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2017-10

知って楽しいJRの旅客営業制度5--区間外乗車のいろいろ・その1

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 旅客営業制度の解説5回目は区間外乗車のいろいろについて説明を試みます。このシリーズ第3回で説明したように,乗車券の経路は実際の乗車の経路どおりが原則ですが,利用者の便宜,JR側の発券の合理化のため,乗車券に表示の区間以外の区間に乗っても構いませんという制度が多数設定されています。ここではこれらをまとめて(広義の)区間外乗車と呼ぶことにします。

1.「旅客営業規則」と「旅客営業取扱基準規程」
 ところでJRの旅客営業制度の規定には2種類があります。一つは「旅客営業規則(以下,規)」で,これは旅客と事業者の結ぶ旅客運送契約の取扱いの詳細を定めた約款にあたるもので,JR各社のホームページでも公開されています。もう一つは「旅客営業取扱基準規程(以下,基)」で,JRの担当者を対象に旅客営業規則より細かい取扱いのルールや方法を定めたものです。以前は中央書院という出版社から,「旅客営業規則」と「旅客営業取扱基準規程」の関連する項目を見開きに並べた規定集が出版されてましたが,2011年に版元が倒産してしまいました。このため基準規程のほうは全文を見ることができず,JR東日本のホームページなどでも,基準規程の名は出さずに,利用者にも開示すべきポイントのみを公開しています。

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紙の規定集(平成3年 中央書院版)。辞書みたいに厚い本でした

 このため僕は,規定されている規則・基準規程の別,適用の条件などから,区間外乗車にも格付けがあると思っていて,このスレッドもこの順番に記してゆきます。前置きが長くなりましたが,今回はその1として「旅客営業規則」に規定のあるものをご紹介します。

2.(旅客営業規則69条の)特定区間
 最も格式が高いと思っているのは,旅客営業規則69条で規定された9つの区間で,大判時刻表でも昔から案内されていました。この9つの区間に対しては経路の指定を行わずどちらの経路でも選べ,「料金」計算も短い方の経路(下の表で○印)を使用でき,かつ途中下車もできます。

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旅客営業規則69条の特定区間(JTB時刻表 2017年3月号)

 以前は,東北本線と常磐線の日暮里~岩沼間も指定されていましたが,2001年の規定改訂で消滅しています。これはいくつも山を越えながら走る東北本線よりも,海沿いの平坦線をゆく常磐線の方が速かったり,常磐線がバイパスルートとしての役割を担っていた--実際,上野~青森間の寝台特急は東北本線経由の「はくつる」より常磐線経由の「ゆうづる」の方が多かった--ので,この2線は区別しない方が合理的と考えたのでした。時代は下り,東北本線には新幹線もできましたが,常磐線はまだ一部に単線区間が残るなど,バイパスとしての役割が薄れたため規定も廃止になりました。他の区間も多かれ少なかれ線区の歴史的経緯とバイパス線の位置づけに由来するものが多いです。

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特急「みちのく」,常磐線経由で上野~青森を結んでいた @仙台(?) 1986.1

 一番最後の,岩国~櫛ヶ浜は海岸線に沿って遠回りをする複線電化の山陽本線と山のなかを突っ切って走る単線非電化,地方交通線(距離を比較する場合は換算キロを用いる)の岩徳線です。山陽本線のほうが20km以上距離が長いですが,所要時間は短いです。列車の運転だけ見ればこの規定はなくてもよさそうですが,新幹線は岩徳線沿いのルートを通っているので,新幹線で通過する旅客に対してはこのルートで計算するほうが実態に合っています。という悩ましい規定ですが,途中下車も可ということで,沿線のかたは棚ぼたで得をしている感じです。

 また,下から2番目の呉線の規定は個人的には廃止しても差支えないと思いますが,どうもJR西日本はその辺には無頓着なようです。しいて言えば,ときどき呉線を通しで走る臨時列車があるから,あるいは既得権を主張する沿線利用者との調整を避けたいのが理由ではないでしょうか。

 表のうち,JR東日本の4区間は2004年に加えられた区間で,次に説明する70条の特定区間から編入されたものです。ゾーンまるごと指定していた70条から,個別の区間ごとの指定の69条に変えることで濫用を防いでいるわけです。

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呉線を全通する観光列車「瀬戸内マリンビュー」 @呉 2011.5.3

3.東京大循環(規70条)
 旅客営業規則で定められたものの2番目は東京大循環です。昔,山手線をきっぷの用語で東京電環と呼びましたが,山手線よりちょっと出っ張った区間があるので,東京大循環と通称されます。この範囲を通過するときは,最短経路で運賃計算し,う回経路の駅で途中下車することもできます。

