羽田空港周辺で飛行機の写真撮り・その3

今日は羽田空港周辺で飛行機の写真撮り・その3として,これまでの2回で行っていなかった第1ターミナルビルと空港の南,川崎側の撮影地からの写真をお届けします。出かけたのは(2021年)10月2日土曜日です。この日は台風一過の土曜日で,朝起きて家から富士山が見えたら決行と決めて,前夜は早寝です。

当日の羽田空港の天気予報 2021.10.2(以下全て同じ)
当日は5:30に起床,富士山を確認すると,まだ雪はありませんがくっきり見えています。今日は第1ターミナルが最初の目的地ですが,ここは東側から滑走路を見ることになるので午前中が勝負です。天気予報を見ると,朝は北寄りの風,午後からは南の風と今日の行程には理想的です。

足は朝一番のエアポート急行・羽田空港ゆき @上大岡
6:00過ぎに自宅を出て,羽田空港への足は京急電車です。緩急接続の上大岡に着けば,今朝1番のエアポート急行が来るようなので,多少着くのが遅くなりますが特急をおとして直通列車を選びます。来た電車は8両固定のアルミの1000形,お気に入りの1本で幸先よいスタートです。

JALの新鋭A350が出発の準備を整える(35mm換算135mm相当,以下同じ)
7:13,時刻表どおり羽田空港に着けば,JAL側の第1ターミナルに急ぎます。エレベータで6階に上がれば無料の展望デッキが広がります。羽田空港から飛行機で出かけることは時々ありますが,この第1ターミナルの展望デッキは久しぶりです。ガリバーズデッキと名付けられた展望デッキは以前より広くなったような気がします。先ずは富士山の見え具合を確認しますが,バッチリです。もう少し左のほうに見えるイメージでしたが,正面やや左の感じです。肉眼でははっきり見えますが,カメラのレンズは人間の目ほど高性能ではないので,上の写真程度になってしまうのが残念です。

A滑走路を離陸滑走中のANAのB787(200mm相当)
2019年3月までは1日数便だけハミングバードディパーチャーといって,A滑走路から上がった飛行機が大きく右に旋回して富士山をバックに写真を撮れたそうですが,今はこの離陸方式は使わないそうです。となると,富士山をバックに写真が撮れるのは,主にJAL便のタキシングかA滑走路を滑走中の飛行機になります。

ガルーダのB777が朝の羽田に到着(334mm相当,8:17)
僕としては離着陸機の斜め前方からのアングルが好きなので,富士山バックは諦め,A滑走路に進入する着陸機に的を絞ります。この時間は全国各地からの上り初便の到着にはまだ早いようで,着陸便はまばらです。そんななか,国際線のガルーダインドネシア航空のB777の便が1便だけあり,彩を添えます。上がその飛行機ですが,大型のB777にはマスクがマーキングされていています。

B767は今や少数派(275mm相当)
到着便が少なく手持ち無沙汰なので,手近なJAL機の写真を撮って間をつなぎます。ちょうど目の前では,今では少数派になったB767がプッシュバックして,誘導路に出て行くところです。グラウンドの係員が手を振って見送るシーンも今では珍しくなくなりました。

こちらは「おめでとう!世界文化遺産登録 北海道・北東北の縄文遺跡群」ラッピングのJALのB737(175mm相当)
Covid-19禍もあり今のJALの国内便はB737が主役です。第1世代のジェット旅客機B707と似たお顔,根元で屈曲した尾翼のラインなど,僕が物心ついた時から飛んでいたB737と変わらない点も多く残ります。日本の国内線のB737は-700,-800が主流ですが,これらはB737Maxとは異なるそうで,-800=Maxと勘違いしていた僕は認識を改めました。

ANAのB787が到着(400mm相当)
9:00の声を聞くと全国各地からの到着便が続々と来始め,たくさんの写真が撮れるようになります。このA滑走路の西側端ですがバックは多摩川の河口と川崎臨海部の工場地帯です。僕としてはきれいなバックとは思いませんが,飛行機の着陸時の姿はとても撮り易いです。ほぼ同じアングルですが,下は少し引いて,工場群もそれらしく写し込んでみました。

