20世紀の鉄道写真(5)--1979年(昭和54年)の写真その2/山陰・四国
20世紀の写真その5は1979年-僕が高校3年生のとき-に鉄道研究会の合宿で行った山陰地方と,その帰りに同期の友人と足を延ばした四国の写真をアップします。

1.キハ40-2010 1979.8.5 新見
当時最新鋭だったキハ40-2000ですが,最近は随分数を減らしています。まだ現役で活躍しているとよいのですが。

2.キハ181系特急「やくも」 1979.8.5 足立
非電化時代の「やくも」です。写っているだけで9両ありキロやキサシもつないだ堂々の編成でした。実は追いかけ写真ですが,当時はヘッドライトは点灯していなかったので,あまり違和感ありません。

3.木次線出雲坂根での一コマ 1979.8.6 出雲坂根
木次線は広島発の陽陰連絡を担っており,急行「ちどり」も走っていました。出雲坂根のスイッチバックをもじってちどり足とも言いましたが,夜行の便もありました。多客期なのでホームから外れても涼しい顔をして扉が開いているあたりは時代です。

4.キハ82系特急「あさしお」 1979.8.7
非電化の山陰本線では「まつかぜ」,「あさしお」,「はまかぜ」などではキハ82系が活躍していました。181系の力強さに対し,82系は優美なフォルムが魅力です。

5.急行「さんべ」 1979.8.8 出雲市
出雲市~博多間の急行「さんべ」は,長門市で分かれた列車が再度,下関で併合したり,夜行列車があったりと話題の多い列車でした。この頃はケーブルレリーズを持参し,バルブ撮影などもやっていたんですね。

6.SL「やまぐち」号 1979.8.9 津和野
この年は山口線のSL復活,最初の年で,電気機関車世代の僕は,初めてSL列車に乗りました。乗り鉄の僕の場合は自分の乗る列車の写真列車を撮るのは難しく,これは津和野での折り返し前の列車です。

7.DF50牽引の土讃線の客車列車 1979.8.13 鴨川
この頃,四国にはまだDF50が残っていて,長距離鈍行は荷物車もつないだ客車列車でした。機関車直後は「つばめ」や「はと」で活躍した,ロマンスシート装備のスハフ43です。

8.高松駅風景 1979.8.13
宇高連絡船の着く高松駅は文字通り四国の玄関。「しおかぜ」と「南風」が並んでいます。

9.高松駅風景その2 1979.8.13
特急が出た後には,丸い愛称版を掲げた急行が発車を待ちます。手前の5番線は「うわじま」,奥は「むろと」でしょうか。

10.吉野川を渡る土讃線の急行列車 1979.8.13 佃
昭和4年築の鉄橋を渡るDC急行です。乗換えの時間つぶしのアトラクションを駅員さんに尋ねたら,鉄橋で写真を撮るといいよと案内されました。これも時代です。

11.マニ30 1979.8.14 沼津?
周遊券を使った西日本への旅行の帰りは東海道線を鈍行で上るしかなかったのですが,そのとき見た1枚。真偽は定かでありませんが,現金輸送用の稀少な荷物車マニ30です。

12.この旅行のときの周遊券
この頃,米子鉄道管理局の管内は途中下車印に赤インクを使っていたようです。
(2016.6.26記)

1.キハ40-2010 1979.8.5 新見
当時最新鋭だったキハ40-2000ですが,最近は随分数を減らしています。まだ現役で活躍しているとよいのですが。

2.キハ181系特急「やくも」 1979.8.5 足立
非電化時代の「やくも」です。写っているだけで9両ありキロやキサシもつないだ堂々の編成でした。実は追いかけ写真ですが,当時はヘッドライトは点灯していなかったので,あまり違和感ありません。

3.木次線出雲坂根での一コマ 1979.8.6 出雲坂根
木次線は広島発の陽陰連絡を担っており,急行「ちどり」も走っていました。出雲坂根のスイッチバックをもじってちどり足とも言いましたが,夜行の便もありました。多客期なのでホームから外れても涼しい顔をして扉が開いているあたりは時代です。