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東京大循環(JTB時刻表 2017年3月号)

 例えば,新横浜から新幹線,品川経由,成田空港ゆきの乗車券で,渋谷や新宿を経由したり,それらの駅で途中下車することもできます。なお,新横浜~品川間をJR東海の新幹線経由とするからこの条文を利用することができますが,普通の乗車券では東京近郊区間相互発着なので経路は選べますが,途中下車はできません。

 いっとき,JRの制度担当がチョンボして,京葉線の蘇我までを東京大循環の中に入れてしまいました。他の区間は品川や赤羽でループがクローズするのでそう遠くへはいけませんが,蘇我の場合は東京側が開いているので,木更津~銚子(当時は東京近郊区間の外)の乗車券で新宿や池袋にきて途中下車することもできました。なお,現行の規定でも70条2で,蘇我以南の房総各線から東京大循環を通過する場合は,行き先を中央本線,東北本線(埼京線を含む),常磐線方面に限って最短経路で運賃計算することになっています(東海道本線方面(西大井経由を含む)や上の例のような総武線方面などはNG)。

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1991年当時の東京大循環(北海道旅客鉄道株式会社 旅客営業規則 旅客営業取扱基準規程/中央書院 1991年4月)

4.選択乗車(規157条)
 選択乗車は経路が2つあるときに,利用者は乗車券に書かれた経路にかかわらず,いずれか一方を選択できるものです。選択乗車で乗車券面の経路と異なるほうの経路の乗車中に途中下車できるかどうかは規定の項目ごとに決められていて,できない場合は「途中下車の取扱いをしない」と明記されています。選択乗車の指定区間は2017年7月現在,全国に57か所あり,全部を紹介するのは無理ですが,典型的なものだけいくつかご紹介します。

 典型的なケースその1は新幹線がらみのもので,新幹線駅が在来線駅と離れている場合です。いつかご説明しますが,新幹線は在来線と同一の扱いですが,規定ではちゃんとどちらでも選択できるように謳ってあるのです。下は20項で新横浜駅に関するものです。
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 ケース2も新幹線がらみのもので,孤立した新幹線駅の場合です。下の31項,32項は新幹線で新神戸に入って,神戸観光をした後,在来線の神戸駅から続きの旅行をするようなケースです。もちろん,新幹線と在来線の順序が逆でも,西進でも東進でも大丈夫なように規定はできています。また,説明はしませんが,上の新横浜のような選択も29,30項で規定されています。
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 ケース3は在来線でバイパスルートがあるケースで,たまたま2つ並んでいたのでまとめてご紹介します。上の33項は山陽本線と赤穂線ですが,赤穂線経由のほうが若干距離は短いものの地方交通線なので運賃的には高くなっています。下の34項はどちらも予讃本線ですが,1986年開業の内子線ルートのほうがショートカットルートで距離は短いですが,旧線経由も選択乗車ができます。この内子線ですが,線名としては廃止,予讃本線に編入してしまえばよさそうなものですが,地方交通線に指定されたがゆえに編入できないそうで,杓子定規な話です(Wikipedia:内子線の項)。

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内子線ルートの特急「宇和海」 @松山(?) 2006.7.23

 ケース4も在来線のバイパスルートで22項の中央線塩嶺ルートに関わるものを紹介します。飯田線方面から中央線塩尻や篠ノ井線方面に行くには辰野で乗換えて善知鳥峠を越えて塩尻に出るのが近道ですが,この区間の列車は少ないです。飯田線からの大抵の列車は岡谷まで直通するので,塩嶺トンネル経由塩尻に出るほうが便利な場合が多々あり,県都直通快速「みすず」も後者のう回ルートを通ります。この場合も岡谷経由の選択乗車ができますが,う回乗車中に途中下車することはできません。なお,以前は岡谷~塩尻間が69条特定区間でしたが,2001年の改訂で削除されました。

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善知鳥峠ルートのチョン行電車「ミニエコー」 @塩尻 2008.10.19

