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2022-05

HOゲージ/16番--EF64の製作

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 春の行楽日和の今日この頃ですが,今日は冬のまん延防止等重点措置期間に作ったHOゲージ模型,EF64の製作をお送りします。年末にブラブラとネットオークションを見ていたら,HOゲージのEF64の仕掛品を発見,落札しました。僕のHOゲージ模型製作は半田付のウデがないため,ボデーが組み上がったものである必要があるため,とても間口が狭いのです。そんな中,勾配線区用のEF64は好きな形式で,オークションの商品説明を見るとちょっと引くものがありましたが勇気を出して買ってみました。

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オークション画面

 商品説明いわく40~50年前程度の年代物とのことですが,モノが着いてみれば去年作ったEF71やED75と変わらない状態で,これなら問題ない感じでした。ただ,オークションの写真を見た時点で中間台車の枕梁がなさそうで,この部品は調達しないといけません。

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オークションの商品説明

 模型を作るとなると実車の情報も必要で,随分前に買ったRail MagagineにEF64の特集があるのを思い出し,さっそくこの本を引っ張り出します。この本によれば,おでこに避雷器を載せ,電暖付きというと,5次増備型以前が該当のようで,プロトタイプも決まります。

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参考資料。Rail Magagine 2014年10月号,特集はEF64!

 ここでEF64という電気機関車についておさらいをしておきましょう。EF64は1964年,勾配線区用に発電ブレーキ付として開発された新性能の直流電気機関車です。最初の投入線区は,今は交流電化になっている奥羽本線,福島~米沢間です。1966年からは中央本線への投入が始まり,まず甲府,後に稲沢2区,篠ノ井へと増備されてゆきます。1968年に奥羽本線が交流電化に転換されると福島にいた12両も稲沢2区に転出しました。主電動機は1時間定格425kWのMT52,機関車計で出力2,550kW,台車はDT120(両端)/DT121A(中間)を履き,79両が製作されました。1980年からは大幅な設計変更を行った,1000番台に移行しました。現在は1~の車両は全車廃車となり,1000番台が最後の活躍をしています。元々は勾配線区用のはずですが,中央本線や上越線にはEH200が投入されたので,EF65やEF210に混じってEF64が東海道線などを走る姿は僕にちょっと違和感があります。

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甲府番でスタンバイするEF64-39号機 @甲府 2013.9.23

 模型製作のほうは大したことはしていないので,古い写真を引っ張り出してEF64 1~の活躍の頃を懐かしんでみます。最初の1枚は甲府駅構内でスタンバイする39号機です。盆と彼岸に墓参りに行く甲府の駅にはいつもJR東日本高崎2区の機関車が滞留しています。勾配の多い中央本線内での車両故障などに備えて,スタンバイしているという説がありますが真偽の程は分かりません。

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寝台特急「あけぼの」牽引の任に就くEF64-37号機 @上野 2010.2.12

 EF64 1~は比較的地味な存在の機関車ですが,長岡在籍中は寝台特急「あけぼの」などの先頭に立って,上野駅に姿を見せていました。とくに37号機は一時期,茶色1色に塗装されて茶ガマと親しまれていました。

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青梅線の石灰石輸送列車 @奥多摩 1984.4.24

 青梅線といえば僕らの世代ではED16ですが,ED16の置換え後しばらくの間,EF64が石灰石列車を担当していた時期がありました。1~の最終増備の77~79号機が立川配置になっていたようです。77号機は国鉄最後のお召列車を牽引しましたが,写真の機関車は77号機のようにも見えます。

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篠ノ井線を行くタンカー列車 @坂北~聖高原 1995年

 山線のEF64の普段の姿です。1994年10月から1996年5月まで僕は長野県の辰野の工場に出張しました。松本平には頻繁に写真を撮りに出かけ,この日は少し遠出して篠ノ井線を訪れたときの1コマです。

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12系+ムーミンことEF55を従えた晴れの日 @信濃川島~辰野 1995.11.3

 今は交通博物館にいるEF55が動態保存機だったときに運転された「ムーミンすわ」号です。これも辰野在勤中に撮ったもので,本来なら1995年しか分からないのですが,インターネットは便利なものでこの列車が走ったのは11月3日と分かりました。

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中央本線善知鳥越えルートを行く @小野~塩尻 @1995年

 最後は中央本線善知鳥越えルートを行く26号機です。貨物を牽いていたか単コロだったか忘れましたが,犬走りを歩いていて,いきなり来た列車に驚きました。夕陽を受けた姿はきれいですが,車体はかなり汚れているようです。

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オークションの商品到着 2021.12.5

 さて,以降は本題の模型製作です。オークションの商品が到着すれば,部品の確認です。中間台車の枕梁はやっぱりありません。台車側だけでなく車体側も不足で,ほかの物は随分懇切に揃っているのに不思議な話です。キット本体はとうの昔に廃業してしまったひかり模型の製品ですが,随分懇切な部品構成です。というのも,車号の切抜き文字のほか,甲府,稲二,篠ノ井の区名標と標さしのほか,電暖表示灯のレンズまでセットされています。

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先頭部近影 2021.12.5

 また前所有者様は結構,部品を買い足していて,エアホースなどはロストワックス製部品が取付済です。その他,パンタグラフ下の碍子なども追加購入の部品が入っていました。また,車体製作のほうもしっかり組まれており,少なくも僕のウデではこうは組めないでしょう。

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古文書のような説明書 2021.12.5

 そして組立図と部品表と組立説明が一体になった組立図が1枚。A3よりも大きく判型は特殊サイズです。最近のキットは冊子形式の懇切な組立説明書が付くのがふつうのようですが,至って簡単で,初めての人がこれだけで組むのは難しそうです。僕の場合は車体の組立ては済んでいるので,部品表の参照程度しか使いません。

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自分で購入の追加部品一式 2021.12.8

 部品の過不足の確認が済めば次は追加部品の調達です。在宅勤務が続き1か月ぶりに出社した帰り,二子玉川のいさみやロコワークスと横浜の井門をハシゴします。いさみやは昔から馴染みの店で,親爺さんいわくちゃぶ台モデラ―の味方ですが,枕梁のような部品が欲しいときは助かります。また,メーカーズプレートも3枚組の用意があり,なんでも親爺さんのストックから出してきてくれたものでした。

