20世紀の鉄道写真(24)--1985年(昭和60年)の写真その1・正月北海道旅行

20世紀の鉄道写真,今日は1985年(昭和60年)の正月に行った北海道旅行の写真をアップします。冬の北海道旅行は思い出(思い入れ?)も多く,少々文章が多めですがお付合いください。僕はこの年,サラリーマン1年生で,年末は会社のカレンダーどおり12月28日(金)まで勤務,仕事始めはカレンダーの並びがよく1月7日(月)でしたが,この間に7泊8日の北海道旅行に行きました。

1.出発は特急「ふるさと」 1984.12.29
出発は583系使用の臨時の「ふるさと」です。当時の行程表によれば列車番号が9021Mなので多分特急,上野発10:44,青森着19:38のスジで東北新幹線開業後の東北本線を白昼堂々と走っていました。

2.青函連絡船船長サインカード
北海道へは青森発19:50の青函連絡船9便です。この頃,連絡船の案内窓口にお願いすると記念に船長サインカードをもらえました。9便は函館発の夜行列車に接続し,貧乏旅行には便利ですが,一般には中途半端な時間で比較的空いていたと思います。

3.石勝線楓駅 1984.12.30
石勝線開業前の夕張線登川支線には楓,登川の2駅がありました。石勝線開業と同時に登川支線は廃止になりましたが,楓駅は多少場所が変わり石勝線に引継がれました。この楓駅(3代目)も2004年3月のダイヤ改正で旅客営業を廃止し,信号場になっています。

4.三菱大夕張鉄道の貨物列車 @南大夕張 1984.12.30
三菱石炭鉱業大夕張鉄道線はこの当時は夕張線に接続する清水沢~南大夕張間7.6kmが残っていて,ディーゼル機関車が時代がかった客車を牽いてコトコト走っていました。大夕張鉄道のダイヤは車両基地がある南大夕張がベースで,とても乗りづらかったです。南大夕張駅近くの南部という停留所からバスで清水沢に戻ってきました。

5.三菱大夕張鉄道の客車内のストーブ 1984.12.30
大夕張鉄道線のディーゼル機関車にはSGなどはなく,客車の暖房はだるまストーブでした。この鉄道の旅客営業は鉱山会社の福利厚生のようなもので,運賃はとても安かったです。別の機会ですが同行の友人は調子に乗って回数券を買うほどの値段でした。

6.急行「大雪6号」。この頃は14系寝台+座席車の編成で運転 @札幌 1985.1.2(きっぷは12.30発のもの)
この日はこの後,「おおぞら」で池田に出て,池北線を下り,置戸から留辺蕊の間をバスで繋いで,網走へ下りました。前夜の「すずらん59号」に続き,「大雪6号」に泊まり,夜行2連泊の強行軍でした。きっぷが駒込駅発行ですが,この当時,駒込は山手線内では数少ないマルス端末未導入駅で,わざわざ硬券の寝台券を買いに行ったものです。

7.急行「狩勝1号」 @新得 1985.1.2
大晦日は夜行の「大雪6号」で札幌に到着後,「狩勝1号」で釧路まで一気に下りました。「狩勝1号」は札幌(7:05)から釧路(13:42)まで滝川経由で6時間37分かかっていました。

8.狩勝峠を行く「おおぞら」 @新得~トマム 1984.12.31
順番が前後しますが狩勝峠で交換した「おおぞら」です。この当時は183系は未だ新鋭でした。新狩勝トンネルの東口から新得駅までの間には新狩勝,広内,西新得と3つの信号場があり,そのどこかです。先日も狩勝峠を列車で越えましたが,この辺の大自然の景色は40年経っても変わりません。

9.釧網本線の普通列車と塘路発のきっぷ @塘路 1984.12.31
釧路到着後は釧網本線の普通列車で網走まで下り--この列車も4時間16分の長丁場--,更に少し上って北見に泊まり,年越しは北見の東急インでした。大晦日の宵の釧網本線はガラガラで,ちょっとしたことから車掌さんと話が弾み,最後部の乗務員室で過ごさせていただきました。鈍行には珍しく,白いダブルの制服で「おおぞら」に乗っていそうな車掌長だったと記憶します。

10.渚滑線を行くキハ40と北見滝ノ上駅の入場券 @北見滝ノ上 1985.1.1
1985年元旦は渚滑線訪問です。当時は国鉄再建法が成立し,赤字ローカル線が続々廃止される直前の時期です。渚滑線は盲腸線のため廃止が早く,この年1985年3月末で廃止になりました。北見滝ノ上駅の入場券は1985年の元旦発行で券番1985!わが家の家宝です。

