試みています。しかし,煙は強まり,炎も出始めました。続いて自転車で通りがかった通勤途上の男性が町内会の消火器を持ってきて消火します。最も盛んだった時で腰くらいまで火勢はあったと思いますが,これでなんとか火は消えました。多分,煙に気づいてから,5分のうちの出来事です。また,消火活動にあたった2人の男性は,先を急いでいたのか,早々にこの場を立ち去ってゆきます。

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集まった緊急車両(撮影はしばらく後)

 お嬢さんのほうは警察に電話したら,消防署に電話するよう案内され,消防に現場の場所などを説明していますが,なかなかにもどかしそうです。自分のほうは道路から柵越しに1834Eの運転士さんに状況を伝え,列車指令経由の手配を試みます。また,状況を理解した運転士さんは,電車備付けの消火器を持出して,まだくすぶっていた燃え痕に徹底的に消火剤を撒きます。自分も知りませんでしたが,町内会の消火器はピンクの薬剤であっという間に出終わってしまいましたが,電車の方は白い薬剤で噴出する時間もずっと長いようです。火はこれで鎮火しましたが,まだ現場検証が必要で,列車も止まったままです。こちらは列車が動かないことには商売にならないので,検証対応は引受けたつもりでしたが,なかなか消防車もパトカーも来ません。火がメラメラ燃えていればすっ飛んでくるのでしょうが,鎮火後の検証だけとなると,随分スピード感が違います。通報から10分位して消防署が,更にその後5分位で警察が来て,現場検証を始めます。

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この日はたくさんのE231/E233系の写真も撮りましたが,そのうちのベスト?

 自分らは第1発見者,通報者ということで,言葉使いはとても丁寧ですが,調書をとられます。これ自体は仕方のないことと思いますが,日本のお役所は縦割りで,全く同じことを消防と警察に2回しゃべることになりました。2回目の警察の方は面倒臭くなって端折ってしゃべり,それを察知したかメモを取る方も簡単で,実際は1.7回というところです。各庁署にもそれぞれ言い分はあるでしょうが,これは改善してもらいたいところです。
 
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湘南ライナーといえばこの215系もダイヤ改正後の処遇が心配です

 発煙から小1時間後の8:00前になり,ようやく列車は運転再開になります。くだんのお嬢さんも同様で,出勤の途上に小1時間付き合っています。現場の近くには茅ヶ崎方,辻堂方,両方に踏切がありますが,これらも小1時間開かずのままでした。上にも書いたとおり,火災自体は約10分で消えているので,残りの約40分は検証のための運転見合わせです。発火していたのはJRの信号関係の機器だし,消火をしたのも運転士さん,沿線火災には間違いないと思いますが,こんなに大袈裟なことになってしまい,列車を止めてよかったのかと思います。尤も,自分が止めなくても,早晩,沿線火災で運転見合わせにはなっただろうと自身を納得させます。

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このときの列車走行位置の表示

 検証や調書作成が終わって自分の拘束は解かれましたが,たくさんの緊急車両が止まっていて列車写真どころではありません。その辺でウロチョロしているとただの迷惑な野次馬と間違われそうです。少し場所を移して,写真撮りの続きを始めます。しかし,列車ダイヤはぐちゃぐちゃです。文明の利器の列車の走行位置表示を見ても,どうもライナーは表示の対象外のようです。線路には列車がひしめき順々にやってくるしかないので,こちらも腹を括って来るものを撮る態勢で臨みます。

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185系のおはようライナー新宿なので多分26号。30分くらいの遅れ

 三々五々消防や警察の人たちも引上げますが,JRの人だけは焼けたつなぎ箱の復旧作業を進めます。場所が線路際なので,列車監視員が付き,旅客線の下り列車のみ速度規制がかかっているようです。貨物線を走る「おはようライナー新宿26号」に続き,185系15両編成の「湘南ライナー12号」がやってきます(今日のとびらの写真です)。火事の前の一群は暗くて今イチでしたが,火事の後は陽も高くなり,踏切中継の特発がちょっと邪魔ですが富士山もバッチリです。特発といえば,この道路は100人来ても大丈夫と上に書きましたが,これは大ウソです。線路には架線柱,信号機のほか受光器の支持棒,特発の支持棒などなどいろいろな縦の障害物があって,本当にすっきり撮れる場所はとても少ないです。帰り道もしっかりロケハンして帰りましたが,上の1830Eの写真の場所がベストかもしれません。JRのかたが作業をしていて近づき難かったですが,火災の現場(56kmポスト付近)より少し伍仁原踏切のほうへ下ったあたりだったと思います。

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上りの貨物列車。富士山の光の当たり具合はこの時がベスト?

 ところで,今日はライナー狙いでしたが,自分は列車写真は貨物列車派です。貨物列車が好きな訳ではなく,力強そうな機関車牽引の列車が好きなのですが,今や機関車牽引=貨物列車の時代です。東海道線の早朝は関西,山陽方面から東京に上ってくる貨物列車のラッシュアワーです。ライナーの走る時間帯では遅いのですが,下りはそこそこ列車があり,それらの写真も楽しみます。

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福山通運貸切の福山レールエクスプレス

 最近はモーダルシフトの波に乗り,佐川のスーパーレールカーゴを始め,通運会社の貸切列車が増えました。これらの列車はコンテナ列車でも同じデザインのコンテナが並んで編成美もあります。以前の記事で書きましたが,EF66の3,900kWに対し,EF210は3,390kW(30分定格は3,540kW)で,古いEF66の方が性能的には勝っています。このEF66も国鉄時代に製作された機関車は27号機1両だけ,JR移行後の100番台の最終製作グループでも今年(2021年)で30年になります。後継の機関車が楽しみですが,JR貨物は出力ダウンでも優秀な汎用機EF210の増備でしのぐのでしょうか。

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トヨタ貸切のトヨタロングパスエクスプレス

 そうこうするうちライナーの時間帯は終わり,下りの「踊り子」号の初便が15分くらい遅れてやってきました。自分も朝からトイレに行っていないので,引上げることにします。

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「踊り子3号」。追いかけですみません

 元来た道を辻堂駅に引返し,大船に出ます。往くときには,帰りの大船ではE217系の写真でも撮りたいと思っていましたが,本格的に鉄ちゃんをした後では駅撮りをする気になりません。一服のコーヒーを買おうとNEWDAYSを覗くと,185系40年の記念パッケージのお菓子があるので,迎春バージョンと合わせて,家へのお土産にします。