 ケース5もバイパスルート,線路付替えに関するものですが,沿線利用者の利便を考え,そのほうが便利なら逆回りも可能ですという規定です。距離では特急「かもめ」の通る現川経由のほうが近いですが,人口が多いのは旧来から線路の通っていた長与経由です。57項は浦上,長崎から東園,大草,本川内に行く場合に一旦,喜々津まで行って戻ってきてもよい,56項は西浦上から長与までの4駅に対しては諫早方面から一旦,浦上に出ての経路が選択できるというものです。
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 僕のよく使う根岸線でも以前は磯子~大船間の列車が少なかったので,磯子~桜木町間の各駅は藤沢,小田原方面から本郷台経由の乗車券で横浜経由が選択乗車できましが,根岸線の本数増に伴い2002年に廃止されました。また,同じ2002年の規定改訂で上のケース5にあげた56,57項が追加になりました。このシリーズの初回で紹介した「大都市近郊区間の大回り」も条文は157条2なので,条文の建付け上は選択乗車の一つとみることもできます。選択乗車は項目数も多いうえ,列車の運転の状況やJR各社のサービスの考えにより適宜見直されているため,全体をフォローするのは骨が折れます。(2017.7.23記) 

知って楽しいJRの旅客営業制度バックナンバー
1.大都市近郊区間と140円旅行
2.きっぷの有効期間と途中下車
3.乗車券の経路と種類
4.運賃計算の基本と割引き,加算
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2017年夏のアクティビティ7--家族で中国地方へ・その2 SL「やまぐち号」ほか

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その1から

 2017年夏休みの中国旅行のその2は旅行の後半,旅行のメインイベントであるSL「やまぐち号」を中心に,「山口DCオープニング1号」,SL「やまぐち号」,「奥出雲おろち号」の3連発でご報告します。
 この夏休みは9月の第1の週末に中国地方に行くことはかなり前から決めていましたが,6月ごろのリリースで9月2日からSL「やまぐち号」の客車が更新されることを知りました。運転開始初日に乗れるのはとても嬉しいのですが,きっぷが取れるかが心配になります。また,7月中旬には,同じ日に「山口DCオープニング号」がEF65+12系で走ることがリリースされました。客車列車好きの僕としてはこの列車も乗りたくなり,「山口DCオープニング1号」~「やまぐち号」のハシゴで行程を組みました。「やまぐち号」の指定席券ですが,発売開始日が夏休み中だったためジュニアが4時半に起きて,10時打ちの予約を朝一から受付ける大駅に1番で申込んでゲットしたものです。8月2日は僕も帯広駅で10時打ちをお願いしましたが,満席でとれませんでした。帯広はネットワークが遠いからダメだったという訳ではなく,1秒を争う大事な時に自分が余計なリクエストをしたのが敗因でした。端末を見ていると,どんどん○印が減ってゆくのが分かり,20秒とかからず売り切れるとはこんなものかと,良い体験をしました。また,旅行全体のパッケージを手配した日本旅行にも予約を置きましたが,これもダメ,JR西日本グループの旅行会社なのに情けない結果です。結局は,腕のよいマルスのオペレータのいる,大駅での10時打ちが正解だったことになります。

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ホテルはトレインビュー。今日もよい天気になりそうです

 9月2日(土)目覚めると快晴,「やまぐち号」の新製客車の門出を祝うようなよい天気です。8時前にチェックアウトを済ませ,広島駅に向かいます。既にホームは「山口DCオープニング1号」の写真を撮る人であふれかえっています。「はまなす」を最後にJR線から客車の定期列車がなくなってしまったので,EF65PF+12系でも貴重な列車なのでしょう。僕もその人波に参加しましたが,逆光のためよい写真は撮れませんでした。列車の名前は「山口DCオープニング1号」でデスティネーションキャンペーンの始まりを祝うものですが,お客さんは西日本の各地から集まった乗り鉄の人が殆どを占めているようでした。また,高校の鉄道研究会の仲間と車内でばったり会ったのも驚きです。モーターやエンジンの音なしにレールを刻む音だけの客車の乗り心地を本当は楽しみたかったのですが,この列車の2時間20分は濃い鉄道マニアの人たちのワイワイガヤガヤで終わった感じです。試みに数えたら,奥のような女性は急行型5両で400人の定員のうち20人もいないようでした。

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9521レ「山口DCオープニング1号」。EF65は波動用できれいに手入れされている。客車は大阪の宮原(大ミハ)から借りてきたもの @広島 2017.9.2(以下,特記以外同じ)

 「山口DCオープニング1号」は10:37,時刻表どおりに新山口に到着です。「やまぐち号」の新しい客車の運転初日なので盛大なお祭りムードですが,行政の首長なども来ているし,家族連れも多いので,大賑わいといっても,先の車中とは違い心地よい雰囲気です。乗継ぎの時間が13分しかないので,発車式のセレモニーなどをゆっくり見る間もなく,ここでなければ撮れない写真を撮って,慌ただしく列車に乗込みます。
 
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隣の線路には新たに整備された予備機のD51-200が並んでいます

