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2021-05

東海道徒歩き(かちあるき)(10)-1 宮宿~桑名宿

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 コロナ禍で遠出がしづらい秋ですが,ライフワークの東海道徒歩き,今年も秋も深まったシーズンに2泊3日で約67kmを歩いてきました。歩き始めてしまえば,基本的には独りなので,感染リスクは低いと自他を言い聞かせての徒歩きです。今回のスタートは名古屋の宮宿ですが,1日目の桑名宿まで,2日目の庄野宿まで(記事は石薬師宿まで),3日目の関宿までの3回に分けてお伝えします。

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往路の列車その1。根岸線565A,東海道線1521E

 出かけたのは(2020年)10月31日(土),今朝は多少遅く,自宅最寄りの磯子駅を6:52の下り列車です。なぜか東海道徒歩きでは新横浜に出るのを嫌って,いつも大船まわりでの出発です。大船からは1521E,今日の1番の上野東京ラインで小田原へ下ります。今日の1番の下り列車で21E,お約束どおりの付番が嬉しいです。

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往路の列車その2。ひかり633号

 小田原からは新幹線を利用,今日の列車は「ひかり633号」です。この列車は小田原を出ると次は名古屋で,1時間7分で名古屋に着いてしまいます。途中,山側の車窓には富士山が見えますが,今日は雲一つない快晴で,気持ちのよい徒歩きを期待します。

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快晴の富士山 @富士川橋梁西詰

 9:14,時刻表どおり名古屋着,新幹線は前の方の自由席車から7号車あたりまで移動しておき,せっせと歩いて9:18の岡崎ゆきに乗換えます。3駅戻れば今日のスタート熱田です。熱田はかつての荷物扱いで賑わっていた駅で,今日はコロナ禍の土曜日の午前,数名が降りただけでした。最近はお目にかからなくなった古レールのホーム上屋と長いホームがかつての栄華を偲ばせる雰囲気です。

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往路の列車その3。3310F @熱田

 ところでこの名古屋~熱田の乗車ですが,ふつうに考えると復乗になってしまい,名古屋からの運賃が必要です。旅客営業取扱基準規程150条に「特定都区市内発着又は東京山手線内発着となる普通乗車券を所持する旅客が列車に乗り継ぐため,同区間内の一部が復乗となる場合は,別に旅客運賃を収受しないで,当該区間について乗車の取扱いをすることができる。」というルールがありセーフなのです。このため今日のきっぷは名古屋市内ゆきになる最低の220kmまでの区間を用意したのでした。熱田駅ではなんの問題もなく無効印ももらえました。なお,幾度も書くことですが,磯子発大船回りで東海道線を西下する場合は,101kmから200㎞までの間で切らないと大損します。磯子~富士が112.3kmなので,120㎞までと220㎞までで切るパターンが唯一の損をしない切りかたでした。

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今日のきっぷ。磯子~大船~名古屋~熱田を正しく5,720円で乗るのは二工夫くらい要る

 熱田駅からは先ず今日のスタート,宮宿・七里の渡しを目指します。バスもありますが,待っている間に着いてしまうので,歩いての移動です。七里の渡しでは,1年前に前回のゴールをしたときにゆっくりしたので,今日はそそくさと徒歩きをスタートします。今日のコースは明治期以前の東海道では海上七里といって,船で移動していました。木曽三川のデルタ地帯の濃尾平野は頻繁に氾濫し,街道整備も覚束なかったのでしょう。明治期以降になって国道1号線が整備され,今日のルートはひたすら国道1号線を歩きます。去年までは桑名~名古屋間に年に数回だけ海路を偲ぶツアーが催されていたそうですが,船の老朽化(故障?)とコロナ禍で今年はないようです。

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名古屋市内の国道1号線を行く @中島橋あたり

 理由はいろいろありますが,実は僕はマクドナルドのソーセージマフィンが好物です。今日は国道1号線歩き,マックの郊外店はないか期待をしてきましたが,時刻は10:20を過ぎました。今日はダメかと諦めモードになっていたのですが,行く手の右側にマックの看板が見えます。時刻は10:25,慌てて道路を渡りメニュー切替え前に駆込みます。好物にありつけた嬉しさもあって,ソーセージマフィン2つにハッシュポテトとコーヒーを頼み,お腹いっぱいのブランチをいただきます。今日は何としても桑名までの25kmを歩きたいので,お昼の時間節約にも貢献しそうです。