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今日のお土産。185系40年と2021年迎春の横浜ハーバー

 今日の午前は富士山バックの185系の湘南ライナーの鉄ちゃんのつもりでしたが,いろいろなことがありました。元々の目的の写真は上のとおりで,一とおりの成果は得られました。沿線火災の現場に居合わせるとか,自分で列車を止めるなどという体験はもちろん初めてです。また,消防や警察の調書作成に立ち合うのも初めてで,よい経験をしました。振返ると,その時の会話はけっこう密で,今日は人との接触リスクは少ないと考えて来ましたが,何が起こるか分かりません。

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185系登場の頃の記念入場券

 よい場所も憶えたので,陽が長くなったらダイヤ改正前にもう一度,この辺りへ出かけたいと思います。神奈川県では数日前に緊急事態宣言が発出されたので,またまた不要不急の外出はしづらくなってしまいました。別の用事があって家のきっぷを整理していたら,185系「踊り子」号の運転開始の記念入場券が出てきました。最後にそれをつけて,今日の稿を終わります。(2021.1.10記)

2020年夏のアクティビティ3--青春18きっぷで福島へ小撮影行・後編

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前編から

 巣ごもりで大きな旅行のできない今年(2020年)の夏ですが,8月には用心を重ねて福島に撮影行に行ってきました。今日はその後編,2日目のアクティビティと復路をお届けします。

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福島駅前には作曲家,古関裕而のモニュメントが 2020.8.21(以下全て同じ)

 1日目は磐越西線の磐梯山の麓で写真を撮りましたが,2日目は福島の周辺で活動します。東北本線の金谷川~松川間は43.10のダイヤ改正を機に線路が改良された区間で,上り線は単線の高架で小高い丘の間の田んぼを一跨ぎしています。昔から有名な撮影地で,一度行ってみたいと思っていましたが,僕は今回が初めてです。ここで写真を撮ってから,少し遠回りをして青春18きっぷでの「乗り鉄」を楽しんで帰宅するのが今日の行程です。

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この日も朝は早い。5:45の始発1120Mで福島を出発

 5:00過ぎ,目覚ましで起きてホテルを出発します。ホテルは朝食サービスの東横インですが,この時間では準備ができていません。福島の駅前に着くと中合デパートの建物が駅前の一等地にありますが,店じまいセールも終わったところで,時代の流れを感じます。信号を渡り駅前広場に出れば,今,放映中のNHK朝の連続ドラマ「エール」の主人公の古関裕而が福島の生まれだそうでピアノを弾く姿のモニュメントがあります。

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撮影地に着くとすぐに旅客列車が。2126M

 ホームに入れば始発の矢吹ゆき1120Mは玄関ホームからの発車です。目覚ましの缶コーヒーを飲んでいるうち10分で金谷川に着きます。もたもたしていると列車が来てしまうので,早々に撮影地のほうへ歩きます。事前に地図を印刷してきましたが,ここは分かり易い1本道です。先ずは高架を見上げる県道から何枚かを撮ります。

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朝日を受けてEH500牽引の貨物がやってきた。8068レ

 ここに着いて15分後くらいに最初の貨物列車が来ます。ここは直線ですが金谷川の駅の出口がカーブで速度制限があり,思ったよりゆっくり走ってくるので写真は撮り易いです。連写モードではメモリーが無駄なくらいバシャバシャ撮れます。

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こちらは少し引いて山を大きくしてみます。94レ(デジタル編集あり)

 20数両繋いだ貨物列車は長く,後ろのほうは高架の向こうに隠れてしまいます。どうせ隠れてしまうならと,引っ張って後ろの山を大きく入れたのが94レの写真です。この山は吾妻連峰で,冬場は雪をいただきとてもきれいです。また,吾妻連峰はもっと西の印象で,ここの線路は思ったより東西に寝た方向に走っています。

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朝の通勤時間帯で電車も多い。2128M

 7:00を過ぎ,電車も増えてきます。少し場所を変えて高い位置に登ってみます。この撮影地は線路横,あるいはもう少し高い位置からが有名ですが,登り方が分からないので,とりあえず下で小1時間撮りました。上への登り口は探すまでもなく,保線用通路のような形で接道しています。

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この電車は線路とほぼ同じ高さで。1122M

 軽トラ1台が通れるくらいの通路を登ってゆくと小広くなっていて,10人位はゆうに入れそうな広さがあります。今日は僕1人ですが,北斗星の末期や臨時列車が走る時は大混雑になるのでしょう。

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こちらは少し登って高い位置から。3064レ

 ところでこの場所ですが今の時間はほぼ正面からの陽射しです。本来ならもう少し遅いほうがよいのですが,狙いは貨物列車なので,貨物の多い時間を選んだらこの時間になったのです。

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570Mは仙台からの701系

 徐々に陽が南に回ってきて,3074レの時間にはぎりぎり側面にも陽があたるようになります。この列車は今日のとびらの写真ですが,コンテナの色が揃っていて編成もきれいです。3074レに続き,5分も間をおかず3086レがやってきます。この列車の後は昼前まで貨物列車がありません。

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8:00ちょうど頃,朝の貨物の最後の3086レ

 最後にもう1本電車を撮って,ここでの鉄ちゃんは終了とします。

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これで今朝のアクティビティは完了。2132M

 滞在時間2時間半くらいで,貨物列車5本を撮ることができました。天気もよく大満足です。難を言えば少し霞がかかって,吾妻連峰がはっきり見えていないことですが,空気が澄んで雪がきれいな時期に再訪したいと思います。

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金谷川駅

 駅に戻ればここは福島大学のキャンパスも近く学生が多い町です。この時間は無人ですが,駅員の配置もあるようです。

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金谷川駅で。3089レ?