 「やまぐち号」は10:50定刻に長い汽笛とともに新山口を発車します。隣の線路では僚機のD51が並走し,新製客車の運転開始に彩を添えます。ところで,この文章では新しい客車のことを新型客車ではなく新製客車と書いています。というのもこの客車,形式はオハ35-4000番台,昭和初期から終戦直後の長い期間に1309両が製作されたオハ35の一党を名乗るので,新型とは言えないという考えです。C57の製作時期ともほぼ重なり,JR西日本も気合いを入れて客車を作り直したものです。実際の車両は現代の構造設計で図面が起こされ,LED照明,自動扉,空調完備,台車はボルスタレス,ブレーキは電気指令式,トイレは温水洗浄と最新鋭の性能と設備を有しています。なぜか重量がまちまちで,体験スペースなど空きスペースが多くナ級のナハ35,電源装置を備えス級のスハ35と,基本のオ級のオハ35の上下1ランクに分かれています。

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「やまぐち号」の編成

 僕らの席は5号車10番席で,機関車から2つ目のボックスです。煙を避けるため,前側のデッキは締切られていますが,機関車のドラフト音もよく聞こえて,駅任せではありましたがよい席です。ただ,このスハテ35はスハ31を模して造られているので,背ずりのモケットがなく,少々背中が痛いのが難点です。21分の乗車で山口着,ここでは地元の学校のブラスバンドが迎えてくれます。今日は新製の客車ですが,新線の開通や新しい列車の運転開始の日には,日頃は鉄道を使わない人たちも総出で祝ってくれます。このお祭りの雰囲気は,何度乗っても楽しいものです。

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最初の長時間停車の仁保で(写真:ジュニア,以降Jr)

 山口を過ぎると線路の登りは急になり,11:30前,仁保に着きます。ここでは蒸気の気圧を上げるため暫く止まります。新山口はとにかく人が多かったですが,ここではほぼ列車のお客さんに限られるので,多くの人がホームに出て写真を撮ったり,客車を外から眺めたりします。

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篠目では「ありがとうレトロ客車号」と交換

 仁保から15分くらい登った篠目では,これも今日だけのイベントで,先週まで「やまぐち号」で使われていた12系改造のレトロ客車を使った「ありがとうレトロ客車号」と交換します。この列車はSL,C56とDD51の重連で,「やまぐち号」より先に着いています。ここでも新旧の客車が並ぶイベントがあるようで,テレビ局のカメラも入り,大変な賑わいです。列車は何分か止まり,今日の「やまぐち号」は以降の駅で時刻変更が行われています。車内のお客さんにもレトロ客車号で戻る人が結構いて,7割くらいの乗りになりました。

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地福では上り列車との交換での長時間停車

 篠目から更に20分ぐらい登ると,地福に着きます。地福はもともと記念撮影タイムとして長時間停車するダイヤ設定の駅ですが,今日は篠目で長く止まったため,多少短い停車です。それでも記念撮影には十分な時間で,機関車の前,キャブ横などここかしこで記念撮影をしています。また,この駅はホームも広く,お客さんも減ったので,かなりのんびりしたムードになってきました。

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新製客車の車内外。SL運転シミュレータ,SL「やまぐち号」の展示コーナー,国鉄風の検査標記,昔のオハ35とそっくりな窓の金具(前の2枚:Jr)

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「やまぐち号」車内の案内。液晶ディスプレイの本物の停車駅案内と昭和の時代の鉄道線路略図(右:Jr)

 ここで僕は大チョンボをしてしまいました。新しい客車のデビューだというのに車内の各施設を見て回るのを忘れてしまいました。3号車にはSL運転シミュレータ,投炭シミュレータ,沿線や列車に関する展示などがあるのですが,これらをすっかり見逃してしまいました。ジュニアはしっかり見てきたので,写真だけ拝借しておきます。それだけ,SL列車の旅が魅力あふれるものだったということにしておきましょう。

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沿線も写真を撮る人でいっぱい @徳佐あたり(Jr)

 山口線は中央部の長門峡あたりで峡谷らしい景色になりますが,それを抜けるとまた比較的開けた里山の風景になります。このあたりは稲刈りシーズンで,田んぼにより黄金色だったり,刈田だったりの景色です。今日は新製客車の営業運転初日ということで,沿線は新山口からずっとカメラの放列が敷かれています。僕らも何千の写真に写しこまれたことでしょう。撮り鉄以外にもふつうの沿線のかたが列車に向かって手を振ってくれるので,こちらも手を振り返して応えます。