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最初の作業はママレモンのお風呂 2021.12.17

 製作の作業の第1は塗装前の洗浄です。何十年も前のものなので塗料が適切にのるかは心配なところで,去年作った2両よりも念入りに食器用の中性洗剤で洗います。とくに手垢の脂肪分を念入りに落とすのが大事です。

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先ずはサフェーサーを吹く 2021.12.19

 洗浄を済ませ,十分に乾燥させたら,次はサフェーサーを吹きます。交流機のときは下が透け易いので,ピンクや黒のサフェーサーを使いましたが,今回はふつうのグレーのサフェーサーを使います。今度も塗装の作業は近所の公園に行って,自称森の工房で作業です。冬場のスプレー作業は温度が低く,適切に乾くか,発色が悪くなったりしないか心配でしたが,とくに問題はありませんでした。

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下回りの塗装 2021.12.26

 車体の下塗りに続き下回りの黒も吹きます。そういえば今回のキットは車体の内側に青い塗料がついていて気持ち悪かったので,車体の内側も黒を吹いてあります。

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スカートと避雷器の塗装 2021.12.31

 次はスカートと避雷器にグレーを吹きます。写真のプロパティを見れば大晦日,こんな事をしていてよいのでしょうか。今年は奥が通信制の大学の卒業論文提出,年末は大掃除どころではない,それをいいことにこちらは趣味を楽しませてもらいます。

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警戒色のクリーム色を吹く 2022.1.1

 明くる元旦は警戒色のクリーム色を吹きます。森の工房に行くのが面倒になり,自宅マンションの屋上で,今度は富士山の見える工房です。ところで国鉄直流機の塗装ですが,車体の青と前面の警戒色のクリーム色でどちらを先に吹くものなのでしょう。塗装のセオリーからいえば薄い色が先,濃い色が後なので,クリーム色,青の順です。塗装の面積からいえば,先ず全体の青を塗って,マスキングをしてクリーム色です。気持ちとしては青を先に吹きたいところですが,マスキングをする際,手すりとステップが邪魔になります。これが教科書どおりか分かりませんが,今回はクリーム色を先に吹くことにしました。

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前面警戒色のマスキング 2022.1.2

 クリーム色に続き青を吹きますが,その間に塗分けにあわせてマスキングをします。前面窓下の手すりやステップは隠す必要がないので,そこは楽にマスキングができます。厄介なのはテールライト横の縦の握り棒でこれは下側の付け根からクリーム色です。ステップは後から青を筆塗りすると決め,握り棒は下の付け根からマスキングします。

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青を吹く前の準備作業 2022.1.2

 順番が前後しますが,EF64の屋根のモニター部は国鉄時代は青でしたが,JRで検修をするようになって黒塗装になりました。また,ランボードは今はグレーに塗られていますが,模型の製品写真を見ると国鉄時代から一部がグレーだったようです。この辺の塗分けは面倒なので,このEF64は国鉄時代の再現と決めました。これでJRマークや列車無線アンテナも省くことができます。こんな訳でクリーム色を吹く前にランボードのグレー部分のマスキングしました。また,EF64の屋根上のブロワーなどは形が複雑でスプレーが行き渡らない惧れがあるので,事前に青の鉄道カラーを筆塗りしてあります。邪道なのかプロの技かは分かりません。

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車体の青のスプレー 2022.1.3

 1月3日,三賀日中ではありますが,天気もよいので塗装のメインの青のスプレー作業をします。前回のクリーム色のときが気持ちよかったので,この日も富士山の見える工房--自宅マンションの屋上--で作業します。さて,問題は前面のマスキングと塗分けです。毎度同じことを書きますが,塗装が終わってマスキングテープを剥ぐ瞬間が緊張です。今回は青がきれいに吹けているので,テープの剥がし始めが難しいです。縦の握り棒の盛り上がっているところにカッターを入れ,ここから丁寧に剥がしてゆきます。

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マスキングを剥いだ後のお顔 2022.1.3

 結果は上の写真のとおりで,片方のエンドは上出来ですが,もう一つは多少の染込みがあります。評価はまちまちでしょうが,自分としては実力どおりといったところです。失敗のほうも傷は浅いので,他の部分と一緒に修整の筆塗りをすればある程度形になるでしょう。ここまでできるとある程度形になり,あとは細かい作業が続きます。会社の新年が始まったこともあり,この後の作業は約1か月の期間を置くことになりました。

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Hゴム塗装前のマスキング 2022.2.11

 2月11日,建国記念の日は少し時間がとれるので,細かい筆塗りの作業にいそしみます。先ずは窓回りのHゴムの塗装です。前作のED75のHゴムはグレーが明るすぎて実感的でないので,少し黒を混ぜて濃い色調にすることにします。黒の塗料は固まりやすく,ドボッと入ってしまいかなり濃い色になってしまいました。上の写真でも分かりますが,実際のEF64のHゴムは濃い色のものも多いようです。しかし,横着な僕とすれば黒ならばマジックペンで色差しすればよい訳で,このHゴムの色がこのEF64の一番の失敗ポイントです。

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色差しを終えた先頭部 2012.2.12

 Hゴムに続き,前面窓,モニター窓のサッシの桟の銀,スカートに付いているエアホースの黒,スプレーのはみだし部分の修整などの塗装をします。近くで見れば乱れが気になりますが,遠くで見れば,前面の握り棒とステップのあたりもなんとかそれらしくなりました。幸いにして老眼も進んできたので,細かいことは気にしないことにします。

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窓ガラス部品一式 2012.2.13

 塗装を終えたら次は窓ガラスの取り付けです。今どきのHOゲージ模型は車体が金属(天賞堂やカツミなどの高級品)でもプラ(KATO,TOMIXの廉価版)でもHゴム一体成型の透明プラ部品がピタッとついています。このキットは4,50年前のものなので昔ながらの手法で,0.3mm厚のプラの帯板を適切な大きさに切って接着します。前回ED75を作ったときの前面窓回りの寸法をとっておいたので,それに合わせてプラの帯板から切り出します。折曲げはロウソクの炎にかざして柔らかくなったところでさっと曲げるのですが,これだと曲げの瞬間のとり方が難しいです。手許にあったオイルヒーターの放熱板がちょうどよい温度で,これに暫くくっつけることでプラ板が柔らかくなります。この方法だと熱を直線的にあてられるので,縦に真っすぐに曲げられるメリットもあるのですが,ヒーターを片付けてしまう夏場はどうしましょう。