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マクドナルド昭和橋店

 ブランチが済めば徒歩き再開です。ここは名古屋市内の南部ですが鉄道路線は少なく,寄り道する場所も少なくなります。中島ではあおなみ線と交差しますが,新しい立派なコンクリート製の橋で写真を撮るには不向きです。列車は15分間隔なのでそのうち来るでしょうが,今日は先が長いので列車のない橋だけの写真にします。

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中島駅の近くであおなみ線と交差

 東海道徒歩きと言いながら,あまり名所旧跡の見学はしないで,郵便局巡りの旅になっていますが,今日も同じです。名古屋市南部の商業地・住宅地なので小規模な郵便局はたくさん目につきます。太い国道1号線を渡るのも大儀なので,局によっては道の反対側から写真を撮るだけです。中島までの間で3局,その先で見たもう1局,まとめて4局をつけておきます。

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左上から左下,右上へと順に名古屋一番郵便局,名古屋六番町郵便局,名古屋昭和橋郵便局,名古屋東中島郵便局

 名古屋は戦後の復興期に焼け野原にきちんと都市計画をして太い幹線道路を敷きましたが,今日歩いている国道1号線もその一つです。広い国道には多くの歩道橋が架かっていますが,その多くに距離位置が10m単位で記されています。名古屋の人たちにとって364.25㎞といって何の意味があるのだろう...と思いますが,僕としては日本橋から364kmか...と思うにはよい材料で眼を楽しませてくれます。

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名古屋の歩道橋。日本橋起点の距離表示が嬉しい

 更に歩を進めると権野という操車場も備えたバス停に着きます。去年の有松あたりからずっと見てきた名古屋の市バスの営業区域もそろそろ終わりです。ちょうどバスがやってきたので1枚写真を撮ります。後から調べるとこの先,蟹江町との市町界の近くまで路線はあるようでした。

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名古屋のバスを見るのもこれで最後か @権野

 権野の先,国道302号線との大きな立体交差を過ぎると,国道1号線は急に道幅が狭くなり片側1車線になります。更に先の福田川を渡った少し先までが名古屋市で蟹江町との境界はどうもはっきりしません。これはこの記事を書くために調べて分かったことで,歩いている当座は名古屋市から出ると急に道が悪くなると思いました。

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名古屋市の西のはずれ福島橋の近くで。ここでは国道1号線も片側1車線

 境界もはっきりせぬまま,蟹江町に入ります。すると飛島バスのロゴの入った三重交通のバスを見かけます。飛島村は名古屋の南,航空宇宙産業で栄える村で,工場群からの税収が豊かなため平成の大合併の時代を経ても独立を保つ村です。三菱重工はMRJ(今はスペースジェットというらしい)の開発断念などのニュースがあるので,この村も安泰ではないかもしれません。三重交通はバス事業者としては大手,優良と思っていますが,こんな所まで勢力を伸ばしているとは知りませんでした。

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三重交通が運行する飛島バス

 蟹江あたりからは近鉄名古屋線が道路の北側を走っていて,ときどき列車も見えますが,今日は先があるので道草は食いません。蟹江町を突き抜けると次は愛西市に入ります。ここではしっかり看板も確認できます。愛西市と言われても愛知の西とは分かりますがさっぱり分からず,僕の嫌いな平成の大合併で2町2村が合併して2005年にできた市で,人口は61,000人だそうです。

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東海道は愛西市に入る

 このあたりも東海道は国道1号線そのもので,片側1車線ですが歩道は広く歩き易いです。もともとはもっと狭かったのでしょうが,拡幅されたようで,道の片側だけ昭和初期の欄干が残っていたりします。見逃してしまいそうですが,道路の歴史を感じる遺構です。

