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2015-03

青春18きっぷで北陸新幹線に乗りに行ってきました(速報版)

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 昨日,(2015年)3月14日は北陸新幹線開業でしたが,この金曜土曜で青春18きっぷを使って北陸新幹線に乗りに行ってきました。詳しい旅行記は別途起こす(計画倒れになりそう/2015.8.30)として,今日は写真だけを速報版としてアップします。そもそも青春18きっぷで北陸新幹線に乗れるわけありません。正確には,「青春18きっぷを使って前後をつなぎ,かつ第三セクター転換の並行在来線も取り混ぜての旅行に行ってきました」です。写真等が30枚くらい入っていて,デバイスによっては少々重たいですが悪しからず。

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1.京浜東北線400C(大井町:4:31→上野:4:52)
 スタートは京浜東北線の(蒲田からの)北行始発電車です。

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2.東北本線521M(上野:5:08→宇都宮:6:51)
 今回の旅程はこの東北本線の始発がキーでした。

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3.東北本線1529M(宇都宮:6:56→黒磯:7:47)
 東北本線の直流区間北部は今は短編成化された205系です。

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途中,那須塩原の近くで,「北斗星」とすれ違いです。前面かぶりつき写真の割にはきれいに撮れました。今日は残念ながらカシオペアがまです。

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4.東北本線2127M(黒磯:7:54→郡山:9:01)
 交流区間に入り,いよいよ旅行感も高まります。

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5.磐越西線3231M(郡山:9:15ごろ→会津若松:10:36ごろ,実際の時間)
 大雪の影響で,遅れていた1本前の快速列車に乗れました。

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途中でこの日限りの「あいづライナー」の写真を撮れるはずでしたが,これも運休でした。
雪のなか会津若松に着くと「ゆう」が止まっていました。

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6.磐越西線運休に伴う代行輸送タクシー(会津若松:11:05ごろ→新津:12:23ごろ,実際の時間)
 予定していた快速「あがの」は運休になってしまいましたが,代行タクシーが手配されました。

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期せずして時間ができたので新津鉄道資料館に行ってみました。

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7.信越本線3372M快速「くびき野」(新津:14:16→脇野田:16:14)
 直流区間の快速列車ですが485系使用で,妙に豪華です。

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脇野田駅は明日からは上越妙高駅です。

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表側は駅前広場の整備も終わり開業準備も着々です。

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8.信越本線354M(脇野田:16:52→長野:18:12)
 ここも明日からはえちごトキめき鉄道としなの鉄道に転換されます。

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9.アルピコ交通バス(長野駅東口:18:20→白馬駅前:19:33)
 長野~白馬間は意外と近く,バスでショートカットすることで大糸(北)線の最終に間に合います。 

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10.大糸線5343M(白馬:19:35→南小谷:19:54)
 たった2両のワンマン電車。外は結構雪が降っていて,運転士さんは心細くないのでしょうか。

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11.大糸線439D(南小谷:21:08→糸魚川:22:04)
 南小谷の駅員さんいわく,気動車のほうが重いので雪には強いそうです。

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12.北陸本線582M(糸魚川:23:02→富山:24:15)
 終点富山着は日付が変わった後の24:15です。日付が変わった後の区間のJRのきっぷがあったらレアものだろうと車内券を頼んだところ,14日付では発券できないそうでした。

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途中,魚津の駅では駅員さんがJR最後の列車をお見送りです。

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終点の富山ではJRの名残を惜しむたくさんの人がお出迎え。そして,ありがとう式典が挙行されました。今日は富山で泊まりです。

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参考まで今日の行程です。途中,色の濃い部分は,電池切れだったため手で補筆しました。

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翌14日は朝から新幹線開業初日の富山駅の様子を見た後,駅周辺で路面電車の写真を撮ったりしました。

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整備工事中の駅前広場の様子です。何かのケーブルがキノコのように顔を出し,架線柱も仮設のようです。

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富山から金沢へは今日から転換開業の第三セクター鉄道です。536M(富山:9:41→金沢:10:43)
地方では日常の移動は専らクルマですが,今日ばかりは列車利用のお客さんが多く2両編成の電車は東京のラッシュ時並みでした。

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今シーズンの青春18きっぷには富山~高岡間と津幡~金沢間を乗れる救済措置があり,きっぷは高岡~津幡間で済みました。これから出かける人は要注意です。(※)(写真拡大

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以下は北陸新幹線開業関係で,先ずは,朝,ホテルに置いてあった北日本新聞の号外です。