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窓ガラスの取付け状態 2022.2.13

 窓ガラスの取付けは僕の場合は木工用ボンドです。僕は白ボンドと呼んでいますが,この接着剤は固まるのに時間がかかりますが,少々はみ出しても目立たず,取り去ることも容易なので窓ガラス以外の小物部品の取付けにも多用しています。車体内部の見えない所なので,半田付でいうならイモ付で,見た目より接着強度重視です。ところでこのキットですが,屋根上のモニター部分が半田付されていて,ガラス部品を取付けることができません。モニター窓がガラスなしの素通しなのは僕としては不満ではありますが,前所有者様のポリシーのようなので,諦めます。

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台車の組立てと取付け 2022.1.1

 ところで,ここまで車体回りを中心に書いてきましたが,下回りに目を向けます。このEF64もディスプレイモデルなので,下回りの工程は簡単です。年末の塗装作業のときに下回りの黒はまとめて吹いてあるので,枕梁に台車枠をネジ止めし,輪軸をはめるだけです。この車両の輪心ですが,前所有者様がグレーに塗ってくれていたので,これはそのまま使っています。最初にも書いたように中間台車の枕梁はいさみやで買ってきたものです。HOゲージの機関車の中間台車は左右動を許す長穴があいているのが一般的ですが,さすがのいさみやにもこの長穴の枕梁の品揃えはありませんでした。本来は枕木方向に補強材を置いて穴を拡大するのでしょうが,この作業は省略です。台車が左右に動けなくても,ディスプレイモデルと決めてかかれば,曲線の線路上でのディスプレイができないだけでさしたる問題ではありません。これらの台車を車体側のボルスターを介して,床板に取付ければ大体形になります。

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スカートまわりの部品取付け 2022.2.12

 次は先頭部の付属品でスノープラウとステップです。実は部品調達の際にチョンボをしてしまい,最初は安達の金属製のED61,2用のスノープラウを用意しました。前作のED75もこの部品を使っているのですが,実車の写真を見ると,ED75,EF71などの交流機とEF64やEF65などの直流機ではステップの付き方が違います。交流機のステップはスノープラウに植えられているのに対し,直流機のステップはスノープラウではなくスカートに取付けられています(ED61,62はここでいう交流機方式)。

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ここまでできるとだんだんそれらしくなってきます 2022.2.13

 ネットサーフィンをしていたら,KATOの分売パーツでEF81のスカートセットが眼に止まりました。スカート,ステップと前面排障器,スノープラウ,連結器が組立てられた状態になっています。このステップとスノープラウがEF64にぴったりなので,会社の帰りに上落合のホビーセンターKATOに寄って調達しました。ちなみに安達のは金属製,KATOのはプラ製でスカートもろとものユニットですが,値段はどちらも1,200円です。スカートユニットはばらして,必要なステップとスノープラウを白ボンドで取付けます。なお,ステップ部品のカプラーポケットはボスを切取り,穴を明ける小加工をしています。ボンド作業ついでにテールライトのレンズも取付けます。

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ヘッドライトのレンズはSWAROVSKIのクリスタル。右は取付け完成後 2022.2.19,20

 テールライトに続き,次はヘッドライトです。ヘッドライト用にはエコーモデルのライトレンズ2.2mm径(見た店のなかで最小)を買ってあるのですが,このキットはライトカバーのつらら除け部分が大きく張りだしていて,上手く付きそうにありません。あれこれ考えているうち立ち寄った近所の手工芸材料店でよい商品を見つけました。SWAROVSKIといえばオーストリアのクリスタルのブランドですが,手工芸材料のダイヤモンドカットのビーズなどがあります。径は2mmと3mmしかありませんが,透明なクリスタルのほかオパール,パール,その他各種の色があり,値段も20こ143円と魅力的です。

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ヘッドライトレンズの組立て 2022.2.19

 懸案のヘッドライトの方向性が固まったので,最後の仕上げの小部品の取付けにかかります。先ずはそのヘッドライトですがレンズのタマだけではしっくり固定できないので,爪楊枝を適当な長さに切って,その先端にくだんのレンズを接着し,それをライトケースに白ボンドで固定します。

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トレジャータウンの切抜き数字インレタ 2022.2.19

 次は車号のインレタです。この機関車は冒頭に書いた本の情報では5次増備型ですが,さて何号機にするかです。強い思い入れがある訳ではありませんが,一時,茶色で活躍し,JR東日本で最後まで残っていた37号機と決めます。切抜き数字はキットにもセットされていましたが4,50年前のもので接着剤の劣化も考えられるので,手持ちのトレジャータウンのインレタを使います。このインレタは収録形式数が多く,これで2両目ですが,まだまだ使えそうです。そう考えれば1,200円も安いものなのですが,取説の字が細かいのが玉にキズです。

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その他の小部品。区名標,製造銘板,電暖表示灯のレンズ 2022.2.19

 次はキットに同梱の区名標を取付けます。真鍮エッチングに塗装まで済んだ部品ですが,これを上手く切出すのが難しいです。ふつうの図工用のハサミで切出しますが,どうしても歪んでしまいます。ラジオペンチで歪みをなおして,断面は青で軽くレタッチしてから白ボンドで接着します。併せて,メーカーズプレートも接着します。EF64のこのロットは東洋電機/汽車会社製で,字が多い銘板です。続いて,電暖の表示灯のレンズを接着しますが,恐ろしく小さな部品で,どこかに飛ばしたら見つかりそうもなく,慎重に取扱います。

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先頭部のクローズアップ 2022.2.20

 最後にパンタグラフをネジ止めして完成です。このパンタグラフですが取説には別売と書いてあるので,前所有者様が誂えてくれたものです。線も細く銀色塗装済のうえにシューは別物で,意外とよい部品です。多少華奢な感じもしますが,ディスプレイモデルなので,見た目重視で構いません。途中に挟む碍子も白のプラ製のものが同梱されていたので,これを使います。避雷器は僕が買ったものですが,模型は上から見る機会が多いので,この辺が充実していると見映えもよくなります。なお,車体中央部の高圧電線の引込みは屋根の塗装後に取付けてあります。