 金谷川から福島に戻りますが時間は未だ9:30です。もともとは11:00前に戻る予定だったので,1時間半くらい時間ができました。さて何をするかです。以前から福島の先の桑折あたりの新幹線と在来線が並んでいる景色が気になっていたので,この辺で乗ったで降りたですることにします。福島9:53の1183M白石ゆきに乗れば10:06に桑折に着きます。

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桑折駅4景。駅舎,レンガ積み燃油庫,駅裏は新幹線が走る,ホームに残る安全塔

 桑折は思っていたとおり新幹線がすぐ裏を通り,掛川並に乗換えは便利そうですが,この駅が新幹線駅になる目はないでしょう。新幹線の写真を撮るつもりでここまで来ましたが,なかなか写真になるところはありません。そもそもこの辺りでは「はやぶさ」はトップスピードの320km/hで走っていると思われ,速くてまともに写真が撮れません。また,桑折駅の近くには旧・伊達郡郡役所などの史跡もありタウンウォーキングも楽しそうですが,既に30度を超えているようなので駅近くにとどめます。近くの果物畑では桃が色づいていますが,ここの桃は品質が良く皇室献上の品だそうです。

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藤田の駅近くの踏切で

 次には桑折発10:52の快速でまた1駅下り,藤田に行きます。ここは駅舎を建て替えたばかりのようで,クーラーの効いた駅舎が嬉しいです。ここでも新幹線の写真を撮ろうと付近を歩きますが,ここというポイントはありません。代わりに在来線の踏切でなんとか写真が撮れそうなので,貨物列車を2本撮ります。

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スタンプの成果。桑折駅,藤田駅

 そのほか桑折,藤田とも駅舎をデザインしたスタンプがあり,スタンプ2つもこのちょい旅の成果です。

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金谷川~福島~桑折~藤田~福島の4列車まとめて
1129M@金谷川,1183M@福島,3573M@桑折,3582M@藤田

 藤田を11:46の快速に乗り,12時過ぎに福島に戻ります。何回か前の記事で列車の併合の写真を撮りたくて拝島に行ったことを書きましたが,東北新幹線の福島と盛岡では1日に何回も行われています。これを思い出し,「つばさ・やまびこ」の併合シーンを撮りに新幹線ホームに急ぎます。入場券を買ってホームに上がればちょうど「やまびこ・つばさ138号」の時間で,先着の「やまびこ」が入ってくるところです。続いて昆虫の口のようなカバーを開いた「つばさ」が入ってきて,手旗による誘導もなく3回止まって,併合完了です。

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「やまびこ・つばさ」の併合シーン @福島

 福島では軽くそばの昼ご飯のつもりですが,新幹線改札内の駅そば屋が空いているで,ここできつねそばをいただきます。食後はあとで乗る原ノ町ゆきのバス乗り場の位置を確認します。この乗り場は福島駅新幹線側の西口高速バス乗り場の一番はずれ,最も不便な所でした。その道々の福島駅裏には放射線の線量計がありで0.128μSv/hを示しています。それがどのくらい深刻な値なのか分かりませんが,改めて原発事故の影響を想起するとともに,早くそんなことを気にしないでもよい日常が戻ることを祈念します。

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駅裏「コラッセひろば」の放射線線量計

 駅に戻って,次は12:51の奥羽本線の鈍行で峠を目指します。奥羽本線の福島~米沢は最急勾配38パーミル,スイッチバックが4駅連続,機関車も4110,E10,EF16,EF64,EF71と専用かそれに近い形式で運転された鉄道の難所です。山形新幹線開業前は独身貴族だったこともあり,ED78,EF71の写真を撮りに通いました。できれば米沢まで行きたいところですが,時間の関係もあり今日は峠までです。

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奥羽本線441M @福島

 福島を出た列車は左にカーブし西に進路をとります。右側には交流機関車各形式が憩う福島機関区がありましたが,今は整地され,そのうち宅地にでもなるのでしょう。笹木「野」,庭「坂」とこれから郊外の峠道に向かうことを思い起こさせる駅に止まります。以前は719系2ユニット連結の4両編成もあったと思いますが,最近のダイヤでは2両編成しかないのか各駅のホームは鉄の柵で短く仕切られています。

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庭坂~赤岩間で福島盆地・信夫山方面を望む

 庭坂を出た列車は築堤を大きく右にカーブして,松川の谷の出口にとりつき,以降は松川に沿って登ってゆきます。赤岩は駅としてはあるものの全列車通過で,次は板谷です。板谷はスイッチバック時代のスノーシェッドの中の棒駅,次の峠も同じような棒駅ですが,峠の力餅屋さんの立ち売りがあるところが違いです。次の大沢まで行くと上り列車とすれ違ってしまうので,今日は峠で折返す行程です。

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峠駅の案内板と上りの434M(ブレブレですみません)

 峠駅の近くには秘湯の温泉が2軒あり,最近の温泉ブームもあってか大きな案内板も建っています。また,力餅屋さんは代がわりかアルバイトか若いお兄さんに変わっていますが,今でも立売りが健在で嬉しいです。峠駅の滞在時間は6分で,駅周辺の移り変わりを確かめ,力餅を買って慌ただしく引上げます。そうこうするうち踏切の警報が鳴りだし,慌てて撮ったら列車の写真はブレブレでした。

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峠の力餅

 峠の力餅は,高校生の頃に僕が初めて買ったときは350円だったと記憶しますが,今日は1,000円になっていました。消費税の転嫁や,短い停車時間での販売などキリがよいほうがよいのは確かですが,随分高くなりました。中味も箱も厚みが増したような気がするのと,意匠も箱に印刷から掛け紙に戻ったのは好感です。

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福島~南相馬都市間バス。東北アクセス便とその車内

 さっき登ってきた線路を戻り,13:54,幸い時刻表どおりの福島着です。次に乗るのは14:00の原ノ町方面のバスで,乗り場は先ほど確認した一番不便なところ,せっせと歩いて何とか間に合わせます。このバス路線についてもう少し正確に書くと,運行事業者は南相馬市に本社を置く東北アクセス,飯舘村の道の駅「いいたてむら までい館」,原ノ町駅を通って南相馬市内の福島ロボットテストフィールド前への約65kmの路線です。西口高速バス乗り場から発車し,バスも高速タイプですが高速道路は走らず,ただの都市間バスです。昔,JRバスに福浪線(福島~浪江)というのがあり,UFOの里という停留所がありました(JRバス川俣線として今もある)。近くに来たのでもう一度行ってみようと時刻表をめくっているうちにこの路線を見つけたのですが,なかなか興味深い路線です。