4.キハ82系特急「あさしお」 1979.8.7
非電化の山陰本線では「まつかぜ」,「あさしお」,「はまかぜ」などではキハ82系が活躍していました。181系の力強さに対し,82系は優美なフォルムが魅力です。

5.急行「さんべ」 1979.8.8 出雲市
出雲市~博多間の急行「さんべ」は,長門市で分かれた列車が再度,下関で併合したり,夜行列車があったりと話題の多い列車でした。この頃はケーブルレリーズを持参し,バルブ撮影などもやっていたんですね。

6.SL「やまぐち」号 1979.8.9 津和野
この年は山口線のSL復活,最初の年で,電気機関車世代の僕は,初めてSL列車に乗りました。乗り鉄の僕の場合は自分の乗る列車の写真列車を撮るのは難しく,これは津和野での折り返し前の列車です。

7.DF50牽引の土讃線の客車列車 1979.8.13 鴨川
この頃,四国にはまだDF50が残っていて,長距離鈍行は荷物車もつないだ客車列車でした。機関車直後は「つばめ」や「はと」で活躍した,ロマンスシート装備のスハフ43です。

8.高松駅風景 1979.8.13
宇高連絡船の着く高松駅は文字通り四国の玄関。「しおかぜ」と「南風」が並んでいます。

9.高松駅風景その2 1979.8.13
特急が出た後には,丸い愛称版を掲げた急行が発車を待ちます。手前の5番線は「うわじま」,奥は「むろと」でしょうか。

10.吉野川を渡る土讃線の急行列車 1979.8.13 佃
昭和4年築の鉄橋を渡るDC急行です。乗換えの時間つぶしのアトラクションを駅員さんに尋ねたら,鉄橋で写真を撮るといいよと案内されました。これも時代です。

11.マニ30 1979.8.14 沼津?
周遊券を使った西日本への旅行の帰りは東海道線を鈍行で上るしかなかったのですが,そのとき見た1枚。真偽は定かでありませんが,現金輸送用の稀少な荷物車マニ30です。

12.この旅行のときの周遊券
この頃,米子鉄道管理局の管内は途中下車印に赤インクを使っていたようです。
(2016.6.26記)
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JR東日本ダイナミックレールパックで東北の世界遺産巡り

いささか古新聞の話題ですが,(2016年)3月20,21日の連休にダイヤ改正前の北東北に家族で行ってきました。このときJR東日本ダイナミックレールパック(以下,レールパック)なる旅行商品をかみさんが探してきました。さっそく使ってみたので,その使い勝手などもご報告します。
先ずはそのレールパックですが,好きな列車のJR券と好きなホテルの宿泊をセットにしてJR東日本が売るパッケージ商品です。使える列車,ホテルとも選択の幅が広いのでほぼフリーに使えるうえ,割引も大きいので活用できると思います。列車の指定席の発売前から予約できるのも魅力で,予約しておけばシステムが列車のきっぷの発売開始日に席を手配し,旅程が確定します。

JR東日本ダイナミックレールパックの最終行程表の一部
もう少し説明を加えると,ホテルは契約のあるホテルリストの中から選択しますが,一般の旅行会社―JTBや日本旅行,近畿日本ツーリストなど―と比べても遜色ありません。列車は,指定席券売機の要領で好きな列車を選ぶことができ,座席も指定できます。ただし,旅行先のエリアが北東北,南東北,北関東,首都圏,伊豆,甲信越・中部の6つからの選択になり,列車もそのエリアと出発地の往復になります。とはいっても,東京発で,一ノ関まで新幹線で行って平泉を観光し,秋田で泊まって,帰りは八戸から新幹線という行程でも北東北エリアで完結するのでOKです。なお,一ノ関~平泉~秋田~五能線~青森~八戸の移動は,別途,青春18きっぷを用意しました。