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昭和初期の欄干が残る

 また,近鉄の線路もだんだん近づいてきて,橋の上のような見通しのよい所では列車もよく見えるようになります。ところで今回の写真ですが,途中からカメラのGPS機能をONにしています。この写真はどこだろうというとき,写真のプロパティに記録された位置情報(緯度,経度)で地図を検索すれば一発で,文明の利器に感謝です。

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善太川の橋で @富吉~佐古木

 せっかく市の概要まで調べましたが,東海道が愛西市を通るのは1km弱で,次は弥富市に入ります。時刻は13:30前,ふつうならお昼どきですが,今日はブランチをたっぷり食べたので,これだけ歩いてもお腹がすきません。

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東海道は弥富市に入る

 ここ弥富は金魚の養殖が盛んで,金魚の生け簀(養殖池)がそこここにあり,その向こうを近鉄の電車が頻繁に通ります。

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生け簀の向こうを近鉄電車がゆく @佐古木~近鉄弥富

 見える電車は魅力的な特急車も多く,お天気は雲一つない晴れ,しかも秋の陽は低く床下もバッチリです。ざっと行程の7割は来たので,夕方までには桑名に着くでしょう。休憩かたがた,僕の東海道徒歩きの名物の鉄ちゃんをすることにします。

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先ずは一般車の松阪ゆき急行。意外と速いのかシャッターが遅れました @佐古木~近鉄弥富

 金魚の生け簀と共に写真が撮れる場所を探しますがなかなか絵にならず,猫の額ほどの畑が開けた場所で何本かを鉄ちゃんします。

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やってきた特急車はアーバンライナー @佐古木~近鉄弥富

 時刻表を調べるとアーバンライナーに続き「ひのとり」も来るようなので,もう10分粘ります。光線の具合は線路の海側のほうがよいのですが,下草が鬱陶しく,逆光ですが山側のほうがすっきり撮れそうです。「ひのとり」は線路の反対側から撮ってみます。

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近鉄の看板列車「ひのとり」 @佐古木~近鉄弥富

 なんやかやでこの場所で45分位を過ごし,鉄分補給も叶ったので,徒歩きに戻ります。暫く行くと弥富駅前に達し,金魚と「やとみ」の文字が大書きされたバスを見ますが,またしても運行事業者は三重交通です。

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弥富市コミュニティバス「きんちゃんバス」 @近鉄弥富駅前

 続いて弥富郵便局を過ぎれば東海道は木曽川に至ります。

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弥富郵便局。ちょっと写真過多ですが,集配局なので

 木曽川には国道にも立派な鋼橋が架かり,調べると1933(昭和8)年供用開始,延長878.8mだそうです。この尾張大橋の中ほどに愛知・三重の県境があります。愛知県の東側,二川に来たのは2018年11月17日だったので,愛知県を通過するのに約2年かかってしまいました。

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尾張大橋と中ほどに建つ県境の標識

 尾張大橋と並行して近鉄名古屋線とJR関西本線の鉄橋が架かります。近鉄のほうは頻繁に列車が来ますが,JRのほうは列車が少なく,来ても2両編成の身軽な編成です。

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JRの木曽川橋梁を313系の身軽な列車がゆく

 橋の上からは西のほうに鈴鹿の山々が霞みます。今回の行程は遠くても坂下宿までですが,以降の行程が楽しみです。

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尾張大橋から見る鈴鹿の山々

 橋を渡ると木曽川と長良川・揖斐川にはさまれた中洲の長島です。長島は温泉と遊園地のイメージですがそれらの施設はもっと河口寄りで,ここからは観覧車などが見えるだけです。また,行政上は2004年からは桑名市で,意外と早く桑名に着けた感じです。また,橋の袂には大きな東海道の標石が建っています。あとで分かったことですが,どうも三重県は道標を立てるのが好きなようです。

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ようやく三重県に来た。橋の袂に建つ東海道の道標

 少し斜めに長島を横切り,次は長良川と揖斐川に架かる伊勢大橋--こちらは1934(昭和9)年供用開始--を渡ります。この橋も立派な鋼橋で15連1,105.8mは尾張大橋よりも長いです。橋のすぐ下流の長良川側には河口堰があり,水門制御のまるい建物が宇宙基地のようで眼を惹きます。