JALのB777が到着(320mm相当)
ガルーダは未だ接地前ですが,直上の2枚は接地直後でスモークが上がっています。このシーンを狙っていますがなかなか上手くタイミングが合いません。バシャバシャ連写すればよいのでしょうが,メモリがもったいないのと,廉価版1眼レフで連写速度が遅いので,最近は専らコマ送りモードはマニュアルです。

A滑走路到着便を富士山バックで。リバースしている(トリミング後で205mm相当)
着地を撮った後,ちょっと走って場所を変えて,富士山バックで撮ったものがすぐ上のJALのB787です。未だリバースの排気口が開いた状態です。真横でよければ,富士山をバックにこのような写真も撮れます。

A滑走路から飛び立ってゆくANAのB787(345mm相当)
陽が高くなるにつれ,風向きが変わり,10:00前には空港の滑走路運用が南風モードになります。今までA滑走路川崎側は着陸用に使われていましたが,この便からは離陸用での運用に変わります。第1ターミナルからだと離陸機の機首上げシーンを前側から撮ることはできず,上のような送り出すような後ろ姿のアングルになります。飛行機の流れるようなフォルムはきれいなので,これはこれで絵になります。

A滑走路の離陸滑走開始点に立つANAのB787(400mm相当)
第1ターミナルからはA滑走路のほぼ全景が見えるので,反対の都心側は上のようなアングルです。これから離陸滑走を始める「位置について!」のポジションの飛行機が撮れます。今日は写真が撮れませんでしたが,南風都心ルート運用時の着陸機もほぼ同様なイメージになります。背景は大田区方面のマンションや新聞社などの私有機の格納庫です。この方式で着陸するのは午後なので,ほぼ確実に逆光になるため,順光・逆光を気にする向きには第3ターミナルのほうがよいようです。

B滑走路への着陸便。ANAのB787(400mm相当)
また,第1ターミナルのガリバーズデッキの北側からはB滑走路に降りてくる飛行機も撮れます。かなり距離があるので長いレンズが必要になりますが,大井の倉庫やビル群をバックにアプローチしてくる飛行機です。上は着陸後リバースをかけながら,滑走しているB787です。

エプロン内を転進するガルーダのB777(88mm相当)
朝から3時間粘ってお腹も空いたので,そろそろ引き揚げにかかります。実は僕は朝マックのソーセージマフィンが好物で,メニューの切替え前に地下のマクドナルドに寄って腹ごしらえです。午後は空港の南側に行くつもりですが,少し時間があるので第3ターミナルに寄って,Covid-19禍で少なくなっている国際線の機材の写真を撮ります。

D滑走路から第3ターミナルへタキシングするブリティシュエアウェイズのB787(325mm相当)
前回,その2でも来ているので勝手知ったる展望デッキに出れば,朝に写真を撮ったガルーダのB777がトーイングカーに牽かれて移動してきます。厳密には逆光ですが,白い機体が鮮やかです。後ろには第1ターミナルの東京国際空港の文字が入り,羽田らしい写真が撮れました。到着便を調べるとブリティッシュエアウェイズのロンドンからの便があるので,これを待ちます。空港南の離れ島のD滑走路に降りた便は空港内をあちこちタキシングするので,長いレンズさえあればいろいろな角度で写真が撮れます。

JALのone worldマーキングのB777(65mm相当)
ターミナルの目の前では出発準備を終えたJALのone worldマーキングのB777がプッシュバックを終えて,いざ目的地へ向かうところです。真横ではありますが,これもまずまずの感じに撮れました。残念なのは,ラダー(方向舵)が横を向いていて,鶴丸がチョイ欠け,妙に細い尾翼です。

ルフトハンザのA340(112mm相当)
最後はその2に引続き,ルフトハンザのフランクフルト便です。この便は7月28日に来たときはB747-8でしたが,なんと今日はA340です。B747-8撤退はマニアでは話題だったのでしょうが,航空の情報を日ごろからチェックしている訳ではないので驚きです。知らなかったとはいえ,前回,ジャンボジェットの写真を撮っておいてよかったです。