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道の駅「いいたてむら までい館」で

 この福島~原ノ町間は地場の老舗の福島交通も路線を持っており,こちらは福島駅では表口の東口発,途中,川俣町内を含む各停留所に停車し,1:52をかけて走ります。一方,東北アクセス便はほぼ同じルートで「までい館」でのトイレ休憩も含めて1:45で走り切ります。そして面白いのが運賃で,両社とも福島駅~原ノ町駅間を1,100円に設定しています。ところが,一般の路線バスでは福島駅~川俣営業所でも1,350円かかります。福島市内の医大病院~川俣営業所は都市間バス運賃との整合を図るため710円,福島駅から乗った場合は川俣町内では下車できないなどの制限があります。地方のバスは整理券式でどんどん運賃が上がって高いもの,中長距離の高速バスは安いものというのは少しでもバス好きなら常識ですが,1つの路線で両方の性質を持つ福島~南相馬線はバス運賃の矛盾を体現しているようです。福島駅の乗り場も,よく言えば中間の停留所へのお客さんの誤乗を防ぐためともいえますが,体よく鬱陶しい東北アクセスを排除しているように思えてなりません。客の立場では鈍行便と特急便で時間は7分しか変わらず,同じ停留所から乗れたほうが都合よいと思います。下は関連の区間の運賃ですが見れば見るほど謎は多く,いいたてまでい館が絡む運賃は福島交通と東北アクセスで倍半分になっています。場所が場所だけに復興支援の意味もあり,これには陸運局も頭を痛めたのではないでしょうか。

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 制度研究趣味には誠に楽しいバスですが,乗っている限りはふつうの都市間バスです。この東北アクセス便は座席にPRESIDENTと大書きされた,零細な観光バス会社のような車内の三菱エアロです。もうひとつの東北アクセスのバスの特徴はレジ(登録番号)で,この車は3333です。福島の市内を抜ければ緑豊かな丘陵地が続きますが,田畑は少なく,ときどき見かける黒いビニール袋は除染作業で発生した廃棄物のようで,復興は道半ばであることを知らされます。

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原ノ町駅と駅前の黒潮海苔店

 南相馬市内に入ると東北アクセスの本社の南相馬バスターミナル,市役所などに寄りながら,ほぼ時刻表どおり原ノ町駅に着きます。原町は地名は「はらまち」ですが,駅の名前は「原ノ町」,平成の大合併で市の名前は南相馬市でややこしいです。原ノ町は一昨年の春にも来ていますが,駅前のホテルが改築され,また一歩復興が進んだ感じがします。道路の向かいには黒潮海苔店という海産物屋とファミマが並んでいるので,家への土産と午後のおやつ,ビールと肴などを調達します。

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整然と並んだスタンプ台とご意見箱

 改札を入りスタンプを押しますが,このスタンプ台は「わたしの旅スタンプ台」ですが,とてもきれいです。最近でも丸亀,加茂など,まだあったんだ...と思うことがありますが,原ノ町のものはスタンプ自体も含めて手入れが行き届いているようです。原ノ町では,40年くらい前,東北周遊券1枚を握っての旅,十和田5号に乗ったり,十和田6号から降りたりで,跨線橋だけはよくお世話になりました。跨線橋は建て替わってはいないようですが,上部を開放して意匠が変わり,随分明るくなったようです。ここからは常磐線をひたすら上る帰宅の旅で,原ノ町からは16:27のいわきゆき682Mに乗ります。通常だと下校の高校生で混み合う時間ですが,コロナ禍の夏休み期間で車内は空いています。ボックスを占拠するのは気が引けたので,車端の3人掛席に斜めに座ってビール片手に海の車窓を楽しみます。

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常磐線682M @原ノ町

 16:46,浪江着,ここからはこの3月に復旧開業した区間ですが,既に3月に一度乗っています。この界隈の駅舎は,幹線上の小駅の典型で,どこもよい風情の駅が続きます。その記憶があったので,駅舎の写真を撮ろうと思いますが,反対ゆき列車でカブったりでなかなかうまく撮れません。駅舎ではありませんがレンガ積燃油庫も健在で,久ノ浜と草野で写真が撮れました。

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常磐線久ノ浜と草野のレンガ積燃油庫

 17:45,いわき着,ここでは10分の接続で水戸ゆきに乗換えです。水戸ゆきの578MはE501系の5両編成,先ほどのE531系と比べると,何か安作りのようで見劣りがします。いわきも大きな市だし,その先も磯原(北茨城市),高萩,日立と市が連なり,工場からの通勤時間帯なので立っている人も増えてきます。日立多賀では品川行きの「ひたち26号」を先に通し,6分止まります。7時の声を聞き陽もおちて,やることがなくなってきます。

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常磐線578M(右) @いわき

 ここも約1時間半の乗車で19:27,勝田着。列車は水戸ゆきですが,次の列車が勝田始発なのでここで列車を捨て,6分後の上野ゆき462Mに乗継ぎます。462MはE531系10両編成,夜の上り列車には空席も目立ちます。原ノ町で買った肴でまたまたビールで一杯です。

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常磐線462M @勝田

 石岡では今日の常磐線で2回目の特急退避,「ときわ88号」を待って7分止まります。ビールを求めて改札を出ると,徳富蘇峰が揮毫したという「石岡駅」が迎えてくれ,何か得した気になります。これだから乗ったで降りたではやめられません。土浦では増結のため6分の停車と意外とちんたら走ります。最後に松戸でも「ひたち28号」に道を譲り,上野には21:43の到着です。

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石岡駅改札上の駅名標

 上野からの上野東京ライン,京浜東北線は若干遅れているようです。横浜からの根岸線は時刻はほぼ予定どおりですが,列車は何本か前の2163Cです。約15分の乗車で,22:44磯子着,今日も無事の帰着に感謝です。

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今日の行程

 カメラを新調したこともあり今回は撮影重視の1泊2日の小旅行でした。僕にとっては全体で「鉄道趣味」であって,最近はやりの撮り鉄とか乗り鉄のような細かなジャンル分けは好きではありませんが,撮り鉄の楽しさに目覚めた2日間でした。今シーズンの青春18きっぷはあと1日分残っています。さあどこに行こうか。(2020.10.22記)