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朝の富山駅で。県警の吹奏楽隊が開業式典を盛り上げていました。

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金沢駅で。着物を着たお嬢さんたちが横断幕を持ってお迎えです。

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上越妙高駅で。ここでも和服のおばさまたちが民族芸能を踊っていました。
この他,新高岡では獅子舞をしていたり,黒部宇奈月温泉では和太鼓を披露していたり,各駅ともまさにお祭りです。

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黒部宇奈月温泉駅で。立山の山並みがきれいなのですが,露出が難しいです。

長野以東は在来線でもよかったのですが,しなの鉄道は高いので,そのまま新幹線で高崎へ。高崎からは在来線に乗り換え再度,青春18きっぷの旅です。

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高崎線2849Y。高崎に着いてちょうどの接続は湘南新宿ラインの列車でした。このまま乗っていれば横浜まで行けますが,今日は上野東京ラインも開業です。線路戸籍的には単に東北本線の線増ですが,やっぱり気になるので,籠原でこの列車を捨てて上野東京回りで横浜に帰ってきました。

※ 青春18きっぷによる転換在来線利用特例について
旅行帰着後,気になるので調べてみました。まず,この特例の想定は,城端線や七尾線への直通旅客です。JRのプレス資料には「氷見線・城端線・七尾線をご利用の場合」と書いてありました。しかし,市販の時刻表の案内にも,きっぷと同時に発券される案内スリップにもそのような記述はなく,単に区間だけが記されています。これでは僕のような勘違いは防げず,制度としてのグレー感はぬぐえません。きっぷを発券してくれた車掌さんですが,金沢駅でのエンド交換の繁多ななか,駅で精算と案内してもよいところをホームで補充券を発行してくれました。本来は富山から来たのなら全区間分と請求してもよいのですが,黙っていれば分からないところを申告したので大目に見てくれたのか,高岡~津幡間で済みました。また,七尾線の列車は全て金沢発着だと知っていましたが,城端線,氷見線関係では平日朝に片道のみ2本(1本は土曜日も運転)だけ城端発富山行きの設定がありました。列車や駅の現場での混乱を避けるためにはグレーな記述はやめた方がよいと思います。

(2015.3.15記)
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旅心をそそる長距離鈍行列車・長時間鈍行列車リスト/2015年3月14日改正ダイヤ

 今年(2015年)も3月14日JRグループのダイヤ改正が実施されます。北陸新幹線金沢開業に上野東京ラインの開業と久々に大きな話題のあるダイヤ改正になりました。新線開業の陰で北海道新幹線の開業準備と車両の老朽化のため「トワイライトエクスプレス」と(定期列車としての)「北斗星」の運転終了も話題になりました。長距離鈍行列車に関しても今回の改正では動きがあり,これで3年目,ライフワークとなりつつありますが,長距離・長時間鈍行列車リストをまとめました。

 広島地区に新しい電車227系が導入されたのは利用者にとっては朗報ですが,車両運用が岩国で分断され,去年まで1位だった371Mをはじめ山陽本線の列車が軒並み順位を落としました。反対に東京地区では上野東京ラインの開業により200km越えの列車が多数新設され,この確認にひと苦労しました。また,妙に長時間停車をしながら基準値ギリギリの4:32をかけて小樽~旭川間を走っていた2151M(新ダイヤでは2147M)が5分スピードアップし選外になりました。新たに羽越本線の新津~酒田間を走る831Dが表掲載になりました。同区間を走る823Dが3:16で走破する区間に4:31かかるので,来年はどうなるか分かりません。

 上野東京ラインをはじめ,似たような列車をずらずら並べても面白くないので,類似性の強い区間を走る列車はまとめてしまいました。また,表掲載の基準はこれまでと同じで,距離で200km以上,時間で4:30以上です。僕が時刻表を手繰って確認しただけなので,ヌケやモレがあってもご容赦くださいも例年どおりです。