グラウンドハンドリングの車に取り囲まれるルフトハンザのA340(携帯で撮影)
今日もこの便は1時間前後の延着,慌ただしい出発準備のようです。スポットインするや否やたくさんのグラウンドハンドリングの車に取り囲まれ,荷物の出し入れや,食料や燃料の積込みが始まります。空港のターミナルではこのような事業用車の活躍を見るのも楽しそうです。

ソラムナード羽田緑地の案内板
ところで,上の写真のうちブリティッシュエアウェイズとルフトハンザの間は2時間弱の時間がありました。その間にその1のときにゆっくりできなかったソラムナード羽田緑地に行ってみます。ここは第3ターミナルの裏側,多摩川の堤防沿いに整備された遊歩道と緑地帯です。ほぼB滑走路の延長線上にあり,離陸する飛行機の写真が撮れ,一部に撮影用展望台のような場所もあります。B737などは滑走距離が短いので,よほど長いレンズでないと真上を近くを飛ぶ写真になってしまいます。

ソラムナード羽田緑地はB滑走路の延長線上(560mm相当)
今日のこの時間は通常の南風運用なのでB滑走路から離陸する便はありません。上は参考程度にB滑走路に着陸した便が,滑走路から出てゆくところを撮ったものです。僕のコンパクトカメラではmaxまで引っ張っても,こんな程度しか撮れません。ソラムナード羽田緑地の反対側は多摩川ですが,ここには羽田空港船着き場という桟橋もあります。多分定期船はないと思いますが,ここから横浜などに船の便があれば面白いと思います。

多摩川には羽田空港船着き場も備える
ソラムナード羽田緑地からターミナルに戻る道々は秋の風がすがすがしいお散歩です。歩いていると頻繁にバスが来るので,ちょっと道端で一休みしてバスの写真を撮ります。何カットか撮ったうち,今日も空港内の移動でお世話になったターミナル間連絡バスの写真を上げておきます。

ブルーリボンIIハイブリッドのターミナル間連絡バス
さてルフトハンザのA340を撮った後は,空港の南側,川崎側の撮影地を巡ります。今日は足は公共交通機関なので,先ずは空51系統,川崎駅ゆきのバスで空港を出発です。第3ターミナル発13:15便に乗れば,13:26に大師橋下に着きます。多摩川に架かる大師橋を歩いて渡れば江川一丁目のバス停はすぐで,13:44発の川03系統,浮島バスターミナルゆきに乗ることができます。川崎駅でも乗換えられますが,歩いてショートカットすることで1本稼ぐことができました。

浮島町公園風景
江川一丁目からも11分の乗車でバスは浮島町公園入口に着きます。バスを降りて進行方向に少し歩けば公園の入口があります。浮島町公園は緑地帯の一部が一昨年(2019年)の台風の影響で立ち入り禁止になっていますが,飛行機を見る分には問題はありません。バス停から歩く途中に通行止めの公園入口があり,かなり荒れた印象なので少し心配になります。公園に着けば,上の写真のとおり風車もあってきれいに整備され,去年の10月から復旧開園しています。

浮島町公園の目の前にはA滑走路の誘導灯,整備場が広がる
公園は多摩川の川べりまでつながっていて,対岸には空港のA滑走路の誘導灯やANAの整備場の格納庫などが広がります。ここからは南風運用時のA滑走路からの離陸便を撮ることができます。ただし,これらの飛行機はかなり遠くで舞い上がるので,公園の近くでは結構高いところを飛んで行きます。

浮島町公園からA滑走路を出る離陸便を撮る。ANAのB787(355mm相当)
下もほぼ同じような写真ですが,第1ターミナルビルと2つの管制塔,赤い橋などが入って羽田空港らしい写真です。赤い橋は後から気づいたもので,半欠けでこれは失敗でした。また,今日のとびらに使った写真(トリミングをしてます)もここで撮ったもので,この2枚と同じ飛行機ですが,既に脚は完全にしまわれています。尾翼も主翼にかぶらずにきれいに撮れて,まずまずの美しい姿です。