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伊勢大橋と長良川河口堰

 伊勢大橋を渡れば桑名の旧市街ですが,徒歩きのルートは川に沿って暫く下ります。堤の道路の向こうには六華苑という歴史的な建物も見えますが,森の中に佇むだけで写真にはなりません。それよりは桑名城のほうが目立って,これから歩くルートの目標になります。概ね16:00,ほぼ予定どおり桑名に着きました。

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桑名城

 今日の行程は桑名宿の京口の追分,近鉄の益生駅の近くまでを予定しているので,もう少し先を急ぎます。城の近くには桑名側の七里の渡しがあり,これで海上七里の行程完了です。

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七里の渡し跡(桑名側)

 桑名宿(大塚)本陣跡は船津屋という創業130年の料亭旅館で,今はザ・フナツヤといっているようですが,ドアマンも立つ構えで少々敷居が高そうです。桑名は東海道由来の名所も多く残り,ゆっくりと見れば見どころもありそうです。

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桑名市の観光案内図

 桑名城を左に見つつ南へ歩きます。桑名市内でも東海道は右に左に曲がる箇所がありますが,舗装の色が変えてあり分かり易いです。宿場町の中心あたりには「左 江戸道・右 京いせ道」の道標が建ちます。

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桑名市内「左 江戸道・右 京いせ道」の道標

 16:38,桑名市内の福江町という場所ですが,僕の使っている街道歩き地図の切れ目なので今日の徒歩きを完了とします。この先,近鉄の益生駅から16:52の列車で桑名に戻る計画だったので,途中の道草で調整もしましたがぴったりの到着です。

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今日のゴール,福江町

 益生駅に着くとちょうど上り列車が来たところで,???です。いくら近鉄でもそんなに頻繁に列車があるかと思ったのですが,事前に調べたダイヤは平日ダイヤ,今日は土曜日で,16:52の列車はありませんでした。今日はこの後,JR鈴鹿駅近くのコナミスポーツクラブに行く予定ですが,桑名17:02の快速「みえ」に乗れないのは痛いです。

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近鉄名古屋線益生駅

 面倒なのでスポーツクラブをパスすることも考えましたが,ゆっくりストレッチとジャグジーに浸かりたかったので,代案検討です。近鉄で下って鈴鹿市に行けば30分遅れにはなりますが,「みえ」1本1時間遅れるよりは被害は半分で済むことが分かりました。行程計画のチョンボで遅くなってしまいましたが,18:00前,鈴鹿のコナミに到着です。

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コナミスポーツクラブ鈴鹿

 ところで僕とコナミスポーツクラブですが,かれこれ四半世紀の会員で,今の会員ポリシーでは日本全国のクラブが使えるので,密かに全店制覇を目指しています(まあ,全店は無理でしょう)。事前に調べると三重県ではここ鈴鹿1軒だったので,是非とも寄りたいと思ったのでした。敷地に余裕があるのか,やたらと建坪が広くのっぺりとした建物です。

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Go To キャンペーンの地域共通クーポン

 30分以上かけてたっぷりストレッチをし,少しプールで泳ぎ,今度はたっぷりジャグジーとサウナに浸かって1日の疲れを洗い流します。先ほどと同じ道を戻って近鉄電車に乗り,四日市に着けば今日もホテルは東横インで目の前です。このホテルは泊まりだけでもGo To キャンペーン対象商品を扱っていて,安い料金のうえに地域共通クーポンまでもらえます。ホテルの近くで夕食を摂り,早々に就寝して明日の徒歩きに備えます。(2020.11.20記)

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今日の行程のGPS log。30分に一度,定時通報?のマーカーをおいてみました

その2 桑名宿~石薬師宿へ

>>>東海道徒歩き(かちあるき)(1)日本橋~川崎宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(2)川崎宿~藤沢宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(3)藤沢宿~小田原宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(4)小田原宿~三島宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(5)三島宿~江尻宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(6)江尻宿~日坂宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(7)日坂宿~見附宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(8)見附宿~吉田宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(9)-1 吉田宿~赤坂宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(9)-2 赤坂宿~池鯉鮒宿
>>>東海道徒歩き(かちあるき)(9)-3 池鯉鮒宿~宮宿
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