2020年夏のアクティビティ3--青春18きっぷで福島へ小撮影行・前編

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 今年の夏は巣ごもりで大きな旅行はできませんが,徐々に足を延ばす距離が増えてきます。8月20日(木)~21日(金)は平日ですが,夏休み中にシステムの入替えで出勤した振替の連休をいただき,ちょっと福島へ写真を撮りに行ってきました。今日はその前編,往路と1日目のアクティビティをお届けします。

 今年の春に全線復旧開業なった常磐線に乗りに行き,帰りに喜久田へ寄ったことは以前に書きました(そのときの記事)。この時から磐梯山の麓を行く磐越西線の写真をとりたいと思っていたので,今日はそれを実行です。あまり使うアテもなく買った今年の夏の青春18きっぷ,多少もったいないですが片道ずつ2日分の消化です。

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今朝も出発は早い。朝5時前の東京湾 2020.8.20(以下全て同じ)

 (2020年)8月20日,今朝も出発は早く,朝4:58磯子駅の根岸線列車で出発です。駅に向かって歩いて行くと,いつもの東京湾は朝焼け,今日も天気に恵まれよい1日になりそうです。列車は450B,大船からの1番列車です。僕の勤める会社もそうですが,3密を避けての時差出勤が推奨される折から,1番列車の割には混んでいます。7人掛けの座席に1人おきに4人ずつがきれいに座っていて,どこに割込むか難しいです。

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根岸線450B @磯子

 この時間は東海道線も少なく,横浜で乗換えても待ち時間が長いだけなので,このまま上野まで上ります。横浜でお客さんの入替りがあり,むしろ車内はすいた後,品川まで徐々に混んでくるのはいつもと変わりません。6:01上野着,東北本線の宇都宮ゆきに乗換えです。朝6時の上野駅は人影もまばらです。

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上野駅の通路の様子。人影もまばら

 上野東京ラインの列車はまだ始まらず,上野始発の527Mは高いホームの6番線からの発車です。上野では朝ごはんを仕入れに駅の外のコンビニを目指しますが,手近に見当たらないので,NEWDAYSで我慢です。菓子パンと缶コービーを買ってホームに戻れば,もう発車の時刻です。上野を出れば尾久の客車区など見たいものはありますが,車内が混雑しないうちに朝ごパンを食べてしまいます。

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東北本線527M @上野

 列車はさいたま,小山などの都市圏の通勤通学客を拾ったり吐き出したりしながら進みます。ボックス席は埋まっていますが,ホームの向こうの上り列車に比べれば天国です。現地に着いてしまえば1人での行動なので移動中の車内が一番のリスクですが,この程度をリスクと言っていたら日常の通勤電車も同じです。

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小金井~黒磯の635Mは205系4両編成 @小金井

 約1時間半の乗車で7:31小金井着。次の黒磯ゆき635Mは小金井の小山車両センター出区の運用なので,始発の小金井からこの列車に乗ることにします。京葉線仕様(メルヘン顔というらしい)の205系の短編成改造車ですが,ようやくこの電車も馴染んできました。半面,4両編成では輸送力過小な感じがするので,編成はそのままでもう少し増発できるとよいと思います。尤も,僕が乗るのは大抵東北への移動の途中で,混雑する列車ばかりを見ているのかもしれません。車窓左手には日光,那須の山々がきれいですが,ロングシートでもあり写真は撮りづらいです。

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黒磯で見かけた貨物列車,多分94レ

 東北本線中距離電車区間・宇都宮線の北限,黒磯には8:56に着きます。ここでは12分の程よい接続で9:08の新白河ゆきに乗換えです。旧・交流側ホームに行くと隣りの側線にEH500牽引の貨物列車が休んでいます。半逆光ではありますが,コンテナ満載の金太郎に惚れ惚れ,この2日でどれだけ写真が撮れるか期待に心がはずみます。

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黒磯~新白河の4129MはE531系5両編成 @黒磯

 続いてもう1本EH500の貨物列車が来たのですが,最近新調したカメラに慣れていなくて,見事に失敗しました。黒磯からの4129MはきれいなE531系で,関東と東北の境の那須高原を快適に走ります。

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那須の山々を望む @豊原~白坂

 一昨年の夏,このあたりに写真を撮り来ましたが,なかなか納得のゆく写真が撮れませんでした。好天の下,那須五岳をバックにした写真もよさそうです。車内も程よい入りで,青春18きっぷ族と思われる大きなカバンを持った若い旅行者が目につき,時節柄もあってか地元のお客さんは少ないようです。

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新白河のホーム。中線は真ん中で分断されている

 9:32,新白河着。東北新幹線開業前は磐城西郷(にしごう)という小駅でしたが,新幹線駅となったおかげで駅や駅前広場が整備されました。数年前の黒磯駅の交直切替え設備の再整備で運転系統が変わり,新白河以南が東北関東の境界の高原の列車,以北は福島・郡山都市圏の列車で分断されるダイヤになりました。その結節点の新白河駅は乗換えの便を考え,幅が広いとはいえないホームを縦に分断し,多少は歩くけど階段なしで乗換えができるようになっています。この項を書くので調べましたが,平成の大合併を経た今でも西郷村は健在で,新白河駅は今でも西郷村の東の端っこにあります。

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新白河~郡山の2131M @新白河

 新白河からは福島県中通り地方の中心部となり,平日の今日の郡山ゆきは用務客でそこそこの入りです。郡山での接続もよく,5分の接続で3223M快速「あいづ1号」に乗換えます。この列車は今日2本目の快速で末位は3ですが,指定席連結の1本目なので1号です。全部の快速に指定席をつけたらと思いますが,指定席付きの列車は運用をたどると1本が3往復する運用,他は普通列車と掛け持ちの運用になっていて,難しそうです。

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郡山~会津若松の3223M「あいづ1号」 @郡山

 「あいづ1号」は721系4両編成,ボックス席はほどほどに埋まっていますが,会津若松までの1時間ちょっとは先頭にかぶりついてロケハンかたがた車窓に目を凝らします。喜久田あたりで一旦,磐梯山が見えますが,その先,中山峠が近づくと山の中に隠れてしまいます。以前はスイッチバックだった中山宿駅跡を過ぎ,数百m走った中山峠のトンネルの入り口に今の中山宿駅があります。トンネルを抜け坂を下ると上戸駅があり暫く猪苗代湖畔を走った後は湖畔の平地を快調に飛ばします。

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磐越西線上戸~会津若松の地図(Google Mapから調製)