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SL復活運行初年の「やまぐち号」 @船平山~津和野 1979.8.9
当サイト「20世紀の鉄道写真(5)--1979年(昭和54年)の写真その2/山陰・四国」から

 船平山の峠を越えると終点,津和野で,13:07定刻の到着です。新山口から2時間20分弱の行程ですが,途中駅でのアクテビティも盛りだくさんで,あっという間でした。このくらいの行程なら一般の旅行者でも満足感も得られ,かつ飽きることもない時間です。国鉄時代にSLの保存運転を行う線区に山口線を選定した理由の一つにほどほどの旅行時間もあったようですが,慧眼と思います。

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乗車記念品。木製の入場券は今日限定のよう

 津和野に着くと,ここもお祭りムード一色で,地元観光協会の人たちによる鉄道唱歌山口線バージョンの斉唱です。それを聞きながらホームを歩くと,いろいろな記念品を配布しており,日付入りの木製の入場券のレプリカなども頂戴しました。

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オハ35系の編成。素人目には旧型客車そっくりの作り @津和野 帰路,15:00過ぎに撮影(Jr)

 駅から出ると,今度は駅前の広場で地元の古典芸能の鷺舞の演舞を披露しています。山口の節でも書きましたが,これらのお祭りは今日だけなので,初日の乗車は大変貴重な経験で,一度やったらやめられません。

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山陰の小京都,津和野の街並み

 今日の津和野は駅前はお祭りですが,もともと山陰の小京都で,見どころも多い町です。「やまぐち号」到着後は2時間以上,下り列車がないので,僕らも急ぎ足で観光です。駅から町中心部へ下り,うどん屋に入ると先ほどの列車で案内をしていたJR西日本のスタッフも復路への備えに腹ごしらえをしていました。次には山口線の車窓でもひときわ目立つ,太鼓谷稲荷神社に参ります。ここは日本5大稲荷神社の一つ,狐の神様に油揚げを供えます。町の反対側には船平山に向けて登る山口線の線路が見下ろせます。ここから多少長めのレンズで下り列車をねらえば,よい写真が撮れそうです。

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太鼓谷稲荷神社

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太鼓谷稲荷神社から山口線の線路を望む

 帰りは多少遠回りですが町の中心部を通って,おやつのソフトクリームを舐めながら駅に戻ります。道路脇の水路には鯉が泳いでいて,水のきれいさを感じます。40年近く前にも高校の友人とレンタサイクルで観光しましたが,このときと比べると鯉が巨大になったようで,密度が高くてちょっとかわいそうな感じです。駅前にはD51-194号機--インターネットの情報では,山口線のSLさよなら列車をけん引した所縁の機関車だそう--が静態保存されていますが,朝,動態保存機を見た目にはやはり少々の寂しさが漂います。

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駅前に展示されるD51-194

 15:00過ぎに駅に戻り,津和野15:17の普通列車で益田を目指します。今回の旅行は現地の足は青春18きっぷなので,時間がかかりますが仕方ありません。益田はJR西日本の広島と米子の支社の境界駅で,支社にまたがる乗換えのためか接続が悪く,下校時間帯だというのにまる1時間,列車がありません。益田は市街地が海寄りにあるようで,駅の周囲には何もなく,折返しの下り列車の写真を撮る以外は時間を持て余してしまいます。

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アクアライナー。石見神楽のラッピングのキハ126-2 @益田

 益田から乗ったアクアライナーは軽快で,大田市までは各駅停車とはいうものの駅間が広いので本線を実感する走りです。夕暮れの日本海を見ながら今夜の宿泊地,出雲市を目指します。益田から出雲市までは2:38の行程ですが,旅行の資料の整理をしたり,ゆっくりして過ごします。