羽田空港を後にするANAのB787(260mm相当)
また,ここはD滑走路の島の西端にも近く,南風運用であれば着陸便を撮ることができます。ただし,接地するのは相当先なので,1000mmのような大砲レンズが必要です。僕のレンズでは,着陸後にターミナルのほうへタキシングする姿を撮るのが精一杯です。

D滑走路に着いたデルタのA350(トリミング後で570mm相当)
この場所からはC滑走路はかなり遠く,離陸して上がってゆく便を見ることはできますが,写真は捨てたほうがよさそうです。先ほどターミナルで撮ってきたルフトハンザのA340ですが,フランクフルトに帰って行くところを撮ろうと構えていましたが,見逃してしまい,本当に後ろ姿になってしまいました。整備地区の格納庫群があるので滑走する姿や,離陸の機首上げの瞬間などは見えず,格納庫の陰から急に上がってゆくのです。

C滑走路からの出発便はかなり小さい。ルフトハンザのA340(強烈にトリミングしているので焦点距離は省略)
このルフトハンザ便を撮れば,今日のここでのアクティビティは完了,次の撮影地へ移動です。ここは浮島の東の端に近く,帰りは浮島バスターミナルからの始発便で多摩川の少し上流側に移動します。来るときも乗ってきた川03系統のバスですが,殿町や浮島への通勤の足なので比較的本数は多いです。以前は休日の日中21分間隔という不思議なダイヤでしたが,この度の需要減で半分以下に減って45分間隔です。

臨港バス川03系統 @浮島バスターミナル
次に行くのは殿町第2公園で,キングスカイフロント入口でバスを降りて道路を渡り,多摩川べりに進めばすぐ着きます。ここは工場・物流施設街と住宅地の境目につくられた公園で駐車場も備えています。秋晴れの土曜の夕方,緑豊かな公園は家族連れでに賑わっています。

殿町第2公園の入口周辺
ここは昼前に行ったソラムナード羽田緑地の対岸でB滑走路のほぼ延長線上にあります。ここも滑走路から遠いので,飛行機が来るまでにはかなり高度も上がっています。また,背景は好みが分かれそうですが,東京港のコンテナヤードやゲートブリッジなどが入ります。

殿町第2公園からB滑走路から上がる飛行機を撮る。ANAのA320(400mm相当)
上の写真の後ろに並んでいたスターフライヤーのA320の写真が下ですが,ここではこんな形にほぼ真上近くを飛んでゆきます。また,この公園には飛行機の写真を撮るのにちょうどよい場所に展望台が建っています。

殿町第2公園では頭上を飛行機が飛んでゆく。スターフライヤーのA320(200mm相当)
今朝は朝6:00過ぎに家を出て,かれこれ9時間飛行機の写真を撮りました。さすがに疲れたので公園でゆっくりします。展望台で見ているとJALのA350が来るようなので,今日はこの飛行機の写真を撮っておしまいとします。2つ上とほぼ同じ場所から撮っていますが,遠いので560mm相当で撮ったものを更にトリミングしています。大きくして気づきましたが,街路灯が翼の手前にあるようで,ちょっと残念な1枚です。

今日の〆の1枚。JALのA350 @殿町第2公園(トリミング後で850mm相当)
最初に書いたように今日は第1ターミナルと川崎側の撮影地2か所を巡りました。鉄道写真を駅間で撮るようなもので,空港外の撮影地のほうが撮り甲斐はあると思いますが,長いレンズが必要で今の僕には機材が不足の感じです。すべての風向きのパターンを網羅できている訳ではありませんが,この3回で羽田空港の3つのターミナルビルと周辺の撮影地を一通り足を運びました。時間があれば,3回分をまとめて羽田空港の撮影ガイドでもできればよいと考えています。(2021.10.30記)

羽田空港周辺の地図
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