11.網走~函館を走っていた「おおとり」 1985.1.1
183系の増備が進められ,キハ82は少数派となっていましたが,「おおとり」は網走~函館(室蘭本線経由)をロングランしていました。北見~上川間2時間26分の間に食堂車に行って,ニシンの焼き魚定食を食べました。撮影場所不詳ですが,駅の雰囲気は遠軽でしょうか。

12.道北バス「オホーツク」号 @滝上 1985.1.1
この当時,都市間バスというジャンルのバスが走り始め,旭川~紋別間の「オホーツク」号はその嚆矢に近い路線だったと思います。車両は観光タイプの日野スケルトンバスを使用していました。北見から北見滝ノ上への移動は上川からバスで浮島峠を越えて北見滝ノ上(バス停は滝上)に入りました。

13.急行「大雪6号」。この旅行では2回この列車に泊まった @札幌 1985.1.2
渚滑線に乗った後は,名寄本線を開盛まで上り,湧網線経由で網走に出て,この旅行2回目の「大雪6号」です。就職して小金を持つようになり,2泊ともハネ利用です。

14.万字線万字炭山駅風景 1985.1.2
明くる1月2日はここもこの年の3月末限りだった万字線を訪れました。万字線は万字炭山からの運炭路線でしたが,途中に上志文スキー場があったり,雪深いローカル線然とした雰囲気で好きな路線でした。そんなこともあり,周遊券を持っていたのに全線分のきっぷを買っています。

15.北海道のローカル線風景 1985.1
記録ではこの後またまた釧路に下り,根室や中標津を巡ったことになっています。いささかお疲れモードだったのか,あまり写真が残っていません。少ない写真の中から,いかにも北海道のローカル線らしい写真があったので,これを選びました。この旅行中に撮ったものは違いないですが,どこの駅でしょうか。

16.函館本線をゆくキハ82の特急「北海」 @大沼(?) 1985.1.4
1月4日には道南に戻り,大沼あたりで写真を撮った後,離道しました。上の写真ととびらの写真は同じ列車で,駒ケ岳の感じから大沼あたりで撮ったもののようです。

17.奥羽本線の普通列車 @大沢 1985.1.5
この年の正月休みは長かったので,内地(本州のことを北海道の人はそう呼んだ)に戻った後は奥羽本線に寄って,大好きだった板谷峠で写真を撮りました。その中からの1枚で,大沢駅風景です。まだ50系客車が投入される前で,重連の赤い電気機関車が雑型客車4,5両を牽いています。この後も雪の板谷峠は何度も行っていますが,この年は雪が多かったようです。

18.ED78+12系の急行列車 @関根(?) 1985.1.5
正月の多客期の臨時の「ざおう」ではないでしょうか。少々ブレ気味で残念な1枚ですが,お赦しください。

19.このときの車内券
赤岩,板谷,峠,大沢は奥羽本線の4駅連続スイッチバックでしたが,あちこち巡って,最後は赤岩から帰ったようです。赤岩には鉱山があって積込みのための設備もありましたが,今は駅が廃止になってしまいました。

20.東北本線の普通列車 @福島(?) 1985.1.5
福島に戻れば東北本線もED75が牽く青茶(スハ43などの雑型客車)が健在です。写真の列車は10両も繋いでいて,身軽な2両または4両の電車が走る今では考えられない長大編成です。

21.郡山に並ぶED77とED75の牽く客車列車 1985.1.5
上の客車列車で東北本線を上り,郡山に着けば,磐越西線の50系客車と並びます。磐越西線には既に50系が投入されていました。

22.このときの周遊券
この年から学割の「学41」はなくなりましたが,相変わらず冬季割引き2割引きは有効で,北海道内の特急自由席フリー20日間に急行で都区内往復がついて28,000円でした。また,就職しても下車印集めは健在で,滞在日数の割には多くの下車印をもらいました。(2022.3.19記)
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Re: コメント訂正します
コメント訂正します
先ほど拍手のコメントさせて頂きましたが
滝上町の菊池菓子店→マルキヤ呉服店に
訂正します。これからも投稿楽しみにしております。
滝上町の菊池菓子店→マルキヤ呉服店に
訂正します。これからも投稿楽しみにしております。
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