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2021-05

HOゲージ/16番--EF71の製作・前編

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 今年(2020年)の初夏はCOVID-19禍で巣ごもり生活でしたが,家でも楽しめることを探すうち,鉄道模型の製作を思いたちました。4年近く前にNゲージのED72のキットを組んだ記事を載せましたが,その時から16番の電気機関車の製作意欲はあったのです。16番のEF71の製作記を今日から2回に分けてお届けします。

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現役時代のEF71 @福島駅 1982.7.30頃

 5月のある日,オークションサイトを覗くとEF71の組立て済キットの出品があります。しなのマイクロ製,注記には「ボデーキット組立品(しっかりと組んでいます)」とあります。このレベルの商品で30,000円は相場より若干高い気がしましたが,EF71は交流機のなかでもとくに好きな形式です。またボデー自体が組んであるのが大きなポイントで,僕の場合は半田付けの腕がないので,このバラキットをバラの状態から組める自信がないのです。とりあえず入札すると,幸いなことに,他者と競ることもなく落札することができました。やっぱり多少高かったかもしれませんが,大阪のほうの売り主のショップ殿は中古のモーターと保管用の新品の箱をつけてくださいました。

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オークション画面のコピー

 しなのマイクロは僕が高校生,大学生の頃,盛んに国鉄電気機関車のバラキットを売り出していて,垂涎の的でした。その頃僕はHOのED72,ED76を作ったところで,HOゲージはお金がもたないと,Nゲージに転向したところでした。そんな時代について行けずに,しなのマイクロは1990年ごろ倒産したようです(しなのマイクロのNゲージのブランドのマイクロエースは今も有井に引継がれています)。

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EF71着荷時の状態 2020.5.23(以下,年は省略)

 ものが届けば,中味を改めます。前回のNゲージED72と比べると,さすが16番1/80の模型は違います。前面周辺からスカートまわりのディティールは惚れ惚れです。また,ボデー自体は確かにしっかり組まれており,半田作業はしなくて済みそうです。一方,以下の点が気になりましたが,オークションで買った商品なので目をつぶることにします。そもそも折角ここまで組んだのに完成させずに手放すのが,僕には理解できません。それぞれ事情があってのことでしょうから,理解はできなくてもとても助かっているので,深くは詮索しません。

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前面周辺のディティールはさすが16番 5.23

・2エンド側ステップに並ぶ2連のジャンパ栓受がない
・車号がブロック式になったのは14,15号機だけなのだけど,ナンバーが洋白製の一体もの

 また,台車はカツミ製のDT129がインサイドギアも含めて付いていますが,車体足がありません。DT129系の台車には芯皿がなく,台車で発生した牽引力は引っ張り棒,車体足を介して伝達されます。交流機好きの僕にとってはED74~79の各形式とEF71のトレードマークみたいなもので,これがないと床下が寂しいです。

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DT129系台車の車体足は国鉄交流機のトレードマーク?(取付け後に撮影) 7.30

 交流機は屋根上が賑やかですが,上から見る機会の多い模型では見栄えもするし,作り甲斐もあります。この辺の部品は含まれていないので,自分で買い揃えます。6段碍子,パンタグラフ,高圧配線のための燐青銅線などです。この他,メーカーズプレート,連結器などの小物部品も揃えます。前面のジャンパ栓受,パンタ下の空気碍管も用意したかったのですが,前者は気に入ったものなし,後者はそもそも部品自体がなしでした。また車体足は,台車ごと交換も含めて,調達できませんでした。

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各種部品を買い揃える 5.30

 部品が揃えばさっそく組立てに入りたいところですが,ボデー本体が組んであるので,あまり手をかけるところがありません。買った部品を検分するとパンタグラフの取付け孔が合わないことに気づきました。元々の孔をパテで埋め,買ってきたTOMIX製のパンタの足に合わせて孔開けします。最近のTOMIXのHOゲージ進出はすさまじく,製作数15両のEF71のような形式も製品化されています。模型が欲しいならこれを買った方が余程早いのですが,作ることを楽しむのが今回の模型製作の目的です。TOMIXのPS101パンタですが,下枠がプラ製でチープな印象は避けられませんが,値段の魅力には勝てず,IMON製の3分の1の値段のパンタを使っています。TOMIXのEF71には並とプレステージ版があり,後者のパンタは下枠も金属らしいのですが,このパンタの分売がないのが残念です。

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パンタの取付け孔の開け直し 5.30

 続いての作業は塗装です。このブログでは毎度書いていますが,塗装は僕の苦手な作業で,どの作品でも苦労しています。30年以上前の製品ということもあり,今回は洗浄を念入りに行いました。お菓子の缶に水を張り,食器用の中性洗剤をたっぷり入れ,このなかで廃歯ブラシでこすって洗います。正直なところ見た目はあまり変わりませんが,手で触ったところの脂分などはとれて,塗装の下地はできたことにします。