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HOゲージEF64完成 2022.2.20

 車体の組立てには手をかけていないので,約2か月半でEF64完成です。側窓のHゴムが車体にとけこんでしまっているのが残念な点ですが,ディスプレイモデルとしては上々の出来です。ところで,今度もケースは透明堂のイージーオーダーで用意しました。透明堂は埼玉のアクリルケースのメーカーですがインターネットのオーダーで自由なサイズを作ってくれ,僕は重宝しています。このケースに入れれば素人づくりの模型でも,それなりに見えます。

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ケースに納めればさらに見映えはよくなる 2022.2.20

 これでHOゲージのディスプレイ機関車模型は3両になりましたが,まだまだ製作意欲は旺盛です。一方,キット本体はネットオークションで仕入れるので,これといった出物がないと調達ができません。従って,形式のほうも思ったとおりにはならないのですが,気持ちとしては屋上の賑やかな交流機を探しています。前回のED75は宮沢の廉価版だったので,せめてカツミ製の1000番台でもと,今日もネットオークションをエクスプロアしています。(2022.2.20記)
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1990年代の欧州鉄道旅行・その2-1--1996年4月のチロルと南フランス・北イタリアのローカル線紀行

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その1-4から

 今日は約3か月ぶりに1990年代の欧州鉄道旅行,1996年ゴールデンウィークの旅行の写真をお届けします。1992年から1996年まで家では父が他界し海外旅行などしづらい雰囲気になり間が空いてしまいましたが,1996年にはまた欧州旅行に行きました。この旅もユーレイルパス1枚を握り締め,乗り鉄に徹する旅行です。

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この旅行前半4日間の行程

 1996年4月26日(金),前回1992年と同じJAL407便フランクフルトゆきで出発です。便は同じですが,航空運賃が安くなって,前回の半額位だったと記憶します。この便はフランクフルトには宵の口の18:04に着きます。欧州旅行も2度目で勝手が分かってきたので,初日の晩から夜行列車に泊まります。日本から欧州に行く場合,フライトはほぼずっと昼間,時差の7時間分その日は長く起きていて,現地の夜にあわせて寝るのが時差ボケ解消には効果的です。そんな訳で,欧州初日の晩は「Dolomiten Express」なる夜行列車に泊まります。4月27日(土)は7:09朝目覚めればオーストリアのインスブルク中央駅です。

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インスブルクからチロルの山へ登るミッテンバルト線の車窓 1996.4.27(以下,特記あるまで同じ)

 今日は前回の旅行で絶景だったと記憶しているインスブルクからドイツのガルミッシュ-パールテンキールヘンへのローカル線からスタートです。インスブルクを出発した列車はイン川,アールベルク峠への幹線を見下ろしながら高度を上げます。この路線はミッテンバルト線というようですが,トーマスクックの時刻表で編集長お薦めの景勝路線No1に上げられるほどの車窓で,絶景が続きます。

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ドイツのリージョナルエクスプレスと交換

 山間の小駅でドイツ国鉄(DB)のリージョナルエクスプレス(RE)と交換です。こちらも同じREですが,電気機関車牽引の列車で客車党の僕にたまらない列車の旅です。

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こちらもドイツのリージョナルエクスプレス

 記録によればゼーフェルト駅で列車を落とし1時間滞在したようですが,この2枚の写真がどこかは定かでありません。いずれにしても山深い駅です。よくもこんな所に線路を通したなと思うような絶壁をたくさんのトンネルと橋で繋いだ線路を列車は走ります。

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ミッテンバルト線は絶壁の中を縫って走る

 シャルニッツではDBのプッシュプル列車と交換します。日本では推進運転は上野~尾久間の回送列車など稀にしか見られませんが,欧州ではちゃんとした運転台を装備して先頭車としての機能を持った客車があり,ペンデルツークと呼ばれふつうに走っています。

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シャルニッツで交換のDBのプッシュプル列車。最後尾に機関車を連結

 10:24,ガルミッシュ-パールテンキールヘン着。ミッテンバルト線はバイエルンの中心,ミュンヘンに向かって進みますが,僕はここで乗換え,プフロンテン-シュタイナッハへ向かいます。時差7時間のフライト+夜行列車明けで全く記憶がないのですが,ミッテンバルト線よりさらにローカルな非電化路線でアウサーファーン線というようです。

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ドイツのローカル線の気動車。アウサーファーン線で

 アウサーファーン線はガルミッシュ-パールテンキールヘンからケンプテンまでの93.9kmの路線ですが,ドイツ・オーストリアの国境を2度越え,中ほどの約45kmの区間がオーストリア領内でオーストリア国鉄(ÖBB)の運営です。ここもチロルの山あいで,急峻な山の麓と高原を行く列車です。今日のとびらの写真もこの区間で撮ったものです。

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ドイツ(左)とオーストリア(右)の気動車が並ぶ

 チロルのローカル線の旅を終え,ケンプテンからはIR(インターレギオ,域内急行)列車でミュンヘンに出ます。ミュンヘンでは乗換えの小1時間の間に駅前広場に出て市電(本稿では路面電車のことを事業主体に拘らず市電と書きます)の写真を撮ります。

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ミュンヘンの市電。見たところ1996年当時の新車のようです @ミュンヘン中央駅

 調べると上はClass Rというタイプで1990年に試作車が登場,下はClass Pというタイプで同じく1959年のようです。日本では市電は札幌から鹿児島まで数えるほどしか残っていませんが,欧州では大きな都市では稠密な路線網を持ち,これらを訪ねるのも面白そうです。

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ミュンヘンの市電。こちらは旧式そうな丸いタイプ @ミュンヘン中央駅

 更に列車の時間より早めに駅に入り,やってくる列車の写真を撮ります。

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ÖBBの機関車牽引のインターシティ(IC)列車 @ミュンヘン中央駅

 ドイツの鉄道は,前回,1992年に来た時よりもICE網が発達していて,ドイツの新幹線,ICEの列車が頻繁にやってきます。

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DBのICE列車 @ミュンヘン中央駅

 ミュンヘンからはユーロシティ(EC)列車でザルツブルクに向かいます。クーフシュタインから先の区間はドイツ国内でDBの運営する路線ですが,線形がよく便利なので回廊(コリドー)列車といってÖBBの列車が途中無停車で走っています。ザルツブルクはドイツとオーストリアの国境の街で駅には両国の列車が入ってきます。われわれ島国の日本人には分かりづらい国境の概念です。