長距離・長時間鈍行ランキング(運転距離200km,運転時間4時間30分以上)2015年3月14日改正ダイヤ

Excelで作った表を無理やり取り込んだので見づらいですが,ご容赦ください。

拡大はこちら

(オリジナル:2015.3.7記)
 2015年版をアップしたところ2件のぬけのご指摘をいただきました。大変ありがとうございました。1件は山陽本線相生~広島の列車。3位の山陽本線の一党ですが区間が東に寄っているので表の中に書いておくべきでした。この列車,呉在勤時代に乗ったこともあります。もう1件は高山本線岐阜~猪谷間の列車。2013年版にあった区間なので確認もしたのですが見落としました。くやし~い!!お詫びして,補足します。(2015.3.11追記)
 さらにもう1件,篠ノ井線~中央本線(東線)長野~大月行きのご指摘も頂戴しました。以前はクモニやクモユニを従えた新宿~長野の列車などがあったので,うれしい復活です。こうして見ると,今回の改正は長距離鈍行の当たり年のようです。(2015.3.12追記)
 お待たせしました。これら3点のご指摘を表本体に反映しました。(2015.3.21追記)

最新版はこちらから参照ください。
また,最新版の一番後ろに各年版へのリンクがあります。

「北斗星」のお名残り乗車に行ってきました

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2レ「北斗星」2015.2.15 蓮田~東大宮

 上野~札幌を走る寝台特急の「北斗星」が今度(2015年3月14日)のダイヤ改正で定期運転をやめるという。北海道新幹線の開業はまだ1年先だが,監査や検査,試運転に乗務員の慣熟などの準備と,車両の老朽化のためだそうだ。国鉄時代からの24系25型を使用したブルートレインもついにこの1列車だけになってしまったので,新聞報道でもついに終焉などと報じられている。

 「北斗星」には運転開始直後から幾度か乗ったことがあり,若い頃は会社の納会を終えた後に新幹線で追いかけ,福島や仙台から乗ったことも思い出だ。自分では葬式鉄ではないつもりだが,なくなると聞くと乗りたくなるもので,「富士」,「日本海」,「あけぼの」に続き,廃止前に一度乗ろうと思う。中学校1年生になるジュニアも「北斗星」には乗ったことがなく,最後のブルートレインなので是非乗りたいと言う。東京~札幌間の旅客輸送シェアは正確な数字を知らないが多分95%以上が航空で,普通ならば雪まつりも終わった2月の寝台特急などがらがらののはずだ。しかし,今年は別で,週末などは発売開始後10秒とかの秒単位で売切れる日が続いているらしい。かみさんも動員して,ジュニアと2人で何度も近所の駅に照会に行ったり,朝から並んだりしているが簡単には切符がとれなくなっている。

 一般人は,旅行に行くとなるとまず旅程を決めて,その旅程にあった列車の切符を手配するものだが,わが家の場合は別で,まず切符をとって,後から旅程を組立てることになる。今回は2/19(木)の夕方に2/21(土)札幌発の上り列車の寝台券が1席,これが驚いたことにB個室ソロ,をとることができた。明くる2/20(金)の朝には,こちらはたばこの吸える一般席の開放寝台の上段だったが,同じ列車をもう1席確保することができた。帰りの寝台がとれたので,やおら往きの切符を手配し,あわてて旅行の準備を整える。本当は,前売りの切符を買ってから旅行に行くまでの,暖めている間がまた楽しいのだが。往きの行程は,朝5時ごろ磯子を出れば新幹線で行っても間に合うのだが,せっかくなので北海道でゆっくりしたいから空路を選ぶ。この日に行くと早くから分かっていれば安い航空券が買えるのだが,前日ではそうもゆかず,1人27,090円の出費になってしまった。

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今回のきっぷ1揃い。おまけは車内販売のレシート。

 (2015年)2月21日(土)朝8時前,家を出発し,最寄りの屏風浦駅に向かう。屏風浦からは京急線で羽田空港に向かうが,横浜方面からの空港アクセスはここ数年でたいへん良くなった。上大岡からエアポート急行に乗れば1時間もかからず着いてしまうのだが,ここはマニアのこだわりで天空橋で降りて列車を1本落とす。というのも,京急の空港線の運賃には加算割増の制度があるが,天空橋からの運賃には加算がないのだ。このため,屏風浦からだと屏風浦~天空橋360円+天空橋~羽田空港国内線ターミナル160=520円となり,一気に屏風浦から買った600円より80円安くなる。ふつう,空港に行く慌ただしい移動の最中にこんなことはしないが,今日は夕方に札幌駅に着けばよいので,話のタネに80円倹約の途中下車をしてみた。

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天空橋駅の運賃表

 羽田からは9:30発のANA57便で新千歳空港を目指す。航空券はかみさんとジュニアに任せたが,新しいB787(ドリームライナー)がよいということでこの便になった。飛行機に乗ると,ちょうど春節の連休の避寒を兼ねた観光か,やたらと中国語がやかましい機内だった。フライト自体は,冬の季節風に押し戻されて多少遅れたが,いつものとおり快適だった。そしてもう一つ,機内でデジカメが使えるようになったので,空港風景や空からの景色の写真を撮って楽しんだ。

