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2016-12

20世紀の鉄道写真(7)--1980年(昭和55年)3月北海道旅行その1

 20世紀の写真その7は1980年の春休み-僕が高校卒業から大学進学の間-に行った北海道旅行の写真をアップします。周遊券の有効期間の20日間を使い,道内の8割がたの路線に乗ることができました。国鉄の赤字ローカル線の廃止前だったので,今はない多くのローカル線に乗っています。また,宿泊は夜行列車とユースホステルが2:1くらいの割合で,掲載順がとびとびに見えますが,これがほぼ撮影順です。

 当時の北海道ワイド周遊券は経路に上越,羽越,奥羽線経由が使えました。この頃,羽越~奥羽線には新津5:38発,青森19:40着の833レという列車があって,北海道旅行の往きしなに,全区間を乗りとおしました。

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1.833レ @羽前大山(?) 1980.3.6

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2.夜行明けのためうたた寝しないように途中全停車駅の駅名標の写真撮影に挑戦しました。全部は大変なので4枚のみ。

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3.同列車の最初と最後の区間の乗車券。
 券番は随分違うけど筆跡は同じで,14時間乗務する車掌さんも同じお2人でした。この833レは酒田で50分,秋田で22分の長時間停車をするのんびりしたダイヤでしたが,実は乗務員の休憩時間確保のためだったのかもしれません。

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4.連絡船八甲田丸。この写真は帰りに撮ったものです。
 青函間はもちろん連絡船です。会社に入ってからは夜行便のグリーン席が愛用でしたが,この頃は桟敷でゴロ寝です。

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5.函館本線の客車列車 @熱郛 1980.3.7
 この日は前日からの疲れでヘトヘトだったので函館から滝川まで1本の列車に乗ったきりでした。

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6.183系の特急「おおぞら」 場所不詳 1980.3.7
 当時は試作編成1本が限定運用で走っていた最新鋭でした。

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7.美幸線の単行ディーゼル @仁宇布 1980.3.8
 当時,美幸線は日本最赤字路線で,朝の一番列車のお客さんは趣味者だけでした。

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8.宗谷本線のディーゼル急行 場所不詳 1980.3.8
 宗谷本線を含め北海道の亜幹線にはキハ56,27で運用される急行列車のネットワークが張りめぐらさられていました。

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9.宗谷本線の客車列車 場所不詳 1980.3.8
 手前の客車は狭窓の並ぶスハフ32でした。

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10.興浜南線の単行ディーゼル @雄武 1980.3.9
 興浜線は北線と南線に分かれていましたが,未成区間をバスでつないで旅行することができました。

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11.函館本線の最終旭川行き889M 場所不詳 1980.3.10
 3月上旬とはいえ北海道の冬は厳しく,雪ダルマ状態の711系です。雪を巻上げて走るので,後ろの方が着雪は多いです。この889Mは普通列車ですが,旭川では宗谷,石北,富良野の各線の最終列車に接続する重責を担っていました。

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12.白糠線の単行ディーゼル @北進 1980.3.11
 白糠線も相当な赤字ローカル線で,終点の北進駅は周りに何もないところでした。この日は新鋭のキハ40での運転でした。

 この頃,僕はCanonのAE-1とハーフサイズのDemiを使っていて,AE-1が白黒,Demiがカラーです。カラーは変色退色するから長期保存に向かないという理由で,いいカメラで白黒フィルムを使っていましたが,今となってはカラーでもそんなに悪くならなかった,残念...というのが実感です。また,記憶にしかない光景も多く,もっと多くの写真を撮ってよけばよかったとも思います。

その2に続く
(2016.12.11記) 
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鉄道のイロハ(1)--列車・電車・汽車の言葉遊び

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 列車・電車・汽車--言葉のお遊びみたいですが,今日はこんなテーマにお付合いください。
 先ず列車,これはハードウェアたる電車や気動車にソフトウェアたる運転計画が組合さった概念だと思っています。列車はお客さまの乗る車両に運転士さんや車掌さんという乗務員が乗って,起点・終点があって,列車番号が付されたものです。尤も,最近はワンマンの列車や,新交通システムでは無人運転のものもありますが。

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横浜新交通の列車。運転装置はありますが蓋が閉まっていて無人運転です @八景島 2015.7.11