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ミュンヘン中央駅に並ぶICとICE

 ザルツブルクに着けば,夜行2連泊後なので,さすがにちゃんとした宿泊施設に泊まります。ちゃんとしたと言っても,宿泊費を節約できて,ある程度セキュアなユースホステルです。

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ホーエンザルツブルク城

 ユースに着けば荷解きして,宵のザルツブルクを観光します。ザルツブルクは楽聖モーツァルトの生まれた街で,生家を見たり,ちょうどザルツブルク音楽祭のシーズンなので,当日でも入れるクラシックコンサートを楽しんだりします。

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ザルツブルクの市内トロリーバス

 翌4月28日(日)はザルツブルクからイタリアのベネチアまで6時間19分の客車の旅です。9:08から15:27まで真昼間に客車列車での移動で,わが家の奥など一般人には信じられないかもしれませんが,僕には天国です。この日の客車は6人1室のコンパートメントで,イタリア人のおじさんと娘さんの2人連れ,日本人の一人旅のお嬢さんと相席です。

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トロリーバスには連節バスもあります

 ザルツブルクからフィラッハの先,タルビシオまではÖBB,その先はイタリア国鉄(FS)の運営です。前回の欧州旅行時は鉄道での国境越えでもパスポートコントロールがありましたが,このときはシェンゲン協定が発効して,パスポートコントロールはありません。

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ザルツブルク~ベネチアへのIC列車 1996.4.28(以下,特記あるまで同じ)

 アルプスの南側を下る列車は陽射しも暖かく,ワイワイ談笑したり疲れてうたた寝するうち15:30頃,ベネチア-サンタルチア駅に着きます。元々はベネチアで2時間くらいを過ごしてローマに行く予定でしたが,列車で一緒だったお嬢さんと意気投合し,2人でベネチア観光をすることにします。ゴンドラ(運河を走る小型の船)の走る運河やサンマルコ広場やサンマルコ寺院を歩いて巡ります。

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アルプスを下るIC列車

 サンタルチア駅の近くで夕食まで済ませ,泊りはフランス方面への夜行列車の座席車です。翌4月29日(月)朝は8:30頃,イタリア,フランス国境のベンティミーリアで列車を降ります。元々はニースまでこの列車の予定でしたが,多くの国に足跡を残したいと思い,朝の近郊列車でモナコを目指します。

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南仏コートダジュールの列車 1996.4.28(以下,同じ)

 記録ではベンティミーリアからモナコに寄りながらニースまで往復したことになっていますが,途中で撮った写真はどこだかさっぱり分かりません。

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コートダジュールで撮った列車ですが,これは寝台連結の夜行列車

 この日はベンティミーリアからイタリア・フランスの国境沿いに北へ上るローカル線に乗車です。この路線もトーマスクック時刻表の編集長お薦めの景勝路線の一つです。この稿を書きながらWikipediaを引くと,路線の名前はタンド線(フランス語),テンダ線(イタリア語)というそうです。

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FSの武骨そうな電気機関車。後ろにフランス国鉄(SNCF)の電気機関車が見えるので多分,@ベンティミーリア
 
 ベンティミーリアからのテンダ線はニース,マルセイユ方面の幹線のホームのはずれの,日本でいえば切欠きホームのような所から発車です。中央1扉のレールバスをフルサイズの鉄道車両にしたような気動車です。

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ベンティミーリアで休むテンダ線の気動車

 テンダ線はベンティミーリアも終点のクーネオもイタリアですが,途中にはフランスの出っ張った部分があります。タンド峠は海抜1,040m,ベンティミーリアは海岸からほど近いので,ほぼ1,000mを登ることになります。峠の前後には南側に3つ,北側に1つのループ線があるそうです。

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こちらはSNCFの気動車 @ブレイユ・シュル・ロワイヤ

 これらは記事を書きながらWikipediaで知った事実,旅行のときはそれと分からず,ふつうに山深いローカル線としか思っていませんでした。

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テンダ線の途中の駅で。後ろの山は峠の風情

 2時間ちょっとでタンド線を乗り終え,クーネオに着きます。ここからは次の目的地,スイスに向かっての移動ですが,先ずは冬季オリンピックが行われたトリノを目指します。

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クーネオ駅は1937年築の重厚な駅舎

 どこで撮った写真か分かりませんが,下の写真はETR470形電車で,1996年,この年に運行を始めた最新鋭です。客車列車が多い欧州にあって,振り子機構を備えた動力分散方式の電車は珍しいです。

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ETR470形 撮影場所不詳
 
 トリノからは電化された幹線でミラノに向かいますが,途中のノバラからドモドッソラへショートカットするルートを見つけます。またまた約2時間,93kmのローカル線の旅です。

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ノバラ-ドモドッソラ線の列車。ライト回りが口みたいなJR西日本のフェスタ風のお顔だ

 ドモドッソラからは,上越新幹線の大清水トンネルが開通するまで76年もの間,世界最長のトンネルだったシンプロントンネルを抜けてスイスに入り,19:04,ブリークに着きます。ブリークは前回の旅行でも2回通った駅で,なんとなく懐かしい感じがします。

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この4日間の行程略図。軌跡は手で線を書入れたものなので正確ではない

 ブリークではせっかくスイスに来たので名物のチーズフォンデュを食べ,腹一杯になってホテルに入ります。明日からはスイス国内のアルプスの鉄道を巡ります。(2022.4.2記)

その2-2につづく

あの日を追いかけてJR東日本懐かしの駅スタンプラリー・その1

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 (2022年)2月1日~3月6日の期間にJR東日本の首都圏地域では「あの日を追いかけて JR東日本 懐かしの駅スタンプラリー」なるスタンプラリーイベントが開催されました。僕は2日がかりで全50駅を踏破しましたが,今日はその1日目の行程をご報告します。

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スタンプ設置50駅

1.スタンプラリー前夜
 このスタンプラリーは1980年頃の国鉄をモチーフにその当時整備された「わたしの旅」のスタンプのミニチュアを集めるもので,JR東日本グループの概ね東京から70km圏内の50駅を巡るものです。スタンプの図柄は実際に「わたしの旅」スタンプとして整備された図柄と今回のイベント用に誂えたものが混じっています。順番は自由なので参加者のペースで巡ることができます。最初の10駅は案内ちらし兼用のスタンプ台紙に押捺し,10駅集めてゴール駅のNEWDAYSで500円の買い物をすると,50駅踏破用スタンプ帳と10駅賞と題した時刻表型のノートががもらえるルールです。