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ロールスロイスのエンブレムと北海道のロイズの宣伝のコラボ?
(ちなみにANAのB787のエンジンはロールスロイスのTrentシリーズ,JALのはGEnx)
 
 今夜の夕食は寝台特急の中なので粗食は免れない。せっかく北海道に来たのだからと,昼食は海のものでご馳走を食べることにする。空港ビル内は高くてホドホドなので,時間もあるから千歳の市内に出て,携帯のグルメサイトで寿司屋を見つける。僕はちらし寿司,ジュニアはイクラ丼を食べ満足する。ただし,街の寿司屋に適当に行ったので,フトコロには優しくなかった。

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昼からご馳走...アワビは生簀から取り出したものだった

 こんなことで時間も適当につぶれ,そろそろ上り大阪行きの「トワイライトエクスプレス」がやってくる。できれば走りの写真が撮りたいと思う。東京仕様の靴で雪の中をたくさん歩くのもぞっとしないので,お手軽に長都のホーム端での鉄ちゃん(鉄道写真を撮ること)をする。千歳線は原生林の中を走る北海道的な風景がどこでも楽しめたが,近年は宅地化が進んで写真が撮りづらくなったようだ。線路の方向はほぼ真南~南東方向に走るので,概ね,下り列車(苫小牧方面行き)に対して午後が順光だ。現地に行ってみると,ほぼ真横からの陽射しだが,別の場所を探すのも面倒なので,ここにする。
 ところで,千歳線は函館本線の支線なので苗穂が起点で沼ノ端が終点,故に苫小牧方面行きを下りと書いたが,実際の列車運転上は札幌中心で考えるのが順当で列車番号も札幌行きが奇数番号を振られる。ちなみに起点を苗穂と書いたが,時刻表などの表示上は一つ先の白石までは並行しており,歴史的経緯からそのような定義になっている。国鉄時代の国有鉄道線路名称(1909年制定)を引継ぐJRの線路名称公告では,札幌貨物ターミナルまでが二重戸籍区間と注記されている。最近はこの線路戸籍がないがしろになっているようで,JR版にもJTB版にもその記載が見当たらず,先般,ある駅で正式な路線の起終点を一覧したものはないのか尋ねたら駅にもないという情けない回答だった。ともかく,千歳線では上り下りの概念が分かりづらいということだ。
 話を元に戻して,長都に着くと,「トワイライト」までまだ30分くらい時間があったが,3人くらいの先客がいた。ホーム端が狭いので挨拶かたがた,ジュニアと自分の2名が割り込んでも問題ないか,お伺いをたてる。札幌方面行きのホームは順光,背景も北海道らしい雑木林でgoodなのに対し,苫小牧方面行きのホームは逆光,雪よけの遮蔽板があって線路が見通せず写真は撮れない。相対式ホームの線路越しに列車を撮ることになるので,こちらのホーム側の列車が走っていると,カブることになる。同業のよしみで先客のかたにその辺の状況を尋ねると,定時だとちょうど上りの普通列車が来るけど,その列車が行った直後に「トワイライト」が来るとのことだった。楽しみにしていたのにカブッたら可哀そうなので,ジュニアに尋ねると彼も他を探すのも面倒なのでここでよいと言う。

 千歳線は空港快速が15分に1本走るうえ,道内屈指の幹線なので,列車は頻繁にやってくる。ここでは苫小牧方面の列車しか撮れないが,それでも肩慣らしに日頃はお目にかかれないJR北海道の列車たちの写真を撮る。JR北海道の札幌圏の電車は721,731,733,735系と多くの系列があり,僕にはいまいちよく分からないが,高速で走るので踏切事故対策のためかどれも骨太でこわい顔をしているように見える。

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空港快速のスタンダード721系

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気動車とも併結できるスグレモノ731系

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特急型も空港快速で活躍。789系1000番台

 北海道の線路は直線区間が多い,ここ長都の周辺もそうで,随分と遠くから列車が来るのが分かる。「トワイライト」がやってきた,周囲の人たちも一斉に本番モードに入る。後ろを振返ると,こちらのホームには小樽行き普通列車がやってきて,ホームで客扱いをしている。ドアが閉まり,ウィーン,ガタンゴトン...駅を出たばかりの電車の加速がもどかしく,目の前を通過していく。完全にカブッた感じだ。それでも小樽行きの行った後ファインダーにはどんな映像が写っているか1秒がとても長く感じる瞬間だった。目の前の覆いがなくなるとちょうど「トワイライト」が視野の真ん中ぐらいにて,何とか間に合った。編成の最後尾がちょっとカブッているが,何とか写真になる形で撮ることができた。それが下の写真だ。

