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2021-05

HOゲージ/16番--ED75の製作・前編

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 巣ごもり生活の2020年夏,思いたってHOゲージのEF71の製作を始めたことはひと月くらい前にアップしました。それも完成していないのに今度はED75の生地キットをネットオークションで見つけ,また落札しました。これには理由があり,5月から組立てているEF71は台車の車体側の引っ張り棒を受ける足がなかったので,ED75の部品が揃ったキットを入手すれば,車体足も入手できると考えたのでした。また,ED76以前の形式の交流機は屋上機器が賑やかで,上から見る機会の多い模型では見映えがするのと,作りでがあるのもED75が欲しくなった理由です。

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オークション画面

 今回落札したのは宮沢模型のED75生地キットです。生地キットとは真鍮製のボデーは組んである未塗装のキットで,半田付けの腕はないけど,キットの製作を楽しみたい僕には最も適した形態です。値段も15,000数百円とEF71の30,000円に比べると随分お手頃です。EF71はきちんとした鉄道模型の専門店,こちらは不用品買取り業者ですが,ネットオークションなので全ての条件が叶う訳ではありません。

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キットの部品全体 2020.7.16(以下,年は省略)

 ものが届けば部品を改めます。大体の部品は揃っていますが,なぜかインサイドギヤと車輪がなく,添付の部品表にはその行に鉛筆書きでED78と書いてあります。今一つ釈然としませんが,ネットオークションなので細かい点は目をつぶるしかありません。そもそも僕はこのキットをディスプレィモデルとして作るつもりだったので,インサイドギアはあまり興味がありません。ただ,ギアと同時に輪軸も不足になるので,こればかりは自分で調達するしかありません。

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最初の作業は不足部品の調達 7.17

 前回のEF71と違いこのED75は生地キットなので,欠品のインサイドギアを除けば一通りの部品は揃っています。このため別途調達すべき部品は少ないのですが,宮沢模型は廉価版の会社なので,見始めるとあれこれ交換部品が欲しくなります。結果,以下の部品を買い揃えました。
・屋上器具用の碍子。IMONの白焼付け塗装仕上げのものに交換
・スノープラウ。ステップの形が違いますが安達のED61,62用
・解放てことてこ受けの割ピン。ボナファイド,いさみや
・電気機関車用ボックス輪軸。この際なので4軸まとめて新調。エンドウ
・信号炎管。安達(後から買ったので上の写真になし)

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ED75 1次量産型 @一ノ関 1978.7

 これらの他,パンタグラフ下の空気碍管が欲しいのですが,現在,その部品がないことはEF71のときに確認済です。機関士席の上に載っている笛(AW-5タイフォン)の箱は東北の交流機に共通の特徴なのでぜひ欲しいと思うのですが,これも部品なしでした。ところがよく調べると,ED75でも2次量産型の中頃の83号機以前の機関車にはこの笛は付いていないことが判りました。ひさし(ツララ切)が付いていないことと,丸みを帯びたスカートの裾からこの模型のプロトタイプは1次量産型のようで,笛の箱はないのが正と後から分かりました。

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参考書:資料 ED75のメカニズム SHIN企画/機芸出版社 1998年5月刊 

 今回,キットを組むにあたり参考にした本があります。月刊の「鉄道模型趣味」を出している機芸出版社の本で,その名も「資料 ED75のメカニズム」です。昔から東北の赤い電気機関車が好きだったので,こんなこともあるかと買っておいた本ですが,ようやく陽の目を見ることになりました。

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EF71用にレジンでコピーした車体足(歩留まりが悪く,端までお湯が廻っていないものもあり)7.18

 この機関車の製作に入る前に一仕事しなければなりません。この機関車の車体足からEF71用の車体足をコピーして作るのです。レジンモールドの詳細はEF71(2)の記事で書いたので割愛しますが,モールド作業のついでに車端側の車体足も作っておきました。

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おでこの周辺の小物部品 7.21

 前置きが長くなりましたがED75の製作,最初のステップはおでこ周辺の小物部品の取付けです。宮沢もしなのマイクロもHOゲージ模型から撤退または倒産して久しいですが,宮沢は比較的廉価版でつくりも雑,しなのはマニア向けに作り込むタイプの印象です。このED75ですが,前回組んだEF71に比べるとデティールは圧倒的に手を抜いています。信号炎管,解放テコなど最近はNゲージ車両にも付いている部品がありません。先ずは信号炎管とおでこの雨樋を取付けます。おでこの雨樋は0.5㎜の真鍮線をEF71にて準じてそれらしく曲げて取付けます。ふつうなら半田付けですが,ウデがないので接着剤(多用途ボンド)でつけただけです。

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碍子台の製作 7.19

 おでこの部品として碍子の台は是非とも欲しいのですが,行きつけの模型屋に手頃なパーツがないので,3㎜角の小片をペーパーから切出して,白ボンドで接着します。更に足元で,解放てこ受けの取付穴をあけ,割ピンを片方だけ接着します。解放てこは,全体を取付けてしまうと車体から下に出っ張るので,この後の諸々の工程で邪魔になるのです。塗装後の半田付けは厳しいので,接着剤付ゆえにとれる工法です。

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洗浄後の車体ほか 7.24

 今回のキットは生地キットなので,上の部品を取付ければボデーはほぼ完成です。次のステップは塗装準備の洗浄です。このキットは見たところ30年位お蔵に入っていたようで,真鍮なので赤錆こそ出ていませんが,半田付けの跡が酸化して白くなっています。どれだけの効果があるかは分かりませんが,台所の食器洗い用洗剤をたっぷり溶いた水でボデーの各部を洗います。