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中性洗剤のお風呂で洗浄 5.29

 僕はマンション住まいですが,塗装の作業場所にはいつも苦労します。何年か前からパソコンを買った時の段ボール箱を塗装ブースに使っていますが,その周囲の養生も面倒です。今回は一計を案じ,自宅の目の前の少し大きめの公園に出向いて塗装をすることにしました。公園に行けば塗装台に手頃な切り株もあり,公園を散策中の皆さんには迷惑ですが,臭気も大気中に拡散で作業性はよいです。一方,公園なのでときどき来る野次馬,羽虫は注意が必要です。

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自称・森の工房 5.31

 交流電機の赤色は意外と透き通る色で,サフェーサーなどによる下地処理も大事です。サフェーサーを買おうとネットを覗くと,最近は赤塗装のためのピンクのサフェーサーという商品があります。金属の下地処理のプライマーの成分も含まれているようなので,これを2,3度吹きます。

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下塗りの完了した車体。機器覆いを外したら手作り感満載の文字が出てきた 5.31

 森の工房に出たついでに他のできる部分の塗装作業を進めます。下回りは少し分解し,スカートとスノープラウを外します。下地処理のメタルプライマーを吹いた後,床下器具を含む下回り全体とスノープラウを黒,スカートをねずみ色で吹いて完成です。台車も黒色ダイキャストの地のままだったので下回りと同じ黒に塗ってしまいます。

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下回り一式の塗装 5.31

 模型製作にあたっては,自分で撮った実機の写真も参考にしますが,機器室の屋根に載る大きな通風機がありません。こんな大きな機器を省略するのは随分手抜きと思いますが,元々キットになかったのか,前所有者殿が端折ったかは分かりません。実機の写真を元にそれらしいものを作って載せてあります。最初は車体製作用ペーパーの積み重ねで作り始めましたが上手くゆかず,木製マドラーから削り出し,周囲をペーパーで巻いてあります。もう1点はパンタの碍子を載せる台です。屋根に直付けはヘンなので模型店であれこれ探しましたが,単なる3㎜四方の板だけのパンタ台の商品が見当たりません。仕方がないので,これもペーパーから切り出して自作です。

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なぜか足りない屋上の通風機とパンタの碍子台(写真は後から撮ったもの)はペーパー他から自作 6.7,7.19

 次は塗装工程その3でボデーの赤2号を吹きます。その前に洋白板の飾り帯をマスキングしますが,これが細かい作業で面倒です。また,このボデー全体の赤と屋上の黒はどちらを先に吹くべきか悩ましいです。このEF71の場合,屋上の機器覆いがネジ止めで外すことができたため,後のマスキングが楽なメリットをとり,先に赤を吹きます。こう書くとどんどん進んでいるようですが,塗装は1週間ピッチでの作業です。

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赤2号を吹くと急にそれらしくなる 6.6

 続いて塗装工程その4で屋上の黒を吹きます。先に塗ってある赤の部分をマスキングしますが,概ね屋根の部品の線で塗分ければよいので簡単です。ただし,ステップと屋根板の間がくぼんでいるので,そこだけは滲まないようよくマスキングします。工程間の間隔は十分とったつもりですが,今回もここで少し失敗があり,数か所の赤がはがれてしまいました。

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マスキングをして黒を吹いて塗装は概ね完了 6.12

 塗装の最後は,マスキングテープの痕の修復のほか,こまごまとした箇所を筆塗りで色差しします。ロスト製のエアホース,ボックス動輪の輪芯:黒,ステップの縁:白,運転室窓のHゴム:灰色などです。側面に並ぶ明り窓のHゴムも灰色に塗りたいところですが,ここはHゴム自体がまだついていないので保留です。

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下回りの色差し 6.12

 続いては車体周辺の小物部品の取付けです。この模型は当初の計画は非電装のディスプレイモデル,電気系統の配線はしないのでライト類も当然ダミーです。ヘッドライト,テールライトのレンズを少量の接着剤で取付けます。

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レンズ類は極小部品 6.30

 また,運転室のガラスはプラの帯材から切り出して,前面の形状に合わせて90度曲げます。前面は窓の上にライト,下に手すりの真鍮線があるので,高さを縮め,乗務員室扉の部分も手すりの真鍮線と干渉するところは現物合わせで逃げ穴を作ります。また,曲げのほうは,適切な曲げの手法を知らないので,40年前のプラモデルを思い出して,ロウソクであぶりながら慎重に曲げます。

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運転室ガラスの製作 6.30

 これらを取付ければ,保留にした明り窓を除けば,車体は概ね完成です。さて保留にした明り窓ですが,これが意外と難題です。パンタグラフや高圧配線などの屋上機器を付けてしまうと作業性が悪くなるので,これらの部品も未だつけずにおきます。

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1か月がかりでここまでできました 6.30

 見た感じでは,かなり完成に近づきましたが,実はこの後明り窓の製作で散々苦労することになります。今回はほぼ順調な部分で前半を終わりとします。(2020.7.30記)

後編につづく
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