 磐梯山は明治の噴火で山の1/3がなくなったと言われますが,当時の岩肌も今は緑に覆われ,この辺りから見る山容は秀麗と思います。猪苗代から翁島までは1直線ですが,その先は磐梯山の麓ような所をジグザグにカーブしながら磐梯町に下りて行きます。途中には更科信号場があり,列車は上りの普通列車と交換です。

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更科信号場では上り列車と交換

 磐梯町から先は会津盆地の中を走り,会津若松運輸区が見えれば終点・会津若松です。会津若松に着くと,ホームはずれには数両のチキ車を繋いだED75が休んでいます。現在,HOゲージのED75製作中なので,この機関車を形式写真風に撮ります。お休み中でパンタはたたんだ状態,逆光ではありますが,今ではED75自体が稀少なので大きな拾い物です。

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JR東日本に5両残るED75のうちの1両,ED75-757の工臨 @会津若松

 そうこうするうち今度は新津方面からGV-E400系がやってきました。こちらは今回の改正で登場の電気式ディーゼルカーで,メカ好きの僕としては興味があるのですが,まだ乗ったことはなく,見るのも初めてです。なんやかやで駅を出るのが遅れ,お昼を過ぎてしまいます。

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磐越西線非電化区間のGV-E401 @会津若松

 今日の午後は会津若松のレンタカーを予約していますが,今回は費用節約のため大手のレンタカー会社でないので,8月の炎天下を営業所まで10分ほど歩きます。レンタカーのクルマは10年以上前の13万キロ走ったベルタ,ただし土地柄からか4WD,ナビは別料金です。見ず知らずの土地でのナビなしは辛いので,550円を追加で払って後付けのナビを付けてもらいます。軽自動車販売店兼業のレンタカー屋さんは応対もまずまずで,全体としてみたら値段相応の感想です。

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会津若松の駅前風景。鉄道の街,城下町の風情

 今回はwebサイトや地図で情報収集したつもり,列車で来る道中もロケハンしてきたつもりですが,なかなかよい撮影地が見つかりません。列車は幾本もないのでミスる訳にもゆきません。真横からの写真になってしまいますが,先ずは磐梯町駅からそう遠くない所で1本を撮ります。

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翁島~磐梯町で,3235M

 更科信号場のジグザグに走るあたりで狐塚とか六郎原という撮影名所が何箇所かあるようなのですが,情報も古く,夏場は茂みが深くて探せません。仕方なく,磐梯町駅の先,川桁駅の近くまで戻って,来しなの列車でここが良さそうと思った地点に行ってみます。田んぼの向こう,緩くカーブした低い築堤は悪くはないのですが,午前順光のポイントで,お顔が影になってしまうのが残念です。さらに,カメラを新調したばかりなので,逆光補正の勝手も今一つつかめません。

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磐梯町~川桁で,3238M(デジタル編集してます。今日のとびらも同じ場所)

 この場所で列車3本,小1時間粘った後は,初志貫徹を目指し更科信号場のほうへ移動です。途中コンビニがあったので小休止,お手洗いを借りて,遅い昼ごはんにします。県道7号線を走っていると磐梯山眺望箇所という看板と共に停車スペースがあるので,ここでも磐梯山の写真を撮ります。

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磐梯山眺望箇所

 次に行ったところは翁島の先,磐梯町へのジグザグルートの入口のあたりです。ここは磐梯山を入れると真横かつ足元が隠れてしまいますが,山を気にしなければそこそこよい写真が撮れます。架線柱が片持ち式で線路の向こう側,光線はほぼ正面からで条件もよいので,ここで上下各1本を撮ります。

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磐梯町~翁島で,3239M(デジタル編集してます)

 そろそろ5時,引上げにかかりますが,会津若松に帰る道中で最後に1本を撮ります。往路の列車で会津若松に近く田んぼのなかと目星を付けておいた広田の手前に向かいます。後ろは宅地,またまたお顔に陽があたりませんが,ヘッドマーク付の快速列車です。地方都市の17:00を過ぎ,急にあたりの道路が混んできますが,ガソリンを入れてレンタカー屋に着けばぴったり6時です。

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広田~東長原で,3240M

 レンタカーを返した後は,急いで駅に戻り,18:13の郡山ゆきに乗ります。急いでいても,無事故で運転お疲れさまのビールと肴は忘れません。夕方でもそれほど混んでいない列車の旅は快適で,先ほど写真を撮っていた所の景色などを楽しみます。また,会津盆地から猪苗代に向けてのジグザグ坂は,後ろに遠く会津若松の街の灯が見えて,なかなかの車窓と思っています。

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帰りの列車2本,会津若松~郡山の1238M @会津若松,郡山~福島の2151M @郡山

 郡山からは14分の接続での2151Mで東北本線を福島まで下ります。明日は金谷川~松川のお立ち台で貨物列車の写真を撮るつもりです。福島へ行く列車のなかで目を凝らしてみていますが,ロケハンというほどの情報は得られません。そもそもこの松川~金谷川の区間は43.10のダイヤ改正を前に複線化線路改良が図られた区間で,上りと下りの線路が随分離れた所を通っているのです。

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今日の行程表

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今日のGPS logの会津地方拡大。列車で乗った分とレンタカーの航跡がごっちゃですが悪しからず

 20:33,福島着。今夜は福島駅前のホテルに泊まります。チェックイン後に駅近の盛り場に出ますが,昔,山形新幹線開業前にED78,EF71の写真を撮りに通った頃に何度か来た店が残っていたので,思わず入ります。今日1日のなかで一番感染リスクが高そうなので,速攻で食べて飲んでホテルに引上げです。今日は青春18きっぷ1日分で乗った距離は440.3km,写真の成果は上のとおりです。レンタカーまで動員した割には...のような気もしますが,天気にも恵まれまずは満足です。さて明日は金谷川で写真を撮って,バスや列車で帰る予定が楽しみです。(2020.10.11記)

後編につづく

梅雨空のもと,近場で貨物列車の写真撮り

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 COVID-19の緊急事態宣言が解除され,外出自粛令も徐々に解除された6月中旬,そろそろ家の外のアクティビティもよかろうと貨物列車の写真を撮りに出掛けてきました。まだ県境跨ぎの外出は自粛中だった(2020年)6月18日(木),とりあえずは神奈川県内での行動です。目的は貨物列車,県内のどこに行くかですが,この日は貨物列車に目標を絞り,3か所をハシゴです。足は,これもまた外出自粛で乗っていなかったプリ子(わが家のプリウス)です。