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益田の隣の石見津田ではスーパーおき5号と交換

 翌9月3日(日)は,早いものでこの旅行も最終日です。昨晩泊まったドーミーインは,最近増えてきた大風呂つきのシティホテルで,朝から一風呂浴びて気分爽快です。また,大風呂付のホテルの効用は家族で泊まった時に3人同時に風呂に入れることで,寝る前の時短効果もあります。ここもややトレインビューの部屋で,食事をしながら見ていると,既に「奥出雲おろち号」は入線しているようです。今日は「奥出雲おろち号」に木次まで乗った後,安来の足立美術館を見学して,横浜に帰る行程です。ところで,この「奥出雲おろち号」ですが,指定席券の売り方と周辺のアクセスに若干異議ありです。この列車は元々指定席車が1両しかなく全車指定席の設定です。発売初日にちょっと躊躇していたら木次以南の席が売切れてしまい,出雲市~木次の臨時の延長部分の指定券しか入手できませんでした。その後,30回以上照会しましたが空きは出ず,結局,木次以南の乗車は諦め,宍道に戻って先の経路での帰りを計画しました。ところが,当日車内で聞いた話では,出雲市の駅確保分があり,昨日の時点で7席ぐらい残っていたとのことでした。昔は時刻表で,当該列車を運転する区間の周辺でのみ指定席券を売る列車という指定席を四角で囲んだマークがありましたが,どうもそれに近い枠があったようです。仮に席がとれて備後落合に行ったとしても,今度は接続の列車がなく,備後落合で2時間待つことになります。芸備線の三次方面には「奥出雲おろち号」にピッタリ接続する時間に臨時列車がありますが,これは土曜日の通学列車のようで,今日は運転はなく,全く残念なことになっています。JRの米子と広島の支社間で連繋がなく,広島方面から「奥出雲おろち号」に乗る人のことは全く考慮されていないようです。

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「奥出雲おろち号」,機関車を先頭に @直江 2017.9.3(以下同じ)

 8:30過ぎ,出雲市駅のホームに上り,指定の席につきます。列車はトロッコのスハフ13+屋根のあるスハフ12+DE15の3両編成ですが,スハフ12は雨などでトロッコにいられない場合の控え車で定員外です。スハフ12の座席は簡易リクライニングシートに換装されスハフ14のよう,スハフ13のほうはトロッコ改造で隙間だらけになったのになんでス級なの?--タネ車がスハフ12だそうなので発電用エンジンを撤去していないのだろう--と興味のつきない客車たちです。機関車も冬にはラッセルとして活躍するDE15が使われています。8:45,定刻になり,出発です。車内は名古屋のほうの大学の鉄道研究会の合宿か,若い人たちの一団,三江線と掛け持ちの乗り鉄の人たち,ふつうの家族連れで7割がたの乗りです。最初の停車駅の直江では,さっそく特急との待ち合わせがあり,12分止まります。それで撮ったのが上の写真で,下草が邪魔で残念ですが,駅を出てあそこまで足を運ぶジュニアに感心の一コマでした。トロッコ列車といえども山陰本線ではそれなりにスピードが出ていて,開け放たれた窓からの風はかなり強いです。

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「奥出雲おろち号」,運転台付スハフを先頭に @木次

 9:17,宍道着。ここからは進行方向が変わり,スハフの車掌室につけた運転台が先頭になり,推進運転となります。線路規格の低い線区のトロッコ列車なので,制限45km/hでもあまり苦にはなりません。この客車は運転席横の車端まで旅客スペースなので,木次までの短い乗車を楽しもうと家族3人でかぶりつきです。この列車の発車合図は昔ながらの無線方式で,3mも離れてないので直接声をかけても聞こえそうですが,「(車掌)8421列車聞こえますか」,「(機関士)はい,こちら8421列車機関士」,「(車掌)8421列車発車」と懐かしいやり取りを聞くことができました。

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木次駅。雲南市はトロッコ列車を観光の目玉にしているよう

 38分の乗車で10:06木次着。名残惜しくはありますが,ここで「奥出雲おろち号」を降り,10:20発の上り列車で宍道に戻ります。

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木次線のキハ120。1448Dは2両編成だが後ろの車は回送扱い @木次

 宍道は今回の旅行のスタートに降り立った駅で,この旅行3回目です。ぼつぼつの乗継ぎで来る上り列車に乗って安来に向かいます。安来は米子(鳥取)-安来(島根)で一つの都市圏を構成する商都と思いますが,日本画で有名な足立美術館があります。どうしてここに?という感覚はありますが,当地出身の実業家の故足立全康氏のコレクションを展示する美術館で,近代を代表する日本画家の作品を多く収蔵しています。また,美術館の周囲の日本庭園が美しく,庭園の景色を一幅の絵と見立てた展示もあり,絵画と庭園のコラボレーションも楽しめるようになっています。海外でも有名なようで,観覧者には外国人も多いようでした。奥は再度訪問したいと言って,2年間の会員パスを買いました。

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館内の絵画は撮影禁なので,日本庭園のみ @足立美術館

 たまの美術鑑賞で心を洗い,約2時間の滞在で引上げです。お昼時だったので昼食も食べましたが,2時間ではちょっと忙しい印象でした。なお,ここは安来駅から車で20分くらいの距離にありますが,日中30分間隔で送迎バスが出ているので,時間さえ余裕があれば足の心配はありません。