正規の運賃料金との価格比較
気になる値段のほうは上の表のとおりで,1か月と1日前に予約したのですが32%オフと,大きな割引です。なお,ダイナミックの名のとおり,航空券と同じで旅行出発日が近づくと,発売額は高くなるようです(予約の何日か後に操作したら300円くらい高くなっていました)。また,列車の予約の多寡,混雑度によって値段が変わるのかはわかりません。

JR東日本ダイナミックレールパックのきっぷ
レールパックのきっぷですが,駅にある指定席券売機で受取れるので,駅の窓口の営業時間の心配はありません。パッケージ商品に組込まれたものなので,「乗車票」というタイトルで,きっぷ収集趣味の僕としては一段格下に見えてしまいますが,一般人にとっては別に変わりありません。キャンセル(乗り遅れ)ポリシーは一般販売の指定席特急券と同等で,同日中の後続列車の自由席(立席)に限り乗車可です。蛇足ですが,僕は横浜に住んでいますが,東北新幹線に乗る時は上野駅利用です。あまり知られていませんが,東北新幹線の上野~東京間はトンネルを掘ったり,在来線のホームをすべて西にずらしたりで大変なお金がかかったため,東京までの新幹線特急料金は上野までの料金に一律210円上乗せです。今では上野東京ラインも開通し,東海道線の電車で上野まで行けるので,敢えて余計にお金を払って東京で乗換えることもありません。なお,レールパックの場合,東京発でこの行程を組むと300円アップになりました。
閑話休題,旅行のほうは以下のとおりでした。出発は3月20日(日),自宅を8時過ぎに出発し,上にも書いたマニアのこだわりで,上野乗換えで一ノ関を目指します。平泉・中尊寺はこのブログの20世紀の鉄道写真でも触れたように,中学,高校時代に訪れたことがありますが,世界遺産に認定されたあと平泉の駅が大変きれいになっていてビックリです。

世界遺産認定とともに新装された平泉駅
この日の天気はあいにく曇り時々小雨で,観光日和ではありません。取り急ぎ毛越寺(もうつじ)と中尊寺を岩手県交通のバスでつないで,そそくさと見て歩きます。

毛越寺--極楽浄土をイメージしたという庭園が見どころ
平泉地区は観光客も多いため,バスもきっぷも特別のものが用意され,平泉の観光地を巡回する「るんるん」という巡回バスと,専用の一日乗車券400円があります。バスは都バスの江東営業所からやってきたような中古ながらも,専用ラッピングのバスが使われていました。一日乗車券は「るんるん」専用で,中尊寺~平泉駅のような「るんるん」のエリア内でも一般路線バスは使用不可と案内され,この辺は改善を望みたいところです。

岩手県交通の平泉町巡回バス「るんるん」
毛越寺の後は世界遺産―「平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―」の白眉の中尊寺の見学です。僕自身は金色堂を見るのは3回目なのでさらりと流し,むしろ今まで一度も見ていなかった本堂のほうが印象深かったです。また,中尊寺の駐車場はなかなか良い列車の撮影ポイントの記憶でしたが,衣川橋梁の架替えにあわせ高架化されて,景色が随分変わっていました。

中尊寺本堂。金色堂が有名なお寺ですが,本堂もなかなかのもの
駅に戻り,遅い昼食の後は,青春18きっぷで秋田まで移動です。北上線は田沢湖線の電化までは仙台~秋田の最短ルートで,急行「きたかみ」も走っていましたが,今では単行のディーゼルカーの走るローカル線です。僕も北上線の記憶は乏しく,大学生の頃に1度乗って以来の再訪になります。田沢湖線まわりを主張する家族を説得し,北上線での奥羽山脈越えですが,ちょっとの雪を見ながら談笑しているうちに県境を過ぎてしまいました。後で調べたら,並行するのは国道107号線,いちおう巣郷峠という峠があることになっていました。