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廃止間近の「トワイライトエクスプレス」。あやうくカブるところだった。

 ジュニアのほうもホーム端の障害警報の柱とカブッたりしながらも,なんとか「トワイライト」の写真は撮れたようで,とりあえず満足だ。札幌方面の列車まで少し時間があるのでもうしばらく粘っていると,DF200牽引の貨物列車や283系使用の「スーパーおおぞら」もやってきて,カメラに収めることができた。DF200は1800馬力の大出力機関を2台搭載の電気式ディーゼル機だが,その轟音に感動(?)した。

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レッドベアことDF200牽引の貨物列車。2082レ

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283系のスーパーおおぞら7号

 たっぷり写真も撮れたので,満足して札幌駅に向かう。札幌の滞在時間は1時間半だが,お土産は1週間の北海道旅行をしたかのごとく買い込む。ジャガポックルにマルセイバターサンド,ロイズのチョコレートといった定番商品を袋いっぱい買い込み,家や職場へのお土産とする。「北斗星」乗車の前にもう一仕事がある。こちらはまだしばらく残るようだが「カシオペア」の写真もどこかよいところで撮りたい。札幌周辺は高架化されていてあまりよいポイントはなさそうなので,電車に乗って白石まで上り,ここで駅撮り鉄ちゃんとした。2月の北海道の陽は短く,あまり良い写真ではないが,下がそれだ。

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上野行き「カシオペア」 白石で

 札幌に戻り,「北斗星」の入線風景を写真に撮ってから,駅弁を買って乗り込むことにする。札幌駅は高架化でホーム数が少なくなり余裕がないのか,結構ぎりぎりの時間の入線だ。写真を撮ったあと駅弁を買って列車の個室に落ち着いたら,すぐ発車だった。いつものオルゴールと上野までの長い案内放送を携帯の音声レコーダーで録音して,あとはゆっくり17時間の列車の旅だ。札幌駅で買った弁当を食べ,ジュニアの個室やロビーでゆっくりする。たまたまとれた個室は6号車のロビー・ソロ合造車なので,ロビーでゆったりするには都合のよい場所だった。それも一段落すると,車号を控えながら編成全体を中から眺めて歩く。「北斗星」の編成は個室主体のデラックス化改造を経たものが多く,番号を見てもさっぱり分からない。自分の乗っている6号車のスハネ25-501が「北斗星」運転開始時からの生え抜きらしいこと,もう一つの自席のあるオハネフ25-215が昭和55年新潟鉄工製(この1両だけ車室内に製造時のメーカーズプレートが残っていた)であることが分かった程度だ。

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 ロビーでくつろいでいるとNREの車内販売のかたがやってきた。サボもどきのプレートやタオルなど記念グッズ満載で,いい値段するけど飛ぶように売れている。ジュニアにもせっかくだから何か買ったらと薦めたが,何も欲しいものはないと言う。タオル付シャワー券を買うつもりでいたが,シャワーは割当ての時間制限があるため7人前で売切れで買えなかったそうだ。それならタオルだけでも売れないものだろうか。この他,個室のルームキーに使っているものと同じキーホルダーとロゴ入り懐中時計の通信販売があり,希望者は専用のはがきをJR北海道の車掌さんからもらって後日申込む。鉄道趣味も何十年もやっていると眼が肥えてきて,高いばかりのグッズには興味がわかない。僕も買うものがないので,ビール2本を買い,発行箇所が「北斗星」とされたレシートを記念とする。そんな親を見ているから買うものがないのだろう,ジュニアにはちょっとかわいそうではある。