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今回の旅行で1回の特急乗車。やくも22号 @安来

 安来に戻ればあとは横浜の家に帰るだけです。鈍行で岡山に出ると伯備線の接続が悪く最終の新幹線になってしまうので,安来~新見間のみ「やくも」を使います。さすがに特急は速く1時間20分で新見着,ここからは普通列車に乗換え岡山を目指します。伯備線=勾配線区=115系と思っていましたが,来た電車は113系の4両編成でちょっとびっくりです。下校時間帯の輸送力列車なのでしょうが,今日は日曜日でお客さんも少なくゆったりした車内です。

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伯備線860M。伯備線に113系の運用があるのは知らなかった @新見

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備中川面ではEF64牽引の貨物列車と交換

 岡山ではパッケージのおまけで弁当をもらい,各所への土産と晩酌の酒肴を買って,「のぞみ54号」に乗ります。一家3人での団らんと旅行の反省をするうち21:54新横浜着,23:00前には家に帰着です。今年の夏休みは,あき亀山に行かなければいけない僕の希望と三江線と「やまぐち号」の新製客車に乗りたいジュニアの希望がちょうど一致し,楽しい家族旅行になりました。高校生ともなれば自立心も強くなり,家族との旅行など行かなくなる子供が多いようですが,いつまでこんな旅行ができるでしょうか。かなり鉄分高めですが,付合ってくれた奥にも感謝して筆をおきます。なお,今回も旅行のベース部分はパッケージ使用です。この紹介に別スレッドを起こしましたので,興味のあるかたはご覧ください。(2017.9.24記)

2017年夏,家族で中国地方へ・その3 旅行に使ったきっぷ

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 2017年夏の中国地方の家族旅行は「サンライズ出雲」で出発の4泊4日でした。このときのきっぷと旅行商品についてご紹介します。なお,下ではパッケージ商品について書いていますが,旅先での移動は4日中3日は青春18きっぷでした。
 旅行のベースは日本旅行の「17春夏・宿コレクション山陽・山陰・四国」という商品です。最低1泊の宿泊と往復の足をセットにした商品で,基本的にはどこの旅行会社でも扱う定番商品です。結果的にはパッケージの価格38,000円/人に対し,往復のJRのきっぷの正規料金が39,470円/人で,ホテルの宿泊料が丸々ういた勘定になります。ホテルの宿泊料といっても,泊まったホテルは広島駅前のグランヴィア広島で,ふつうに泊まれば10,000~11,000円/人する部屋です。

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使った商品(表紙)

 もう少し詳細にみるとパッケージ代金のほうは,ホテル宿泊料から朝食代金を抜き,60日前の早割り適用でちょうど40,000円のところ,JAFの割引きで5%offしたものです。比較対象のJR正規料金は横浜市内~宍道の運賃,特急券,B寝台券+岡山~横浜市内の運賃+新幹線特急券です。また,ホテルの部屋は19階のプレミアムツインという部屋で,若干ですがただのツインより広くて良い部屋のようでした。

 毎度書くことですがこの商品が特段安いわけでもなく,他社でも似たような商品はあります。また,きっぷは,「契約乗車票」というJRの印刷発行機で発券したきっぷと似たものですが,制度的には全く異なるものになります。「契約乗車票」は乗車券収集の見地からは殆ど無価値ですが,背に腹は代えられないといったところです。制度的にと書いたついでにちょっとだけ解説すると,通常のJRきっぷは利用者とJRが旅客運送契約を交わし,それを証憑するものです。ところが,このパッケージ旅行(主催旅行)では利用者と旅行会社が包括旅行契約を交わし,輸送業務の一部を旅行会社からJRに委託しているので,契約の相手方はあくまでも旅行会社です。なお,この他に手配旅行というのもあり,旅行会社は旅行の手配を利用者に代わって行うだけで,旅客運送契約自体は利用者とJRが直接結びます(この場合のきっぷはJRの正規乗車券類)。

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今回の旅行のきっぷ一式。「契約乗車票」には値段は表示されない

 話が旅行業の難しい話になってしまいましたが,このスレッドの目的はパッケージ利用の薦めと利用のポイントです。パッケージを利用する際は早くに旅程を決めて手配するのがポイントです。ブログ本文にも書いたように,今回の広島行きは春から決めていたことでした。実際に手配したのは6月末でしたが,これでホテルの早割り60で1,000円の節約となっています。また,後でも書きますが,このパッケージにはおまけに1,000円相当の駅弁がついていて,これも先着順です。 
 