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10駅賞,50駅踏破賞の賞品

 更に50駅全駅のスタンプを押すと「50駅踏破記念証」がもらえます。記念証自体は紙のカードですが,印字されたシリアルを使ってネットで応募することで,抽選でヘッドマークのレプリカやスライスレールなどの賞品がもらえます。各種の賞品の製作費用だってかかっているので,コンビニでの買い物500円ぐらいは全然惜しくありません。最近のJR東日本のイベントはこういうルール設定が多いですが,参加費なしでちんけな賞品より,少しでも費用をとることで冷やかしの参加者の排除もでき,合理的なやり方と思います。また,今回の抽選で当たる商品はJR東日本の工場や保線の現場で製作しているようで,コストをかけずに参加者の喜ぶグッズを指向しているようで好もしかったです。

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ちらし兼用の仮台紙に先ずは10駅

 さて僕とこのイベントですが,職場が駅ナカにある奥がイベントの開始早々に台紙を持ってきてくれました。50駅・・・?これはちょっと回るの大変そうだな・・・休日おでかけパスを使ったとしても2,3日かかりそうで,交通費は幾らかかるんだと思って乗り気ではありませんでした。ある日,鉄道つながりの会社の友人がFacebookに10駅賞ゲットの記事をあげているのが目に留まり,彼もやっているのか~と眺めていました。2月23日の令和の天皇誕生日はとくにすることもなく,なにか有意義に過ごすことを考えたら,このイベントを思い出しました。それで急にやる気が出て,このイベントに参加したのでした。50駅全部は難しそうなので,1日で巡れる限りを回ってみよう位の軽い気持ちでスタートしました。

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早朝4:44の420B列車で出発 @磯子 2022.2.23(以下全て同じ)

 そうは言ってもこういうイベントは作戦が大事だし,時刻表を繰るのは3度のメシより好きなので,行程のプランニングに熱が入ります。一方,首都圏の頻繁運転の区間ではどんなに精緻に行程を組んでもその通りにはならないので,ある程度やわやわな行程を計画し,旅行を進めながら固い行程に煮詰める作戦をとります。先ず10駅を巡って10駅賞と50駅用のスタンプ帳をもらわなければなりません。調べると東京駅のNEWDAYSが6:00からなので,10駅のスタンプを押して6:00に東京駅に着く行程を考えます。手始めに房総方面から押し始める行程とすると,千葉,木更津を押して,成田から常磐線方面に抜ける行程が順当です。ところが,千葉駅の内房線から成田線の接続が恐ろしく悪く,東京駅を6:10の快速で出ても,7:08の快速で出ても,結局,千葉9:35の成田ゆきになってしまいます。そんなことなら慌てて行っても仕方ないので,わが家の最寄りの磯子駅の1番電車はやめて,24分後の3番電車で出発と決めます。

2.房総エリアまで
 以降は当日の行程に従い書き進めます。2月23日(水),磯子駅に着けば「休日おでかけパス」,2,720円を買って入場します。Suicaに書き込むICパスなら50円安いのは分かっていますが,紙のきっぷを用意するあたりはマニアのこだわりです。磯子4:44の420B列車に乗り,先ずは桜木町を目指します。スタンプはイベントのちらしの仮台紙のほか,いつものスタンプノート--B6サイズのメモ用紙--にも2つ押します。桜木町の次は鶴見,川崎,蒲田と3連続でスタンプ設置駅です。この辺りは5時台で列車の間隔も程よく,3駅とも次の列車までの時間は8分です。列車を降りて,ゆっくりスタンプを押して,ホームに戻ると次の列車が来る感じです。

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山手線まで来る頃には夜が明ける @有楽町
 
 スタンプラリーのイベントで要注意なのがスタンプの設置時間です。イベントによっては早朝深夜はスタンプを片付けてしまうことがありますが,今回のイベントでは一部の例外を除き,駅の開いている間は押捺が可能なようです。数少ない例外の一つが品川駅で,スタンプがみどりの窓口のフロアに置かれているため,6:00~22:00の設置です。只今の時刻は6:04,出発を24分遅らせたので,ちょうど開いたところです。この辺りはスタンプ設置駅の密度が高く,田町,浜松町,新橋,有楽町,東京と5駅連続です。当初はお茶の水か秋葉原に行く計画でしたが,品川が押せたので東京駅でちょうど10駅達成です。

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10駅達成でもらえる50駅踏破用スタンプ帳

 時刻は6:40頃,ゴール店舗の東京駅地下南口のNEWDAYSに到達なので概ね予定どおりの行程消化です。桜木町から東京までの10このスタンプを押した台紙を提示し,10駅賞のノートと50駅踏破用のスタンプ帳のセットをもらいます。500円の買い物はこれから食べる朝ごパンと今日の日中のおやつで,どっちにしろ必要なものなので負担感はありません。当座の行程としては東京駅7:08の君津ゆきに乗ればよいので,ゆっくり総武快速を下ることにします。発車案内を見ると次の総武快速は6:52の君津ゆきで,一瞬キラリとしますが,7:08でも結果は同じとスタディ済なので,あっさり馬喰町で列車を捨てます。

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馬喰町駅の長いエスカレーター

 馬喰町は僕の印象では日本一深い地下の駅で,スタンプラリーの復刻版スタンプのタイトルも「国鉄で一番低い駅」です。その後,京葉線の東京駅の方が2m低くJR No1は陥落,他の事業者も含めると半蔵門線住吉(海抜が最低)や大江戸線六本木(地表からの深さが最深)の方が地下は深いそうです(今は防災施設で駅ではありませんが吉岡海底は断トツで深い)。長いエスカレーターで改札口を往復して,12分後の成田空港ゆき快速に乗ります。この列車は東京始発なのでガラガラ,千葉までゆっくり過ごします。

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住宅地の向こうに富士山が見える @巌根付近

 千葉からは予定どおり東京駅を7:08に出てきた快速で木更津を目指します。右手の車窓は京葉工業地帯の工場群と住宅地ですが,その向こうには東京湾越しに富士山が見えています。今日は1日乗り鉄ですが,お天気はよさそうです。木更津ではスタンプを押して10分で折返しです。折返しも東京直通の快速列車で,E217系電車です。既にE235系による置換えが始まっていますが,本数が多いので,今の時点では滅多にE235系には当たりません。