 最初の目的地は梶ヶ谷貨物ターミナルです。この日は武蔵野貨物線と決めてネットで撮影地を探しますが,武蔵野線の新鶴見信号場~府中本町間はほとんどがトンネルです。数少ない地上を走る区間の一つが梶ヶ谷貨物ターミナルですが,新神戸や熱海のごとく駅の両側はトンネルです。古い写真で列車全体がすっきり収まっているので1か所目はここに決めました。現地に着くと,線路に沿う壁は後から1m位を継ぎ足したようで想定より高く,写真は撮れそうにありません。せっかく来たので,かすかに線路の見える資材搬入用の出入口の柵越しに1本だけを撮ります。

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5582レ(宇都宮(タ)~川崎貨物) 2020.6.18(以下同じ)

 持参の貨物時刻表の付録のダイヤ上は1時間で3本くらいあるはずですが,壁の低いところを探してウロウロしているうちに撮りにがしたようです。ここに長居しても仕方ないので,早々に引揚げます。
 第2の目的地は浜川崎駅です。以前,南武支線の列車を待つ間に貨物列車が通過するのを見て,なかなか良さそうと思っていた場所です。入場券を買って浜川崎駅のホームに行く手もありましたが,産業道路の太い立体交差があるので,少し尻手寄りの渡田という踏切で構えることにします。

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1060レ(広島(タ)~東京(タ))
 
 ここは踏切障検のセンサーが少々邪魔ですが,何とか線路を見渡すことができます。後ろに大きなマンションが立ちはだかり,20何両の長大編成の尻尾も入りませんが,遠出ができない折なので,多くは望めません。

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8078レ(拝島~安善)

 上の8078レは米軍用の燃料輸送の空車返送だそうですが,浜川崎から鶴見線に入り安善へ抜けます。安善ゆきとは知っていましたが。この線路を通るとは思わず,少々へんな構図になってしまいました。

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2092レ(秋田貨物~上越線~東京(タ))

 この時間(12:30~13:30)はなぜか貨物列車のラッシュで,1時間に7本の列車がやってきます。機関車もバラエティに富み,EF210のほかEH200,EF66,EF64と飽きません。今日の扉の写真もここで撮ったもので,札幌(タ)から名古屋(タ)に行く3086レです。この列車は新鶴見から鶴見へ抜けずに,一旦,川崎(タ)に寄って,荷扱いで1時間小休止してから稲沢へ向かいます。

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3064レ(札幌(タ)~東京(タ))

 JR貨物の機関車は,高速重量列車のEF66,勾配線区のEH200,汎用機のEF210,EF65の印象ですが,EH200の配置が一巡したら山用のEF64がだぶつき気味のようで,札幌から長駆やってきた高速貨物の末端だけを受け持つ運用もあるようです。何本かの貨物列車を撮って満足したので,13:10過ぎ,ここを引揚げます。
 3番目に行ったのは,高島貨物線の東高島~鶴見の千若町という踏切です。ここは高島貨物線~根岸線の根岸へ行くタンカー列車が主体です。

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単8571レ。桃太郎の単機ですが,300番台のような帯がついた更新機

 やってきたのは桃太郎の単機,時刻表上は根岸~宇都宮(タ)間の臨時のタンカーですが,今日は空荷のようです。続いて竜王からの80レが来るはずなのですが,列車は来ません。携帯の運行情報を見ると竜王で車両の点検で「あずさ」が遅れているとの情報,80レも遅れているに違いありません。そうこうするうちに,雨がパラつき始めたので,今日はこれにて引揚げとします。

 続いては,6月24日(水),この日は既に県境跨ぎの外出も解禁になっていましたが,再度近場の根岸線で駅撮りです。根岸線は根岸に大きな製油所があるため,根岸発着のタンカー列車が頻繁に--といっても1時間に1本程度--走ります。民営化前の国鉄時代,営業成績が黒字の線区はいくらもなかったですが,貨物で潤っていたため根岸線はその1つでした。一方,鉄道公団製の線路は高架で踏切もなく,写真は撮りづらいです。

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単8584レ 2020.6.24(以下同じ)

 石川町以南はトンネルがちになるので,写真を撮るなら桜木町,関内,石川町のいずれかです。石川町の北側ホーム端は程よくカーブしていて以前は良い写真が撮れたのですが,今は立入り禁止になっています。仕方がないので,今日は関内と決めます。最初に来たのは下りEF65の単機ですが,側面順光でまずまずです。

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8571レ(根岸~宇都宮(タ))

 4分もしないうちに今度は上りのタンカーがやってきます。下りはホームの桜木町側の端,上りは石川町側の端で撮っているので,この間の移動は忙しいです。根岸線の旅客列車の隙間を縫うように設定されていて,12,13,14時台とほぼ同じタイミングで列車はやってきますが,14時のときは間に合いませんでした。

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80レ(竜王~根岸)

 次に来たのは80レ。前回,東高島で撮れなかった列車です。今日は時間どおりやってきました。ところで根岸線ですが,列車番号が奇遇逆転になっていて線区としての下り列車が偶数番号を名乗ります。これは鶴見に出た後,中央線,高崎線,東北線の各駅に石油を運ぶ列車の本体部分にあわせているようです。積み荷満載の往きが下り,空車返送の帰りが上りと考えても,辻褄は合います。

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5692レ(根岸~川崎貨物)

 最後は駅の構内での写真です。上り列車ですがホーム端まで行く時間がなくなってしまったので,ホームを通過するところを望遠で引っ張ってみました。そういえば,この列車は支線内でクローズするためか,通則どおり上り列車が偶数を名乗っています。今回は撮り鉄の記事でしたが,僕の場合はどうしても興味の対象は列車のスジや列車番号になってしまうようです。

 ようやく県境跨ぎの外出自粛令も解除になりました。ブログ記事の材料も枯渇しているので,どこかに列車で出かけるのが楽しみです。(2020.7.2記)