 ここからがパッケージの厄介なところで,JRの運賃料金は時刻表のピンクページで値段が開示されていて,どこで買っても値段が変わることがありません。パッケージの値段は,旅行の条件や旅行会社の仕入れ力などで微妙に値段が違います。これがややこしくてパッケージ利用に踏み切れない人も多いと思います。今回僕は,大手3社のJTB,近畿日本ツーリスト(KNT),日本旅行のほか新幹線が関係するのでJR東海ツアーズの商品カタログを集めました。僕は意外と凝り性なので,集めたカタログをほぼ同条件となるよう比較しましたが,なかなか条件を合わせるのに難儀して,途中で放棄となりました。結局,JR西日本にエリアに旅行して,グランヴィア(ここもJR西日本グループ)に泊まるなら,日本旅行がよかろう程度の勢いで決めました。

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パッケージといっても各社から似たような商品が出ている

 次は旅行の条件についてです。宿泊+新幹線の旅行商品では,列車の利用条件に松竹梅があり,それが商品選択のポイントになります。先ず,一番安いのは列車の変更が全くできないタイプで,何らかの事情で乗り遅れた場合,きっぷは運賃・料金とも無効,新たに買いなおさなければいけません。また,具体的な席数は分かりませんが,発売される席数も限定です。会社によって違いますが,この「梅」の場合は概ね22,000円で東京~広島が往復できます。
 次は,乗り遅れた場合,当日の後続列車の自由席に乗れるタイプで,一般のJRの指定席特急券とほぼ同等のポリシーです。この「竹」も席数限定で,概ね「梅」より片道あたり2,000円アップくらいの値段です。この商品は「ビジネス」というキーワードがつく場合が多いです。
 最後は乗り遅れポリシーは「竹」と同等で,席数が限定されず,列車に席がある限り買えるタイプです。この「松」の場合,概ね「梅」より片道あたり4,500円アップくらいの値段になります。こうなるとJR部分だけで東京~広島往復が31,000円くらいになってしまうので,EX予約などのJRの特別運賃とあまり差がなくなってしまいます。また,気をつけないといけないのは,乗り遅れポリシーは一緒でも,パッケージの場合は発行箇所でないと変更ができないのに対し,正規JRきっぷはみどりの窓口さえあればどこでも変更ができることです。発行箇所に限るということは,旅行に出てしまったら変更できないと同義です。
 また,列車に関する旅行の条件として,かつては列車を限定したものもありました。朝7:30~9:00東京発のような利用の多い時間帯の列車は使えない代わりに値段の安い商品です。JR,旅行会社,いずれの事情か分かりませんが,今回あたった中にはこの条件の商品はありませんでした。
 なお,今回の旅行では帰りの新幹線は,念のため「竹」を選択しました。僕の理解では,仮に伯備線の列車が遅れて予定の新幹線に乗り遅れた場合,JRの正規のきっぷを持っていれば,列車が接続しなかったのはJRの責に負うところが大きいので,後続列車への案内(自由席への乗車)はJRの責任においてされますが,「梅」のパッケージの「契約乗車票」ではJRはそこまで面倒を見る責任はないとの理解です。

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おまけも重要なファクターか

 最後はパッケージのおまけについてです。上に書いたようにパッケージ商品は旅行会社での違いは少ないものです。そこで各社とも知恵を絞っておまけをつけています。今回選んだ商品では「サンライズ出雲」を使うと1,000円相当の駅弁がついてくるというものです。カタログ上は先着500名様限定と書いてありますが,カタログの販売期間全体なのか,日ごとなのか,クーポンの発券枚数なのか限定の内容も不明瞭ではあります。ともかく手配したのが早く,「サンライズ」を使う人も少ないだろうから,500名の中に入るだろうと思っていました。岡山は比較的良心的で,商品を限定せず,当該売店内の商品ならどれでも1,000円引きしますという設定でした。上ではJR西日本と関係の深い旅行だからと書きましたが,このおまけも選択のファクターだったことは確かです。
 なお,このパンフレットの後ろのほうには呉の「大和ミュージアム」のクーポン100円というのがあり,ジュニアはしっかりこれを使って見学しました。また,足立美術館もパッケージ利用の割引きがありましたが,わが家は結局,2年パスを買ったうえで家族割引の適用を受けたので,損得は微妙です。

 このブログで旅行パッケージ商品についてを取扱うのは3回目です。僕も結婚して奥と旅行をするまでは,パッケージを使ったことがありませんでした。「契約乗車票」の忌避に始まる喰わず嫌いの面が強かったです。このため,当サイトの訪問者の皆さまにはパッケージのメリット,デメリットを理解してもらって,うまく活用していただければと思います。(2017.9.24記)

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