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木更津へは往復とも快速電車 @木更津

 内房線の快速ですが,宅地化の進展で沿線人口が増え,段々停車駅が増えて,今や通過するのは巌根だけです。そんなことなら全部止めればよいではないかとも思いますが,そこそこ通過駅のある外房線とのバランスもあるのでしょう。千葉ではスタンプを押して,お手洗いなども済ませ,9:35の成田ゆきに乗換えです。

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成田線1439M @千葉

 10:07,時刻表どおり成田着。陽も高くなり,祝日でもあるのでスタンプラリーの旅行者が増えてきます。成田では10人位のスタンプラリー参加者がいて列をなします。また,140円旅行風の中学生くんなどもいて,祝日の近郊電車は行楽列車の趣です。

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成田線を行く上野直通の快速列車 @安食

3.常磐線エリア
 成田では成田線B?の我孫子ゆきに乗換えます。我孫子からの常磐線は,我孫子より遠くの近郊区間に取手,牛久,土浦の3駅,我孫子より内側の電車区間に柏,松戸,北千住の3駅のスタンプ駅があります。今日は「休日おでかけパス」を買ったので,なるべく遠いほうから攻めることとし,我孫子では下り列車に乗ることを考えます。ところがこの接続が悪く我孫子で11分も待つことなります。一方,上り方に進むことを考えると,乗っている列車は上野ゆきの直通列車,柏までそのまま行けます。その後,松戸を消化して,我孫子から土浦往復後,取手に戻って,関東鉄道で下館経由小山に出るルートなどとても面白そうです。夢は広がるのですが,ここは堅実に我孫子で列車を捨て,先ずは牛久,土浦を攻めることにします。

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土浦が近づくと筑波山がきれいに見える @土浦付近

 土浦では11:57着,12:00発の3分で折返すと後の行程が都合がよいのですが,そんなに上手くゆくものかです。とくに千葉より後はスタンプラリー族が増えてきて,駅でモタつくとすぐ10人位の行列ができてしまいます。各駅では階段ピッタリの位置にいることが効率のよいラリーの秘訣になりそうです。土浦は付属編成を切り離す位置の少し牛久寄りが階段などと記憶を呼び起こします。ところが特段の支障があった訳でもないのに列車は僅かに遅れ,土浦到着は11:58 30秒くらいです。改札を出たあとスタンプを探すのにもモタついて,スタンプには1等賞で辿り着きましたが,12:00の上り列車は乗れませんでした。慌ててスタンプを押したため,スタンプを縛るケーブルを噛んでしまい,押捺も失敗です。国破れて山河ありモードで,14分後の380Mで取手を目指します。

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禍あり,福ありだった常磐線。列車は1182M @松戸

 このあとの行程ですが,土浦で14分遅れたうえ,成田線からの列車が割込む時間帯にぶつかるため取手でも13分損をします。そんなこともあり,土浦12:00の列車に乗りたかったのです。などなど考えるうち藤代の交直切換えを通過し,列車は取手に着きます。取手到着の案内を聞くと,特急通過待ちのため5分止まると言います。これはしめたです。5分の間にスタンプが押せれば,土浦のロスを挽回できるばかりか,成田線の割込みについても,柏からその列車に乗ることができます。時刻表をよく読めば分かることですが,そこまでは見ていませんでした。大層なラッキーに大喜びで取手のスタンプを押します。

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常磐線松戸駅の降車位置情報 @https://wadattsu261.com/

 スタンプに早くに辿り着くことが大事と上に書きましたが,土浦のように何度も行ったことのある駅では経験がモノを言いますが,スタンプ設置駅すべてがそうではありません。いろいろネットサーフィンしていると駅降車位置情報をまとめた個人のブログに行きあたり,今日はこの情報を活用することにします。そんなこんなで柏,松戸を制覇し,日暮里に着きます。また,途中,北千住でも特急退避があったのですが,北千住がスタンプ駅だったことを失念していて,ミスりました。日暮里もスタンプ駅ですが,今日は先を急ぐので上野まで常磐快速で上ります。

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東北本線・高崎線エリアは1870Eでスタート @上野

4.東北本線・高崎線エリア
 東北本線・高崎線内では大宮までの電車区間の中では赤羽と浦和,近郊区間では東北本線が古河と小山,高崎線が熊谷だけとスタンプ駅は多くはありません。それでも小山と熊谷と,1999年の拡大前の東京近郊区間の最も遠くの駅です。この2線を攻めたあとは中央線を攻めるのでそのつながり考慮した行程を計画します。一つは,1日3本しかない大宮~八王子間を武蔵野線経由で結ぶ「むさしの」号で,18;22大宮発の2638Mがちょうどよい時間です。ただし,この列車を使うとスタンプ駅の1つ吉祥寺は通りません。もう1つは湘南新宿ラインで直接新宿まで戻る手です。実際には大した差ではないのですが,湘南新宿ラインに乗れば乗換えの数が減るので,随分得した気分になります。時刻表を繰ると,浦和を14:13の1594Eで出発すると,熊谷から17:21の湘南新宿ラインで戻ってきて,18:29に新宿に着くことが分かります。

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古河あたりでは昼前に見た筑波山を反対側から見る

 今日は郊外を攻めると決め,日暮里も上野もスタンプはパスし,上野から13:45の1870E高崎ゆきで浦和を目指します。浦和からは小山,古河を巡って大宮に帰ってきます。栗橋~古河間で利根川を渡るあたりから右側の車窓には筑波山が見えてきます。昼前に見た同じ山を別の角度から見ることになります。帰りの古河からの1589Eは古河からの始発列車で,何か得をした気になります。大宮では13分の乗継ぎの間に天ぷらそばを食べて,これからの旅程に備えます。

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高崎線1884E。この列車には1駅余計に乗った @大宮

 今日は朝からよい天気でしたが俄かに厚い雲が出て,雲の間からはうっすらと虹が見える不思議な天気です。関東平野の北西端,関東山地や上手くすれば富士山が見えるかという車窓を期待してきましたが,少々残念です。景色が面白くないので,新宿に戻った後の旅程の検討に熱が入ります。