近場の京急久里浜線で写真を撮ってきました。三浦海岸の河津桜ほか

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 2月の休日,三浦海岸の河津桜がきれいだというので,鉄ちゃん(鉄道写真を撮ること)に行ってきました。三浦海岸の河津桜は京急の情報誌「なぎさ」などでも取上げられ,沿線ではちょっと有名な観光地になっています。今年は息子(このブログではジュニアと呼んでいます)がちょうど満開の時期に行って写真を送ってくれました。この日はカメラを持っておらず,機材はi-phone11だそうですが,空の青も濃く,きれいな写真です。それに触発されての撮影行です。

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満開の河津桜の傍らを行く @三浦海岸~三崎口 2020.2.18(ジュニア)

 三浦海岸の河津桜の歴史は意外と浅く,1999年に植栽を開始,2002年が第1回の三浦海岸桜まつりで,まだ20年そこそこです。花びらの色が濃く,開花期間が1か月と長い河津桜を三浦海岸まちなみ事業協議会が中心に植えたものです。河津桜は伊豆の河津町が原産で,苗木は県外不出だったものを協議会の熱意で分けてもらったもの,現在では寺院や個人の庭にも植えられ1,000本があるそうです。桜まつりも盛況で,30万人の入り込みがあり,協力する京急にも冬の人の動きの少ない時期の集客に貢献しているようです。

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小松が池公園に建つ河津桜の案内板 2020.2.23(以下同じ)

 桜を見るなら三浦海岸駅前から小松が池公園までの京急の線路沿いの道ですが,列車の写真を撮るなら小松が池公園近くに架かる跨線橋が定番です。今年から鉄ちゃん除けの頑丈なアルミ柵ができたので,柵の上から不安定な形での撮影になります。列車の本数が多いので,そのうちに慣れるでしょう。なお,人の流れや花見もしたいので三浦海岸からのアプローチがお薦めですが,距離だけでいえば三崎口からの方が近いようです。

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付近の地図(Mapionから調製)

 実際の撮影行は(2020年)2月23日,今年から天皇誕生日の日曜日です。昼過ぎに三浦海岸駅に降りれば,駅前は桜まつりの屋台や人混みで大賑わいです。線路に沿って三崎口方面に歩きますが,花見の人で渋滞していて,思ったスピードでは歩けません。

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三浦海岸駅前は桜まつりで大賑わい

 京急の線路沿いはふつうの金網でここでも写真は撮れそうですが,植込みがあるので立入りは控えます。20分も歩けば小松が池公園でくだんの陸橋に着きます。

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京急のフラッグシップ2100形

 陸橋のうえは協議会の警備員が交通整理にあたっていて,橋の上で立ち止まらないよう呼び掛けていますが,遠来のマニアもいて東側の欄干は20人ぐらいが鈴なりです。三脚使用不可との掲示があり,僕も持参の踏み台は使いませんでした。10分間隔の列車の隙間は,僕がいた時間帯は,桜や電車の和やかな会話がはずんでいました。

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イエローハッピートレインの1057F

 僕は道路沿いの菜の花も入れたかったので横位置の写真が多いですが,河津桜のボリュームを出すには,上に載せたジュニアの写真のような縦位置が常道のようです。

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逆光の三崎口方も1枚だけ。河津桜ラッピングの1065F

 今日は後の行程もあるので15:00前には引揚げです。帰りは人混みを避け,三崎口に歩いて出ます。三崎口駅もお手軽な好撮影地で何本か到着する列車を撮ります。小松が池公園でゆっくりし過ぎたので陽が西寄りになり,側面が日陰になってしまいました。

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こちらはブルースカイトレインの2133F

 ところで,今日のメインは三浦海岸の河津桜ですが,せっかく京急線の末端に来たので海の見える所での鉄ちゃんを往き帰りに計画しました。三浦海岸は午後順光なので,午前中は堀ノ内の駅近くで何本か鉄ちゃんしました。インターネットで情報収集し,堀ノ内駅の南の新興住宅地の岡に行ってみました。

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付近の地図(Mapionから調製)

 ここは線路の向こうに東京湾を望むポイントです。

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浦賀へ向かう1000形4両編成

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先端が駅にかかってしまいますが8両編成もぎりぎり入ります

 この日はこのイエローハッピトレインの編成が線内でクローズする泉岳寺~三崎口間快速特急の運用に入っていたので,何度も見ることができました。

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イエローハッピートレイン堀ノ内到着

 駅の上の島は横須賀から観光船で行く猿島です。

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猿島をひっぱってみました

 今日は冬晴れで空気も澄んで,房総半島まではっきり見えています。

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こちらは房総(富津)の工場群をひっぱってみました

 この場所からは駅の側のほか,久里浜線を新大津に向かって下る列車も見渡すことができます。逆光で条件はよくないですが,こちらも8両編成がぎりぎり入る程度に開けています。

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新大津に向かって下る2100形

 また,帰りには午後の遅く順光の,京急長沢の近くのポイントに寄ってきました。ここは大仏寺というお寺の寺領で,久里浜霊園,三浦大仏と一体の敷地のなかです。ここもインターネットでふつうにヒットする撮影地ではありますが,寺領なのでよそ様の敷地への立ち入りを気にする人にはお薦めできません。夕方,陽も傾いた刻限なので,墓参りの人はおらず,近所の人が犬の散歩をしているくらいです。

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付近の地図(Mapionから調製)

 こちらも東京湾がバックは変わりませんが,築堤上を行く列車の写真が撮れます。振り返れば三浦の大仏様が鎮座しているので,寺領拝借のお礼も込め敬意を表して手を合わせます。

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YRP野比~京急長沢間の築堤を行く2100形

 写真は京急長沢の駅から歩いて寺領に入ってすぐの広場,坂を上がった先の広場,更に大仏様のほうへ少し上った所などで撮れます。上にあがるほど視点が高くなり,海が多くなります。また,写真は画像の傾きをデジタル編集でいじっていますが,海の線と列車の線の角度が微妙で,僕が一番落ち着いて見えると思う角度にしています。

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この1000形ステンレス車は広場より上の方で撮ったもの

 今日も例によって季節感のずれた記事になってしまいましたが,来年の河津桜の時期の参考になればよいと思います。前と後に行った海ビューポイントは真横からの写真で好みの分かれるところですが,京急らしい写真ではあります。これから三浦方面へのロケハンを考えている方の参考になれば幸甚です。(2020.4.5記)

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