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車両基地公開の会場で。7777Yとお遊びの列車番号が出ています。ただの電車であって列車ではない @東京総合車両センター 2016.8.27

 これに対し,電車や気動車などのハコもの(ハードウェア)が鉄道車両です。鉄道車両には動力や運ぶものによって,電車,気動車,客車,貨車などがあります。電車によって運転される列車は電車列車,客車で運転される列車は客車列車というような使い方をします。電車はこれらのうちの一つで,電気で走るもののことです。しかしながら日本においては,列車のうちの圧倒的多数が電車列車なので,今どきは列車と電車が同義に使われることがしばしばです。機会があれば確認したいのですが,JR東日本の全列車キロ--列車の本数に走行距離を掛け合わせたもので,輸送の総量を表す--でみたときの電車列車の割合は90%以上なのではないでしょうか。一部のマニアは列車のことを電車というのは間違いだという論調もありますが,数字で見る限りあながち間違いとも言えないと思います。

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新幹線も電車列車 @米原駅 2012.12.29

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列車といえば電車の時代です @横浜線 2014.6.13

 気動車は本来,電車と並立の概念で,車両に積んだ内燃機関を動力源にしたものです。気動車と似た言葉でディーゼルカーという言葉もよく耳にしますが,厳密に考えるとディーゼルエンジンとはディーゼル博士が発明した,点火プラグなしで軽油で廻すエンジンなので,気動車の一部といえます。現代ではディーゼルカー=気動車ですが,太平洋戦争前後の気動車の黎明期にはガソリンカーというのも存在しました。

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国鉄時代はDMH17機関を搭載した気動車が全国を駆け巡った。キハ82 @大沼公園 1979.3

 また,気動車には動力伝達方式によって機械式,液体式,電気式があります。機械式はマニュアルシフトの自動車のようにトランスミッションを介して動力を伝達するもので,レールバスなどの一部を除いて,早くにすたれてしまいました。

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南部縦貫鉄道のレールバス。機械式のトランスミッションだった @七戸 1978.8

 液体式は気動車,ディーゼルカーの主流で,液体変速機(トルクコンバーター)を介して動力を伝達するものです。日本では国鉄が強力に標準化を推し進めた時期と液体式ディーゼルの技術が成熟した時期が一致したため,世界的にも液体式ディーゼルカー王国になりました。電気式は,内燃機関の動力で発電機を回して,モーターの力で走る気動車です。モーターで走る=電車ではない所がややこしい所です。
 
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リゾートしらかみのハイブリッドディーゼルカー。HB-E300系を名乗る @東能代 2016.3.21

 近年はメカトロニクスの技術が発達し,これらの特徴を兼ね備えたハイブリッドなシステムを持つ車両も増えてきました。その一つがJR東日本のHB-E300系などのハイブリッド気動車です。これらはハイブリッドカー同様に,ただの電気式ディーゼルカーではなく,ブレーキによる発生電力を回収して蓄電池に蓄電できます。低燃費であるばかりか,モーター駆動による静粛性も兼ね備えた,新世代の車両といえます。

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烏山線に運用されるaccum。こちらは蓄電池電車でEV-E300系を名乗る @烏山 2016.8.1

 これと似たものに蓄電池電車,JR東日本のaccumもあります。これはハイブリッドディーゼルカーから発電用エンジンを取除いたようなもので,蓄電池への充電は専ら架線からパンタグラフ経由と回生ブレーキで行います。大容量蓄電池技術の賜物で,電化区間で蓄電しておいて,少々の距離ならバッテリーの電力のみで走ることができます。JR東日本の烏山線だけの運用でしたが,この10月からはJR九州で交流版のDENCHAが筑豊本線でも運用を始めました。ちなみに,JRの区分ではハイブリッドは内燃機関を持つので気動車,accumは電車の仲間になっています。

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最後の客車寝台急行だった「はまなす」 @青森 2015.5.2

 最後に客車ですが,電車,気動車が編成内に分散配置された動力によって走るのに対し,自車には動力を持たず,他車(機関車)によって牽引されるのみの車両を客車といいます。客車は動力を持たないので静粛性に優れ,昭和20年代までは長距離列車は専ら客車列車でした。しかし,起終点駅での機関車付替えの手間,加減速性能に劣ること,電車の乗り心地の向上により,日本ではすたれてしまい,この(2016年)3月末を最後にJRの定期列車から絶滅してしまったのは残念です。