北上線の単行ディーゼルカー
翌21日(月)は,秋田から青森まで「リゾートしらかみ」で五能線を楽しみます。五能線は東能代から川部まで日本海に沿って走る147.2kmの地方交通線です。線路の西は日本海,東は大自然の残る白神山地なので沿線人口は少なく,数あるローカル線の中でも別格の趣です。とくに冬の景色は,暗く重い雲がたれこめた日本海,線路敷を洗うがごとき荒波の見ごたえがあり,4時間の汽車旅でも飽きません。このローカル線自体を観光資源にしたのが「リゾートしらかみ」で,五能線の前後の奥羽本線も直通し,秋田から青森まで247.6kmを5時間半かけて走ります。

ハイブリッドの青池編成の「リゾートしらかみ1号」
五能線の東能代~川部間は運転系統が深浦で分断されていて,全区間をとおしで走る定期列車は下りの1本しかありません。「リゾートしらかみ」のほうは日によっても異なりますが,多い日では3往復の運転で,ローカル列車とリゾート列車でどっちが主だか分からない状況になっています。「リゾートしらかみ」用の車両は橅(ぶな),くまげら(いずれもキハ40系の改造車),青池(ハイブリッド気動車HB-E300系の新製車)の3編成が用意されています。今日の「リゾートしらかみ1号」はハイブリッドの青池編成でちょっと得した気分です。また,座席は発売初日に駅に行き,1号車1A,2A,2B席を確保しました。長年,鉄道趣味をやっていますが,なかなかxx1号の1号車1A席はお目にかかることが少ないものです(例えば東海道・山陽・九州新幹線は1号車が自由席なので1号車の指定券はありえない)。

「リゾートしらかみ」の指定席券
さて,「リゾートしらかみ」ですが,奥羽線区間はハイブリッドディーゼルカーなので電車のように快調に走ります。五能線区間に入ると線路規格が下がり,カーブも増えるので最高速度は下がりますが,快速列車でもあるのでそれなりに快調に走ってゆきます。八森を過ぎると左手の車窓に日本海が現れ,鯵ヶ沢あたりまで約2時間,海岸線の車窓が続きます。また,休日の車内では,津軽のかたりべ実演や津軽三味線の演奏などのアトラクションもあり,かみさんやジュニアも飽きることがありません。鯵ヶ沢を過ぎると津軽平野の区間になりますが,遠くに岩木山,近くにリンゴ畑を見ながら,これはこれでローカルなよい景色が続きます。

五能線の車窓。深浦あたり
12:38,川部着。これで五能線の旅は終わりですが,「リゾートしらかみ」はご丁寧に弘前まで足を延ばします。乗り疲れたし弘前の街も見たいと言うかみさんと別れ,弘前からはジュニアと2人で青森を目指します。途中,先ほど通った川部を通りますが,2回目は通過です。今日3月21日は,北海道新幹線の開業準備のため,在来線としての海峡線の旅客営業の最終日です。ジュニアは青春18きっぷで特急に乗れるので485系やJR北海道の789系に乗りたいというので,駅そばの昼食後,青森駅で別れ,こちらは新青森方向へ少し歩いて走りの鉄ちゃんをします。ジュニアのほうは青森~新青森間を2往復したそう,こちらは下の写真を撮り,それぞれ満足して青森駅で集合です。

青函特急「白鳥」。JR東日本もちは485系の更新車。

青函特急「スーパー白鳥」。こちらはJR北海道もちで789系
青森からは,なぜか青い森鉄道の青森~八戸間は通過乗車であれば青春18きっぷで乗れるので,この恩恵にあずかり,在来線で八戸まで上ります。夕陽の陸奥湾,野辺地の鉄道防雪林などを見ながら,17:40八戸着。あとは「はやぶさ」で3時間弱で上野着です。さて来週は北海道新幹線開業(その旅行の記事はこちら),それを楽しみにこの旅を終えました。(2016.6.5記)