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塗装は隣りの公園--森の工房で 7.26

 ところで,僕の会社は今年はオリンピック対応の変則カレンダーで7月23日から8月2日までの11連休です。この間にどれだけ進捗するか,あまり出歩くこともできないので,精力的に製作に取組みます。洗浄の済んだボデーはさっそく下塗りに進みます。前回のEF71は赤の発色がよいのにつられてピンクのプライマー入りサフェーサーを使いました。出来上がりは赤が明る過ぎる印象だったので,今度は黒のプライマー入りサフェーサーを使うことにしました。塗装の作業は前回からおなじみの森の工房--わが家のお隣の公園です。いつもの切り株を新聞紙で養生すれば,塗装台の出来上がりです。

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その他,下回り部品の塗装 7.26

 梅雨も明け,作業が捗るので,森の工房へ出たついでに床下器具,床板,レジンで作った車体足など,下回りの部品も塗装してしまいます。黒のサフェーサーでもよさそうですが,一応,これらは半艶のセミグロスブラックという色を使っています。また,下回りの一部ですがスカートもねずみ色1号を吹いてしまいます。

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ボデーに赤2号を吹く--森の工房にはときどき珍客が 8.2

 約1週間のインターバルをおき,次は赤2号を吹きます。この日もよい天気でスプレー塗料はぐんぐん乾きます。ここは横浜市の南部ですが,山を切り開いた団地の中の公園にはリスも住んでいます。上の写真は早朝の散歩で撮ったもの,真っ昼間にシンナーの匂いのするような場所には出てきません。

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屋根上の黒を吹く前にちょっと小細工 8.7

 次は屋根上と床下の黒を吹きますが,その前にちょっと小細工です。屋根上に並ぶ4つの通風機はホワイトメタル製で,劣化が著しく白っぽくなっていて,塗料ののりが今ひとつ心配です。また,開口部の整風板はやや下を向いていてここをスプレーで吹くのは至難です。このためマスキングが済んだ段階で,一旦,黒を筆塗りしておきます。また,床下のほうはコピーの母型に使った車体足を白ボンドで車体に取付けます。スカートの内側に隠れる車端側の車体足ですが,前作のEF71と違い,スカートが鋳物部品で肉厚だったり,ネジ穴があったりで取付けるペースがありません。せっかく余分に作った車体足はお蔵入りです。

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屋根上の黒を吹く。マスキングをはがす時が緊張のとき 8.8

 次の週の週末も好天で,3ステップの塗装作業の最後,黒を吹きます。前の晩にマスキングまでしてあるので,早朝から森の工房でひと仕事です。スプレーが済めばマスキングのはがしの作業です。これが緊張の瞬間で,染み出しや吹きまわりがなく,きれいに塗り分けられれば塗装作業も楽しくなります。

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ネジなどの小物の塗装 8.8

 黒を吹くついでに,屋上器具を止めるネジと解放てこも黒でスプレーします。交流機の高圧配線の留め具は多分銀色だと思いますが,僕は昔からなぜかこれらを黒く塗っています。そのため,ネジも黒く塗装します。EF71のときは黒染めのネジを使ったのですが,今回は所要量も多いので,キット付属のネジで費用節約です。また,解放てこはボデーに取付けてしまうと塗装が大儀ですが,今回はボデーの赤ではなくちゃんと黒く塗ることができます。ところが,この作業の最中に部品が飛んでしまい,叢(くさむら)の中を30分くらい探し回りました。この解放てこはボナファイド製ですが,考えてみればただの真鍮の針金細工,1両分700円は質量あたりの単価でいえばトップクラスの貴重な部品です。こんな所でなくしてしまったらトホホです。

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家に帰れば補正の筆塗り 8.8

 この日は朝早くから作業を始めたので時間があり,午後は家に帰って作業を続けます。ねずみ色,赤,黒のスプレー作業が済んだので,細かい部分を筆塗りします。塗装のなかで一番神経を使うのが,前面のHゴムの色差しです。模型メーカーの完成品はとてもきれいに仕上がっていますが,プロの腕はさすがです。尤も最近は一回り大きくプレスで抜いて,プラ製の窓部品のほうにHゴムをモールドしてある部品構成が多く,これなら誰でも間違いなくHゴムが表現できます。このHゴムの色ですが,灰色9号という色を使っていますが,塗ってしまうとほとんど白のように見えて,もっと暗い色のほうがよかったと思います。この機関車は機械室の明り窓もプレスで表現してあるので,Hゴムの色差しをすれば完了です。数が多く少々面倒ですが,EF71(こちらはHゴム部品がなかったばかりに散々苦労しました)のようなことにはならず助かります。最後にスプレー,手塗りを問わず,塗料のはみ出した個所の補正の筆塗りをして,この日の作業は完了です。

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パンタグラフの塗装 7.24

 話が前後しますがこのキットはパンタグラフも付いていますが,宮沢のPS101はメッキ仕上げのピカピカなものです。これをそのまま付けるのはぞっとしないので,EF71のパンタを塗装したついでにこのキットの分も塗ってしまいます。色はそれなりになりましたが,関節の造作なども雑なつくりで,予算があればもう少し高級な部品に交換したいです。

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長い軸と短い軸 7.28

 ところで,このキットの台車ですが1台分の輪軸は付いていましたが,もう1台分はインサイドギヤごと欠品でした。この際なので,4軸とも交換してしまおうと,行きつけの模型店でエンドウの14㎜ボックス車輪と車軸をセットで買いました。家に帰ってみると,宮沢の台車枠(幅が広い)にエンドウの車軸(短い)だとスコスコで軸が落ちてしまいます。輪軸の欠品などどうということはないと思っていたのですが,意外とややこしいことになりました。

 このあと暫くはEF71の製作に注力したのでED75の製作はしばらくお休みになりました。続きはまたのち程アップします。(2020.9.22記)

後編につづく
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