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1979頃の写真。客車列車に気動車をぶら下げて回送していた。多分定期列車だと思う @鳥取 1979.8

 ところで,電車や気動車にも動力を持たずに編成中の仲間と一緒に走るサハやキサハといった付随車もあります。海外では客車としても電車の付随車としても使える車両もあると聞いたことがありますが,日本では電車,気動車,客車の区分は厳然としていて例外的なケースを除いては相互乗入れはできません。これは制御回路の引通しが異なるからですが,そもそも連結器からして違うので,普通には連結することすらできません。最近では気動車も電車と同じ密着連結器を備えるものが増えたし,制御回路の電子化が進んだので,今後はどうなるか分かりません。JR東海の313系電車とキハ25形気動車など外見が瓜2つだし,4編成12両の稀少車ですがJR北海道のキハ201系は電車との協調運転ができるようになっています。

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一般的な貨物列車 @松島 2016.3.25

 貨車は動力的には客車と同じで,専ら牽引されるのみですが,貨物を運ぶ車両です。貨車を連ねて機関車で牽引するのが貨物列車で,長大なものでは26両,1300tもの列車もあります。JR貨物は,貨物なのに貨車でなく電車という変わり種を往復1本だけ運転していて,スーパーレールカーゴ(SRC)という愛称がついています。一般には電気機関車の機関士と電車の運転士は違うので(動力車操縦免許証自体は甲種電気車で同じ),どういう資格のかたが運転するのか興味深いところです。

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スーパーレールカーゴ @鶴見 2019.5.26

 客車,貨車に話が及んだので,機関車の話をしておきましょう。電車や気動車はそれらだけで編成を組んで走りますが,客車,貨車は自走することができません。これらの車両を牽引するのが機関車で,華やかな寝台特急や長大な貨物列車の先頭にたち,いかにも力強そうな車両です。機関車も動力によって,電気機関車,ディーゼル機関車があります。後者には液体式と電気式があるのも同じです。日本では国鉄時代に液体式のDD51,DE10が勢力を伸ばしましたが,JR貨物になって,北海道にDF200という強力な電気式ディーゼル機関車が登場しました。DF200は1800馬力機関を2基搭載しますが,その轟音もすごいです。

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国内の現役では唯一の電気式ディーゼル機関車DF200 @長都 2015.2.21

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各地に走る復活SL列車。D51-498EL&SLみなかみ号 @新前橋 2015.10.24

 定期列車の牽引はありませんが,蒸気機関を動力とする蒸気機関車は機関車の代名詞です。JR山口線で長年,SLやまぐち号として運転を続けているC57-1のほか,D51,C61などの保存機関車もあり,博物館だけでなく,本線上でその勇姿が見られるのはありがたいものです。

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フランスのTGV-POS。編成両端のみが動力車(写真:Wikipediaから)

 ところで,海外では日本より遅れて動力分散化(客車列車から電車列車への移行)が進んでいるようで,機関車牽引の客車列車はまだまだ健在です。とくに次の2つの形態は日本にはないので紹介しておきます。準動力集中方式は,フランスの高速列車TGVに代表される方式で,編成両端に機関車並みの強力な動力車を配し,中間車は全て付随車で編成します。もう一つはプッシュプルトレインで,ドイツやオーストリアなどのインターシティ(IC,都市間特急)などに見られ,客車列車の最後尾に運転台の付いた客車を連結し,終端駅での折返しの不便を解消したものです。後尾の機関車で列車を押すことを推進運転といって,日本では上野~尾久間などの限られた区間で45km/h制限で行っていますが,これらの国では本線上を160km/hもの速度で走っています。なお,欧州で高速のプッシュプル運転が可能なのは,旧式なピンリンク式連結器とバッファーを使っているため,レール方向の大きな荷重にも耐えることができるからです。

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プッシュプルトレインの例。オーストリアの近郊列車(写真:Wikipediaから)

 言葉遊びの最後に汽車ですが,列車と同義の通俗語と思っています。100年前は列車=蒸気機関車牽引の客車列車しかなかったので,人々はこの言葉を使ったのでしょう。今ではほとんど死語ですが,何とも旅情のある響きです(2016.10.30記)

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広島のセノハチを行く貨物列車とEF67 @瀬野 2012.8.26

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