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雲の間からうっすら虹の見える不思議な西の空 @鴻巣

 今日も大判の紙の時刻表を持参していますが,中央線以降の行程計画に没頭していると,「次は籠原...」と案内が入ります。なんと時刻表の検討に没入してしまい,居眠りしていた訳でもないのに熊谷で降りそこなってしまいました。熊谷からの帰りは湘南新宿ラインで新宿直行の行程で,この列車をミスったのは痛手です。慌てて時刻表を繰ると,籠原から4分の接続で熊谷に戻ると更に5分の接続で新幹線の「あさま」に乗れることが分かります。そもそも自分の失敗なので,隣の駅までの新幹線特定特急券880円の負担はやむなしとします。

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熊谷~大宮間は期せずして新幹線利用。列車は「あさま626号」 @熊谷

 熊谷から「あさま」に乗れば,新幹線の速達効果は絶大で17:47大宮着,なんと乗るつもりだった湘南新宿ラインの1本前の高崎線に間に合ってしまいます。ここで7分待てば予定の2851Yが来るのですが,先は長いので上野東京ライン,赤羽線と乗継いで新宿を目指します。赤羽,池袋とスタンプ設置駅を通りますが,今日は都内の駅はパスして18:26,2851Yの3分前に新宿に着きます。

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中央線は河口湖ゆきの中央特快1803Hでスタート @新宿

5.中央線エリア
 南にオフセットした埼京線ホームから中央線快速ホームに行けば,副本線の11番線は始発の青梅ゆきとの案内です。午後に西八王子で人身事故があった影響でダイヤが乱れているようです。12番線には先の発車の河口湖ゆき中央特快が来ると言うので,こちらを選択です。結局,11番線の青梅ゆきになるだろうとは思いますが,河口湖ゆきという響きに釣られます。吉祥寺でスタンプを押した後は,三鷹,国分寺と小刻みに乗継ぎ,高尾を目指します。というのも,三鷹から乗った1831Tが国分寺退避なのか,立川まで逃げ切るのか案内がなく,逃げ切れるものなら早くて空いている快速を使いたかったのです。

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横浜線は八王子みなみ野まで相模線直通の1970Fに乗車 @八王子みなみ野

 高尾では夜も19:30を過ぎスタンプ族もいなくなり,勝手をよく知った駅なので,4分でスタンプを押して折返しでも余裕です。1本後でも横浜線の行程は同じなのですが,高尾19:33の列車で折返せれば,八王子から相模線直通の茅ケ崎ゆきに乗れるのです。この1970F列車はE131系で運転されますが,3月のダイヤ改正以降は相模線からの八王子直通列車がなくなるので,たった4か月限りの貴重なシーンです。

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町田~小田原は小田急ロマンスカーでショートカット @町田

6.東海道線エリア
 八王子でも3分の乗換えを首尾よくこなし,19:43の茅ケ崎ゆきに乗ります。このまま茅ケ崎に行けば,横浜線で東神奈川を回るより1本早く小田原に着けるのですが,町田のスタンプがスキップになってしまいます。また,町田~小田原間は小田急でショートカットする計画で,これは今日の行程のポイントでもあります。時刻表を繰ると町田でちょうど「ホームウェイ9号」に乗れるタイミングで,小田原でもその後の急行より1本早い東海道線に接続します。今日は既に新幹線「あさま」にも乗ってしまったので「ホームウェイ」は控えようかとも思いますが,陽の高いうちから楽しみにしていた列車でもあり,運賃600円に特急券630円も投資します。

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夜21:30の小田原駅。乗る列車はあの籠原ゆき

 いささかお腹も空いてきたので町田ではパンと飲み物を買ってロマンスカーに乗ります。今日の行程はまだまだ続くので,階段で躓いたりしないようお酒は控えて,飲み物はコーヒーです。軽い食事とコーヒーでゆっくりすれば小田原までの44分は至福の時間です。21:30の小田原駅は人影まばらですが,NEWDAYSを覗けばお土産の蒲鉾があるので家に一つを求めます。21:30の東海道線上り列車は籠原ゆきで,籠原はもういいよと思います。24分の乗車で茅ケ崎着,ここでスタンプを押して,列車を1本おとします。6分後には国府津始発のこれまた籠原ゆきがあり,22:11大船に着きます。

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大船~逗子は新鋭E235系の1903S @逗子

 大船から根岸線に乗れば15分で自宅最寄りの磯子ですが,今夜はもう一仕事があります。東京23区の外で1こだけ残った逗子にスタンプを押しに行かなくてはなりません。横須賀線下りの8番ホームに行くとやってきた電車はE235系,たった3駅ですが新しい電車を楽しみます。さすがに22:00を過ぎると列車も減って,次の上りまで12分を逗子で過ごします。

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今日の〆は根岸線9001Aの折返しの2232B @大船

 逗子から大船に戻れば,根岸線も鶯谷駅での人身事故の影響でダイヤが乱れているようです。やってきた列車は9001A,どういう出自か分かりませんが,品川以南の折返し運転などで設定された臨時列車のようです。折返しは定期の2232Bのスジにのせて走るようですが,写真は列車番号を設定する前のものを載せておきます。遅れているので大船から磯子までを約14分で走り,23:11,今日のゴール磯子着です。

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今日のGPS log

 旅行に出発する前は,50駅踏破など到底無理と思って,できるところまでと思っていましたが,やってみると意外と回れて,結局,東京23区の外にあるスタンプは全部押すことができました。昔,昭和30~50年代に国鉄は東京5方面作戦といって,輸送力増強を強力に推し進めましたが,今日の行程は概ねその成果をおさらいした感じです。

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今日の行程表

 今日の行程表は旅行をしながら実績で書いたものですが,1日に44列車は多分自身の記録として「乗ったで降りたで」の最多です。B5サイズの用紙に1列車3行で書くのが僕の書き方で,1列が一杯になれば今日は乗ったなという気がします。詰めて1列車2行で書いてほぼ3列が一杯というのは,とてつもなく多いです。しかもスタンプは改札の外にあるのですべてのスタンプ駅で改札を出ており,きっぷの磁気記録の耐久テストのような気もします。今日スタンプを押せたのは36駅,残りは14駅で,ここまで来ると全駅踏破をしたくなります。続きはその2をお楽しみに。(2022.4.17記)

その2につづく

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