 夜9時になると食堂車がパブタイムになり予約なしでも利用できるようになる。食堂車隣接のロビーはその順番待ちの人々で混雑してきた。食堂車の定員は30人弱らしいが,ちょうどそのくらいの人数でよくできたものではある。僕も一人なら日本では残り少なくなった食堂車でチーズとビールでもと思うが,中学生を連れては行きづらい。それに札幌で買った分も含め合計4本のビールを飲んだので,もうこれ以上はお酒は要らない感じだ。函館到着21:38,ここで機関車の付替えのため11分止まる。函館はホームの駅そば屋のイカ天そばを思い出すが,駅そば屋はおろか,お菓子や飲み物の売店も見つからない。海峡線用のED79の連結風景を見届けると,あとはすることがないので,方向幕とエンブレムの前でジュニアと一緒に記念写真を撮ったりして過ごす。ジュニアは青函トンネルを見て,仙台では起きると,はしゃいでいるが,こちらは酔いも回ったので,11号車の自席に戻り,これで最後になるかもしれない日本の寝台車のベッドにもぐりこんだ。

 あとはグッスリと言いたいところだが,夜が更けてくると寒くて目が覚めてしまった。トイレに行った後,いったい何度だろうと室温計を見ると,デジタル式に取り替えられたそれは壊れて表示がなかった。デッキの分電盤の前でどうしたものかとつっ立っていたら,ちょうど車掌さんが車内の巡回から戻ってきた。ちょっと寒くないですかと話すと,イヤ熱くなりすぎていたので暖房おとしてたんですよと,涼しい顔をして暖房を入れてくださった。今どきのマイコン制御の空調装置と違って,この時代の客車は1両1両個別に制御しないと適切な室温を維持できず,乗務も大変なことではある。

 翌22日日曜日は,仙台を過ぎた5時過ぎにジュニアに起こされ目を覚ます。寝台のカーテンの隙間から肩をたたく手際は,なぜかホンモノの乗客専務車掌のようで,ヘンに触られる不快感もなく,かつ起こす効果は一撃でばっちりで,へんな技にびっくりした。2,3言葉を交わした後もう一眠りして,黒磯からはジュニアの個室に移り夜行列車の朝を楽しんだ。宇都宮では2分の停車の際にキオスクでお菓子でもと思って準備したが,ホームに売店はなかった。結局,昨日千歳のコンビニで非常用に買っておいた菓子パン1つを2人で分けるひもじい朝食になってしまった。宇都宮から先は惜別ダイヤで,1本も普通列車を抜くこともなく,通常時のダイヤより27分遅く上野駅に着く。そんな時間があるなら,宇都宮(ちなみに日本で最初の駅弁を売った駅とされる)で15分くらい止まって,弁当や飲み物を買う時間を作ったらどうだろうと思う。惜別ダイヤとは書いたが,車体についた雪が落ちで線路の砕石を飛ばし,沿線の家や車両を壊すことを避けるため,速度を制限して走るのが真相らしい。なので,3月からは元のダイヤに戻っての運転になる。

 陽が高くなると沿線には「北斗星」の最後の活躍を写真に撮ろうとたくさんの人が沿線に詰めかけている。東鷲宮~栗橋のワシクリ,蓮田~東大宮のヒガハスなど,沿線には有名なお立ち台があるが,今日はあいにくの曇り空で写真撮影には不向きなお天気だ。今日のスレッドの冒頭にのせた写真は1週間前にヒガハスで撮ったもので,このときは好天にも恵まれ100人近い人がいたようだった。

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ヒガハスの人たち。曇り空だったが今日も4~50人は並んでいたようだ

 大宮を過ぎると「北斗星」の旅も最終コース,日曜の午前のゆったりしたお出かけの列車の間を縫って終点,上野を目指す。日暮里を過ぎたあたりから速度を緩め,たくさんのポイントを渡って,上野駅地平ホームの一番奥の13番線に定時に着く。毎度のことだが,上野駅の「北斗星」を迎える人の人気はものすごい。これらのマニア,鉄道好きの子供達,そのお母さんのママ鉄,たまたま通りすがりの人など,数百人はいる感じだ。列車を降りると,いつものお約束で,夜通し客車を引っ張ってきた牽引機の写真を撮る。上野駅の朝は忙しく,大事なホームを長時間占領されるのは困るはずだが,惜別(?)ダイヤのため尾久に引上げるまでかなりの時間があり,機関士さんもファンサービスかライトをつけたままにしていてくれ,ゆっくりと写真を撮ることができた。

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上野駅にて

 またしても列車に乗るだけの旅ではあったが,「北斗星」に完乗し,北海道でもたくさんの写真が撮れ,まずまず満足な旅行ができた。同行のジュニアは青函トンネル,青森,盛岡,仙台,福島もずっと起きていたそうで,僕より眠たそうではあるが,彼も満足できたようだ。臨時になってしまうが夏にももう1回乗ってみたいなと思いつつ,上野駅を後にした。(2015.3.1記)

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